介護職の転職理由を説明!よくある退職理由や面接でのOK・NG回答例まで紹介
更新日時 2022/03/18
「介護の転職理由はどうすればいいんだろう。」
「ネガティブな理由で退職をしたけどそれをそのまま言っていいのかな?」
「言ってはいけない転職理由とかってあるの?」
このように介護の転職理由について悩んでいる方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。
この記事では、「よくある介護の転職理由」について紹介した上で、実際の面接でどのように伝えるべきかや実際の回答例・職場選びの際のポイントまで解説します。
この記事を読むことで、面接でマイナスな印象を与えることのない転職理由を作ることができたり、最適な職場を選択できるようになるでしょう!
- 転職理由No.1はライフイベント
- 面接官にマイナスな印象を与えない転職理由の伝え方はある
- 職場の人間関係は重要視して選択するべき
介護職のよくある転職ランキング
介護職のよくある転職理由をランキングで紹介すると上のようになります。
それぞれについて、以下で詳しく解説します。
第1位:妊娠・出産・育児などのライフイベント
介護職の転職理由の第1位は「結婚・妊娠・出産・育児などのライフイベント」です。
実際に上記回答を選択した人は全体の4分の1にも上ります。
この背景にはそもそも介護業界に女性が多くいるということが挙げられます。
介護職には力が必要な場面が多いため、子供ができた際には早めに休職・転職する人が多いと言われています。
また、仮に子供を出産した後にもなかなか時間を合わせることが難しく、仕方なく転職を決意する方もいるでしょう。
第2位:職場の人間関係のトラブル
第2位は職場の人間関係のトラブルです。
このトラブルは介護業界に限った話ではありませんが、介護の仕事をする上で非常に重要な要素の一つと言えるでしょう。
介護士は日々他の職員と協力しながら利用者のケアを行っています。
そのため人間関係にトラブルがあると仕事のパフォーマンスにも影響が出てしまいます。
これは施設介護に限らず訪問介護であっても、複数人のスタッフで協力して業務を行う、というのは変わりません。
第3位:自分の成長に繋がらない
介護職の転職理由第3位は「自分の成長に繋がらない」ことです。
介護職として働く人の声として、今やっている業務が自分の今後の成長につながっているのかわからないというものがあります。
介護の施設によっては昇給制度がなかったり、上の方の役職が固定されている場合が多く、自分の成長が見込めず、このままでは将来的に家庭を持つことができるのかと不安に思う人も多いのでしょう。
第4位:収入が少ない
介護職の転職理由第4位は「収入が少ないこと」です。
「介護職員処遇改善加算」の創設により国も介護士への補助を手厚く行うように心がけてはいるようです。しかしまだ仕事内容に見合った給料が提供されているとは言えません。
この現状の背景には、介護保険事業所の収入の大部分が公費であり、勝手に報酬を増やすことが困難になっていることがあります。
第5位:他に良い仕事を見つけた
介護職の転職理由第5位は「他に良い仕事を見つけたこと」です。
介護職は未経験者でも歓迎される仕事です。
そのためすべての人が介護職を目指していたわけではなく、「とりあえず職が欲しかった」「正社員になれる職がここしかなかった」のようにモチベーションが低いまま働いている人も多いです。
介護職へのモチベーションが低い人は、給料などの条件面が今の仕事より少しでも良いように見える仕事であればそこに転職したいと考えがちです。
第6位:新たな資格を取得した
介護職の転職理由は第6位は「新たな資格を習得したこと」です。
資格を習得したことで、自分の資格を正しく評価してもらえる仕事の方が自分のためにもなると考える人が多いようです。
第7位:職場の経営理念や方針への不満
介護職の転職理由第7位は「職場の経営理念や方針への不満」です。
介護職は人手不足が深刻です。
そのため業績を上げるために利用者の増加を図ったり、給料をあげないまま経営を拡大して長時間働かせたりするような施設は存在します。
そうした施設では介護職員の経営理念への不満が高まりやすいです。
また、経営理念や方針への不満を抱えたまま休みを碌にとることができずに働き続けると、体だけではなく心の限界もきてしまいます。
介護の転職・退職で理由を問われるのはなぜ?
上の画像のようなイメージで、面接官が何かメモをしながら聞き取っている様子のイメージ画像を作成してください。面接をしている感じが出ない場合は、面接官を受けている人の背中を加えてもいいと思います。
転職先として介護職を選んだ場合、その面接の際には必ずと言っていいほど転職した理由や前職を退職した理由を聞かれます。
しかしなぜその理由を聞かれるのでしょうか。
一見答えづらいと思いがちな話題ではありますが、実はこの質問は自分の介護職への熱意をアピールできる絶好のチャンスなのです。
それでは問われる理由を見ていきましょう。
仕事を長く続けてもらえるか判断するため
介護の転職・退職で理由を問われる理由の一つに「仕事を長く続けてもらえるか判断するため」があります。
介護業界はご存じの通り深刻な人手不足に陥っています。
しかし一方で介護職と言うのは採用活動や就業後の教育には多くの労力を必要とします。
新人スタッフを教育したにも関わらずその人がすぐに仕事を辞めてしまうと、教育した労力が無駄になってしまいます。
そのため職員を採用する施設側はその人がまた前職のように仕事を辞めてしまわないかどうかを判断する必要があるのです。
介護士として働くことへの熱量をみるため
そのほかに、介護の転職・退職で理由を問われる理由は「介護の仕事は多くの体力を必要とするから」というのがあります。
そのため施設側は、介護職志望者に入ってから想像していた仕事と違ったと思われることを防ぎたいと考えています。
また、介護職が決して楽な仕事ではありません。
「どこでもいいから働きたい」というような消極的なモチベーションを持った人と一緒に働くことになるというのは施設にとってあまり望ましくないでしょう。
この質問をすることで面接官は介護職志望者の介護職に対するモチベーションを測っているのです。
職場とその人の人柄との相性を見るため
そのほかに、介護の転職・退職で理由を問われる理由は「退職の理由を聞くことでその人の人柄をある程度知ることができるから」です。
介護職は職場の人間関係が重要になってくる仕事であり、また施設の利用者といい関係を築くことも大切です。
その人が職場と相性がいいかを判断するため、施設側は様々な質問をしてその人の人柄や職場との相性を図ります。
例えばこの職場で働きたいと思ったきっかけを聞くことで施設の利用者との相性を図ることができますし、施設の経営方針や理念のどんなところにその人が共感したのかを聞くことによって人柄を窺い知ることができます。
退職理由もその人のことを判断する質問の一つなのです。
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伝えやすい転職理由例
ここでは、伝えやすい転職理由の例をいくつか紹介していきます。
ぜひ参考にしてみてください。
自分を成長させたい
介護業界は介護職に対して高いモチベーションを持った人と一緒に働きたいと考えています。
よって成長したいという意欲を感じられる転職理由は必ず相手に良い印象を与えます。
成長したいという意欲を相手に伝えるために、自分が働きたいと考えている職場がより積極的に取り組んでいる特徴を取り上げて転職理由を述べるといいでしょう。
利用者との接し方を見直したい
介護職は利用者のことを考えて行動することが求められる仕事です。
利用者との接し方を見直したいという転職理由は、利用者について真剣に考えていることが伝わるため相手に好印象を与えます。
前職ではどのような働き方をしていて、今後どのように利用者との関わり方を変えていきたいのかということを伝えるといいでしょう。
教育制度や設備の整った施設で働きたい
教育制度や設備の整ったところで働きたいという動機は、その人が自分から能動的に学ぼうとしないのではないかというマイナスな印象を与えてしまう可能性があります。
教育制度のみに頼らず自分からも学びにいく意思があるということを理解してもらうためには、自分自身が成長するための手段としてきちんとした教育制度が整っているところで働きたいのだということを示すといいでしょう。
マイナスな転職理由をプラスに言い換える例文を紹介
上の画像のようなイメージで、何かひらめいたような女性のイメージ画像を作成してください。ひらめいた感字を出すために電球などを付け加えてもいいと思います。
ここからはマイナスな転職理由をプラスに言い換える例文を紹介します。
職場の人間関係に不満が合って辞めた場合
職場の人間関係に不満があって仕事を辞めた場合をプラスにする言い換えです。
人間関係に不満があるという理由は、協調性をもって働きたい、わからないことがあったら丁寧に教えてもらえる環境で働きたい、などと言い換えることができます。
経営理念や方針に不満があって辞めた場合
施設の経営理念や方針に不満があって辞めた場合のプラスの言い換えについてです。
この場合は、自分の介護職に対する想いとこの施設が一致している部分が多く、ここで働くことに期待を持てる、というような言い換えをすることでプラスの印象に変えることができます。
給料面に不満があって辞めた場合
給料面に不満があって前職を辞めた場合の言い換えについてです。
この場合は、この職場の方が自分の働きに見合った評価をしてもらえると感じた、のように言い換えることができます。
福利厚生に不満があって辞めた場合
福利厚生に不満があって辞めた場合の言い換えについてです。
この場合はその福利厚生になぜ不満を抱き、それの改善がどのように自分の働き方に関わってくるのかを述べるといいでしょう。
例えば前職の有給の取りづらさに不満を抱いた場合、働く時は働き休む時は休むというオンオフの切り替えが自分には必要だと感じた、のように言い換えることができます。
業務内容に不満があって辞めた場合
前職の業務内容に不満があって辞めた場合の言い換えについてです。
この場合は、前職の業務内容にやりがいを感じないという理由に捉え直すことができます。
そのため、やりがいを感じる仕事は他にもあると感じた、のように言い換えて伝えるといいでしょう。
面接で転職理由を印象よく伝えるコツ
次は、面接で転職理由を印象よく伝えるコツについてです。
同じ転職理由でも伝え方によって全く異なった印象を与えることができます。
これらのコツをぜひ活用してみてください。
自分がここで働きたいという気持ちを持って話す
一つ目のコツは、自分がここで働きたいという気持ちを持って話すことです。
「なぜ転職先として他の職場ではなくこの職場を選んだのか」、「この職場で何か成し遂げたいことはあるのか」など、この職場を選んだ理由を自問自答しましょう。
こうすることで志望理由を深堀することができ、自分が今まで気づいていなかった志望理由に気づくこともできます。
また、介護業界は介護に対して強いモチベーションを持った人を求めています。
「この職場で働きたい」という熱意が相手に伝われば、それだけ採用の可能性も高まるでしょう。
その際、ポジティブな動機を相手に伝えた方がより良い印象を与えることに繋がります。
思っていることを正直に話す
二つ目のコツは、思っていることを正直に話すことです。
相手に良い印象を与えるためにネガティブな転職理由をポジティブに言い換えようとするあまり、自分の本心に嘘をついて建前ばかり相手に話してしまう人もいるでしょう。
しかしそれでは話に整合性が取れず、「この人は嘘の理由を言っているのではないか」と相手に思われてしまい、不信感を与えてしまいます。
実際それによって不採用になってしまうケースも見られます。
転職理由をポジティブに言い換えて話すように心がけながらも、なるべく正直に話すようにしましょう。
その方が相手には好印象です。
前向きな転職であることを伝える
三つ目のコツは前向きな転職理由であることを伝えるということです。
ポジティブに変換して転職理由を伝えることは、相手に好印象を与えやすいです。
人が転職をするのは少なからずその仕事に不満を抱いたからであり、そのことはほとんどの面接官が承知の上で面接を行っています。
面接官は問題解決のための前向きな意欲があるかどうかを見ています。
そのためネガティブな理由を述べるだけでは相手には仕事への意欲が伝わりません。
前職に不満を抱いた理由をポジティブに変換し、その不満が改善されることがどのように自分の働き方に関わってくるのかを相手にうまく伝えることを意識しましょう。
職場選びに失敗しないために
職場選びに失敗しないために確認しておくポイントを紹介します。
同じ職場で長く働くために、自分に合った職場を選ぶことは重要です。
以下の項目を職場探しの参考にしてみてください。
職場の人間関係が良いか
職場選びに失敗しないためのチェック項目一つ目は「職場の人間関係が良いか」です。
職場の人間関係は事前に知ることは難しいです。
しかし介護職は人との関わりが欠かせない職業です。
人間関係は介護職の転職理由ランキングでもかなり上位に挙げられており、介護職で働くうえで人間関係の良さはかなり重要な要素です。
そのためそこで働く人の様子をあらかじめ見ておくことで自分との相性を予測する必要があります。
実際に職場見学をすることで施設で働く人の人柄をある程度知ることでその職場が自分に合った職場であるかどうかを判断するのが良いでしょう。
給与・福利厚生はしっかりしているか
職場選びに失敗しないためのチェック項目の二つ目は「給与・福利厚生はしっかりしているか」です。
給与条件が良いことに越したことはありませんが、福利厚生とのバランスがしっかりとれているかどうかもしっかり確認する必要があります。
介護施設は株式会社や社会福祉法人など経営の種類がそれぞれ異なっています。
株式会社は営利を追求する組織であるので、役職についたりその役職の地位が上がれば上がるほど給料も上がっていきます。
しかし役職につかなかった場合、給料アップを見込むことは難しいです。
社会福祉法人は役職の昇進こそないものの、国からの助成金がでるので長年に渡って安定した給料を見込むことが可能です。
自分の働きたい施設の経営形態をよく確認することが重要です。
勤務体制は自分にあっているか
職場選びに失敗しないためのチェック項目の三つめは、「勤務体制は自分にあっているか」です。
介護職の勤務体制は、その人がどんな施設で働くのかによってかなり変わります。
訪問介護を希望する場合には日中に働くことが多くなります。
一方で特別養護老人ホームなどの施設で働くことを希望する場合には早番・遅番・夜勤の24時間体制で働かなくてはいけません。
自分がどのような時間に働きたいのかを考えそれに合った勤務体制を取り入れている職場を選ぶことで、働き始めてから職場の働き方との相性が悪いことに気づく、という事態を防ぐことができます。
通勤時間は長くないか
職場選びに失敗しないためのチェック項目の四つ目は、「通勤時間は長くないか」です。
介護の仕事内容は体力を必要とする仕事です。
そのため通勤時間が長いと通勤でも体力を消耗してしまい、さらにきつくなってしまいます。
また、特別養護老人ホームのように夜勤を伴う24時間体制を取り入れている施設で働くことになった場合、公共交通機関が使えない可能性があります。
職場を選ぶ際は、今住んでいるところからあまり遠くない職場を選び、通勤時間がなるべく長くならないようにしましょう。
通勤時間が長くない方が集中して介護の仕事に取り組むことができます。
介護職の方が注意したポイントを知る
職場選びに失敗しないためのチェック項目の五つ目は、「介護職の方が注意したポイントを知る」です。
実際に現職で介護職として働いている方が現職を選んだきっかけをランキング形式で紹介します。
第一位 「仕事内容に働きがいを感じたから」 第二位 「資格や技能を活用できるから」 第三位 「自分を必要とする人の役に立ちたいから」 第四位 「今後もなくなることのない仕事であるから」 第五位 「高齢者の方と話すのが好きだから」
上記のランキングから、介護職という仕事内容に魅力を感じている人が総じて多いことがわかります。
結婚や育児を機に退職してしまっても、資格を持っていることで介護職に復職する人もいます。
これからますます加速する高齢者社会では、介護職はなくてはならない存在であり、これからも必要とされることは明白です。
職場探しには転職サイトを有効活用がおすすめ
自分に合った職場を探すには、転職サイトを有効に活用することがおすすめです。
サイトの特徴とともに、いくつか転職サイトを紹介します。
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画像出典:介護ワーカー公式サイト
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主な転職理由と自分に合った職場の探し方まとめ
- 介護の転職理由としてはライフイベントや人間関係が多い
- 転職理由の伝え方によって面接の合否に影響が出る
- 職場選びの際に注意すべきことをしっかりと抑える
ここまで、介護の主な転職理由や自分にあった職場選びの探し方について解説してきました。
現在転職を検討している方、これから面接を控えているという方ぜひこの記事で解説したポイントを参考にしてみてください。