20代で介護職に転職するには?無資格でも退職・転職を成功させるためのコツを解説!

「20代での介護職への転職を成功させるコツは?」

「無資格でも介護職で上手くやっていく秘訣はある?」

日本は高齢化が進んでおり、要介護者は年々増加傾向にあります。

そのため、介護職の需要は高まりを見せており、介護職を志望する20代も少なくありません。

介護職の求人は年間を通して豊富にあるため、異業種から介護業界に転職を検討する方や、介護業界での転職を考えている20代の方もいるでしょう。

社会人経験が少ない20代で転職は不安に感じている人もいると思いますが、介護職が初めての方や資格がない方でも安心して働ける職場選びの方法など、この記事で詳しく解説していきます。

20代で介護職に転職・無資格でも成功させるコツについてざっくり説明すると
  • 20代の未経験でも介護職で働くことが出来る
  • 介護職のメリット・デメリットを理解しておくと転職がスムーズ
  • 転職サイトを活用すると有利に転職が出来る
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昨今注目されている介護職とその将来性

微笑む介護士

日本は高齢化社会が進んでおり、介護保険制度で「要介護」や「要支援」という介護認定を受ける高齢者は、年々増加傾向にあります。

2018年4月に経済産業省が発表したデータによると、日本の介護認定率の増加は2035年頃まで続くことが予想されています。

団塊の世代が後期高齢者となる2025年問題などもあり、多くの介護施設や介護事業所では、介護職員の人員不足が深刻になっています。

こうした高齢化が社会に影響を与える日本で、介護業界では人員確保が急務となっています。

新たな介護施設や、介護サービスが増えたり、事業拡大する介護施設が増えるなど、高齢化が介護業界の成長を後押ししている現状が続いています。

その結果、介護職の有効求人倍率は増加傾向にあり、買い手市場の状態が続いています。

未経験者でも20代での介護士転職は可能

転職を検討したとき、年齢が気になる方は多いと思いますが、介護職への転職では、年齢や性別など関係なく転職が可能です。

上の見出しで紹介したように、介護職員の確保が急務となっており、経験に関係なく転職することが出来る業界です。

介護職は3Kや5Kと呼ばれる過酷な現場でもあり、業界全体で人気が出ずに人手不足な状態であることも、年齢や性別・経験に関わらず転職がしやすい理由になっています。

人手不足なので転職は簡単にできる

介護士求人倍率

介護職の需要は、高齢化が進む日本の現状で年々高まっています。

そのため、20代の介護職未経験者でも介護業界への転職が可能です。

有効求人倍率を見てみると、全職種の平均が0.97倍であるのに対して、介護業界では3.48倍となっています。

このデータから分かるのは、求人者1人に対して、働き手を募集している求人数が3件以上あるということを指しています。

求職者側から求人を精査し選ぶことが出来る業界であるため、転職が簡単に出来るのが介護業界の特徴です。

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介護職は3Kや5Kと言われる大変な業種

介護業界は20代の未経験者でも転職がしやすい業界ですが、3Kや5Kという言葉で表現されることがある業界です。

5Kとは以下の5つの言葉から頭文字を取ったもので、介護業界で勤務する辛さを表しています。

  • (肉体的に)きつい
  • (精神的に)きつい
  • 危険
  • 汚い・臭い
  • 給料が安い

この見出しでは、それぞれの言葉が刺す介護業界の背景を詳しく解説していきます。

肉体的にきつい

介護業界での勤務が肉体的にきついと言われる理由は、以下のような事例があるためです。

  • 自分より身体の大きい人の介助を行う場合がある
  • 人手不足により業務量が多くなる場合がある
  • シフト制の場合、夜勤があったり休日に出勤したりする場合がある

介護業界の支援の基本となる身体介助では、体格差を考慮した配置が難しい場合があり、自分と体格差があるご利用者さまの介助にあたることもあります。

車椅子やベッドに移動させたりする場面もあり、お互いの身体に負担をかけない介助を行いますが、自分の腰や身体に負担が出て痛めてしまう可能性があります。

また、人員不足が続いている業界であるため、1人で負担する業務量が多くなることもあります。

介護業界は施設によって24時間体制での勤務となるため、シフト制の場合は夜勤があったり、休日に出勤したりすることもあり、生活のリズムが崩れて体調を崩してしまうこともあります。

精神的にきつい

介護職は幅広い年代が集まっていたり、様々な業種が勤務していたりします。

異業種からの転職がしやすく、色々な考えを持った人が集まる特殊な業界でもあり、仕事上の悩みや人間関係の悩みなど、様々な問題を抱える人がいます。

仕事場は閉鎖的な環境になりがちであることも精神的にきついと感じる理由です。

ご利用者さまやその家族との関わりや、休みづらい状況なども、精神的につらい理由になることがあります。

危険

介護サービスを利用する高齢者の方は、加齢や病気などの影響もあり、免疫力や抵抗力が低下している人も多くいます。

そのため、インフルエンザや胃腸炎など、様々な感染症が流行してしまいがちです。

このような環境で勤務する介護職員も、感染症にかかってしまう可能性があります。

また、日常生活に支援が必要な方をサービスの対象としているため、移動時に転倒してしまったり、症状の急変があったりする危険な場面も多くあります。

臭い・汚い

介護職では、ご利用者さまの日常生活の支援の一環として、排泄介助や食事介助が必要になる施設が多くあります。

排泄介助は、トイレまで付き添ってサポートしたり、オムツ交換が1日に何度も必要になる場合もあります。

排泄の介助には抵抗がある人も多くいます。

慣れたら平気という先輩職員も多くいるのが事実ですが、排泄物の臭いなど他人の排泄物に嫌悪感を抱く人もいて、慣れることが出来ない人もいます。

こうした介助が日常的に行われているため、抵抗を感じる人が少ないのが現状です。

給料が安い

介護職は人の命に寄り添い、大変な仕事が多いですが、その割には給料が低い業界であることも事実です。

厚生労働省の「令和4年度介護従事者処遇状況調査結果」によると、介護職員の平均給与は31万7,540円というデータがあり、全産業の平均と比べると約7万円弱少ない結果になっています。

出典:厚生労働省「令和4年度介護従事者処遇状況調査結果」

しかし、少しずつではありますが介護業界の処遇も改善傾向にあり、今後も改善が期待されています。

とはいえ、肉体労働だったり、精神的にきつい職場であったりするにも関わらず、給料が見合っていないと感じる人が多いのも事実です。

介護業界に20代で転職するメリット

この見出しでは、介護業界に20代で転職するメリットについて詳しく解説をしていきます。

退職後も需要が高く再就職しやすい

介護業界は人材不足が続いており、今後この状況は2035年頃まで続くと予想されています。

そのため、介護職は他の業種と比べると比較的再就職しやすい職種でもあります。

特に、介護業界で活かせる資格を所持している人や、経験やスキルがある人は貴重な存在であるため、退職したとしても事業所からスカウトがあったり、国からの援助が受けられたりする場合もあります。

国から援助が受けられる例としては、1年以上の経験を持つ離職者に対して、介護業界への再就職準備金として最大40万円を借りることが出来る制度があります。

この制度で借りたものは、再就職後介護職として2年間働いた場合に、返済が免除されます。

専門的な資格を早く取得できる

20代のうちから介護業界で働くなら、新卒から勤務することもおすすめですが、新たに福祉系の専門学校に通ったり、通信教育で学んだりすることもできます。

介護関連の資格は、実務経験を求めるものが多くあります。

そのため、20代から介護業界で勤務して実務経験を積むことで、早いうちに専門的な資格を取得することができます。

介護関連の資格を取得することで、仕事の幅が広がったり、待遇がよくなったりします。

また、早い段階で資格を取得しておけば、キャリアアップの道が開けて、若いうちに管理職に就ける可能性もあります。

自分の適性が理解できる

介護業界の根本にあるのは、高齢の方や日常生活で支援が必要な方をサポートすることですが、一言で介護業界と言っても様々な業種や、事業所、施設があります。

それぞれの特性が異なるため、自分にあった職場や職種を知るには時間を要するため、20代の若いうちに介護業界で勤務を重ねれば、早い段階で自分の適性を知ることができます。

また、20代で介護職経験を積んでいる中で、別の業界に興味を持った場合にも、まだ若いので年齢を気にすることなく、異業種へ転職をすることも可能です。

環境や待遇が改善されつつある

介護業界の人材を定着させるため、国や事業所では職場環境の待遇などの改善に力を入れています。

環境改善の具体例は、

  • 職場内に保育施設を開設する
  • キャリアアップの仕組みを見直す
  • 長期間勤務出来る環境を作る

といった取り組みがされ、このように改善に励んでいる事業所は、国から介護職員処遇改善加算が支給される制度があります。

こうした取り組みもあり、介護業界の賃金と賞与は年々増加傾向に転じており、他の業種との賃金の格差も少しずつ減少傾向にあります。

以下の表は、介護従事者の処遇を調査したデータをまとめたものです。

<サービス種類別・給与状況>

施設・事業所数(集計対象数) 給与表を改定して賃金水準を引き上げた(予定) 定期昇給を実施(予定) 各種手当の引き上げまたは新設(予定) 賞与等の支給額の引き上げまたは新設(予定) その他
全体 6,388 18.6% 51.4% 54.0% 25.9% 3.7%
地方公共団体 91 44.7% 50.7% 28.8% 33.4% 1.6%
社会福祉協議会 135 29.3% 68.6% 41.5% 26.0% 5.7%
社会福祉法人 2,156 12.4% 56.4% 63.8% 23.3% 2.6%
医療法人 1,582 9.9% 63.2% 57.3% 17.7% 2.2%
営利法人 2,006 23.3% 43.4% 49.7% 30.5% .4%
その他 418 22.3% 50.0% 46.5% 22.1% 5.9%

出典:厚生労働省「令和2年度介護従事者処遇状況調査結果」

<処遇改善加算取得の事業所における平均給与額>

令和2年2月 平成31年2月 差(令和2年-平成31年)
介護職員 182,260円 172,100円 3,160円
看護職員 235,460円 233,500円 1,960円
生活相談員・支援相談員 213,000円 209,420円 3,580円
理学療法士、作業療法士、言語聴聴覚士又は機能訓練指導員 228,040円 224,490円 3,550円
介護支援専門員 216,780円 213,970円 2,810円
事務職員 204,940円 203,210円 1,730円
調理員 182,510円 180,010円 2,500円
管理栄養士・栄養士 208,650円 205,990円 2,660円

出典:厚生労働省「令和2年度介護従事者処遇状況調査結果」

介護スキルを私生活に活かせる

20代ではまだ身近に介護が必要な方がいる例は少ないかもしれませんが、身近な人でも介護が必要になる日は来ます。

親族や大切な方など、身近な家族で介護が必要になったとき、介護業界で得た知識やスキルを活かすことができます。

また、自分自身が介護施設で勤務をしている場合、その家族が施設入所が必要になったときに優先されたりすることもあります。

介護申請の一連の流れも理解しているため、スムーズに手続きが出来たり、必要なサービスが分かったりします。

経験の積み重ねで給料アップ

介護業界は経験を重ね、勤続年数が上がったり、資格を取得し専門性が高まったりすることで、給料アップに繋がります。

勤続年数 平均給与額
1年(勤続1年~1年11ヵ月) 28万3,480円
5年(勤続5年~5年11ヵ月) 29万6,930円
10年(勤続10年~10年11ヵ月) 32万6,830円
15年(勤続15年~15年11ヵ月) 34万6,830円

出典:厚生労働省「令和2年度介護従事者処遇状況調査結果」

1つの指標は介護福祉士

介護業界で高収入を目指すためには、介護福祉士の資格を取得するのがおすすめです。

一般の介護職員と、ベテラン介護職員を分ける1つの基準にもなります。

介護福祉士は、介護職唯一の国家資格でもあり、他職種や資格の取得にも繋がります。

介護福祉士を取得するためには、福祉系学校で必須科目を取得する以外に、介護業界での実務経験が3年以上あることと、実務者研修を取得していることで受験資格を得られます。

介護福祉士を取得することで、介護職で管理職に就いたり、ケアマネージャーや上級介護福祉士など上位資格の取得に繋がります。

キャリアアップにも繋がる

20代から介護業界で勤務していれば、確実に実務経験を積んでいくことが可能です。

早い段階からキャリアアップを目指すことが出来る年代であるため、早いうちから専門資格の取得を視野に入れて実務経験を重ね、介護福祉士やケアマネージャーを目指すのもおすすめです。

介護業界で長く働くには、専門資格を取得することで、業務の幅が広がったり、収入がアップしたり、キャリアアップにも繋がります。

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20代で介護職に転職するデメリット

この見出しでは、介護職に転職するデメリットを解説していきます。

心身の負担が大きい

心身の負担は、介護職で働くデメリットとして最も挙げられるものです。

身体面では、体力勝負ともいえる仕事が多くあるため、腰痛などの身体の不調に繋がることもあります。

また、排泄介助なども日常的に行われるため、慣れることが出来ずに苦痛を感じる人もいます。

仕事面だけでなく、人間関係の悩みなど精神的に負担を感じる人もいるでしょう。

生活リズムが崩れやすい

介護業界には様々な施設がありますが、デイサービスなど昼間に営業を行う施設以外は、24時間体制でサービス提供を行うことになり、夜勤を含むシフト制で対応します。

1ヵ月に何度か夜勤に入ったり、毎日出勤時間が固定されていなかったり、休日出勤もありえる環境であるため、生活リズムが崩れることも少なくありません。

こうした働き方が合わない場合には、疲労や精神的な不調に繋がったり、ストレスを感じたりすることもある業界です。

一人当たりの業務量が多い

人手不足が問題となっている介護業界では、施設の運営基準のギリギリの人員配置がされている場合もあり、1人で担当する業務量が多くなる場合もあります。

一般的な介護業務以外にも、事務作業を行ったり、レクリエーションやイベントなどの企画、運営やその準備などに時間を費やす場合があったり、仕事内容も多岐に渡ります。

こうした仕事量の負担がデメリットに感じる人もいます。

平均給与の低さ

厚生労働省が発表した、令和4年度介護従事者処遇状況等調査結果によると、介護職の平均給与は31万7,540円と公表されています。

介護職員の処遇は少しずつ改善傾向にあり、平均給与も年々上がってきているものの、全職種と比較すると介護職の平均給与はまだ低い水準にあります。

業務量や業務内容と給料が見合っていないと感じる人もいるでしょう。

こうした収入面がデメリットとして挙げられます。

介護職に向いている人の特徴

この見出しでは、介護職に向いている人の特徴を紹介していきます。

協調性を持って働ける人

介護職は同じ現場で働く介護士同士がチームとして勤務をします。

そのため、チームワークが重要となり、他者と協力しながら、周りの意見も取り入れて働ける協調性のある人が活躍しやすいです。

介護現場には、様々な業種の人が勤務をしていたり、働く年代も様々です。

多種多様な職場環境の中で、協力して働ける姿勢が重要になっていきます。

高齢者に気遣いや気配りができる人

介護職員がサービスを提供する相手は、自分より目上の存在である高齢の方が中心です。

ご利用者さまのペースに合わせて、意見を尊重しながら最適な介護が提供できるように、気遣いや気配りが出来る人に向いている仕事です。

穏やかな気持ちで対応することが出来て、細やかな気配りを持ち合わせている方は、高齢の方のちょっとした変化にもすぐに対応することが出来るため、介護業界では活躍の幅が広がります。

体力がある人

介護の仕事は、利用者を抱えたり、車椅子へ移したり、ベッドから起き上がるのをサポートしたり、力を使う支援が多いです。

また、施設内を往復したり、訪問介護などは現場から現場へ限られた時間で移動しなければならないことが、日常的であり、体力勝負となる仕事が多くあります。

また、夜勤があったり、長時間労働になったりするため、体力に自信がある方に向いています。

柔軟な対応ができる人

介護の現場では、サービスを提供する対象が人であるため、マニュアル通りに行かないこともあります。

利用される方の体調や、同じ病気をお持ちの方でも一人ひとり症状や特性が異なるため、一人ひとりに合った介護を行うためにも、最適な判断や臨機応変な行動を行う必要があります。

マニュアルを遵守することは重要ですが、その場にあった柔軟な対応が出来る人におすすめできます。

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介護職に向いていない人の特徴

この見出しでは、介護職に向いていない人の特徴を紹介します。

潔癖な人

この記事の他の見出しでも紹介したように、介護の仕事は3Kや5Kと言われる仕事も含まれていて、その中には入浴介助や排泄介助などに対するものもあります。

ご利用者さまの日常をサポートする上で、排泄介助や入浴介助、食事介助などは重要な支援ですが、抵抗感を感じる人も多いです。

特に潔癖の傾向がある人にとっては、仕事とはいえ他人の排泄物を処理することに対する抵抗を感じたり、人の身体に触れる介助が苦手だったりすることもあるでしょう。

しかし、施設によっては何回も行われる介助であるため、潔癖で苦手な方には向いていない仕事といえます。

体力がない人や我慢強くない人

介護の現場は、施設によって24時間体制での支援が必要となるため、夜勤や準夜勤といった勤務を行う場合があります。

長時間労働になる場合も多いため、生活のリズムが崩れてしまう場合もあります。

また、自分の力を使って利用者の介助にあたるため、体力があるほうが有利です。

利用者のためを思って支援を行っても、罵声を浴びせられたり、暴力的な方もいらっしゃる場合があります。

そのため、体力に不安がある方や、我慢強くない方には介護職はおすすめできません。

効率を求めすぎる人

介護施設や介護サービスを利用される方は、日常生活で人の手助けが必要な方で、健常の方と同じペースで生活をすることが難しい場合がほとんどです。

仕事上の効率を求めてしまい、利用される方を思いやれない行動をしてしまうと、トラブルに繋がったり、怪我や事故に繋がることもあります。

仕事を自分のペースで進めたい方や、高齢の方の状態を尊重せず効率重視で仕事がしたい方には、介護の仕事は向いていないと言えます。

20代で介護への転職は成功しやすい

20代で介護業界へ転職すると成功しやすいとされています。

この見出しでは、なぜ20代での転職がおすすめなのか、解説していきます。

柔軟な対応が可能

介護職の経験も少ないことで、どんな職場でも仕事環境や介護の仕事に対して、柔軟な対応をすることができます。

介護業界に対する固定概念が低いことで、素直に仕事を吸収できる場合が多く、介護業界に転職することに対して、ハードルが低い状態です。

現職に対して、待遇や労働環境、人間関係などに不満がある場合は、無理して働き続けることよりも、20代という若さを活かして柔軟に対応が出来るうちに、1度転職を検討するのもいいことです。

未経験だからこそ職場に適応しやすい

20代では、まだ転職回数もそう多くはないはずです。

転職回数が多くなり、様々な経験がある場合は、職場環境や仕事内容を今まで経験した中で比較してしまいがちですが、20代は経験が少ない分、転職をしてもフレッシュな気持ちで勤務しやすくなります。

特に介護業界は、チームワークが非常に重要であるため、職場での人間関係を良好に保ち、コミュニケーションを円滑に取ることが求められます。

20代のうちから介護業界に転職をすると、経験が少ないからこそ、職場への適応もしやすくなるため、20代での転職成功率が高くなります。

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20代で介護職に転職するときの注意点

この見出しでは、20代で介護職に転職するときの注意点を開設していきます。

理想と現実の差

どんな仕事でも、理想と現実は違います。

介護業界では、「高齢の方をサポートしたい」という理想を抱いている人が多いと思いますが、実際の仕事となると、身体の大きい人を介助するために、自分自身も体力が必要だったり、夜勤や準夜勤など生活リズムが整いにくい勤務があったりします。

介護職のいい面ばかり見るのではなく、実際に働いたイメージをしながら、転職活動を行うことが重要になります。

高齢者目線で考える難しさ

介護職のサービス対象となるのは、ほとんどが自分より年上の高齢の方です。

自立度が高く元気な方ばかりではなく、認知症など何等かの病気を患っていたり、寝たきり状態だったりする方もいらっしゃいます。

こうした高齢の方の介護を、頭の中でイメージしていても、実際は出来ない動作があったり、動作がゆっくりだったりすることもあります。

常に高齢者の立場になって物事を考えて、自分本位ではなく高齢の方を尊重した支援を行うように考えなくてはなりません。

20代で転職した介護士の体験談

この見出しでは、20代で介護職に転職した人の体験談を紹介していきます。

20代の介護転職で良かったこと

  • 特養での勤務は辛かったけど、介護の仕事に自信が持てた
  • 20代後半で介護福祉士を取得できた
  • 「介護職は続けられる仕事」と実感することができた

20代で介護職に就くと、介護技術や介護知識をしっかり身に付けることができます。

また、国家資格や介護関連資格を20代のうちに取得することが出来るので、今後長く介護業界で働くキャリアプランも見えやすくなります。

20代の介護転職で失敗したこと

  • 無資格で勤務を開始したので苦労した
  • 介護業界の知識がまったくないまま転職したので大変だった
  • 中途半端な転職活動だったので、何度も転職することになってしまった

介護業界は、様々な施設やサービスがあり、それぞれ対象となる人が異なったり、特性が異なります。

自分にあった職場を見つけることが出来れば、働きながら資格取得を目指すことが出来るので、長く働くことも可能です。

しかし、介護に関する知識が全くないと、施設選びで苦労することもありますし、研修が整っていない施設で不安なまま勤務することもあります。

介護業界は特殊な業界でもあることから、転職前にしっかり業界の情報を収集することや、転職サイトを活用して転職活動を行うことが失敗しない秘訣になります。

介護職からの転職をしようか悩んだ場合

  • デイサービスではなく、もっと利用者と関わる施設で仕事がしたい
  • 収入が低くて悩んでいる

定収入・休日が少ない・残業が多い、というのは介護職員に多い悩みです。

転職は年齢を重ねるごとに難しくなるという不安から、異業種へ転職することを悩んでいる20代の介護職員も多いはずです。

無計画から異業種への転職は失敗する危険もあるため、事前準備や再検討は必須です。

介護業界での他職種は経験を活かせる

同じ介護業界で、多職種へ転職をすると、今までの知識やスキルを活かして転職することが可能です。

以下は介護業界で働く、介護士以外の業種です。

  • 介護事務

介護保険に関する請求業務や、事業所の事務業務全般を担当する

  • 看護師

看護師資格が必要になるが、介護施設内には看護師の配置が義務付けられており、収入は介護職員より上がる

  • 生活相談員

無資格で付くことも出来るが、社会福祉士や社会福祉主事任用資格が必要

  • 福祉ドライバー

デイサービスなどの施設の送迎バスを担当したり、介護付きの送迎サービスを行う。 今までの介護技術を活かすことが可能

働く介護事務所を変える

事業所が変われば、処遇や仕事環境、介護に関する理念も異なります。

介護の仕事内容が好きでやりがいを感じているなら、事業所を変えることもおすすめです。

事業所が変わることで、休みが取得しやすくなったり、給料が上がったり、キャリアプランが明確になったりします。

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まずは介護業界で働くイメージから

介護業界への転職を決意したら、まずは介護業界で働くイメージを考えていきましょう。

未経験から入れる介護施設別の仕事内容

介護業界には形態が異なる様々な施設があります。

20代の未経験で介護業界に転職するなら、有料老人ホームがおすすめです。

有料老人ホームは、スタッフも多く働いており、研修制度がしっかりしている場合が多く、未経験でも安心して働くことができます。

種類 運営元 勤務体系 概要
有料老人ホーム 民間企業 24時間介護・夜勤有 最も一般的な入居型の介護施設
特別養護老人ホーム 国や自治体 24時間介護・夜勤有 要介護認定された高齢者が入居する施設
デイサービス 民間企業 日勤のみ 通所型介護サービス
訪問介護 民間企業 日勤のみ 自宅で介護が受けられるサービス

有料老人ホームは、他の施設やサービスと異なり、職員1人に対して担当する人数が少ないのも特徴です。

しっかりと基礎から学ぶことが出来る環境であるため、安心して働けます。

人員に余裕がある施設では、職場環境も悪くなりづらく、落ち着いて働きたい人にもおすすめできます。

資格の取得でキャリアアップ

介護業界でのキャリアアップを目指すなら、資格を取得することが大切です。

まず最初の目標としては、「介護職員初任者研修」を受講することです。

長期的には、介護職唯一の国家資格である「介護福祉士」の取得を目指すのがおすすめです。

介護職員初任者研修は、取得すると利用者の身体に触れる身体介助が可能になるため、仕事の幅が増えるきっかけになります。

介護福祉士になるためには、福祉系の学校で必須科目を履修するか、実務者研修を修了+実務経験3年以上で受験資格が得られます。

また、資格を取得することで給与にも違いが出ます。

平均給与額と無資格の場合の給与額を以下の表にまとめました。

平均給与額 無資格との比較
無資格 275,920円 -
介護職員初任者研修 301,210円 +25,290円
実務者研修 303,230円 +27,310円
介護福祉士 329,250円 +53,330円

出典:厚生労働省「令和2年度介護従事者処遇状況等調査結果の概要」

20代無資格からの転職の流れ

介護業界は資格がなくても勤務することができます。

転職においても、資格があれば優遇はされる場合が多いですが、無資格でも勤務出来る職種も多いため、転職は可能です。

しかし、先に資格を取得しておけば、転職でも有利になるだけでなく、求人の選択肢も広がります。

無資格で働けるのは介護施設になり、訪問介護は経験者が優遇されます。

入職後の早い段階で取得を目指したい「介護職員初任者研修」は、通常2~3ヵ月の受講期間で取得ができます。

介護職に就いていなくても受講することが出来るので、介護業界へ転職したいなら、入職前に受講を開始するのもおすすめです。

無資格の状態で働き始めるなら、資格取得を支援している事業所を選ぶのもおすすめできます。

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失敗しない介護職への転職方法とは

この見出しでは、失敗しない介護職への転職方法を詳しく解説していきます。

業界の情報を集める

まずは介護業界全体の情報収集を行いましょう。

介護業界は社会的意義が非常に強い仕事ですが、仕事自体は特殊で人の命に寄り添うものなので、簡単に出来るものではありません。

介護業界にも様々なサービスを行う施設や、業態が異なるものが多いため、実際に働いている方の話を聴いたり、気になる情報をインターネットなどを使って検索したりして、徹底的に情報収集をするのがおすすめです。

介護業界全体を知ることにも繋がりますし、調べたり情報収集したりすることで、介護の知識がついたり、介護業界を理解したりすることができます。

こうした基礎知識をつけた上で、気になる求人に応募するのが大切です。

自己分析をして条件の優先順位を決める

介護業界は特殊な仕事を行う業界でもあり、他の見出しでも紹介したように3Kや5Kなどと表現されることもある大変な業界です。

だからこそ、長く働くために転職理由や目標を明確にすることが重要です。

  • なぜ介護職に転職したいのか
  • 何を重視して転職したいのか
  • 施設選びの基準にしたいものは何か

こうした点をしっかりと自己分析をしておくことが重要です。

また、介護職として勤務する場合に、譲れない条件は何か、転職で達成したいことは何かを明確にして、優先順位を決めておくと転職活動もスムーズにいきます。

気になる求人を比較する

気になる求人があれば、比較して検討をしましょう。

  • 給料
  • 福利厚生
  • 教育方法、研修制度

こうした点をしっかり比較することで、入職後のミスマッチを減らすことにも繋がります。

実際に職場見学が出来るなら、積極的に活用するのがおすすめです。

転職サイトを利用すると、簡単に比較できるものがあったり、職場見学の段取りを専任のアドバイザーが組んでくれるので、利用がおすすめです。

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職場見学をする

職場見学には出来るだけ行くことをおすすめします。

実際に働くことになるかもしれない職場を自分の目で確認することで、仕事のイメージがしやすくなります。

同じ形態の施設やサービスでも、運営団体によって職場の雰囲気は異なります。

職場を入職前に見ることで、仕事内容を把握しやすかったり、利用者への接し方、職員同士の関係などを感じることが出来るので、入職後のミスマッチが減らせます。

電話やメールで見学の予約が可能ですが、転職サイトを通して見学を依頼することも出来るので、気になる施設があれば積極的に問い合わせてみましょう。

派遣社員から始めてみるのも良し

まずは派遣社員で働くのもおすすめです。

正社員からではなく、派遣社員として勤務をするメリットは、

  • リスクを負うことなく介護士のイメージを掴みやすい
  • 正社員より収入がいい場合が多い
  • 私生活との両立がしやすい

このような理由から、派遣社員からまずは介護職を経験するのもおすすめです。

以下の見出しで、派遣社員から働くメリットを詳しく解説します。

介護士としてのイメージを掴みやすい

未経験から介護職に転職をするときに、いきなり働くと「イメージが違った」とギャップを感じることがあるかもしれません。

イメージと違っても短期間で仕事を変えることは、今後の転職でもリスクとなります。

こうした不安がある場合には、派遣社員として勤務をしてみると、イメージがつかみやすくなります。

口コミや施設見学では分からない介護士の仕事を経験することが出来るためおすすめです。

もし仕事のイメージが異なっても、派遣社員の場合には契約期間が3ヵ月程度に定められています。

紹介予定派遣なら、契約終了後に両者の同意で正社員として採用されることもあり、リスクを減らした転職活動として活用することができます。

正社員より高給な場合も

派遣社員の場合、正社員として働くよりも高給になる場合があります。

その理由は、派遣社員の人材募集は全て派遣会社で行います。

雇用契約を派遣会社と結ぶため、派遣会社で設定された時給が支払われます。

求人募集には多大な費用を要するため、人材確保にかからなかった費用が上乗せされている場合もあります。

女性は特に私生活との両立がしやすい

派遣社員は、自分の都合で働きやすく、週に〇日だけ日勤のみ勤務したい場合や、夜間専従としてしっかり収入を得たいなど、派遣社員は希望する労働条件に合わせた求人を紹介してもらえます。

そのため、私生活との両立がしやすいのがメリットです。 特に女性は、子育てや家事とのバランスが取りやすくなるため、おすすめ出来る働き方です。

職場探しに悩んだら転職サイトがおすすめ

転職には転職サイトの利用がおすすめです。 職場探しに悩んだときにおすすめ出来る転職サイトを紹介します。

介護ワーカー

介護ワーカー

※画像出典:介護ワーカー公式サイト

介護ワーカーの特徴
  • 転職成功実績が年間1万件以上
  • 求人数も9万件以上と業界最大級
  • ES・面接対策から条件交渉まで支援

介護ワーカーは、評判・実績ともに優れた転職サイトです。

求人数は9万件以上と、介護業界に特化した転職サイトの中では最大規模で、未経験で働ける仕事を探している人や、正社員で勤務したい人など、それぞれに合った求人を見つけることができます。

担当者によるサポートにも定評があり、面接日の調整や条件交渉だけでなく、履歴書などの必要書類の書き方、面接対策など手厚いサポートをしてくれると定評があります。

年間転職成功者は1万人となっており、信頼性が高いこともおすすめの理由です。

項目 内容
求人の数 8万件以上
対応エリア 47都道府県
特徴 口コミ評価も実績も抜群
登録がおすすめの人 介豊富な選択肢から求人を選びたい人
手厚い転職サポートを希望する人
介護ワーカーで求人を探す!

リクルートエージェント

リクルートエージェント

※画像出典:リクルートエージェント公式サイト

リクルートエージェントの特徴
  • 転職業界でトップクラスのサービス
  • 様々な職種の求人を掲載
  • 異業種への求人にも対応可能

リクルートエージェントは、介護業界だけでなく、様々な業界の求人を扱っている転職エージェントです。

介護業界以外の転職も視野に入れている人におすすめできます。

求人数は10万件以上と、国内最大級の転職エージェントであり、業界に縛られずに自分にあった仕事を見つけたい人におすすめできます。

キャリアアドバイザーの専門性の高さに定評があり、各業界に精通した専門知識のあるアドバイザーのサポートを受けることができます。

項目 内容
求人の数 10万件以上
対応エリア 47都道府県
特徴 最大手転職エージェントの一つ
登録がおすすめの人 介護職から他業界への転職を考えている人
幅広い候補から転職先を探したい人
リクルートエージェントで求人を探す!

転職サイトを活用するメリット

転職サイトを活用すると、一人ひとりに専任のアドバイザーが付きます。

まずは専任のアドバイザーと、キャリアの確認を行ったり、希望する求人や勤務条件を詳しく話し合います。

その結果、豊富な求人の中からおすすめの求人を紹介して貰えるため、自分ひとりで求人を探す手間が省けます。

また、応募にあたって不安なことや、気になることがあれば、アドバイザーを通して確認をすることが可能です。

応募にあたっても、面接の日程調整や条件の交渉をアドバイザーが行ってくれるため、仕事をしながらの転職活動もスムーズに進めることができます

面接対策や書類の書き方などもサポートしてもらえる場合があるため、初めて転職活動をする人にもおすすめです。

20代で介護職に転職・無資格でも成功させるコツについてまとめ

20代で介護職に転職・無資格でも成功させるコツについてまとめ
  • 20代から介護職に転職することで、早く資格を取得出来たり、キャリアアップの道が開ける
  • 介護業界で働くメリットやデメリットをしっかり把握することで、転職の不安を解消する
  • 転職や求人探しに不安がある場合は転職サイトを活用する

20代で介護の仕事に就くことは、様々な不安があると思います。

しかし、介護業界は様々な年代が集まっていることから、年齢的な不安を感じることなく、フレッシュな気持ちで勤務することができます。

20代から介護業界で働けば、しっかり実績を積むことが出来て、早い段階から管理職を目指すキャリアプランも夢ではありません。

転職に不安がある場合には、転職サイトなども活用しながら、20代での介護職転職を目指すのもおすすめです。

おすすめ転職サイト3選

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