介護職がやってられないと思った時は?悩みへの対策法や転職のコツを詳しく解説!
更新日時 2023/08/07
「介護職がやってられないと感じるのはどんなとき?」
「悩んでるときの解決策はどんなことが出来る?」
このように感じている方も多いと思います。
人材不足が続いていたり、仕事が激務であったりする介護業界では、様々なストレスや悩みを抱えて勤務している介護職員が多くいます。
介護職員がどんなことで悩んでいるのか知ることで、自分ひとりが悩んでいるわけではないと気付くことが出来ます。
こちらの記事では、介護職員がやってられないと感じるポイントや、悩みやストレスの解決方法、転職のコツまで分かりやすく解説していきます!
- 業務内容・人間関係・体力的問題でやってられないと感じることがある
- すぐに辞めなくても解決できる方法がある
- 介護職を続けることのメリットを知る
介護職をやってられないと感じる理由は?
人材不足による激務や、夜勤や休日出勤など不規則な生活が続いたり、職場の人間関係が悪かったりする介護業界では、「やってられない」と感じることもあるでしょう。
介護職員が「やってられない」と感じるポイントを知ることで、自分の考えを正当化することが出来ます。
多くの介護職員が「やってられない」と感じるポイントを知ることで、悩みの解消に繋がりやすくなります。
給料が安い
介護職は高齢者の命と向き合う重要な仕事であり、決して楽な仕事はありません。
仕事内容は多岐に渡り、汚い仕事がある場合もあります。
しかし、月収は手取りで16~18万円、ボーナスがあったとしても20万円程度で、他の業種と比較しても低いことが多いです。
また、介護業界全体の平均年収は約390万円と、日本の年収の平均よりも下回る場合が多いです。
勤務先によって収入に差もあり、ボーナスの額も異なりますが、仕事内容と見合っていない給料の安さに、不満を感じる職員は多いです。
仕事内容にやりがいを感じない
そもそも、介護職の仕事内容にやりがいを感じられない場合もあります。
介護職特有の業務以外にも、レクリエーションの企画や進行、イベントの企画や準備など、介護職の内容は多岐に渡り、こうした介護に直接関係のない業務が苦手な人は、負担に感じやすいです。
このように、様々な業務をこなす介護職では、やりがいを見いだせなかったり、仕事がストレスになったりすることもあります。
仕事内容にやりがいを感じられない人や、不満がある人は、どのような作業が苦手なのか、不満に感じているのかを明確にしておくと、転職をするときに役立ちます。
体力的にきつい
介護職は想像以上に体力を使う仕事で、体力勝負の現場も多いです。
勤務先によりますが、身体が不自由な利用者さんの移動を介助したり、食事や排せつの手助け、入浴のサポート、時には睡眠のサポートまでする必要があります。
介助のコツをしっかり学び、実践をしますが、それでも毎日の作業であったり、体格差があったりするので、腰や膝を痛めてしまったり、自分自身の身体を壊す職員も少なくありません。
24時間体制でサービスを行う、老人ホームやサービス付き高齢者住宅などでは、夜間や求人も関係なく交代で業務にあたります。
そのため、十分な休息を取ることも出来ず、不規則な生活になりがちです。
生活のリズムが崩れて不規則な生活になると、自律神経の乱れが生じ、精神的にも肉体的にも辛いと感じることがあります。
人間関係の悩みがある
介護職は基本的に様々な職員で構成されたチームとして、施設全体で勤務にあたります。
チームとしての連携が重要になるため、職員間でのコミュニケーションが非常に重要ですが、職員間でのいざこざがあったり、争いがあったりと、職場の人間関係に嫌気がさしている介護職員もいます。
また、介護職員は同僚との関わりだけでなく、サービスを利用する方や、その家族、ケアマネージャーや利用者さんのその他のサービス関係者などとの関係も重要です。
このように、多方面でのコミュニケーションが大切な職場であるからこそ、人間関係の悩みはつきものです。
しかし、人間関係の悩みは介護職に限ったことではないため、環境を変えても付きまとう可能性もあり、転職をすぐに決意することはオススメできません。
労働環境が悪くて辛い
介護業界は、慢性的な人材不足が続いている職種でもあり、労働環境に関する不満を持っている人は多いです。
- 休憩時間がしっかり取れない
- 職場のハラスメントが横行している
- 権限のない医療行為を強いられる
- 残業代が支払われない
こうした労働環境に関する悩みや不満は、施設全体で根付いてしまっている部分もあり、いきなり改善することが難しい場合もありますが、やってられないと感じる原因として当てはまるものが多いこともあります。
自分が介護職に向いていない
介護職は、様々な仕事に対して、経験を積んで慣れることが重要です。
しかし、仕事をはじめてみると、分からないことが聞きにくい環境があったり、自分の考えだけで行動しにくかったりすることもあります。
このように、業務がスムーズに行えないことに対して、介護職に向いていないと感じる人もいます。
介護職は資格が不要な場合も多く、求人も年間を通して出ているため、新人や介護職が初めての人、真面目で完璧主義な人に感じやすい悩みです。
将来が不安に思える
介護職員として勤務を続けることの理由が見いだせなかったり、キャリアアップに不安を感じる人も多いです。
介護業界は経験を積めば給料のアップも見込めますが、大幅に上がることが少ない場合もあります。
資格を取ろうにも、仕事をしながらでは勉強を続ける時間の確保が難しく、かといって現状のまま仕事を続けることに悩んでいる人も多いです。
特に、高卒直後から働いている人や、20代から介護職を続けている人が、働き始めて数年経つ頃に感じることが多い悩みです。
事務所の経営方針が不満
勤続年数が長い職員や、現場の環境を改善させるために意見を出してきた職員など、状況を変えるために動いてきたにも関わらず、一向に改善されないことが嫌になる場合もあります。
大変な思いをしてきたけど、そもそも経営方針に不満があり、やってられないと感じてしまうと、同じ環境で勤務を続けることに苦痛を感じるかもしれません。
このような場合には、転職などで環境を変えるのが解決策になります。
【2024年版】介護職向けのおすすめ転職サイト20選|求人数・評判を基に徹底比較
介護職を辞めたいと感じた時の解決策
介護職を辞めたいと感じた時は、転職をして環境を変えることも出来ますが、他にも試せることがあるかもしれません。
この見出しでは、辞めたいと感じたときの解決策を紹介していきます。
給料アップを狙うには?
給料の低さに不満を感じている場合は、新たに資格を取得したり、夜勤を増やしたりすることで解決する場合があります。
取得資格 | 平均給料 |
---|---|
介護福祉士 | 331,080円 |
介護福祉士実務者研修 | 302,430円 |
介護職員初任者研修 | 300,240円 |
介護関連資格なし | 268,680円 |
介護職全体 | 317,540円 |
出典:厚生労働省「令和4年度介護従事者処遇状況等調査結果の概要」
資格を取る
介護職は特別な資格を必要としない職種もありますが、資格を所持することで専門性を明確に出来たり、スキルを高めたりすることが出来ます。
そのため、所持している資格に対して基本給が上がったり、資格手当がついたりする場合も多く、収入アップが見込めます。
令和2年度の厚生労働省の調査では、資格の有無に対して月給で3万円近い差があることがわかりました。
介護職の資格では、比較的簡単に取れるものもあるため、挑戦してみるのもおすすめです。
夜勤を増やす
給料アップを望む場合、夜勤を増やすことも有効的です。
日中勤務を雇用条件としている職員の場合、夜勤には1時間あたりの基礎賃金に対して、時間外労働25%と深夜労働25%の合計50%分が上乗せされます。
施設によっては、1回の夜勤に対して手当を支給している場合もあります。
1回につき1万円の手当を支給している場合、月数回夜勤をすれば、資格を取得したときと同程度かそれ以上の給料アップに繋がる可能性もあります。
給料が高い施設へ転職する
そもそも勤務している施設の給料が低い場合もあり、他の施設の給料をリサーチして、給料が高い施設への転職もすすめです。
介護職員の人材確保に向けた取り組みの1つに、介護職員特定処遇改善加算が始まりました。
施設ごとに取得し、届け出るものであり、介護職員特定処遇改善加算を取得している施設では、給料の引き上げがされている施設が増えています。
人間関係を改善するには?
人間関係の悪さや、人間関係の悩みは、仕事の効率化において重要なことである上に、自分の体調にも大きな影響を与えます。
そのため、改善出来るなら改善を図ったり、環境を変えたりすることも検討します。
上司などに相談する
人間関係の悩みは、まず直属の上司に相談しましょう。
いじめや、ハラスメントを受けている場合、業務に影響することも考えられます。
そのため、上司に相談することで対応してもらえる可能性もあります。
直属の上司で対応が不十分な場合は、施設長などさらに上の上司に相談をするか、労働基準監督署などの専門機関に相談をしましょう。
自分の考えを見直してみる
他人を変えることは、なかなか難しいことでもあります。
人間関係の悩みが生じたら、1度自分の考えも見直してみましょう。
- 自分に非はなかったか
- 改善できる点があるかもしれない
- しんどいと思うところ
こうした点を整理してみましょう。
自分自身の苦手意識がなくなると、相手に歩み寄れる可能性があり、関係が改善することもありえます。
どうしても改善しなければ転職する
介護の仕事に関しては不満がなく、やりがいを感じているなら、転職を検討するのも手段です。
ただ、人間関係は仕事に直結していない部分で、転職先でも人間関係のいざこざが生じることもあります。
また、転職理由を「人間関係の悩み」として公表してしまうと、デメリットになる可能性があるため、たとえ人間関係の悩みで転職するとしても、表現を変えたりポジティブな部分をアピールするようにします。
体力の負担を少なくするには?
介護職では、様々な体力的負担を感じている人がいます。
こうした負担を解消するためには、いくつかの方法があります。
スタイルを変える
まずは働き方のスタイルを見直してみましょう。
比較的負担が少ない施設に転職することで改善される場合もあります。
たとえば、夜勤がある施設から、日勤のみのデイサービスに変えてみたり、特別な支援が必要なグループホームから、サービス付きの高齢者住宅に替えてみたり、働く施設や働き方を変えることで、体力的問題が軽減されることがあります。
一度休息をとる
休息を取ることは、肉体的にも精神的にも重要なことです。
無理して頑張りすぎてしまうと、取り返しのつかないことに繋がる場合もあります。
有給休暇などを活用して、一時的に仕事から離れる時間を持つことで、改善されることがあります。
状態が思い場合には、休職も検討しましょう。
これくらいなら大丈夫、と考えたり、周りが忙しいのに休めない、と無理をすることはないように
不調が続く場合は、早めに病院に行くことも大切です。
労働環境が悪い時はどうしたらいい?
労働環境が悪いと、様々な不利益が生じます。
改善出来ない場合には、転職を検討するのもおすすめです。
上司に相談する
まずは上司に相談をしてみましょう。
スタッフの増員などで改善されることもあります。
有給休暇や残業手当の支給などは、法律で決められたことでもあります。
希望を伝えることに勇気はいりますが、上司への一言で職場環境が大きく変わる可能性もあります。
業務の状態を把握できるようにする
労働環境が悪化する原因は何かを、まずはしっかり洗い出すことが大切です。
- 負担が大きくなる原因
- 業務負担が多い人
これらを把握し、何人いれば円滑に進むのかなどを検討することで、上司にも相談をしやすくなり、改善への糸口が見つかります。
施設を変える
出来る限りのことをしても改善されないようであれば、他の施設への転職を考えるのがベストです。
やってられない、辞めたい、と感じながらも無理に働くことは、やりがいを感じている介護の仕事自体も嫌いになってしまう可能性があります。
問題が解決しない場合、無理に働き続けることなく、転職を検討しても良いです。
自分が介護職に向いていないと感じたら?
周囲の環境や人間関係だけでなく、自分の仕事ぶりがよくないのではないかと悩むこともあると思います。
地道に経験を積んでいく
介護職は経験を重ねることが重要です。
全体の仕事を把握できるようになると、何をするべきか、この先どうすればよいのか、自分自身でも考えられるようになっていきます。
また、経験を積むことで、新たに出来る仕事が増えたり、得意分野や苦手分野がはっきりしてくれば、仕事もしやすくなります。
少しずつでも成長は見られますので、まずは続けてみるのがおすすめです。
自分にあっている職場を見つける
仕事が合っていないのではなく、働いている職場が合っていない可能性もあります。
経験を積むことで出来る仕事も増えるし、仕事に慣れていくと伝えましたが、長く続けられる職場というのが非常に重要です。
職場の環境が良ければ、仕事が合っていない・辛い、と感じないこともありますし、周囲のサポートが手厚い場合もあります。
経営方針が自分と合わない場合は?
経営方針は、そもそもその職場のカラーでもあり、根本にあるものです。
会社側も経営方針にあった職員を揃えている場合もあるため、経営方針が合わないなら転職を決意するのがおすすめです。
経営方針でそう決まっていることは、社風としても現れるため、なかなか改善するのは難しいです。
無理して働く必要もないため、自分の思う介護が出来て、働きやすい経営方針を掲げる会社を探してみましょう。
介護職を続けるメリットはあるの?
介護職には実はメリットも豊富にあります。
この見出しでは、介護職を続けるメリットに着目して紹介していきます。
あまり年齢に左右されない
介護職は、若い人のほうが活躍できるというわけでもなく、年齢に左右されず働き続けることが出来ます。
介護職は、勤務先の形態も様々で、その時々の年齢による体力等を考慮して選ぶことも出来るため、年齢を気にせず高齢になっても働くことが出来るのが特徴です。
下記の表は、厚生労働省が発表した介護人材の処遇改善についてに掲載されていた、介護職員の年齢分布です。
60歳以上でも勤務している人が多いのが他の職種とは異なるポイントでもあります。
業種 | ~20歳 | 20~29歳 | 30~39歳 | 40~49歳 | 50~59歳 | 60歳~ |
---|---|---|---|---|---|---|
施設等の介護職員 | 0.7% | 15.0% | 22.9% | 24.1% | 19.9% | 15.9% |
訪問介護 | 0.2% | 4.0% | 10.1% | 19.6% | 25.3% | 38.5% |
出典:厚生労働省『介護人材の処遇改善について』
これから給料が上がる可能性がある
介護業界では、人手不足が深刻な状態が続いています。
人手不足を解消する取り組みとして、待遇の改善を進める施設が増えてきています。
介護職員の待遇改善を図り、一定の条件の下で職員の給料増加を認める制度として、「介護職員特定処遇改善加算」が導入されました。
介護職員特定処遇改善加算は、施設ごとに認定を取得し、届け出る必要があります。
こうした制度の導入で、少しずつ収入アップが見えてきています。
下記の2つの表では、それぞれ賃金の増加を表しています。
施設 | 賃金水準の引き上げ(予定) | 定期昇給の実施(予定) | 各種手当の引上げ、新設(予定) | 賞与等の引上げ、新設(予定) |
---|---|---|---|---|
介護老人福祉施設 | 12.5% | 56.3% | 66.0% | 23.8% |
訪問介護 | 20.1% | 42.3% | 52.0% | 29.4% |
通所介護 | 20.0% | 54.0% | 50.2% | 28.0% |
特定施設入居者生活介護 | 16.5% | 43.6% | 59.3% | 23.1% |
認知症対応型共同生活介護 | 22.2% | 50.8% | 55.9% | 23.6% |
全体 | 18.6% | 51.4% | 54.0% | 25.9% |
出典:厚生労働省『令和2年度介護従事者処遇状況等調査結果の概要』
2019年2月 | 2020年2月 |
---|---|
307,430円 | 325,550円 |
出典:厚生労働省『令和2年度介護従事者処遇状況等調査結果の概要』
需要も上がっていく可能性が高い
介護職の慢性的な人材不足は有効求人数にも表れています。
求人数の増加は2010年頃から徐々に溜まっており、今後も続く見通しです。
下記の表は、厚生労働省が発表した食病別一般職業紹介の状況をまとめた表です。
全職種の合計有効求人倍率が0.97倍なのに対して、介護職は4倍近い3.85倍という結果になっています。
新規求人倍率を比較しても、介護サービスの求人倍率が全体倍以上になっており、介護サービスの需要の高さがわかります。
新規求人(件) | 有効求人(件) | 新規求人倍率 | 有効求人倍率 | |
---|---|---|---|---|
介護サービスの職業 | 76,590 | 216,876 | 5.82 | 3.85 |
全職業計 | 713,608 | 1,912,423 | 1.79 | 0.97 |
出典:厚生労働省『一般職業紹介状況(令和2年10月分)について 職業別一般職業紹介状況[実数](常用(含パート)
プライベートで技術が役立つ
仕事として介護の技術を学んでいるため、こうした知識は祖父母や親など、身近な人の介護が必要になったときに役立てることが出来ます。
また、介護保険の知識も備わっているため、周りへのアドバイスが行えたり、施設の特徴などを伝えたりすることも出来ます。
こうした知識やスキルは、一般の人が学ぶには限界があるため、実体験としてプライベートでも活かすことが出来るのはメリットです。
施設をお得に利用できることがある
自分の勤務する施設に家族が入所する場合などに、優先してもらえたり、入居金などの割引があったりすることがあります。
都市部を中心に、入居施設は空きがない状態が続いていることもあり、こうした特典は有効に活用するのがおすすめです。
また、病院系列の施設の場合には、福利厚生として医療費の控除を受けられる場合もあります。
資格を取りやすい
介護業界では、資格取得を積極的に進めている施設が多く、働きながら資格が取りやすいのが特徴にあります。
厚生労働省が行った、令和2年度の介護従事者処遇状況等調査の結果でも、働きながら介護福祉士の資格取得を目指す職員に対して、実務者研修の受講などを支援している施設は、約8割に上ります。
介護職員の労働環境を改善する働きの1つとして、介護職員等特定処遇改善加算を取得している施設が増えていますが、この介護職員等特定処遇改善加算を取得している施設では、実務者研修の受講を支援している割合が非常に高く、約9割という結果があります。
出典:厚生労働省「令和2年度介護従事者処遇状況等調査結果の概要」
健康にいい
介護職は力仕事が多く、体力勝負の職業でもあります。
そのため、辛いと感じる人ももちろんいますが、体力勝負の職種ということでメリットを見ると、
- 体力や筋肉がつきやすい
- 健康的な身体を維持できる
といったことがあります。
今は体力的に不安を感じていたり、辛いと感じていても、継続して続けることで体力が付いてくることもあります。
働きながら健康的な身体を維持して、体力をつけたい方におすすめが出来ます。
辞めるタイミングはどんな時?
退職後の生活をスムーズに送るために、勢いで辞めるのではなく、辞めてからどうするかをしっかりと考えた上で、退職を進めるのがおすすめです。
辞めるのは次の勤務先が決まってから
介護職は慢性的な人材不足が続いている職種でもあるため、若干求人が増えるタイミングはあるものの、通年を通して求人が豊富です。
通年求人が豊富にあることから、タイミングを求人の多いときに合わせずに、自分のタイミングで転職活動をすることが出来ます。
そのため、在職中に転職活動を進めることが出来るので、まずは退職してからではなく、勤務を続けながら転職を行い、次の勤務先が決まってから退職をしましょう。
良い職場に転職するための準備
良い職場に転職出来るか、今よりもいい条件で働けるか、といった、転職の不安がある人もいると思います。
こうした不安を打開するためにも、まずは転職の準備に取り掛かるのもおすすめです。
介護関連の資格をとる
資格を所持していることは、介護業界での経験やスキルを判断する材料となります。
資格手当が付く場合も多く、今より収入アップを目指した転職にも有利です。
介護関連資格の中には、介護福祉士やケアマネージャーなど、介護士としての経験も必須です。
そのため、介護業界での実績をアピールするきっかけにもなります。
経験を積む
経験を積むことは、転職時にアピールできるポイントになります。
「時間帯の責任者として〇〇年の経験がある」というように、実績をアピールすることは転職時の採用にも大きく影響します。
経験がない場合、すぐやめてしまうのではないか?と思われることもあり、転職に不利になる場合もあります。
スキルを上げる
介護の仕事は、高齢者やサービスを利用する人などに密接し、よりよい生活を送ってもらうサポートを行うことが根源にあります。
転職に向けて、介護の仕事に活かせるスキルを磨きましょう。
たとえば、福祉住環境に関する勉強をしてみたり、介護事務に関する知識を身に付けたり、こうしたスキルは次の転職にも役立ちます。
介護職で転職するとしたらどんなところがいい?
今の職場での勤務は、やってられないと感じることがあっても、介護の仕事自体に不満はない場合は、働く環境を変えることで改善する場合があります。
こうした介護施設は運営する事業者がいくつかあり、特徴が異なります。
この特徴を理解しておくと、より自分にあった環境で働くきっかけにも繋がります。
社会福祉法人
社会福祉法人は非営利団体として運営しており、監督官庁からのチェックがあります。
そのため、公共性や安定性には注力して運営がされています。
収入面を見ると、株式会社など他の運営母体からなる施設より低い傾向があります。
家族経営のような運営をしている社会福祉法人も多く、管理職などの役職に就くことが難しい場合がありますが、勤続年数が上がるほど収入が少しずつ上がるところが多いです。
株式会社
株式会社は一般企業として運営がされており、事業の一環として社会福祉事業を行っている会社が増えています。
株式会社の場合は、非営利団体である社会福祉法人とは異なり、サービスを提供することで利益を得ています。
収入面は利益を追求するため、社会福祉法人よりも高い傾向があり、業績次第で昇給も期待できます。
管理職を目指している方は、株式会社が運営する施設やサービスがおすすめです。
また、社会福祉法人で介護経験を積み、管理職へのキャリアアップとして株式会社が運営する施設等へ転職する方も多いです。
いい事業者を選ぶには何に気をつけるべき?
いい事業者の特徴を知ることで、転職に活かすことが出来ます。
この見出しではいい事業者の特徴を解説していきます。
仕事内容やキャリアに満足できる事業者
早期離職を防ぐために、勤務先の仕事内容やその職場で積めるキャリアが合っているかという判断は非常に重要です。
きらケア介護白書による、転職した理由別の調査では、仕事内容やキャリアを重視した転職への満足度が非常に高いということが分かりました。
そのため、納得のいく転職をするために、仕事内容やキャリアを重視して転職活動を行うことが大切です。
経営方針や理念が自分に合うと感じた事業者
運営会社の経営方針や、企業理念は働き方に大きく影響を与えます。
経営方針や理念は、つい後回しになりがちですが、経営方針や理念は、転職を検討した場合の、早い段階で知っておくべきです。
自分の考えと不一致の場合、仕事をしていても違和感を感じることがあるでしょう。
経営方針や理念は、職場のカラーにもなりやすいため、どのようなケアをしているのか、どんな雰囲気なのかを把握することも対移設です。
自分の考えと共感できることが多いほど、自分にとっても働きやすく、いい職場と思えます。
仕事内容や福利厚生がはっきりしている事業者
仕事内容がはっきりしていて、それぞれの役割ごとに担当がしっかり付くようにしている会社は、働きやすく、長く続けやすい会社を選ぶ基準になります。
また、昨今の転職では、福利厚生を重視して転職活動をする方も増えています。
福利厚生が充実している会社の特徴は、従業員の満足度を高めて定着率を図りたいと考えている会社が多いため、長く続けやすい会社であることが多いです。
積極的に改革を行える事業者
積極的に改革を行っている事業者を選ぶことは、非常に重要です。
ミーティング等をしっかり行い、様々な問題に対して議論をし、環境改善に励んでいる施設は、社員の声も反映されやすく、働きやすさに繋がります。
こうした情報は、求人内容だけを見ても分からない場合が多いので、アドバイザーのサービスを受けられる転職サイトの活用がおすすめです。
介護職以外で転職する時おすすめの業種は?
介護業界で勤務をしていた人は、介護業界以外でどんな職種が向いているのか、気になっている人も多いと思います。
この見出しでは、介護士の特性などからおすすめの職種を紹介していきます。
事務職への転職
介護職に体力的な不安があり転職するなら、事務職がおすすめ出来ます。
事務職は、ハードな体力を必要とする仕事ではないため、安定して勤務することが出来ます。
座って仕事が出来るため、体力に自信がない人にもおすすめです。
事務職への転職には、非正規雇用での転職が可能な場合もあります。
しかし、事務職は人気の職種でもあり、求人数に対しての応募が多い業種です。
経験者が優遇されることも多いため、資格を取得するなど、有利に転職出来る強みを見つけましょう。
事務職の中でもおすすめなのは、比較的求人数が安定している医療事務や調剤事務です。
医療系の専門知識は特に必要なく、最短1ヵ月で資格取得も出来ます。
接客業への転職
人と関わることが好きな人へは、接客業への転職がおすすめです。
介護職で培った、コミュニケーション能力を活かすことが出来る業種です。
接客業は、飲食店や販売店、ホテルなどの環境産業など、勤務先が多岐に渡るため、求人も多くあり、比較的簡単に転職が出来ます。
接客業は長時間勤務になることや、休日出勤も多くなりますが、介護職と比べて収入が増える可能性もあります。
また、シフト制を採用している場合が多いため、自分のペースで勤務することが出来ます。
営業職への転職
営業職は未経験者歓迎としている求人も多く、求人数が安定していることから、転職がしやすい業種です。
介護職でのコミュニケーション能力や、ニーズを把握する力を活用出来る業種であるため、やりがいも感じられます。
営業先を回らなくてはいけないため、体力が必要になることもありますが、命に関わることのない体力が必要されるため、介護職に比べて気持ち的には楽になります。
保育業界への転職
保育業界の仕事は、人のお世話をする部分で介護職に似ていて、人の役に立ちたい方におすすめです。
保育士は資格が必要ですが、保育補助の場合には資格は必要ありません。
また、介護福祉士の資格を所持している場合、保育士資格を取得しやすい制度があります。
施設によりますが、夜勤がほぼないため、生活のリズムが作りやすいです。
保育園の時間外保育だけ担当する求人もあるため、他の仕事との両立や家庭の料理もしやすいです。
保育業界も人材不足のため、未経験者歓迎の求人が多数あります。
介護ドライバーへの転職
介護業界での経験を活かして、介護ドライバーへの転職もおすすめ出来ます。
介護タクシーや、介護施設の送迎ドライバー専任などの働き方があります。
特に、施設で小型バスやミニバンを運転して送迎経験がある方は、スムーズに仕事に馴染むことが出来る職業です。
パート勤務などの働き方が一般的で、勤務時間が短い場合も多いので、私生活との両立がしたい方や、生活のリズムを安定させたい方におすすめです。
製造業への転職
介護職で人間関係に悩んでいた方など、人との関わりが強い仕事内容に疲れてしまった方におすすめなのが、製造業です。
黙々と同じ作業を繰り返し、個々で業務にあたることが多いため、人間関係の悩みが軽減されます。
未経験でも正社員勤務が出来る求人もありますが、キャリアが積みにくかったり、単純作業に限界を感じたりする場合があります。
キャリアコンサルタントへの転職
キャリアコンサルタントは、経験や経歴がないと難しいイメージがありますが、未経験でも仕事をすることが出来ます。
介護職での、人の話をじっくり聞くことや、適宜アドバイスをすること、コミュニケーション能力といった経験を存分に活かすことが出来ます。
特に近年は転職市場が活発化しています。
そのため、キャリアコンサルタントの需要も増えていますが、人材が足りていないのが現状です。
正社員で募集している企業も多いため、新しいことにチャレンジしたい方におすすめ出来る職業です。
IT業界への転職
人材不足が続くIT業界では、求人が豊富にあります。
しっかりとスキルを身に付けることが出来るため、安定した勤務を続けたい方におすすめです。
介護職とはまったく異なる分野となるため、不安が大きい方も多いと思います。
現時点でのスキルはなくても、昨今はIT技術を学べるスクールなども増えています。
未経験からでもエンジニアとして必要な技術を学ぶことが出来て、転職支援まで行っているスクールもあります。
介護職に関してよくある質問
介護業界で仕事をする上でよくある質問や、転職に関する疑問を紹介していきます。
うつ病から介護職に復職する際の注意点は?
介護業界で働く人の中には、うつ病になった人や、うつ病が原因で休職していても復帰した人、復職して問題なく仕事を続行けている人は多いです。
うつ病は人によって症状の出方なども異なるため、明確なアドバイスはここでは避けますが、まずは自分のうつ病の原因をしっかり把握することが大切です。
原因を把握出来れば、そうしたストレスを感じない職場を選ぶように転職するのも大切です。
介護業界は比較的うつ病に対する理解も深く、対応もしっかりしている場合が多いので、うつ病の既往歴がある方でも働ける環境が整っている施設は多いです。
職場を辞めたいが人手不足で辞めにくい時の対策法は?
たとえ人手不足の状況であっても、会社は退職を止める権利はありません。
退職届を出せば辞めることが出来ます。
しかし、人間関係が悪かったり、上司が取り合ってくれないなどの理由から退職が難しいのであれば、退職代行サービスを活用するのもおすすめです。
また、人手不足の状況が深刻なのは、介護業界全体の問題でもありますが、辞められないほど逼迫しているのは、会社の管理不足もあります。
介護の仕事で、体力がきつい際の解決策はある?
介護の現場には、様々な形態のサービスがあり、様々な勤務先があります。
現在の職場での仕事が体力的にきついのであれば、勤務先を変えるのもおすすめです。
たとえば、介護度が比較的低い人が多く通うデイサービスや、訪問介護など、体力的に問題なく出来る勤務先を探してみるのも大切です。
介護業界で転職する以外にも、体力的に無理なく働ける事務職や、マネジメント業など、別業種への転職もおすすめです。
他業種に転職しても介護職に戻る人が多いのはなぜ?
介護業界は、通年を通して求人が出ています。
そのため、介護業界を一度辞めて他業種で勤務をしていても、いつでも求人があり戻ることが出来る特徴があります。
また、1度でも経験があれば介護業界では優遇されたり、仕事のイメージが付きやすかったりすることも、再び介護業界に戻りやすい理由の1つです。
介護職から転職する際のおすすめサイト
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- 全国の求人を掲載
カイゴジョブは、介護職や介護福祉士に特化した転職サービスで、東証一部上場企業が運営する、信頼性の高い転職サービスです。
求人サイトとして運営される「カイゴジョブ」と、エージェントが付き転職のサポートを行ってくれる「カイゴジョブエージェント」があります。
サイト型のカイゴジョブでは、豊富な求人から自分のペースで転職活動をすることが出来ます。
エージェント型のカイゴジョブエージェントでは、専任の担当者がつき、職場の雰囲気や相性などを考慮して転職のサポートを行ってくれます。
項目 | 内容 |
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求人の数 | 70,000件以上 ※姉妹ブランドのカイゴジョブ含む |
対応エリア | 47都道府県 |
特徴 | 介護職特化の専任キャリアパートナーが入職まで全て無料サポート |
登録がおすすめの人 | 職場の雰囲気などの内部情報も知った上で転職したい人 都市部だけでなく全国各地の求人が見たい人 |
介護職以外ならリクルートエージェント
※画像出典:リクルートエージェント公式サイト
- 転職業界でトップクラスのサービス
- 様々な職種の求人を掲載
- 異業種への求人にも対応可能
介護職以外への転職を検討しているなら、リクルートエージェントの利用がおすすめです。
リクルートエージェントは、日本最大級の転職エージェントであり、介護職だけでなく、あらゆる業界の求人を掲載しているため、自分にあった最適な求人を見つけることが可能です。
キャリアアドバイザーの専門性が非常に高く、それぞれの業界にあったアドバイスを受けることが出来るので、安心して転職活動を行うことが出来ます。
項目 | 内容 |
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求人の数 | 10万件以上 |
対応エリア | 47都道府県 |
特徴 | 最大手転職エージェントの一つ |
登録がおすすめの人 | 介護職から他業界への転職を考えている人 幅広い候補から転職先を探したい人 |
介護職員の転職で転職サイトの活用がおすすめの理由
転職をするには、自分で求人を探して直接応募したり、ハローワークなどの機関を利用したりする方法があります。
これらの方法だと、求人情報に記載されている情報や、インターネットなどを活用して調べられる程度の情報しか分からず、転職後に「思ってたのと違った」というミスマッチに繋がることがあります。
転職サイトを活用するメリットは、専任のアドバイザーによる支援が受けられる点にあり、求人情報だけでは分からない内部事情にも精通しています。
その為、転職後のミスマッチを減らすことにも繋がるため、
- 職場の人間関係が不安
- 仕事量は適切か知りたい
- どんな理由で退職したのか気になる
といった、様々な情報から求人内容を精査することが可能です。
介護職の悩みと対策法・転職のコツについてまとめ
- やってられない理由を知ることで考えを正当化できる
- 介護職は将来性も高い職業
- 転職サイトの活用で転職後のミスマッチを減らせる
介護職は、慢性的な人材不足や過酷な労働環境が続いている職場もあり、やってられないと感じることも多い職業です。
しかし、将来性が非常にある職種で、やってられないと感じる職場ばかりではありません。
職場を変えることで問題解決に繋がる可能性もあるため、この記事を参考に転職も検討してみましょう。