介護職の面接でよくある質問21選|OK・NGな回答例など対策のポイントを徹底解説!
更新日時 2023/07/28
「介護職の面接を初めて受けるんだけど、どういう対策をすればいいんだろう?」
「介護職からの転職だけど、不安だからよくある質問を知っておきたい!」
介護職未経験の方も、介護職から転職される方も、面接が不安という方は多いでしょう。そこで、この記事では介護職の面接でよくある質問を21個ご紹介します。
OKな回答・NGな回答例や、質問の意図など、面接対策のポイントを徹底解説しますので、これから介護職の面接を受ける予定の方は、ぜひ参考にしてください。
- 自己紹介では、自己PRはせずプロフィールを完結にまとめるのがポイント
- 今までの仕事についての質問には、仕事への取り組み方を聞き採用のメリットを探る意図がある
- 気になる介護系のニュースについて自分の意見が言えるよう、日頃から対策しておこう
面接の基本ルール
まず初めに、採用面接におけるルールについて一覧にして簡単にまとめましたので、参考にしてください。
どれだけ優秀な人材であっても、面接での印象が悪くなってしまえば、採用してもらえません。
面接官への印象を少しでもよくするため、面接での基本的なマナーを復習して、実践するようにしましょう。
以下は、面接における基本的なマナーの一覧です。
- 視線を合わせる
- 明るい表情を保つ
- 言葉遣いを丁寧にする
- 結論から話す
- 大きな声でゆっくりと、抑揚をつけて話す
- 語尾までしっかり聞こえる話し方をする
- 内容は簡潔にまとめる
面接は、あなたがどんな人物かを採用側が知ることができる機会であり、採用する上で非常に重要なものです。
無事に採用されるように自分をアピールするため、しっかり対策をしてから面接に臨みましょう。
面接で聞かれる質問一覧
ここでは、介護職の採用面接でよく聞かれる質問について、質問の種類ごとにまとめました。
これを参考にして、実際の採用面接に活かしてください。以下がよく聞かれる質問の一覧です。
- 自己紹介をお願いします
- これまでの経歴を教えてください
- 今までの仕事で嬉しかったことは何ですか?
- 逆に不満だったことは何ですか?
- 前職の退職理由を教えてください
- 前職でのエピソードはありますか?
- 仕事をする上で大切にしていることは何ですか?
- 志望動機を聞かせてください
- 趣味や特技はなんですか?
- 自分の長所と短所はなんですか?
- 今のあなたの課題はありますか?
- ストレス解消法を教えてください
- 入社後どんな仕事をしたいですか?
- 入社が決まった場合いつから働けますか?
- 残業や夜勤は可能ですか?
- 目標やキャリアプランを教えてください
- 今までの年収と希望の年収を教えてください
- 他に受けているところはありますか?
- 最近の介護系で気になるニュースを教えてください
- 高齢者との関わりはありますか?
- 何か聞きたいことはありますか?
これらの質問について、以下で一つ一つ解説していきます。
プロフィールや経歴についての質問
面接の導入で質問されるものとしては、自己紹介や経歴についての質問をされることが一般的です。
自己紹介をお願いします
自己紹介では、自分の氏名や経歴、保有資格、スキルなどのプロフィールについて伝えます。
注意したいのは、自己紹介では自分の情報を伝えるのであって、自己PRをするわけではないという点です。長くなりすぎないよう、簡潔にまとめるとよいでしょう。
好ましい回答例
「○○と申します。私は大学卒業後、ブライダル関係の会社に正社員として入社し、3年間勤めておりました。
前職では接客に携わっており、接客サービスのノウハウを学びました。介護職の経験はありませんが、前職で身に付いたコミュニケーション能力を活かし、御社に貢献したいと考えております。
本日はお忙しいところ、このような時間をいただきありがとうございます。どうぞよろしくお願いいたします。」
このように、経歴を簡潔に伝えます。介護職未経験の場合は、介護職を希望する理由、または前職の経験が介護職に役立つ理由を簡単に付け加えるとよいでしょう。
悪い回答例
「本日は貴重なお時間をいただきありがとうございます。○○と申します。
私は大学卒業後ブライダル業界で働いてきました。介護職の経験はありませんが、御社に貢献したいと考えております。本日はどうぞよろしくお願いいたします。」
自己紹介は自己PRの場ではありませんが、別の業界からの転職の場合、あまりに簡潔な内容だと「なぜ介護職を希望したのか」といった疑問を面接官に抱かせてしまいます。
簡単でよいので、前職で得たスキルや経験が介護職に活かせることを伝えた方がよいでしょう。
これまでの経歴を教えてください
この質問では、まずあなたが未経験か経験者かを確認しています。
また、あなたが介護職経験者の場合、介護職では介護事業の種類、勤めていた施設の考え方などによって得られるスキルが異なるので、あなたのスキルをチェックし、入社後に仕事内容とスキルのズレが起きないようにするための質問でもあります。
好ましい回答例
「居宅介護で、ホームヘルパーとして3年間勤めてきました。ホームヘルパーを始めたばかりのときは利用者さんの買い物や通院の付き添い、家事支援の仕事をメインに働いておりました。
家事支援では、利用者さんの食事を作ったり、利用者さんがお部屋の掃除をするときに援助をしたりしておりました。
慣れてからは入浴や排泄などの介助もするようになり、居宅介護での仕事は一通りできるようになりました。」
経歴を伝えながら、働く中でスキルアップしてきたことを伝えられる回答をすることが重要です。
悪い回答例
「居宅介護の仕事で、利用者さんのお宅で家事や介助をしていました。外出の付き添いもしました。」
この回答では、勤務歴、仕事の詳しい内容、経験談などが全くないため、あなたがどのくらいのスキルを持っているのかわかりません。
また、淡々とした回答では介護の仕事をしたいという熱意が伝わりにくいので、具体的なエピソードなどを入れた方がよいでしょう。
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これまでの仕事に関する質問
面接では、これまでの仕事への向き合い方に関する質問も聞かれます。
これまでの仕事への取り組み方を聞くことで、あなたを採用すると、その事業所・施設にとってどのようなメリットがあるのかを面接官は考えています。
応募者の価値観やモチベーション、仕事に対する姿勢を把握し、その人材が事業所・施設に適しているかを評価しているのです。
今までの仕事で嬉しかったことは何ですか?
仕事をしていて嬉しかった経験は、働くモチベーションに繋がります。
面接官は、あなたが応募先の事業所・施設で働くことでやりがいを感じ、モチベーションを持ちながら働くことができるのかを確認しようとこのような質問をします。
好ましい回答例
「仕事をしていて嬉しかったのは、前職のブライダル関連の仕事で、お客様が涙を流して喜んでいるところを見たときです。
結婚式が成功して、お客様の望む結婚式が実現できたと実感することができ、仕事のモチベーションがより向上しました。」
嬉しく思った具体的なエピソードから、仕事のモチベーションが上がった理由に繋がっているので、好ましい例だと言えます。
悪い回答例
「これまでの仕事で嬉しかったことは特にありません。」
嬉しかったことが一度もないということは、仕事に真剣に取り組んでこなかったという印象を与えてしまいます。
例えば「同僚から労いの言葉をかけられた」などのちょっとしたエピソードでもよいので、嬉しかったことについては必ず答えられるようにしましょう。
逆に不満だったことは何ですか?
仕事をしていると、誰でも不満を感じることがあります。
このような質問では、不満だったことを伝えるだけではなく、感じた不満をどのように解決したのか、また解決しようと行動したのかまで伝えることが重要です。
好ましい回答例
「前職で急なプラン変更があり、予定していたものを大幅に変更しなければならないことがありました。
急なことだったのでとても苦労しましたが、お客様と考えをしっかりすり合わせ、他のスタッフとも連携することで、何とか対応することができました。
また、その後は急なプラン変更がないように、お客様とより情報を共有するよう努めて参りました。」
この例では、苦労したことをそのままにせず解決したこと、その後は同じことがないように努力したと答えているので好ましい回答例です。
悪い回答例
「職場の人間関係が悪かったことです。」
不満をどのように解決したのか、改善に向けてどのように努力したのかを聞く質問ですので、不満に思ったことを述べるだけではマイナス評価になってしまいます。
例えば「上司に相談して、チームのメンバー変えをすることで解決しました」「自分の至らない点を改善するよう努力しました」など、解決したエピソード、努力したエピソードを付け加えましょう。
前職の退職理由を教えてください
退職した理由については、「もっと専門性を深めたくなったからです。」など、前向きな理由を答えましょう。
ネガティブな理由を答えると「不満があるとすぐ辞める人なのか」といった印象を面接官に与えてしまいます。
好ましい回答例
「ホームヘルパーをしている中で、もっと介護の専門性を高めたいと思い、介護福祉士の資格を取りたいと思いました。
そんな中、介護施設では研修が充実していたり、介護福祉士取得支援制度を設けていたりするところが多いことを知り、施設へ転職することを決めました。」
このように、スキルアップがしたくて転職を決めたという内容が好ましいでしょう。
退職理由が給料の低さなどの理由であっても、
「御社ではスキルや経験を評価していただけるとのことなので応募しました。」
などの前向きな理由に変えましょう。
ただ、事業所・施設の倒産など、やむを得ない会社の都合で退職せざるを得なかった場合は、そのまま伝えても問題ありません。
悪い回答例
「上司が自分では仕事をせず人使いが荒かったので嫌になり退職しました」
「仕事内容がきついわりに給料が低かったので辞めました」
このような回答では、職場で上司とそりが合わなかった場合や、仕事内容・給与などに納得がいかない場合はすぐに辞める人と判断されてしまうでしょう。
どうしてもネガティブな理由で辞めたことを言いたい場合は、
「改善できるよう努力したけれども、職場の方針で変えられなかった」
といったような補足を入れた方がよいでしょう。
前職でのエピソードはありますか?
この質問では、前職での印象に残っているエピソードから、あなたが仕事に対してどのような意識を持っているか、そのエピソードから何を学んで仕事に活かしたのかなどを聞こうとしています。
好ましい回答例
「新卒の職員が、指示した仕事が上手くできずに思い悩んでいるようでした。そこで、その職員と話し合い、仕事内容のどこがわからないのか、どのような指示出しをすればわかりやすいのかなど、その職員の希望を聞きました。
その結果、こちらはある程度経験があるので「このくらいは言わなくてもわかるだろう」という甘えがあり、未経験の方にも伝わるような説明をしていないことがわかり、反省しました。
その後は、何度でも教えることや、わかりやすい指示出しを心がけたところ、職場全体が働きやすい環境になったことが印象深く残っています。」
このように、上手くいかなかったことがあっても、試行錯誤した結果気付いたことがあり、よい結果に繋げることができたというように、成功体験や失敗から気付いたことを活かして、仕事に取り組んだエピソードを話せるとよいでしょう。
悪い回答例
「思い出に残っていることは特にありません」
このような回答は「仕事に熱意を持っていなかった」「仕事をする上で失敗しても何も改善しようとしなかった」という悪い印象を与えてしまいます。
大きなエピソードがなくとも、日々働く中での気付きは何かあったはずですので、答えられるようにしておきましょう。
仕事をする上で大切にしていることは何ですか?
この質問では、あなたの仕事観を聞くことで「施設の方針に合う人物か」「施設の職員たちと一緒に働けそうか」などを見ています。
好ましい回答例
「介護職ではチームで働くことが多いので、なるべく他の職員たちとコミュニケーションを密に取ることを心がけてきました。
ちょっとしたことでも受け止め方が違うとミスに繋がりかねないので、チーム内で認識を一致させることには特に気を付けていました。」
このように、あなたが仕事をする上で学んできた重要なことを答えられるとよいでしょう。
ただ、採用されるために、チームワークなど協調性に関する話題を無理やり話さなくても構いません。自分が仕事をしてきた中で得た大切なことをそのまま話してください。
悪い回答例
「仕事は家計のためにやっているだけですので、大切にしていることは特にありません。」
このように、仕事内容に関する熱意がないと思われる回答は、介護職員としては採用できないのでよくありません。
また、給料や労働時間などを重視しているという回答は「条件がよければどこでもよい」という意味になってしまいますので、採用される可能性は低いでしょう。
志望理由に関する質問
志望動機に関する質問では、あなたがその会社を選んだ明確な理由や、あなたがその職場で活躍するモチベーションがあるかなどが見られます。
応募者が企業や施設に対して真剣に向き合っているか、熱意や興味を持っているかどうかが判断されます。
志望動機を聞かせてください
志望動機はどの面接でも必ず聞かれます。なぜ介護職を選んだのか、なぜその施設を選んだのかを明確に伝えることが重要です。
「その理由なら介護職でなくてもよいのでは」、「その理由ならこの施設でなくてもよいのでは」と思われてしまう回答はしないようにしましょう。
また、回答に一貫性があり、面接官を納得させられる理由を述べなければなりません。
好ましい回答例
「介護福祉士になりたいと思い前職を退職しましたが、御社の求人広告を拝見したところ、御社では介護福祉士取得支援制度や、研修制度があることを知りました。
未経験からでも経験や研修を重ね、御社の支援を受けながら介護福祉士が目指せるという職員教育をされているということで、ぜひ御社で働きたいと思い、志望いたしました。」
このように、なぜその事業所・施設を志望したのか、具体的な理由を述べましょう。
また、応募先の事業所・施設の方針や仕事の内容などをしっかり調べたことをアピールすることも重要です。
悪い回答例
「前職よりも給料が高かったので応募しました」
このような回答では、給料が高ければ他の職場でもよいということになり、マイナスの評価になってしまいます。
また、介護職への熱意が感じられないので、採用するメリットがないということになり、採用される可能性が限りなく低くなってしまいます。
この事業所・施設で働きたい理由を答えるようにしましょう。
自己分析・人となりに関する質問
この質問では、利用者や他の職員と上手くやっていける人物かが判断されます。
そのため「良好な人間関係を築ける」など、コミュニケーション能力・協調性がある人となりについては、採用するかどうかの基準では重要である可能性が高いです。
その人の人となりがわかった方が面接官も採用しやすくなるので、自己分析はしっかり行い、自分はどのような人物なのか答えられるようにしておきましょう。
趣味や特技はなんですか?
趣味や特技を聞くことで、どのような人柄なのか、ストレスを上手く解消できる人なのかを見ます。
介護職は人との関わりが主な仕事であり、働いていてストレスを感じる人もいます。
そのストレスをプライベートで上手く解消できる人でないと、介護職でのモチベーションを保つのはなかなか難しいことです。
また、趣味や特技がレクリエーションの場などで活かせる場合があるので、このような質問をされるのです。
好ましい回答例
「趣味はカラオケです。例えば仕事が上手く行かなかったときは、好きな歌を大きい声で歌うことで気分がスッキリし、前向きな気持ちで明日も頑張ろうという気持ちになれます。
カラオケは友人たちとも行きますし、仕事が上手く行かないなどの悩みがあるときは、一人で行くこともあります。カラオケに行ったあとは明るく元気になれるので、大好きな趣味です。」
趣味や特技は、採用されるために話を作る必要はないので、本当のことを話しましょう。
ただ、ストレスが上手く発散できていることを強調できることが重要です。
悪い回答例
「競馬が好きです。」
「趣味や特技はありません。」
趣味や特技はないと答えるのは「面接ではプライベートの話はしたくない」という冷たい印象を与えかねません。
また、無趣味の場合、職場でのストレスを解消しにくそうだとも思われてしまいます。
しかし、ギャンブルやお酒など、仕事上あまりふさわしくない趣味は話さないようにしましょう。
自分の長所と短所はなんですか?
長所と短所を聞く質問は、その人が採用に値するか判断するための他、自分を客観的に観る能力があるかを知るために聞いています。
長所は介護職に活かせるアピールの仕方をしましょう。また、短所を短所と決めつけず、言い方を工夫して長所に言い換えられないか考えてみましょう。
短所を伝えるときには、日頃短所をどのように捉えて気を付けているかを伝えれば、客観的な視点があることをさらにアピールできます。
好ましい回答例
「私の長所は、自分の意見を通すのではなく、周りの人の意見もよく聞けることです。
周りの人の意見や状況をしっかり検討した上で、自分の意見も伝えながら、皆が納得いく方法になるように周りの人と方法を話し合うことができます。
なるべく多くの人の意見を尊重することで、職場での人間関係をよくすることに努めて参りました。」
長所は、謙虚な印象を与えながらも、自分の長所が職場にどう作用するか伝えられるようにしましょう。
悪い回答例
「いつも笑顔で人と接することができることが長所です。」
「人と打ち解けるまでに時間がかかってしまう点が短所です。」
なぜそれが長所と言えるのか具体的に説明できないと、面接官に強い印象を与えることができません。
また、コミュニケーション能力が必要な介護職において、人間関係が苦手な人は採用できないので、対人関係に関する短所は言わない方がよいでしょう。
今のあなたの課題はありますか?
この質問では、今のあなたがもっと成長すべき点を理解しているのか、積極的に自分の短所を改善する気持ちがあるのかを聞いています。
課題については正直に話し、それを乗り越えるためにどのような努力をしているのか、具体的なエピソードと共に伝えると好印象です。
自分の成長すべき点を認識し、それを改善するために積極的に努力している姿勢を示すことが大切です。
好ましい回答例
「介助の経験がまだ少ないのが課題だと思っております。利用者さんの体を支えるときに、利用者さんが心からリラックスできるよう、もっと介助の経験を積み、スキルを上げていきたいと思っております。
今できることとしては、業務が終わってから同僚に利用者さんの役をやってもらい、介助の練習をしております。また、介助の研修にも積極的に参加していきたいと思っております。」
このように、自分の仕事に対して問題意識を持ち、スキルアップできるよう積極的な姿勢を持っていることを答えるようにしましょう。
悪い回答例
「課題はいくつもありますので、一つ一つ改善していきたいです。」
どのような課題なのか、どう改善していきたいのか全くわからない回答では、普段の自分の仕事について真剣に考えているのかわからず、悪い印象を与えてしまいます。
回答では具体的なことを答えるようにしましょう。
ストレス解消法を教えてください
介護職は、利用者さんやご家族から苦情を受けることもあります。また、事業所や施設での職員同士の人間関係も円滑にする必要があるため、ストレスが溜まることが多い職業です。
そのため、自分のストレス解消法を持っているかは重要なことになります。この質問では、ストレスが溜まったときにはすぐに解消してストレスを長引かせず、仕事に支障をきたさないことを強調すると好印象です。
好ましい回答例
「私の趣味はドラマ鑑賞です。観るジャンルは問わないのですが、例えばSFものを見ると、日常を忘れることができるので観終わったあとはスッキリします。
また、日常生活を描いたドラマを観ると共感できることが多く、涙が出ることもあります。泣くことでもまたスッキリするので、ドラマ鑑賞はよいストレス解消法になっています。」
このように、普段、趣味などを通してストレスを解消できていることを話せば問題ありません。
ただし、ギャンブル、お酒、タバコといったものは避けましょう。
悪い回答例
「ストレスは感じない性格です。」
「ストレス解消法はありません。」
ストレスを感じない人はほぼいないと言ってよいでしょう。
「ストレスを感じない」という回答は、面接官に「面接に受かるために『ストレスには強い』と言っているだけではないか」と思われかねません。
また「ストレス解消法がない」という回答は、ストレスを溜め込む人という印象を与えてしまいます。
ストレスを感じること自体は悪いことではなく、どう解消するかが重要なので、自分なりの解消法を具体的に伝えましょう。
実際に就職したらどのように働くかの質問
あなたを採用したらどのように働いてくれるか、具体的に知りたくて面接官はこのような質問をします。
この質問で採用後の働き方が決まることもあるので、自分の希望を素直に答えるのがよいでしょう。
応募者が自らの強みをアピールしながら、挑戦したい業務や貢献したい分野を具体的に示しましょう。
入社後どんな仕事をしたいですか?
入社後にしたい仕事を聞くことで、あなたがどのような仕事にやりがいを感じるのか、どのような目標やキャリアプランを持っているのかを面接官は見ています。
好ましい回答例
「前職では身体介助の仕事をメインにしていたので、引き続き身体介助の仕事をしたいと思っております。
もちろん、レクリエーションなど身体介助以外の仕事も積極的に行い、利用者さんがより快適に過ごせるよう努めていきたいと思っております。
また、介護福祉士の資格を取得したいので、御社の介護福祉士支援制度を利用させていただき、将来的には御社で介護福祉士の仕事をさせていただきたいと思っております。」
このように、入社後に希望する仕事内容も伝えながら、目標・キャリアプランについても答えられるとよいでしょう。
悪い回答例
「未経験の仕事でも頑張り、スキルを身に付けたいです。」
このような回答は、どの事業所・施設でも共通して言えることであり、本当に応募先で働きたいのか疑問に思われます。
また、目標やキャリアプランが漠然としており、仕事で成長したいという意欲が感じられません。
入社が決まった場合いつから働けますか?
この質問では、面接官があなたを採用する方向で考えているため、具体的に入社できる時期を聞こうとしています。
他の応募者との兼ね合いもありますので、入社可能な時期を会社側は把握しておく必要があります。
好ましい回答例
「来月の10日から入社可能です。」
「いつからでも働けます。」
前職の退職手続きなどで今はまだ入社できないけれども、確実に入社できる日にちがわかっている場合はその日にちを伝えます。
また、現在仕事をしておらず、いつでも入社できる場合は、会社からいつ入社日を指定されても入社できることを伝えましょう。
悪い回答例
「まだ退職していないのでわかりません。」
このような回答は「本当に入社したいのか」「結局退職しないで引き続きその職場で働くのではないか」という疑問を抱かせてしまいます。
在職しながら転職活動をしている方は、退職予定日が決まっている場合はその日にちを伝えましょう。
退職届を出しておらず、本当に入社予定日がわからない場合でも、退職は決めていると強調しましょう。
残業や夜勤は可能ですか?
残業や夜勤がある事業所・施設では必ず聞かれる質問です。特に夜勤は、体力が必要なこと、生活リズムが崩れるので体調を崩す場合もあることから、夜勤を希望しない場合は、正直に「夜勤はできません」と答えましょう。
夜勤がある施設でも、日勤のみの勤務が可能な施設もありますので、夜勤ができない方は日勤のみでも可能か面接官に確認しましょう。
好ましい回答例
「残業も夜勤もできます。残業や夜勤の仕事内容はどのようなものでしょうか?」
「子供が小学生なので今は夜勤はできませんが、仕事が終わるまで実家で子供を預かってもらえるので、残業であれば可能です。」
残業や夜勤が可能な場合は、採用側としては嬉しい人材です。残業や夜勤に対して質問をするなど、積極的な姿勢を見せるとさらによい印象を与えます。
また、残業や夜勤ができない場合はできない理由をはっきり述べましょう。その上で、自分ができることがあればアピールし、施設に貢献したい意志を伝えましょう。
悪い回答例
「残業や夜勤はせず定時で退社したいです。」
これだけだと、ただ残業や夜勤をしたくない人だと思われてしまいますので、残業や夜勤ができない理由を述べましょう。
また、特別な理由も言わず「定時で退社したい」とだけ回答すると、「残業が一切ない職場を探したらどうか」と面接官に思われてしまい、採用されないでしょう。
残業や夜勤ができない場合、理由は必ず言うようにしましょう。
目標やキャリアプランを教えてください
この質問では、応募した事業所や施設で、どのような目標を持ち働くのか、また、どのようなキャリアプランを持ち働きたいのかを聞いています。
具体的に説明することで、採用側に自己成長への期待と目標に向けて協力して働く姿勢を示すことができると良いでしょう。
好ましい回答例
「介護福祉士の資格を取得したいと思っており、実務者研修を修了いたしました。
まだ実務経験は2年で受験資格はないので、御社で実務経験を積ませていただき、介護福祉士の資格を取得したあとは、御社で介護福祉士として働きたいと思っております。」
このように、その事業所・施設で働くことで目指せる目標とキャリアプランを具体的に伝えましょう。
悪い回答例
「なんでも言っていただければ、自分にできる仕事はしていきたいです。」
このような回答は積極的な姿勢のアピールのために言ってしまいがちですが、「介護職の仕事について具体的にイメージがわいていない人」、「指示を待っているだけで自分から動かない人」という印象を与えてしまいます。
どのような仕事がしたいのか、明確に答えるようにしましょう。
その他重要な質問
これまでに挙げた質問以外にも、よく聞かれる重要な質問がありますのでご紹介します。
今までの年収と希望の年収を教えてください
この質問では、あなたが採用したい条件に合っている人物なのか、会社側が求める人材なのかを確認しています。
また、実力や経歴に合った年収を答えるかどうかで、適切な自己評価ができる人物なのかも見ています。
好ましい回答例
「今までの年収は約320万円です。入社後の年収は、求人票にあった通りの額を希望いたします。」
「今までの年収は300万円ほどでした。転職期間中に実務者研修を取得したので、実務者研修取得者の平均年収程度の額を希望いたします。」
年収については、求人票に書いてあるので、事業所・施設側はその年収でよいから応募してきたのだろうと思っています。
そのため、求人票にある額以上の年収を希望する場合、自分がその希望年収に合った人材である理由を伝えるようにしましょう。
悪い回答例
「前職の年収はお答えできません。また、入社後の年収については特に希望はありません。」
「前職での年収は350万円です。残業や夜勤を頑張りますので、入社後は500万円以上を希望いたします。」
年収について希望がないという回答は、仕事のやる気が見られないと判断されかねませんので、具体的に答えましょう。
また、事業所・施設側で想定している年収以上の額を希望されたり、非現実的な額を希望されたりすると、不採用になる可能性が高いです。
他に受けているところはありますか?
これは、志望動機の強さや、どのような事業所・施設で働きたいのかを確認する質問です。
転職時に同時進行で複数の職場に応募することは一般的ですが、他の応募先の事業所・施設の種類に一貫性がない場合は、志望動機の信ぴょう性が低くなってしまう恐れもあります。
また、他に第一志望の職場があるとわかると、採用されにくくなってしまいます。
好ましい回答例
「前職が特養でしたので、今後も特養で働きたいと思い、御社をはじめとして他に2施設を受けております。」
このように「特養で働きたい」など、転職に関して一貫した希望があることを伝えましょう。
この場合は、面接している施設でどのような仕事がしたいか具体的に付け加えられると、志望動機が強調できます。
また、面接している施設が第一志望な場合、他の施設を受けていても、第一志望はあくまでもこの施設であることを強調することも重要です。
もし面接官から「どの施設を受けているのですか?」と聞かれた場合は、応募している施設名を答えても問題ありません。
悪い回答例
「受けているのは御社のみです。」
「応募できる施設にはだいたい応募しており、面接できるご連絡を受けた施設から面接させていただいております。」
「応募は御社のみ」という回答だけでは、入社したい意志は伝わりません。どうしてもその事業所・施設で働きたくて他には受けていないのなら、そのように伝えましょう。
しかし、無職の方の場合は、一社しか受けていないことは面接官に「転職活動に消極的な人」という印象を与えかねないため、本当にその事業所・施設に入社したいのだという熱意を伝える必要があります。
また、応募先に一貫性がなくあらゆるところを受けている状態では、「この施設で働きたいというわけではないのか」と低評価を受け、採用される可能性は低くなるでしょう。
最近の介護系で気になるニュースを教えてください
日頃から介護のニュースに関心を持っているか、またそのニュースに関してあなたが自分の意見を持っているかを聞く質問です。
介護の仕事をやる上では、介護業界の最新の動きについて知っていることは必須とも言えます。
また、介護の仕事では、自分で判断して動かなければならない場合もあるため、常に介護への関心や意見を持つ人物は、判断力に長けていると評価されやすいのです。
好ましい回答例
「新型コロナウイルスのニュースは毎日チェックしています。
介護施設で働いていた者としては、介護施設でのクラスターが起こったニュースを聞くと心が痛み、心配しております。
介護施設ではどのように対策すれば利用者さんが感染しないのか、またクラスターが起きないのか、ニュースで感染予防の医学的な情報を学んでいます。」
このように、介護職に関わるニュースの感想だけではなく、自分がそのニュースを聞いてどのようなことを学んだのかなどを伝えると、介護職の仕事やニュースに対して真剣に考えていることが伝わり、好印象です。
悪い回答例
「ニュースは見ないので、気になるニュースは特にありません。」
自分の働いてきた業界、またはこれから働く予定の業界のニュースに興味を持たない方は、介護職で働きたいとは思っていないとみなされ、採用される可能性は低いでしょう。
高齢者との関わりはありますか?
この質問は、介護職が未経験の方に対してよく聞かれる質問です。
高齢者の方とコミュニケーションができるか、高齢者の方への介護に対してどのような意識を持っているかを確かめようとしています。
未経験の方は、家族や親戚とのエピソードでも構わないので、高齢者の方と関わったことがある場合にはそのエピソードを話しましょう。
高齢者との関わりが全くない場合には、関わりはないと伝えた上で、
「ニュースで介護職の人材が不足していると知り、介護業界の役に立ちたいと思いました。」
など、介護職への強い志望動機を伝えるようにしましょう。
好ましい回答例
「祖母が要介護認定を受けたことがきっかけで、祖母の介護を手伝うようになりました。
例えば、祖母が立ち上がるときに支えたり、買い物の付き添いをしたりしたときに、祖母から感謝され、とても嬉しく思いました。
同時に、祖母の日常生活がもっと楽になるようにと介護の本を買って学ぶようになったことが、介護職に興味を持ったきっかけです。」
このように、高齢者と関わったことにより、介護に興味を持ったり、学びや気付きがあったりしたエピソードを答えられるとよいでしょう。
悪い回答例
「祖父母とたまに話すので、高齢者とは話せると思います。」
高齢者と話せるからといって、介護ができることにはなりません。また、このような回答の仕方では、高齢者の方への尊重が見られないので、介護の仕事を任せたいとは思えないでしょう。
従って、このような回答では採用は望めません。先述のように、高齢者との関わりのエピソードがない場合は、このような回答ではなく、ニュースなどで介護に関心を持った話を答える方がよいでしょう。
面接を締めくくる逆質問
面接される側から質問できる逆質問は、たいてい面接の最後に聞かれます。
何か聞きたいことはありますか?
逆質問では、面接全体を踏まえて、仕事内容や職場のことで確認したいことを聞きます。
逆質問をしないと、就職する意欲や積極性がないとみなされてしまいますので、わからないことは遠慮せず聞きましょう。
しかし、給与形態や福利厚生についての質問は、逆質問には向いていません。また、求人票を見ればわかることや、すでに説明を受けたことを聞くことも良くありません。
好ましい回答例
「御社の介護福祉士資格取得支援制度について、詳しくお聞きしてもよろしいでしょうか。」
「御社は研修制度が充実しているとのことでしたが、研修の内容や頻度がどのようなものでしょうか。」
このように、応募先の事業所・施設について、あらかじめ調べてきたことがわかる回答が好ましいでしょう。
また、質問の内容も、働きながら積極的にスキルやキャリアをアップさせたいという印象を与えるものがよいでしょう。
悪い回答例
「質問は特にありません。」
「給与がアップする基準を教えてください。」
「住宅手当はありますか?」
質問が全くないことは、本当にこの事業所・施設で働く意欲があるのかという疑問を抱かせてしまいます。
本当にない場合「詳細なご説明をいただいたので、質問はございません」など、面接中に疑問点が解決したことを伝えましょう。
また、給与、福利厚生などの労働条件について面接で聞くのは、最低限にしておく方がよいでしょう。
これらのことはもちろん大切なことですが、面接で事細かに質問してしまうと、介護の仕事がしたいというより、労働条件のよい職場を望んでいるだけという印象を与えがちです。
また、仕事内容よりも労働条件の方が知りたいとなると、「仕事は二の次で、条件や権利が一番の人かもしれない」と思われてしまうでしょう。
想定外の質問への対処法は?
ここまで、介護の面接でよく聞かれる質問について解説してきました。
しかし、実際には今回ご紹介した質問以外の、想定外の質問をされることもあります。
想定外の質問をされると焦ってしまいがちですが、あらかじめ自己分析をして、想定外の質問にも焦らず答えられるようにしましょう。
特に、自分がなぜその施設で介護の仕事がしたいのかについては、自分の考えをしっかり整理しておきましょう。
質問への回答は、一貫性があり前向きなものであることが重要ですので、質問されそうなことへの回答を自分でシミュレーションしておくのがよいでしょう。
面接では、何よりもやる気や前向きな姿勢をアピールすることが大切です。どんな質問をされても、自信を持って解答できるよう、事前の準備を怠らないようにしましょう。
面接で落ちないためのポイントは?
まずは、前向きな姿勢で面接に臨むことが大切です。内向的な印象を与えてしまうと、本当にこの仕事がしたいのかという疑問を面接官に抱かせてしまいます。
介護職はコミュニケーション能力が非常に重要ですので、面接中は前向きで明るい印象を与えられるように、はきはきと答えましょう。
求められている人材であることをアピールすることも大切です。そのためには、あらかじめ介護職の仕事で重要なことや、その施設がどのような施設なのか事前にホームページやパンフレットなどで調べておくとよいでしょう。
また、全ての回答に対して一貫性があることも非常に重要です。質問によって言っていることが変わらないよう、あらかじめ回答する予定の内容をまとめて一貫性を確認しておくことをおすすめします。
面接対策には転職サイトの活用もおすすめ
介護職での面接対策として、転職サイトを有効に活用することもおすすめです。
サイトによっては、転職の手助けとして面接へのアドバイスや対策まで行ってくれるものも存在します。
サイトの特徴とともに、いくつか転職サイトを紹介します。
介護ワーカー
画像出典:介護ワーカー公式サイト
おすすめの転職サイト1つ目は「介護ワーカー」です。
介護ワーカーは評判・実績ともに優れた介護職転職サイトです。
求人の数が多く、正社員転職を希望する方や未経験可の職場をお探しの方など、各々に合った求人を見つけることが可能です。
さらに担当者のサポートも好評を得ており、面接の日程調整・条件交渉などの面倒な手続きの代行にとどまらず、ESの書き方から面接対策までしっかり指導してくれます。
年間転職成功実績も1万件と圧倒的で、信頼性も非常に高いと言えます。
項目 | 内容 |
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求人の数 | 9万件以上 |
対応エリア | 47都道府県 |
特徴 | 口コミ評価も実績も抜群 |
登録がおすすめの人 | 豊富な選択肢から求人を選びたい人 手厚い転職サポートを希望する人 |
カイゴジョブエージェント
画像出典:カイゴジョブ公式サイト
おすすめの転職サイトの2つ目は「カイゴジョブ」です。
カイゴジョブは東証一部上場企業が運営する介護職・介護福祉士専門の転職サービスです。
「カイゴジョブ」と「カイゴジョブエージェント」という2つのサービスがありますが、カイゴジョブエージェントは担当者がついて転職の手助けをしてくれるためこちらの方がおすすめといえます。
カイゴジョブエージェントのアドバイザーは給与・福利厚生などわかりやすい部分だけではなく、職場の理念や雰囲気の相性などにも考慮した転職サポートをしてくれるので、安心して転職に望めます。
また、カイゴジョブエージェントは姉妹ブランドのカイゴジョブと合わせて7万件以上と多くの求人数を誇っており、都市部だけでなく全国各地の求人から転職先の候補を探せる点も高評価です。
項目 | 内容 |
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求人の数 | 70,000件以上 ※姉妹ブランドのカイゴジョブ含む |
対応エリア | 47都道府県 |
特徴 | 介護職特化の専任キャリアパートナーが入職まで全て無料サポート |
登録がおすすめの人 | 職場の雰囲気などの内部情報も知った上で転職したい人 都市部だけでなく全国各地の求人が見たい人 |
介護職の面接でよくある質問についてまとめ
- 志望動機は、その事業所・施設で働きたい理由を明確に伝えるのがポイント
- 趣味や特技の質問は、ストレスを上手く解消できる人物か確かめる意図がある
- 想定外の質問をされることもあるので、どのような質問にも答えられるよう対策が必要
介護職の面接でよくある質問21個について、好ましい回答例と悪い回答例、面接官の意図などを解説しました。
これらは基本的な質問であり、事業所・施設によって面接で聞く質問は異なります。
そのため基本的な質問のみではなく、想定外の質問をされても答えられるよう、しっかり対策をすることが重要です。
しかし、どの質問でも介護職に必要なコミュニケーション能力が面接官に伝わるよう、やる気を見せて明るくはきはきと答えることが一番大切なことです。
希望の職場で働けるよう、面接対策をしっかりしていきましょう。