【イラストで解説】ヒートショックとは|症状・原因や入浴時の予防・対策法まで紹介!

この記事は専門家に監修されています

介護支援専門員、介護福祉士

坂入郁子(さかいり いくこ)

「ヒートショックを起こすと、どのような症状が起きるの?」

「ヒートショックを起こす原因はどのようなものがあるの?」

このような疑問をお持ちの方、いらっしゃいませんか?

ヒートショックは主に高齢者が起こしてしまう事故ですが、発生してしまう原因で多いのは「温度差」です。

冬場の入浴中に起こしてしまうことが多いので、しっかりと原因について把握し、症状が起きないように気を付けましょう。

こちらの記事では、ヒートショックの症状や原因・対策法などを詳しく解説していくので、身内に高齢者がいる方はぜひ参考にしてください!

ヒートショックの症状や予防法についてざっくり説明すると
  • 風呂場やトイレで起こるケースが多く、特に冬場は注意が必要
  • 命にも関わるので、予防に注意を払う必要がある
  • ヒートショックと同じく、浴室内の熱中症やのぼせにも注意が必要
  • セルフチェックシートで危険度を確認できるので、有効活用しよう

ヒートショックとは

ヒートショックのイメージ

まずは、ヒートショックとは何なのか、どのようなケースで起こるのか見ていきましょう。

ヒートショックの症状とは

ヒートショックは「急激な温度変化で身体がダメージを受けること」を指します。

大きな気温の変化によって血圧が急激に上下し、心臓や血管の疾患が起こることをヒートショックと呼びます。

具体的には、冬場における浴槽でのヒートショックが代表的です。

ヒートショックの症状は、めまいや吐き気、頭痛、倦怠感、動悸などが挙げられます。また、重篤な場合には意識障害や心肺停止などの症状が現れることもあります。

血圧の乱高下に伴って、脳内出血や大動脈解離・心筋梗塞・脳梗塞などの病気が起こるので、油断できない現象と言えるでしょう。 なお、令和元年のデータでは交通事故による死亡者が約3,000人であったのに対し、ヒートショックに関連した死亡者数は4,900人となっています。

ヒートショックは入浴中に亡くなる理由で最も多いものなので、特に65歳以上の高齢者は要注意です。

【イラストで原因を解説】ヒートショックはなぜ起こるのか

ヒートショックの原因

ヒートショックに伴って、浴場で溺死してしまう高齢者は多いです。

具体的には、入浴中にヒートショックを起こし、意識障害により浴槽に倒れて溺死する」というパターンが挙げられます。

ヒートショックは家の中の温度差が原因で起こっており、真冬に暖かい部屋から気温が低い浴室やトイレに入った際などは要注意です。

人間の体は、室温の急激な変化に対応するために、筋肉を震わせて熱を作りつつ血管を細くして体の熱を外に逃がさないように調節しています。

血管が縮むと血液が流れにくくなり、その結果として血圧は急上昇しますが、浴槽に浸かることで血管が拡張して急激に低下してしまいます。

つまり、入浴中は血圧は急激に大きく変動しがちなので、心筋梗塞・不整脈・脳梗塞・脳出血などを引き起こしやすいと言えるのです。

ヒートショックによる身体へのダメージは、直ちに現れるわけではなく、繰り返し発生することで慢性的な健康問題を引き起こすこともあるため、注意が必要です。

ヒートショックが起こる家の場所とは

ヒートショックを起こしやすいのは、特に冬場のトイレ・洗面室・浴室などです。

暖かい部屋と冷えた部屋は10度以上もの温度差があるので、血管が動きやすいためです。

また、トイレも排便する際にいきむと血圧が上がり、排便後急激に血圧が低下するため、トイレ内でもヒートショックが起こりやすいです。

さらに、高温多湿の環境下でもヒートショックが起こりやすいため、夏場の車内などでも注意が必要です。

風呂場やトイレは人目に付きにくく、発見が遅れがちなので要注意と言えるでしょう。

ヒートショックが高齢者に多い原因

2017年の浴槽内の溺死および溺水は、6,091人にも及んでいます。

なお、その内65歳以上の高齢者が約9割を占めていることから、ヒートショックを起こす人の大部分は高齢者なのです。

その理由としては、若年層に比べて高齢者は暑さや寒さに対する感覚が鈍くなっていることが挙げられます。

また、高齢者は循環器系や自律神経系の機能低下により、血圧や心拍数の変動に適切に対応することができないため、ヒートショックを起こしやすい傾向があるのです。

気温の急激な変化に追いつくことができず、本人が気付かない内に重篤な症状に陥ってしまい、命を落としてしまうケースが後を絶ちません。

浴室内の熱中症・のぼせにも注意

ヒートショックと同様に、入浴に関連する事故で多いのは「浴室内熱中症」です。

浴室内は発汗しやすい環境なので、ヒートショックと併せて注意すると良いでしょう。

熱中症は夏場による起こるので御存知の方も多いでしょうが、長湯や高温で入浴していると、脳内の血流が減少して意識障害を起こしてしまいます。

自分では気付かない内に浴槽内で倒れてしまい、発見が遅れてしまうと溺死してしまうケースが多いので、要注意です。

ヒートショックが起こりやすい人の特徴は?

それでは、ヒートショックになりやすい人の特徴や習慣について紹介していきます。

もし自分がなりやすいと分かったら、特に注意して入浴するようにしましょう。

65歳以上(高齢者)

やはり、65歳以上になるとヒートショックを起こすリスクが高まります。

家族に65歳以上の方がいる場合は、特に注意深く見守ってあげることをおすすめします。

65歳以上だからといって一律に括ることはできませんが、ヒートショックによる入浴関連死は65歳以上が80%以上を占めているのも事実です。

特に、75歳以上の高齢者が多く、入浴関連死は年々増加しているので注意が必要でしょう。

心筋梗塞を起こしやすい生活をしている

ヒートショックによる死亡事故は、心筋梗塞がもたらしているケースが多いです。

つまり、心筋梗塞になりやすい生活習慣を送っている人はヒートショックも起きやすくなってしまうでしょう。

生活習慣病はもちろんのこと、高脂血症・高尿酸血症・ストレス過多・喫煙などが代表的です。

生活習慣を改善して心筋梗塞のリスクを低くすれば、間接的にヒートショック予防に繋がります。

糖尿病・高血圧・肥満

糖尿病・高血圧・肥満は、動脈硬化を引き起こすのでヒートショックと関連が深いです。

例えば、長年糖尿病を患っている人は自律神経に障害があり、血圧が不安定です。

浴槽から立ち上がった際に血圧が急降下し、ヒートショックで倒れるケースは多くあるので、特に注意が必要でしょう。

高血圧や脂質異常症の人は動脈硬化が進んでいるため血圧が変動しやすく、こちらもヒートショックが起きやすいです。

睡眠時無呼吸症候群・動脈硬化・不整脈がある

生活習慣病などと同様に、睡眠時無呼吸症候群・動脈硬化・不整脈に悩まされている人も動脈硬化になりやすいです。

ヒートショックは、血圧の上昇による心筋梗塞・脳梗塞や脳出血などを引き起こします。

そのため血圧に関連する以上の症状がある人は、特に注意する必要があるでしょう。

浴室・トイレに暖房設備がない

ヒートショックは、暖かい室内から寒い空間に移動することで引き起こされます。

そのため、暖かい部屋から暖房がないトイレに移動したり、寒い脱衣所で着替えた後に温かい湯船に浸かるなど、家の中の寒暖差対策が不完全な場合は注意しなければなりません。

浴室やトイレに暖房器具が無く、リビングとの温度差が大きい場合は何らかの手を打たなければなりません。

熱いお風呂を好む

熱いお風呂が好きな人いるでしょうが、これはヒートショックの対策上好ましくありません。

熱いお湯に浸かると血圧が一気に上がり、そして数分後には急降下するので、血管に大きな負担がかかります。

血圧が下がりすぎると、意識障害を起こしたり失神する場合もあるので、非常に危険です。

風呂内でぼーっとしてしまうことがある場合、意識障害やのぼせを起こしていた可能性があるので要注意です。

長風呂しがち

お湯に浸かる時間は、合計で10〜15分程度が良いとされています。

長時間お湯に浸かっていると血圧が下がってしまうだけでなく、長時間入浴していると発汗を促し、血液が濃くなってしまいます。

その結果、脳梗塞や心筋梗塞の原因にもなるので、入浴前に一杯の水を飲むなどして対策しておきましょう。

また、長風呂が好きな人はお湯の温度を低めにするなどしての工夫をしましょう。

飲酒後にお風呂に入る習慣がある

飲酒をするとアルコール効果で血圧が下がりますが、入浴をすると血管が拡張してさらに血圧が下がります。

つまり、飲酒後の入浴は血圧が二重に下がるので、危険な状態と言えます。

そのため、入浴前の飲酒はできるだけ控えて、血管に負担をかけないように意識しましょう。

もし入浴前に飲酒をした場合は、できるだけ時間を空けることをおすすめします。

消防署のセルフチェックシートで確認

ヒートショックのセルフチェックシートはいくつかありますが、こちらの記事では西条市消防署のヒートショックセルフチェックリストを紹介していきます。

No 質問事項
1 メタボ、肥満、糖尿病、高血圧、高脂血症、心臓・肺や気管が悪いなどと言われたことがある
2 自宅の浴室には暖房設備がない
3 自宅の脱衣室に暖房設備がない
4 1番風呂に入ることが多いほうだ
5 42度以上の熱い風呂が大好きだ
6 飲酒後に入浴することがある
7 浴槽に入る前のかけ湯をしない または簡単にすませるほうだ
8 シャワーやかけ湯は肩や体の中心からかける
9 入浴前に水やお茶など水分をとらない
10 1人暮らしである、または家族に何も言わずにお風呂に入る

質問に当てはまった回答数をカウントすれば、自分がヒートショックにかかりやすいかどうかチェックできます。

目安としては、5個以上当てはまった場合は「ヒートショック予備軍」となるので、生活を改善する必要があります。

改善の余地がある場合は、少しでも該当する項目を減らせるように工夫していきましょう。

ヒートショックを予防する9つの対策【入浴版】

ヒートショックの予防法

こちらのトピックでは、入浴の際にヒートショックを予防するポイントを7つ紹介していきます。

しっかりと対策を行い、事故を防ぎましょう。

脱衣所を温め温度差を減らす

ヒートショックは急激な温度変化によって起こるので、できるだけ温度差が発生しないように心掛ける必要があります。

脱衣所や浴室に暖房器具を設置するなど、できるだけ家の中の温度差を小さくすることがヒートショック対策で重要です。

浴室内に暖房器具が無い場合、お湯を溜める際にシャワーを使って高い位置から浴槽に注いだり、浴槽のフタを開けておくなどして浴室内を暖めると良いでしょう。

また、家族がいる場合は一番風呂は避け、二番目以降に入ることで浴室内が暖まった状態で入浴できます。

家族内で協力して、高齢者の一番風呂はできるだけ避けるように配慮することも大切です。

お風呂の温度は38~40℃に

お風呂の温度が42℃以上だと、入浴の際に心臓に負担をかけてしまうことが分かっています。

実際、お風呂の温度が41℃以上になると浴室での事故が増えると報告されているので、熱すぎないように心掛けましょう。

熱いお風呂が好きな場合は、38℃~40℃程度のぬるめのお湯から入り、熱いお湯を足して徐々に温めると良いでしょう。

また、公衆浴場や銭湯を使う際にも、湯温の低い浴槽から入って身体への負担を軽減しましょう。

お風呂から出るときはゆっくりと

お湯に浸かっているときは、体が温められて血圧が低下しています。

その状態で急に立ち上がると、めまいを起こしたり失神することがあるので気を付けましょう。

浴槽から出る際には、ゆっくり立ち上がることを心掛け、身体への負担を軽減してください。

手すりを備え付けるとゆっくりと立ち上がることができるので、導入を検討してみてください。

入浴前は飲酒を控え水分補給

入浴して汗をかくと、体内の水分が減って血液がドロドロの状態になります。

血流が悪い状態では血栓ができやすくなり、血圧が上がると脳梗塞や心筋梗塞になりやすくなるので、入浴前後で水を飲む習慣をつけましょう。

これにより、血圧や血流の変化がもらたす脳疾患などを引き起こさない状態を作れるので、ヒートショックのリスクを軽減できます。

また、先述したように飲酒をすると血圧が下がり、入浴中も相まって血圧が二重に下がり危険な状態になるため、飲酒前後の入浴は控えましょう。

入浴前は家族に声をかける

入浴中にヒートショックを起こしてしまっても、すぐ発見して処置をすれば溺死を防げることが多いです。

実際、公衆浴場では溺死による死亡事例が少ないので、一人で入浴するリスクは大きいことが分かるでしょう。

そのため、高齢者が入浴する際には家族やヘルパーなどが声がけをして、安否確認をすることが重要です。

入浴は家族がいる時間帯や冷え込まない日中に済ませ、また入浴時には家族に声がけをすることで大事故を防げます。

特に心配な場合は、5分おきに様子を見てあげると良いでしょう。

意識を失い水を吸い込んでしまったら、その後5分の間に対応できるかどうかが生死の分かれ目となるからです。

湯船につかる前に必ずかけ湯

事前に浴室を暖かくしていても、冷えた身体でお風呂に浸かると血管に大きな負担がかかり、危険です。

そのため、湯船に浸かる前には必ずかけ湯をして、身体を徐々に温めましょう。

かけ湯をする際のポイントは、まず心臓から遠いみぞおちから下にお湯をかけることです。

肩までかけ湯をすると、そのお湯が冷えて入浴時に無意識に肩まで湯に浸かってしまい、心臓に負担がかかってしまいます。

浴室に手すりを設置する

浴槽から出る際にはゆっくり出ることが大切であると述べましたが、手すりがあると支えになります。

また、手すりがあれば目眩やふらつきが起きても、倒れる途中で掴んで転倒を防ぐことが可能です。

また、入浴中に浴槽のふたを半分ほど閉めておくことで、倒れた際にも全身が水没せずに最悪の事態を回避できるでしょう。

入浴前に血圧を測る

入浴前に血圧を測ることも予防の観点から重要です。

高齢者の場合は血圧が高くて体調が悪くても自分自身で気付きにくいので、入浴前に血圧を測定することで体調を客観的にチェックできます。

血圧は自分の健康具合をチェックする指標にもなるので、習慣的にチェックすると良いでしょう。

測定の結果、血圧が高い場合は特に注意しながら入浴してください。

食後1時間後に入浴

食後は消化器官に血液が集まり、血圧はやや低めの状態にあります。

つまり、飲酒と同様に食後間もない内に入浴する行為は血圧を乱高下させる原因になるので、できるだけ控えるべきです。

入浴の際には血管内の変動がより大きくなり、ヒートショックを引き起こしやすくなるので、食後に入浴する場合は1時間以上のインターバルをおきましょう。

なお、食後に時間を空けて入浴するのは、消化を促すという観点から見ても効果的です。

ヒートショックを予防する3つの対策【トイレ版】

続いて、こちらのトピックではトイレにおけるヒートショックを予防するポイントを紹介していきます。

トイレにおいてもヒートショックは起こり得るので、要注意です。

暖房器具を設置する

浴室や脱衣室と同様に、トイレには暖房器具が無く寒い空間であるケースが多いため、注意が必要です。

トイレの暖房設備も近年は増えており、暖房便座や足元に置く小さなヒーターなどが挙げられます。

また、現在では人感センサー付きの電気温風器やヒーター一体型の天井照明など、狭いトイレ向きの暖房器具も販売されています。

トイレも人目がつかない場所なので、ぜひ暖房器具を取り入れましょう。

いきみすぎないよう注意

排便の際にいきみすぎると、心臓への負担が重くなってしまうので要注意です。

また、排便後は急激に血圧が下がるので、実はトイレ内は血圧の乱高下が激しい場所でもあるのです。

寒暖差対策に加えて、普段からの便秘対策もヒートショック対策を考える上では重要なので、ストレスを溜めないようにしたり食物繊維を積極的に取り入れると良いでしょう。

トイレ近くの部屋を寝室に

高齢者は若い人よりもトイレが近く、夜間に頻繁にトイレに行くことも多いです。

特に冬場など、寒い廊下を通ってトイレに行くだけでも心臓に負担がかかってしまうので、寝室はトイレにできる限り近い部屋に設けることをおすすめします。

夜間は冷えるので、家族内でも注意を払ったりきちんと着こんでトイレに行くなど、家族でヒートショック対策を行うと安心です。

ヒートショック状態の人への対処法

ヒートショックは本人や家族が注意し、予防に励むことが非常に重要です。

しかし、いくら気を付けていてもヒートショックを起こしてしまう可能性はあるあるので、対処法について知っておくと安心です。

浴槽の中で気を失っていたり、ぐったりしているのを発見した場合は、まずは救急車を呼びつつ浴槽の湯を抜きましょう。

また、可能であれば浴槽から引きあげて、気道を確保しつつ安静にさせることが大切です。

救急車を待っている間に、救急隊員の指示を受けながらでも構わないので必要に応じて混交呼吸や心肺蘇生などの応急処置をできる限り行いましょう。

家族だけですべてに対応するのは難しいので、まずは救急車を呼び、その後にできることを行っていきましょう。

介護施設なら入浴介助があるので安心

有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅といった介護施設に入居していれば入浴介助を受けることができます

入浴介助では当然ヒートショックに気をつけた入浴をサポートしてくれるうえ、万一気を失っても介護者がすぐそばにいるので安心です。

さらに手すりなどのバリアフリー設備も整っているので、転倒等のリスクも大幅に減らすことができるでしょう。

ヒートショックのリスクを抑えて生活したい方は、介護施設への入居を検討してみてはいかがでしょうか。

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住宅バリアフリー化の際には補助金が出る

浴槽に手すりを付けると効果的、と先述しましたが住宅のバリアフリー化をした際に補助金が支給される可能性があります。

そのため、ヒートショックを防止するために「介護のために今の住宅をバリアフリー化したい」と考えている方は、ぜひこれらの制度を活用しましょう。

なお、支援内容は自治体によっても違いがあるので、あらかじめどのような制度があるのか調べておくことをおすすめします。

介護保険制度によるリフォーム補助制度

代表的な補助制度は、介護保険制度によるリフォーム補助制度です。

なお、利用するためには以下の条件をクリアする必要があります。

  • 要介護認定されている介護保険の被保険者であること
  • 対象の住宅が被保険者の住所と一致する
  • 利用者が福祉施設や病院に入っていない

つまり、40歳以上で要介護状態であると認定され、介護者の生活を助けるために手すりを取り付けたり、段差を解消した際に補助金が支給されます。

なお、補助金を受給するためには、必ず「工事を始める前に」申請をする必要があるので、必ず市区町村の窓口で申請しましょう。

なお、気になる支給額ですが、リフォーム費用の20万円までについて、その9割(最大18万円)が補助されます。

大きな金額なので、該当する場合は忘れずに申請しましょう。

自治体独自の助成制度

介護保険制度だけでなく、自治体が独自で助成制度を行っていることもあります。

自治体によっては行っていないこともあるので、事前に確認しておくことが大切です。

当然、自治体によって支給条件は異なっており、例えば「地元の建設業者に依頼すること」が適用条件なっていることもあります。

他にも、所得による制限があったり介護保険制度との併用ができないなどのルールが設けられているので、市区町村のホームページや窓口で確認してみましょう。

これらは「知っているだけでお金が支給される」制度なので、マネーリテラシーを高めるためにも調べてみてください。

ヒートショックの症状や予防法まとめ

ヒートショックについてまとめ
  • 家族で協力して、見守る体制を作ることが大切
  • 家の中の温度差を無くすことが効果的な予防法になる
  • もし家族の人がヒートショックを起こしたときに備えて、対処法を知っておくと安心
  • 手すりをつけることも効果的な予防法なので、助成制度を活用しよう

ヒートショックが起きやすい人にはいくつか特徴がありますが、自分が該当するかどうかをチェックしておきましょう。

家の中の温度差が原因となるので、トイレや浴場にも暖房設備を設置し、できる限り予防することが重要と言えるでしょう。

また、手すりがあることで転倒を防ぐことができるので、浴室をリフォームしたりバリアフリーの老人ホーム・介護施設への入居も対策として効果的です。

冬場になると毎年のようにヒートショックで亡くなってしまう事故が起こるので、こちらの記事を参考にして予防に励みましょう!

この記事は専門家に監修されています

介護支援専門員、介護福祉士

坂入郁子(さかいり いくこ)

株式会社学研ココファン品質管理本部マネジャー。介護支援専門員、介護福祉士。2011年学研ココファンに入社。ケアマネジャー、事業所長を経て東京、神奈川等複数のエリアでブロック長としてマネジメントに従事。2021年より現職。

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