船橋市の老人ホームの特徴
こちらの記事では、船橋市の老人ホームの特徴や動向について紹介していきます。
船橋市で高齢者向け住宅を探している方には、必見の内容です。
船橋市の地理的特徴と介護施設の特徴
船橋市は千葉の北西部に位置する東京のベッドタウンで、千葉県内でも最大級の規模を誇ります。
人口は令和3年4月1日現在で644,240人で、子育てしやすい環境が整っているので若い世帯の流入も増えつつあります。
介護施設数は比較的充実しており、介護施設の中でも介護付き有料老人ホームが多い傾向にあります。
老人ホームなどの入居費関わる費用は全国平均と同程度~やや安い傾向にあるため、他の市区長村と比べると経済的優位性があると言えるでしょう。
総武線や京成線などの交通網が発達しているので交通の便が良く、津田沼駅や船橋駅から都内へスムーズに移動できる点も特徴です。
「ふなばしアンデルセン公園」などの家族で楽しめるレジャー施設が多く、若い世帯から高齢者の家族まで住みやすい環境が整っている魅力ある市です。
船橋市の介護施設価格概観
船橋市のココファンの介護施設の入居金と月額費用の平均値・中央値は、それぞれ下記の表のようになります。
<入居金>
地域 |
平均値 |
中央値 |
船橋市 |
192,194円 |
200,333円 |
全国平均 |
297,256円 |
194,500円 |
<月額費用>
地域 |
平均値 |
中央値 |
船橋市 |
158,071円 |
152,950円 |
全国平均 |
169,518円 |
158,250円 |
全国のココファンの施設の中でも入居金はやや高めですが、月額費用は安い傾向にあることが分かります。
継続的なコストが安く、利用しやすい点が大きなメリットです。
船橋市の高齢者人口
全国的な高齢化の影響もあり、船橋市での高齢者人口は年々増加しています。
上記のイラストのように、2020年には15万人を突破しており、2045年には18万人を超えることが予想されています。
また、高齢化率も2045年には30%を超えることが予測されているので、介護施設状況や動向については気を配っておく必要があるでしょう。
高齢者人口の増加に伴って認知症高齢者の増加も問題になることが予測されるため、早い段階から認知症ケアや予防法に意識を高めることが重要です。
出典:船橋市(令和3年3月)
船橋市の介護施設の状況
船橋市の介護施設の状況は、令和2年9月時点で下記の表のようになっています。
種類 |
施設数 |
75歳以上千人あたりの施設数(city) |
75歳以上千人あたりの施設数(全国) |
介護施設数(合計) |
720 |
11.25 |
12.40 |
訪問型介護施設数 |
185 |
2.89 |
3.25 |
通所型介護施設数 |
186 |
2.91 |
3.43 |
入所型介護施設数 |
101 |
1.58 |
2.17 |
特定施設数 |
18 |
0.28 |
0.32 |
居宅介護支援事業所数 |
176 |
2.75 |
2.41 |
福祉用具事業所数 |
54 |
0.84 |
0.80 |
出典:日本医師会 千葉県船橋市
75歳以上1,000人当たりの施設数は全国平均よりも若干少ないですが、施設数に関しては十分な数があります。
訪問型介護施設が最も多いですが、今後の高齢化に影響を受けて各施設も増えていくことが予想できます。
市の広報紙やホームページなどで情報をチェックし、今後の動向について知っておくことは有意義です。
船橋市の要介護認定者数
船橋市の要介護認定者数の推移は上記のグラフのようになっており、令和元年10月1日時点での船橋市の要介護・要支援認定者数は28,501人です。
やはり、高齢化の影響もあって右肩上がりの状況にあることが分かるでしょう。
2025年には5万人を超えることが予測されているので、介護保険料の上昇や介護保険サービスの質の低下などに備えておく必要があります。
また、高齢者人口の増加に伴って介護給付費が年々上昇している点も把握しておきましょう。
2017年の給付費の内訳の中でも、最も目立つのは通所介護サービスで34億8,942万円が使われています。
次いで給付費が高くなっているのは訪問介護サービスで、33億1,346万円の支給となっています。
また、2017年の地域密着型サービスの介護給付費の中でも認知症対応型共同生活介護サービス費が群を抜いて高く、265億5,753万円が給付されました。
今後も高齢化に伴って多額の介護給付費が使われることが予想されているため、サービスも多目的で利用されていくことになるでしょう。
船橋市の高齢者相談委員会は?
船橋市民が介護サービスへの要望や意見などを伝えたい場合は、社会福祉協議会を利用することになります。
船橋市社会福祉協議会では「ぱれっと」という名称で相談窓口を開設しており、「ふなばし高齢者等権利擁護センター」という愛称でも親しまれています。
また、「ぱれっと」が行っている「福祉サービス利用援助」では、介護サービスに対する不満や苦情を伝えたい際の相談相手にもなってくれるため、困ったことがあればこちらも利用すると良いでしょう。
他にも、「金銭管理サービス」「財産保全サービス」など、自力でお金の管理や各種料金の支払いが難しくなった際に頼れるサービスも提供していることから、事前にサービスの存在を知っておくと良いでしょう。
さらに、事前予約制で弁護士に対する相談も可能で、成年後見制度などの法的な相談や些細や悩みの相談まで対応してくれます。
船橋市独自の介護サービスについて
船橋市では、65歳以上の方であれば誰でも利用できる介護予防サービスを展開しています。
運動機能や口腔機能の向上や栄養改善に加えて、認知症を予防するためのメニューも用意されています。
利用してみたい場合は地域包括支援センターやケアマネジャーに相談した上で、積極的に参加してみてください。
また、柔道整復師などの専門家を招いた介護予防運動も実施されており、市内の介護保険事業者やスポーツ施設などで催されています。
こちらに関心がある方は、保健所の健康づくり課で相談して日程などを確認すると良いでしょう。
他にも、下記のような高齢者支援や生きがいづくりを行っています。
- 老人憩の家
- 高齢者いきいき健康教室
- 老人福祉センター
- 敬老事業
- 老人クラブ自動車借上料の補助
- 福祉バスの利用
- 老人クラブ
- 老人クラブ助成金
- 徘徊高齢者家族支援サービス
知っているだけで得する取り組みが多くあるので、ぜひ広報やホームページなどをこまめにチェックしてみてください。
船橋市の地域包括ケアシステム
地域包括ケアシステムとは、高齢者の生活や安全を支えるためのサービスを地域で一体的に提供するシステムを指します。
国を挙げて取り組まれている事業であり、団塊世代が75歳以上となる2025年を目途に、高齢者が安心して生活できる環境を作るためのシステム構築を目指しています。
具体的には、要介護状態となっても住み慣れた地域で自分らしい暮らしを最期まで続けられるように、住まい・医療・介護・予防・生活支援が一体的に提供される仕組みの構築が目標です。
なお、システムは市町村や都道府県が地域の自主性に基づき、地域の特性に応じて作り上げることとなっています。
船橋市の地域包括ケアシステムを見てみると、介護に関連した情報を積極的に市民に周知する活動を行いつつ、高齢者の暮らしを支える制度の整備を目指しています。
2013年5月には市と医療・介護に携わる組織で結成される「船橋在宅医療ひまわりネットワーク」が設立されました。
行政と医療・介護が緊密に協力する体制作りを目指しており、医療や介護に関わる人材育成なども積極的に実施される予定です。
「船橋在宅医療ひまわりネットワーク」は地域包括ケアシステムの中でも大きな役割を果たすことが期待されているため、今後船橋市における高齢化対策の鍵となるでしょう。
行政サービスを利用するのはもちろん、自助努力による介護予防も非常に重要なので、生活習慣を整えることも意識してみてください。