サ高住の仕事はきつい?仕事内容や必要な資格、サ高住から転職するコツも解説!
「サ高住の仕事はきついのか?」
「サ高住から転職するコツを知りたい!」
このようにサ高住に興味があり、サ高住での仕事がどのようなものか知りたいという方も多いでしょう。
また、その一方で、夜勤などがあるサ高住の仕事がきついと思い他の職種への転職を考えている人もいるでしょう。
サ高住での勤務実態がどのようなものなのか、サ高住で働くメリットやデメリットなども詳しく知りたいところですね。
この記事では、サ高住での仕事について、仕事内容やきつさ、必要な資格、サ高住から転職するコツなどを詳しく紹介します。
この記事をご覧になれば、サ高住の仕事内容やサ高住からの転職を成功させるためのコツがよくわかります。
仕事がきつい・スキルが身につかない・前職とのギャップなどがサ高住を辞める理由
サ高住を辞めたいと思っても行動に移すのは転職先が決まってからにすべき
サ高住の仕事は安否確認と生活相談などの見守りから最近は介護を行う施設も増えている
サ高住での仕事はきつい?辞めた理由を紹介
サ高住での仕事は本当にきついのでしょうか。まず、サ高住を辞めた理由を紹介します。
思ったより仕事がきつい
「見守りが中心のサ高住は楽」と思って転職したのに、思ったより仕事がきついから辞めたという方は多いです。
近年、サ高住の開設が増えており、サ高住が提供するサービス内容も拡大しています。従来の安否確認や生活相談だけでなく、本格的な身体介護や認知症・医療依存度の高い高齢者の受け入れなどへと業務内容が多様化しているのです。
そのため、落ち着いてのんびり働けると思っていたのに、身体介護や夜勤の多さなどで休む暇なく、きついという実態も出てきているのです。
やりがいを感じない
サ高住は、住まい提供が主眼のサービスです。ですから、仕事は本来安否確認や生活相談・生活援助が中心で、本格的なサポートは必要とされていません。
そのため、自分のスキル・経験をフルに活かして働きたい方にとっては、もの足りなく、やりがいが感じられないこともあるのです。
頑張って介護資格を取得した方も、サ高住が初めての職場となると、せっかく身につけた知識やスキルを活かせないため、やりがいを感じられないことがあるようです。
仕事内容が思っていたのと違った
仕事内容が思っていたのと違ったと言うケースも多いです。
中には、訪問介護を兼ねなくてはならないサ高住もあります。その場合、見守りや生活援助が中心業務と思っていたのに、フロント業務や身体介護業務など予定外の仕事を兼務することになります。
サ高住は身体的負担が少なく、落ち着いた雰囲気で働けると思っていた方からすれば、ギャップは大きく、辞めたいと考える方もいるのです。
スキルを身につけることができない
スキルを身につけることができないから辞めるという方もいます。
サ高住では、身体介護が必要ない入居者が多いため、介護専門施設に比べればスキルが身につき難いことがあります。
そのため、スキルアップを目指して転職した方や、介護職としてのスキルアップを目指している方が、物足りないと感じることもあるでしょう。さらに、辞めたいと考えてしまうこともあるのです。
前に勤めていたサ高住とのギャップが大きい
前の職場とのギャップが大き過ぎると、思っていた状況と違うと戸惑ってしまい、転職したことを後悔することもあります。
サ高住の業務内容は、近年、多様化しています。同じサ高住でも施設によって具体的な仕事の内容・やり方は異なります。
そのため、元気な入居者が多くのんびりした雰囲気のサ高住から正反対の多忙な激務のサ高住へ転職した場合、あるいはその逆の場合に、ギャップの大きさに悩まされてしまうのです。
入居者との人間関係が辛い
サ高住の入居者は外出や宿泊も可能など、比較的自由度の高い生活を送ることができます。
しかし、それが進み過ぎると、入居者が自分の生活にこだわり、やりたいことを無理に主張するなど、わがままな要求を突きつけられることがあります。
入居者と密接に触れ合う仕事であるために、かえって、入居者とのトラブルなどの人間関係の辛さに悩まされ、きついと感じてしまうことがあるのです。
運営体制に不満がある
運営体制への不満も辞めたくなる理由です。サ高住は比較的開設しやすい施設で、介護事業経験がない企業や個人が運営するサ高住も増えています。
しかし、そのようなサ高住の中には、事業ノウハウ・人員体制・入居者管理・収益面などで、問題がある事業所も少なからずあるのです。ですから、サ高住に就職・転職する時は、運営体制をしっかりチェックしておく必要があります。
サ高住を辞めたいと思ったらどうしたらいい?
サ高住を辞めたいと思った時に取るべき行動は、辞めたいと思った理由により異なります。
たとえば、将来的なキャリアを見通せない・運営側の改善が見られない、などが理由である時は、転職も1つの選択肢になります。
また、やりがいを感じられない場合や仕事内容への不満がある時は、現在のサ高住に残っても、事業方針やサービス内容が変わることは期待し難いです。
自分のスキルを活かした希望に合う働き方ができる職場へ転職した方が良いでしょう。
ただ、サ高住を辞めた方が良いとしても、行動に移すのは転職先が決まってからにすべきです。
辞めてすぐに希望どおりの転職先が見つかるとは限らないからです。転職先が決まらないと、焦って希望とは違う転職先に決めてしまうことにもなりかねません。
現状の悩みを解決できて、キャリ形成にも役立つ職場を見つけることが大切です。
そもそもサ高住って何?
サ高住は、高齢者住まい法に基づく「サービス付き高齢者向け住宅」の略称です。
高齢者が住みやすいようにバリアフリー構造になっている賃貸住宅です。基本的に介護を必要としない60歳以上の高齢者が入居できます。施設に義務付けられているのは、安否確認サービスと生活相談サービスだけです。
外見は、マンションの一階にデイサービスやヘルパーステーション、クリニック、居宅介護支援事業所などがついているタイプが多いです。老人ホームと違い、介護サービスは別に契約することになります。
入居者の生活の自由度が高いので、元気だけど一人暮らしは不安という方に向いています。夫婦で入居するケースも多いです。
近年、老人ホーム並みの充実した介護サービスを提供するサ高住や、介護度が高い高齢者も入れるサ高住も増えています。そのため、介護士は入居者の生活スタイルに合わせた柔軟な対応が求められます。
サ高住のスタッフの仕事内容は?
サ高住の入居者は、通常、自分で生活できる人が多いです。しかし、最近は、認知症の人や要介護度が高い人が入居できるサ高住も増えています。
そのため、サ高住の業務内容も、入居者の安否確認や生活相談中心から、施設介護がメインになってきているケースも多く見られます。
要介護度別の入居者数(%)
区分 | サ高住(非特定) |
---|---|
自立・認定なし | 10.8 |
要支援1 | 6.7 |
要支援2 | 7.6 |
要介護1 | 22.2 |
要介護2 | 19.4 |
要介護3 | 13.4 |
要介護4 | 11.2 |
要介護5 | 6.8 |
不明・申請中等 | 1.8 |
平均要介護度 | 2.0 |
出典:令和3年度老人保健事業推進費等補助金 高齢者向け住まいにおける運営実態の多様化に関する実態調査研究報告書
上の表は、「サ高住」の入居者の要介護度別の割合(%)を示したものです。
比較的軽度な要介護1が最も多くなっています。しかし、要介護3以上の重度の方も3割近くいます。平均の要介護度は、2.0です。
認知症の程度別入居者数(%)
区分 | サ高住(非特定) |
---|---|
自立 | 19.6 |
Ⅰ | 13.4 |
Ⅱ | 16.9 |
Ⅲ | 10.9 |
Ⅳ | 4.3 |
M | 1.0 |
不明 | 34.0 |
出典:令和3年度老人保健事業推進費等補助金 高齢者向け住まいにおける運営実態の多様化に関する実態調査研究報告書
次に、上の表は、認知症の程度別の入居者数(%)です。「自立」が約2割を占めていますが、「Ⅲ」以上の重度の方の割合も2割近くになっています。
以上のことから、サ高住の介護業務は必ずしもそれほど楽ではない状況だとわかります。
サ高住の具体的な業務内容は、以下の通りです。
生活相談
生活相談は、文字通り入居者の日常生活の相談に応じることです。たとえば、「電球の交換はどうしたらよい?」とか、「買い物はどこに行けばいい?」「体調が悪いがどこの病院を受診したらよい?」など様々です。
買い物代行、掃除・洗濯などを行う場合もあります。
ちょっとした困りごとの手伝だけでなく、緊急時の対応まで、入居者が安心して快適に暮らせるようにサポートします。
安否確認(状況把握)
安否確認(状況把握)は、入居者の体調の変化など、安否状況を確認するものです。サービス付き高齢者向け住宅では、1日1回以上入居者の居室を訪ねて、状況把握をすることが義務付けられています。
担当スタッフは状況把握のために、入居者の居室だけでなく、共用スペースや食堂などでも、入居者と日常的な会話をしながら体調の確認などを行います。
その他の業務
その他の業務としては、窓口事務、事務室での電話や来客対応、書類作成、共有スペースの清掃、レクリエーションの計画・実施などがあります。
レクリエーションは、入居者同士のコミュニケーションを図るとともに、入居者の健康の維持・増進の目的もあります。体操やゲーム、サークル活動など様々なイベントを企画して、準備・実行・後片づけまで行うことが仕事です。
介護業務の有無
サービス付き高齢者向け住宅には、介護業務の有無によって2つのタイプがあります。
1つは、介護保険法の特定施設入居者生活介護の指定を受けて要介護者を対象に介護サービスを提供する施設です。もう1つは、介護が必要になった場合に外部の介護サービスを利用してもらう一般型の施設です。
実態としては、外部の介護サービスを利用する一般型の施設が多くなっています。そのため、サ高住では基本的に介護業務を行うことはない、とされているのです。
夜勤の有無
サービス付き高齢者向け住宅では、夜間にスタッフを配置する義務はありません。しかし、入居者からの緊急連絡などに対応するために、実際には夜勤スタッフを配置しているサ高住が多いです。
配置人数は1人のこともありますが、介護が必要な方を受け入れている場合は複数配置しているところも多いです。サ高住は夜勤がないとか、夜間の配置人数が少ないと決まっているわけではありません。
サ高住の職員の一日の流れ
ここでは、サ高住の職員の一日の仕事の流れ・スケジュールの例を紹介します。
サ高住職員の一日の仕事の流れ
時間 | 業務内容 |
---|---|
9:00 | 出勤、夜勤職員から報告聴取、当日のスケジュール確認 |
10:00 | 居室等の清掃・見回り安否確認 |
11:00 | 事務作業 |
12:00 | 食事の声かけ・誘導、昼食介助 |
13:00 | 休憩 |
14:00 | 生活相談など入居者対応 |
15:00 | レクリエーション |
16:00 | 事務作業 |
17:00 | 夕食介助 |
18:00 | 申し送り・退所 |
施設によってスケジュールは異なりますが、上の表のような流れが1日の仕事の基本的な流れです。
重度の介護が必要な方の入居が多くなれば、勤務もタイトになりますが、通常は1日の大半を自由に過ごす入居者が多いです。入居者の状況に合わせた柔軟な対応が求められます。
サ高住での働き方は?
ここでは、サ高住での勤務形態や福利厚生、勤務時間について解説します。
サ高住の勤務時間は?
サ高住での勤務時間は、日中勤務は8時間、夜勤は施設によって違いがありますが、14〜16時間が一般的です。
勤務開始時間は、入居者の生活に合わせて7時〜9時の場合が多くなっています。
夜勤を含めたシフト制になっていることも多く、2交代制や3交代制の場合は、残業は比較的少ないです。
サ高住の勤務形態は?
サ高住の勤務形態は、正社員とパートがメインですが、派遣社員の形で働けるサ高住もあります。
正社員は、就業規則に従って勤務することになります。業務上必要であれば、残業や夜勤もしなければなりません。
パートは、勤務の自由度が比較的高く、出勤日や残業・夜勤をするかどうかを自分で選ぶこともできます。
派遣社員は、派遣先にもよりますがパートと同じように自由度の高い働き方を選べます。
以上のような違いを理解したうえで、自分が希望する働き方にあった雇用形態を選びましょう。
サ高住の待遇・福利厚生は?
サ高住の待遇・福利厚生は、運営主体によって異なります。医療法人・社会福祉法人などが運営するサ高住は、比較的経営が安定しており、手厚く用意されていることも多いです。
一方、民間企業が運営しているサ高住は、企業規模や従業員数によってかなり違いが見られます。大手企業が運営するサ高住であれば、充実した待遇・福利厚生を期待できます。
サ高住で働くことを希望するのであれば、運営主体にも注目して探すのがポイントです。
夜勤について
サ高住での夜勤については、夜間にスタッフを配置すべきとの義務付けはありません。ですから、職場によっては日勤のみという働き方も可能です。
夜勤の有無については、求人情報をよくチェックしましょう。少なくとも、面接の際に採用担当者に確認した方が良いです。
夜勤をする場合、通常、実働14時間程度になります。ただし、サ高住の場合は高齢者でもどちらかと言えば元気な方が多いので、緊急対応が必要になることは少なく、排泄などの介助もそれほどの負担にはなりません。
サ高住の2つのタイプ
サ高住のタイプは、「一般型」と「介護型」の2つに分けることができます。両者には以下のような違いがあります。
一般型
「一般型」は、高齢で独居や日々の生活に不安を感じることがあるものの、自立している方や介護度が軽い方向けです。介護サービスが必要な時は、外部サービスと個別契約して利用します。
掃除・洗濯などの生活支援や、入浴・排泄・食事介助等の身体介護などの「介護サービス」には介護保険は適用されません。ただ、一般型サ高住の多くは、訪介護保険サービス適用事業所を併設しているところが大半です。
介護型
「介護型」は、介護度の重い高齢の方向けで、国の「特定施設入居者生活介護」の指定を受けている施設です。生活支援や身体介護、リハビリなどの介護サービスを提供します。
介護士が24時間常駐、看護師が日中常駐などの人員配置義務が適用されます。提供される介護サービスには、介護保険が適用されます。
サ高住の職員の給料は?
厚生労働省の「令和4年度介護従事者処遇状況等調査結果」によると、介護職全体の平均給与額は、常勤31万7540円・非常勤12万1,000円です。
これを介護職員のサービス種類別にみると、特定施設入居者生活介護事業所の場合、常勤が31万3,920円、非常勤が13万9,960円となっています。
サ高住はこの特定施設入居者生活介護事業所に分類されます。ですから、サ高住の給与は、平均的には介護職全体より高いと考えて良いでしょう。
なお、給与は、通常、基本給・諸手当・賞与(ボーナス)で構成されますが、給料の内訳、特にボーナスの有無などを確認することが大事です。
きちんと確認しておかないと、後で思ったより少ないということになりかねません。また、収入アップを狙うなら、夜勤を増やし、さらに、資格取得を目指すなどの努力も必要です。
サ高住で働くにはどうしたらいい?
まずやるべきことは、介護求人を探すことです。求人の中には介護職員初任者研修などの資格を要件としているものもあります。他方、受付やアシスタントなどの未経験・無資格でもできる業務もあります。
仕事を探す時は、もちろん経験や資格がある方が便利で有利です。以下ではサ高住で働く時に持っているべき資格と、サ高住での勤務に強い職種について紹介します。
サ高住で働く時に持っているべき資格
まず、サ高住で働く時に持っているべき資格です。サ高住の介護サービスは、基本的に利用者がいる施設への訪問という形になります。そのため、介護職員初任者研修以上の資格取得を条件としている求人が多いです。
無資格でできる仕事もありますが、採用の有利性、さらに先々キャリアアップを目指すことを考えると、先に資格を取得してからサ高住に応募した方が良いです。
サ高住で働く時に重宝される資格としては、介護職員初任者研修の他に、実務者研修・介護福祉士・介護支援専門員、などがあります。求人情報も確認して、必要な資格を事前に取得しておくことをおすすめします。
サ高住の勤務に強い職種
次に、サ高住の勤務に強く、活躍できる職種としては、ホームヘルパーをはじめ、サービス提供責任者、管理者があります。
ホームヘルパー(訪問介護員):サ高住の入居者に介護サービスを提供する上で必須です。
サービス提供責任者:ホームヘルパーのまとめ役で、利用者とのパイプ役でもあります。事業所に1名以上の配置が義務付けられています。実務者研修修了などの一定の資格要件があります。
管理者:サ高住の施設の管理全般を行う責任者で、スタッフの取りまとめも行います。資格要件はありませんが、高齢者向け住宅の運営に関する知識や技術があった方が良いです。
上記の場合の他に、職場によっては看護師や生活相談員などを配置している事業所もあります。
サ高住での仕事はどんな人に向いている?
以上のような特徴がサ高住にあることを踏まて、ここではサ高住の介護職員に向いている人について解説します。
高齢者が好きで、コミュニケーションを取れる人
高齢の方に安全かつ快適なサポートを提供することが一番大事な仕事ですから、何よりも高齢者との良好なコミュニケーションが求められます。日常的に高齢者とのコミュニケーションを欠かさず、高齢者から遠慮なく相談してもらえる環境を作ることが大切です。
普段から高齢者と接することが好きな方や接客業などの経験があり、コミュニケーションを取ることが得意な方が、サ高住に向いています。
事務作業が得意な人
サービス付き高齢者向け住宅では、請求書の発行・入金・支払い、相談内容の記録・連絡文書などの書類作成などの事務作業をはじめ、電話や窓口対応などの事務もいろいろあります。
ですから、事務職としての経験がある人など、事務作業が得意な人はこれまでの経験を活かせます。特に、パソコンでの事務業務に手慣れた人に向いている仕事です。
サ高住での介護に役立つ職歴がある人
上でも触れましたが、人とコミュニケーションをとる業種で働いていたなど、介護に役立つ経験・職歴がある人は、サ高住の介護職員に向いています。
具体例をあげれば、ホテルのフロント業務についていたなど、サービス業や接客業の経験のある人です。また、訪問介護を経験したことがあるなど、介護スキル面の経験がある人はもちろん歓迎されます。
家事のスキルを生かしたいと考えている人
家事のスキルを生かしたいと考えている人にもうってつけの仕事です。
サ高住の中には、利用者の希望に沿って居室の掃除や洗濯、食事の準備などの生活援助を行う施設もあります。
こうした業務は、家事の経験の見せどころです。家事のスキルを活かして仕事をしたい人や普段から整理整頓が好きな人に間違いなく向いていると言えます。
施設がある地域に詳しい人
サービス付き高齢者向け住宅の入居者の方は比較的自由に外出することが多いです。そのため、入居者から地域のことについて何かと質問されることがあります。
たとえば、ちょっとした買い物をする店、薬局や病院、食事ができる場所、散歩コースなどです。
ですから、その地域で生活したことがある方など、施設がある地域に詳しい人は、入居者から歓迎されます。
サ高住で働くメリットとデメリットを紹介
ここまで、サ高住の仕事内容や働き方・給料などについて解説してきました。ここでは、サ高住で働くメリットとデメリットを紹介します。
サ高住で働くメリット
サ高住で働くメリットは、事業所の特徴にもよりますが、身体介護が少ない分、身体的な負担が少ないことなどが挙げられます。
身体的負担が少ない
何よりのメリットは、身体的負担が少ないことです。サ高住の入居者は、身体介護を必要とする方が比較的少なく、生活援助が業務の中心になることが多いからです。
やりがいがある介護の仕事が好きだが体力的に不安という方や、介護職として働いていたが腰痛などが原因で続けられなくなった、などという方でも、施設によっては安心して働ける可能性があります。
自分のスキルを磨ける
サ高住の入居者は、基本的にあまり介護を必要としない人が多いですが、施設によっては要介護度が高い人もいます。ですから、施設の入居者の状況に応じた柔軟な対応が必要で、自分の介護スキルも自ずと磨けるようになるのです。
また、最近はホスピタリティをコンセプトにしたサ高住もあり、接遇マナーを身に付けられる機会が増えています。そのような施設では、状況に応じた対応力やコミュニケーション力を鍛えることもできます。
1人で不安になることが少ない
介護業務に不慣れな場合は、1人で不安になることが少ないことも大きなメリットです。
入居者から急に介護サービスを求められても、訪問に時間はかかりません。もしも分からないことがあった時は、ほかのスタッフに聞けます。緊急時にはすぐに応援を呼べるのも安心です。
サ高住で働くデメリット
サ高住で働くデメリットは、入居者が自由に過ごすことが多いため、スケジュール管理が難しいことと、レベルの高い介護スキルは身に付き難いことです。
スケジュール管理が難しい
サ高住は、老人ホームと違い、入居者は自分の生活リズムを優先して過ごします。1日のスケジュールが決められていないこともよくあります。
介護職員は、入居者の生活スタイル・スケジュールに合わせてサポートしますが、入居者の生活リズムの把握は容易ではありません。このため、スケジュール管理が難しいことをデメリットと感じることもあるのです。
しかも、入居者の予定に合わせて動いていると、予定していた仕事ができなくなることもあります。
レベルが高い介護の技術は身につきにくい
サ高住の入居者は、身体介護を必要としない要介護度が低い高齢者が多いため、高いレベルの介護技術を身に付ける機会があまりありません。
そのため、意欲の高い介護士は、物足りなく不満に感じる可能性があります。高度な介護技術の習得を希望するのであれば、医療ケアやリハビリができる介護老人保険施設(老健)などを探した方が良いです。
サ高住からの転職を成功させるには?
サ高住から転職することを決めた時は、転職を成功させるために転職の軸を明確にしておくことが大切です。
サ高住を辞めたいと思う理由は、人によって違います。そのため、まず自分がどのように働きたいのかを明確にして、その上で、転職したい施設の入念な調査をすることが必要です。
ここでは、サ高住からのいくつかの転職理由についての解決策を解説します。
スキルが活かせずに悩む人は、施設の形態や仕事内容をチェック
高齢者向けの施設と言ってもいろいろあり、施設によって設置目的も仕事内容も違います
サ高住は本来、高齢者向けの賃貸住宅です。介護サービスの利用は別途外部の訪問介護事業者と契約するので、スキルを活かしきれないのです。
しかし、同じサ高住でも、介護に重点を置き、訪問ヘルパーが24時間常駐するところもあります。
介護スキルを活かしたいのであれば、施設の形態や仕事内容を確認しておくことが大事です。
前に勤めていたサ高住とのギャップに悩む人は、施設の特徴を細かくチェック
同じサ高住でも、施設によって特徴が異なります。サ高住の基本サービスは、安否確認と生活相談ですが、訪問介護や訪問看護サービスなどの事業所を併設したり、医療機関と連携して介護・医療サービスを提供するサ高住も増えています。
ですから、転職先として同じサ高住を選ぶ時は、その施設で提供するサービス内容をしっかりチェックすることが大事です。それをしておかないと、また前職とのギャップに悩みかねません。
求人情報の確認だけでなく、施設の公式サイトなども詳しく見て特徴をしっかり確認しましょう。
仕事が多くてきつい人は、業務の区分や人員配置をチェック
仕事が多くてきつい人は、転職して後悔しないために、業務区分や人員配置、勤務時間の区分けなどをあらかじめしっかり確認しておくことが大切です。
サ高住に関連する仕事や働き方は、次の3つがあります。
サ高住に所属:フロント業務や見守り・生活サービスだけが仕事
訪問介護事業所に所属:訪問介護サービスだけが仕事
サ高住と訪問介護事業所の兼務:フロント業務と訪問介護の両方が仕事
訪問介護を兼務する場合、どんな仕事内容なのかを具体的に聞いておきましょう。業務区分などの違いを理解しておかいないと、「サ高住なのに、身体介助までさせらた」などと不満を感じる結果になってしまうこともあるのです。
サ高住からの転職におすすめのサイト
ここでは、実際に転職先を選ぶときにおすすめの転職サイトを紹介します。
マイナビ介護職
画像出典:マイナビ介護職公式サイト
マイナビが運営する信頼できる転職エージェント
アドバイザーによる手厚いサポート
80,000件以上(2025年2月25日時点)の公開求人
マイナビ介護職はアドバイザーが求人紹介から書類作成、面接、内定まですべての転職活動を無料でサポートしてくれる転職エージェントです。
マイナビ介護職は大手の企業が運営していることもあり、介護職転職エージェントの中で認知度No.1(※)に選ばれました。
特に都市部の求人に強く、現在の職場の給料に不満がある方にとっては良い求人を見つけやすいでしょう。
※介護士を対象とした人材紹介サービス19社における調査結果(GMOリサーチ株式会社)(2021年7月)より
介護ワーカー
画像出典:介護ワーカー公式サイト
求人数49,000件以上(2025年3月現在)
年間転職成功実績が1万件超え
面接対策などの転職サポートも豊富
介護ワーカーは評判も実績も優れている転職サイトです。
求人数が多く、正社員への転職や短期間で転職先を見つけたい人にうってつけのサイトです。数ある求人の中から担当者が希望に合う求人を見つけてくれるでしょう。
年間転職成功実績は1万件以上です。また、「面接の日程調整、条件交渉・手続き代行、さらに履歴者の書き方・面接対策まで手厚くサポートしてくれる」という口コミもあります。
実績もあり、評判も良い信頼性が高い転職サイトです。求人を幅広く探して、転職したいという人に合うサイトです。
サ高住の仕事のきつさについてまとめ
サ高住で働く時は先に介護職員初任者研修以上の資格を取得した方が良い
コミュニケーションを取れる人・事務作業が得意な人などがサ高住での仕事に向いている
サ高住からの転職を成功させるためには転職の軸を明確にしておくことが大切
サ高住の仕事内容やきつさ、必要な資格、転職するコツなどを紹介しました。
サ高住は、高齢の方の新しい住まい方の1つとして定着してきていますが、施設によって提供されるサービス内容は多様化してきています。それに伴い、サ高住で働く介護職の働き方も施設によってかなり違いがあります。
サ高住での仕事がきついと思っている方やサ高住から転職したいと思っている方は、この記事を参考にしてサ高住の仕事内容をしっかり確認して自分の希望に合った施設を見つけていただければ幸いです。