介護職を辞めたい理由10選|よくある悩みや辞めるべき人の特徴・辛い時の対処法まで解説
更新日時 2023/11/30
「介護職が向いてないので辞めたい...」
「介護職を辞めたい理由にはどのようなものがあるの?」
このような悩みをお持ちの介護職の方も多いのではないでしょうか?
介護職は肉体的にも精神的にもつらい場面が多く、「向いてない」「辞めた方がいいのでは?」と感じている方も多いでしょう。
多くの介護職の方がキャリアに関する悩みを持っているので、悩みがあることを気にする必要はありません。
こちらの記事では、介護職を辞めたい理由を10種類紹介し、よくある悩みや辞めた方がいい特徴などを紹介していくので、悩んでいる方は参考にしてください!
- 将来性に疑問を感じる方が多い
- 人間関係の悪さや薄給を理由に挙げる方も多い
- 介護職は心身ともに負担が重く、つらいのが実情である
- 今後は待遇が改善していく期待がある
介護職を辞めたい理由ランキング
公益財団法人介護労働安定センターの「令和2年度 介護労働実態調査」によると、介護関係の仕事を辞めた理由は男女別に以下のようなランキングになっています。
<男性>
順位 | 理由 | 割合 |
---|---|---|
1位 | 将来の見込みが立たなかった | 26.9% |
2位 | 人間関係に問題があった | 26.7% |
3位 | 施設や事業所の運営に不満があった | 23.4% |
4位 | 収入が少なかった | 22.9% |
5位 | 他に良い仕事・職場があった | 20.2% |
<女性>
順位 | 理由 | 割合 |
---|---|---|
1位 | 結婚・妊娠・出産・育児のため | 23.9% |
2位 | 人間関係に問題があった | 23.2% |
3位 | 他に良い仕事・職場があった | 15.9% |
4位 | 施設や事業所の運営に不満があった | 15.6% |
5位 | 収入が少なかった | 13.7% |
※複数回答可
※出典:公益財団法人介護労働安定センター「令和2年度 介護労働実態調査」
上記のように、介護職の離職理由は男女別で相違点があります。
人間関係や収入の面から「辞めた方がいい」「自分には向いてない」と感じている方が多い点は共通していますが、これらは介護職のあり方を語る上で欠かせないポイントです。
一方で、異なる点としては男性は将来性やキャリア、ライフプランの面で介護職に不安を感じている一方、女性は結婚・妊娠・出産・育児といったライフイベントに関わる理由が一位となっています。
全体的に見ると、介護の仕事そのものが嫌というよりも、職場や人生に関連した副次的な理由で退職している方が多いことが分かります。
【2024年版】介護職向けのおすすめ転職サイト20選|求人数・評判を基に徹底比較
介護職を辞めたいと思う理由10選
続いて、介護職を辞めたいと思う主な理由10個を解説していきます。
人間関係がつらい
介護施設は、24時間365日利用者の方に寄り添いながら介護を行います。
チームで仕事をするため、人間関係は他の職場よりも濃くなる傾向にあり、人間関係が悪化すると仕事に悪影響を及ぼしてしまいます。
また、介護職員や施設の利用者の方は様々な人がいるため、意見や価値観や対立も起こりやすいです。
また、人手不足である状況から、業務量が多かったり人間関係をうまくマネジメントする存在も足りていないこともトラブルを引き起こす要因の1つと言えるでしょう。
適切なコミュニケーションができていない場合や職場内のサポート体制が整っていない場合、人間関係のストレスはより深刻化し、仕事へのモチベーションややりがいにも影響を及ぼすことがあります。
みんなの実際の体験談
職場のお局様的なベテラン介護職の方に誰も意見できないため、気分屋の彼女に振り回されて職場全体がギスギスしています。特に私は目をつけられてしまったのか理不尽に怒られます。
しかし誰も彼女に意見できないため、私のフォローをしてくれるような人もいないのでつらいです。もう辞めたいのですが、今辞めてもどうしようもないという考えがよぎって踏み切れません…
結婚・出産・育児などのライフイベント
特に女性に多い理由として、結婚・妊娠などをきっかけに自身のライフプランを考えて辞めるケースがあります。
介護職は忙しく、家庭との両立が難しいことから、ワークライフバランスを確保するために辞める決断をしているわけです。
育児休暇や時短勤務が可能な職場への転職などを含めて離職する方が多いですが、男性でも結婚を期に給与水準の高い業界を目指すケースがあります。
みんなの実際の体験談
出産を期に、家庭での時間を確保するために辞めようか考えています。育児でも身体的に負担が重くつらいので、仕事で更に負担を強いられるのはかなりしんどいです。事務職を中心に、時短勤務も可能な求人を探しています。
給料が低い
介護職は重労働でありながらも、給与に反映されないと感じる方も多くいます。
やりがいだけで仕事をするのは実際には難しく、やはり待遇とのバランスの悪さに嫌気が差して辞めたいと感じるケースが多いです。
また、介護職の平均年収は全産業の平均と比較しても低い傾向にあり、学生時代の動機などと比べると給料の差に絶望してしまうこともあります。
国も処遇改善加算などを行ってはいますが、未だに不十分であるのが現状です。
みんなの実際の体験談
基本給が安い上に残業手当が付かないので、激務であるのに手取りが15万円です。
先輩の明細を見ても将来性があるとは思えず、介護業界から離れることを検討しています。また、同世代と比べても収入が少ないため、辞めた方がいいのでは?と感じます。
体力的・精神的に仕事がきつい
介護職の仕事は、利用者の入浴介助や着脱介助など、身体を支えるなどの力仕事も多く、肉体的負担が大きいです。
そのため、腰痛などを慢性的に抱えている方が多く、体力的な限界から続けられなくなる方も少なくありません。
また、利用者や家族の中には言葉が通じにくかったり、理不尽な要求をしてくることもあり、精神的に疲弊してしまうこともあります。
心身ともに限界を迎えてしまい、辞めたいと感じてしまうケースも多いのです。
みんなの実際の体験談
利用者を支える場面が多く、体力面では慢性的な腰痛や首痛を発症してしまいました。
また、利用者からは無茶な要求をされたり、痴呆が進んでいる利用者からも罵声を浴びたりして、精神面にも疲れてしまいました。重圧もありつらいため、辞めようか悩んでいます。
施設や事業所の経営方針に合わない
施設や事業所の経営方針や理念が合わない場合、仕事にやりがいを感じられず辞めたいという気持ちに繋がりやすいです。
特に、就職前に聞いていた話と実際の運営が異なっており、自分が理想としている介護ができない場合、ストレスを助長してしまうでしょう。
実際、現場と距離がある経営陣には現場の状況が見えていない場合も多く、利用者に寄り添った介護をしようとしても却下されてしまうことは少なくありません。
他にも、現場の声や改善案を聞き入れてもらえなかったり、公正な人事評価がされなかったりすると職場そのものに対する不満も高まってしまいます。
みんなの実際の体験談
運営上仕方ないとはいえ、利用者の介護よりも時間短縮や利益などの業務上の都合が優先されてしまっています。
現場に携わっていない人たちから現場介入されるのも大きなストレスとなっています。
サービスの質を高めるために行おうとしてレクリエーションの改善案を提案しても却下されてしまい、やりがいを感じられず「向いてない」と思うようになり、退職を検討しています。
そもそも介護職に向いていないと感じる
介護の実務を経験した上で、そもそも自分は介護職に向いていないと感じるケースもあります。
介護職の仕事は心身に負担がかかるため非常に大変で、給与的にも高いとは言えないのが現実です。
利用者からの感謝の声は大きなモチベーションとなりますが、一度「自分には向いていない」と感じてしまうとモチベーションが復活しづらいものです。
就職して間もないときや、管理職になったとき、また仕事で辛いことがあったときに感じやすいですが、潔癖症な方や体力が無い方にとっても向き不向きを実感する場面が多いでしょう。
みんなの実際の体験談
困っている人たちを助けるのはもちろん大きなやりがいですが、コミュニケーションが取れない方を相手にするのは心身共に大きなストレスになることに気付いてしまいました。
また、生活介助を通じて汚物処理をしなければならないことも多く、これらの仕事は生理的にしんどい...。介護は向いてないと感じる場面が増えつつあり、転職を検討しています。
他の職場や仕事に興味がある
「隣の芝は青い」という言葉がありますが、知人との会話などを通して他の職場や職種に興味を持つ方も多いです。
高待遇や全く異なる職場環境に惹かれて、今の職場を辞めたいと感じてしまうこともあります。
特に、介護職の場合は給与面や業務負担の面で他の職場よりも劣ってしまう点が多いのが実情なので、他業種への憧れや魅力を感じることも多いです。
また、明確な志望理由を持たずに「なんとなく」介護職に就職した方にとっては、介護に対する強いモチベーションがありません。
そのため、ひょんなことから昔からの夢ややりたいことを思い出し、唐突にキャリアチェンジを決意する方もいます。
いずれにせよ、現在の仕事に満足していない以上、辞めたい・転職したいと思うことは仕方の無いことなので、興味のあることであれば挑戦してみる価値はあるでしょう。
みんなの実際の体験談
「なんとなく」介護職に就職しましたが、仕事は辛い上に薄給なので、仕事のやりがいを感じられません。以前から車関係の仕事に興味があったので、思い切って転職しようと考えています。自分が興味を持てる分野の方が仕事も長続きすると思うので、挑戦してみようと思います。
人手不足で地獄のように忙しい
介護業界は慢性的な人手不足の状況にあるので、介護職の忙しさは時期によっては想像を絶するものになります。
人員補充もなく、地獄のような業務負担に耐えられずに「辞めたい」と感じる方も多いのが実情と言えるでしょう。
また、人手不足であることは当然ワークライフバランスにも影響し、休みが思うように取れないという弊害も起こしています。
ただでさえ休日が少ない上に、施設や人員の状況によっては休日出勤を半強制されるようなこともあるため、大きな負担となります。
他にも、休憩時間にも電話対応や介護記録の記入、緊急の呼び出しなど様々な対応を強いられることもあるため、しっかりと休憩できる時間が確保できない事業所もあります。
みんなの実際の体験談
ウチの事業所は常に人手不足で、希望シフトが通ることはほとんどありません。知人とゆっくり会うのはもちろん、家族の予定も合わないので、気が休まることがほとんどありません。介護の仕事は好きなのですが、自分の時間を確保できない以上、退職するべきかと考えています。
労働条件・環境がブラック
人手不足である点にも通じるのですが、労働時間が長すぎたり保険や補償が不十分な事業所もあります。
施設の設備が不十分であるなど、労働条件や労働環境が劣悪だと、辞めたいと考えてしまうのも仕方のないことです。
施設によっては、更衣室やロッカーに十分なスペースが無いため着替えすら満足にできないという場所もあります。
当然、職場環境が劣悪だと「職員は大切に思われていないのでは?」と感じてしまい、介護職の精神・体力を削っていくことになります。
また、職場に改善を訴えても予算の都合などを理由に一蹴されてしまうこともあり、労働条件・環境がブラックで転職を目指す方も多いです。
みんなの実際の体験談
介護の仕事に夜勤はつきものですが、夜勤が多すぎてほぼ昼夜逆転してしまっています。人手不足が大きな理由ですが、施設長に改善を訴えても実際に動いてくれる気配はなく、捨て駒のように扱われています。ブラックな環境で働いている自覚はあるので、違う施設への転職を検討しています。
将来的に介護職を続ける予定がない
AIやロボットの導入など、介護職としての仕事の将来性に疑問を感じ、自分自身の将来に不安を抱えている方もいます。
その人の人生のビジョンにもよりますが、よくある理由は「体力・技術的不安」と「介護業界の先行きへの不安」が挙げられることが多いです。
歳を取ると体力的に衰えていくため、体力的・技術的不安は常につきまとうと言えるでしょう。
また、介護以外のスキル以外が身に着いていないと他業種への転職も難しくなってしまうことから、早い段階でキャリアチェンジを決断する方もいます。
いずれにせよ、管理職以外の介護職は生涯続けられる仕事ではない点は事実なので、別のキャリアを検討したりスキルアップを考えることも自然な考えと言えるでしょう。
みんなの実際の体験談
同じ職場にいる先輩介護士(40代)を見て、介護以外のスキルが全く無いことに気付いてしまいました...。自分が40代で介護職を続けるのはキャリア的にリスクが大きいと感じ、転職を検討しています。また、給与面でも希望が持てる金額ではなかったので、介護職の将来性には疑問が拭えません。
介護職を辞めたいときに確認するべきことは?
こちらのトピックでは、介護職を辞めたいと感じたときに確認するべきことを紹介していきます。
少し抽象的な内容にはなりますが、具体的な方法は解説しているので参考にしてください。
介護職にやりがいを感じているか
介護職を辞めたいと感じたときは、まず介護という仕事に対するやりがいがあるかどうかを冷静に確認してみてください。
働くモチベーションを保つ上でやりがいは非常に大きな要素なので、やりがいがないと仕事も続きません。
やりがいにも様々な要素がありますが、例えば仕事の楽しさや達成感の有無を振り返ってみると良いでしょう。
また、自分が介護職に就いた理由を振り返ってみたり、介護という仕事に興味を持ったきっかけなどを思い出すのもおすすめです。
振り返った結果、それでも仕事のやりがいが持てない場合は転職を検討すると良いでしょう。
転職を検討する際には、自身のスキルや興味がある分野を再評価し、他の職種や関連業界での新たなチャレンジも視野に入れることが重要です。
介護職としてのキャリアビジョンがあるか
将来的に、向いている・向いてないを含めて、自身が介護職として活躍しているイメージを持てるかどうかも重要な判断材料となります。
具体的なキャリアビジョンがイメージができる場合は、無理に転職はせずに現職でキャリアを積み重ねると良いでしょう。
介護職のキャリアアップに関して、こちらの記事で具体例を紹介しています。ぜひご覧ください。
介護職のキャリアアップ方法|経験年数や資格の有無に応じたキャリアパスモデルも紹介
逆に、具体的なキャリアビジョンが描けずに何らかの不安がある場合は、転職も選択肢の一つとして持っておくことをおすすめします。
客観的に見て辞めるべきかどうか
上記2つは主観的な部分ですが、客観的な面も確認しましょう。
職場環境や雇用条件を踏まえ、自分の年齢や習得しているスキルのレベルを考えた時に、今の職場がベストである可能性もあります。
もし客観的に見て「今の職場が合っている」と感じた場合は、そのままキャリアを積み重ねると良いでしょう。
逆に、向いてないと感じていたり、ミスマッチや違和感を感じる場合は、転職エージェントなどと相談しながら新たな選択肢を持つようにしましょう。
なお、客観的は判断基準の目安については、次のトピックで解説しているので参考にしてください。
介護職を辞めた方がいい人の特徴は?
続いて、介護職を辞めた方がいいケース、踏みとどまった方が良いケースを紹介していきます。
あくまでも目安にはなりますが、参考にしてください。
辞めても転職がうまくいく人
まずは、辞めた方がいいケースを紹介していきます。
介護福祉士などの資格を持っている人
介護福祉士や介護支援専門員など、介護業界で即戦力として歓迎される強い資格を持っている方は、辞めても問題ありません。
介護業界は人手不足である上に、有資格者はどの施設にとっても貴重な存在なので、すぐに転職先が見つかるでしょう。
また、一般的には中途採用が難しい50代以上の方でも、介護福祉士などの資格があれば好条件で転職できる可能性があるので、在職中から求人情報には目を通しておくと良いでしょう。
介護業界においては、資格を活かした転職やキャリアアップの機会が豊富にあり、自身の経験と知識を最大限に活用できる環境を見つけることができます。
30代までの若手である人
20~30代の若手の方も、スムーズに転職が進む可能性が高いです。
介護業界では、年齢が若ければ経験が浅くても歓迎されるので、30代までの方は積極的に次のチャンスを窺ってみてはいかがでしょうか。
若い方は体力がある上に仕事を覚えるスピードも速いので、多くの介護施設にとって喉から手が出るほど欲しい存在です。
20代・30代の方の介護職における転職については、以下の記事で解説しています。
20代で介護職に転職するには?無資格でも退職・転職を成功させるためのコツを解説!
30代で介護職に転職できる?有利な資格や職場選び・転職を成功させるための秘訣を紹介!
1年程度介護職として働いた人
介護職として一定期間働いた経験がある方は、一定の経験を積んでいると評価されやすいです。
2カ月や3カ月だと「またすぐに辞めてしまうのでは?」と思われてしまう可能性が高いですが、目安として1年以上の経験があれば立派な職歴として転職活動の際に評価されるでしょう。
また、1年以上の経験があれば介護職員としてのスキルや技能も身に着くので、実務の面においても有利になります。
すぐにやめるメリットが少ない人
続いて、すぐに辞めるべきではない人の特徴を紹介していきます。
現職の給料が高く勤務歴も長い人
現在の職場で長く働いている方であれば、それなりに基本給が高いケースが多いです。
現職の給料が高い場合、不用意に転職すると給料が下がってしまう可能性があるので、収入減は避けたい場合は無理に転職するのはおすすめしません。
また、勤務歴が長いとその施設におけるノウハウが身に着いているので、新たな環境に慣れるのに苦労するリスクもあります。
そのため、現職の給料が高く勤務歴も長い方であれば、金銭的・キャリア的影響をしっかりと検討してください。
目安として、介護士の平均年収を知りたい方はこちらの記事をご覧になることをお勧めします。
介護士の平均年収は?初任給やパートの時給・今後上がるのかまで解説!
何度も転職を繰り返している人
介護職は慢性的に人手不足にあるので、一般的には敬遠されがちな転職回数が多い方でも比較的転職先を見つけやすいです。
とはいえ、数カ月スパンで離転職を繰り返しているような方はさすがに厳しいので、入職して間もない場合は無闇に動きべきではありません。
最低でも半年以上、できれば1年以上の経験を積んでから転職を検討すると良いでしょう。
労働条件が不当だと感じている人
入社前に提示された労働条件と実際の条件が違う場合や、労働条件が不当だと感じている方は、一度冷静に考えてみましょう。
自分自身の誤解だったケースもあるので、人事や総務の担当者に確認してみると良いでしょう。
もし確認を頼んでも動いてくれない場合や、実際に労働条件が相違していることが判明したら、転職を検討すると良いでしょう。
辞めたいと感じたときの対処法
では実際に介護の仕事を辞めたいと感じた際には、具体的にどのように行動するべきでしょうか?
辞めたいという気持ちは一時的な感情からくるものであることも多いため、衝動的に行動するのではなく落ち着いて対処することが大切です。
自分が辞めたいと感じている理由を整理する
まずは、現状を認識するためにも、自分がなぜ「辞めたい」と感じているのかを整理する必要があります。
現状を認識しないと対策を立てることや転職先を選ぶこともできないため、じっくり時間を使って考えてみてください。
具体的には、現職に対して嫌だと感じていることを紙に書き出したり、逆に良かったことなども整理すると良いでしょう。
このように、悩みや問題を客観的に見ることで自分の状況を整理して考えることができるため、理由を探すことは非常に重要です。
また、辞めたいと感じている理由を具体的に整理することで、同じような問題に再び直面しないための対策や改善点を見つけることもできます。
家族や友人の意見を聞く
自分一人で考えると、なかなか結論が出なかったり判断に迷うことも出てくるでしょう。
そこで、介護職を辞めたいと考えた際には、家族や友人、信頼できる同僚などに相談して身近な人の意見を聞いてみることをおすすめします。
周りに相談することで、自分一人では気付くことができなかった新しい視点に気付けたり、客観的な有意義な意見をもらえます。
また、一人で考えている結論ありきで話を進めてしまいがちなので、冷静さを取り戻すためにも信頼できる人から意見をもらうことは重要です。
その結果、転職を決意したり、逆に介護職が自分に向いていることに気付くことができるでしょう。
仕事に目標を持って取り組んでみる
小さな目標であっても、1つずつ達成することで仕事にやりがいを感じられるようになります。
目の前の課題をクリアするような感覚で問題ないので、モチベーションを失いかけている際には試してみてください。
いきなり大きな目標を立ててしまうと、ゴールまでが非常に遠いので途中で挫折してしまうリスクを高めてしまいます。
また、達成できなかったら「やっぱり自分は介護職に向いていない」とマイナスな考えに至ってしまうので注意が必要です。
自分の介護技術の習熟度やスキルのレベルに合わせて、適度な目標を何個か作ってみてみましょう。
一度仕事から離れてみる
介護職は激務なので、なかなか仕事中に他のことを考える余裕はないかもしれません。
しかし、そのような時でも仕事以外のことに意識を向け、楽しくなるような工夫をしてみましょう。
例えば、自分の趣味のことを考えたり友人や恋人との楽しい時間を思い出して、少しでも気持ちにゆとりを持てるようにしてみてください。
また、休日は思いっきり自分の好きなことに没頭することで仕事のことを忘れることができるので、家事を忘れて自分の時間を満喫することもおすすめです。
少しでもリフレッシュして、リラックスした心身で仕事に向き合うことで、辞めたいと思っていた感情が薄まることもあります。
転職で職場を変えてみる
現職に我慢できない方であれば、思い切って転職して職場環境を変えることもおすすめです。
自分が辞めたいと思っていた原因が職場環境によるものなのか、介護職という職種に対してなのかが分かるので、キャリア形成にも良い影響をもたらしてくれます。
また、転職を検討しているということは、現職に何らかの不満を抱えていることになるため、不満に思っていることを改善できる職場を探す必要があります。
もし深く考えずに転職先を決めてしまうとミスマッチを起こすリスクが高いため、要注意です。
例えば、給与面で不満がある場合は今より給与水準が高い業界や施設への転職を目指し、職場の人間関係に不満がある場合は人出に余裕がありアットホームな職場を選ぶと良いでしょう。
【2024年版】介護職向けのおすすめ転職サイト20選|求人数・評判を基に徹底比較
職場環境が変わると大きな変化がある
転職を意識することで、自分の不満が解消できるだけでく辞めたい理由がはっきりするメリットがあります。
しかし、実際には具体的に自分に合っている職場をどう探せばよいのか、見つかるのか不安を感じている方も多いでしょう。
こちらのトピックでは、実際の転職体験談を紹介して、最適な転職をするためにおすすめの転職サイトを紹介していきます。
介護職の転職体験談3選
以下の見出しでは実際に介護職についている方の転職に関する体験談を紹介しています。
転職を検討されている方はぜひご参考にしてください。
給料が上がったことで心に余裕が生まれた
新卒で正社員として介護職に就職しましたが、同世代と比べても給料が低くてびっくりしました。
しかし、転職をしたことで収入面の改善したので、転職して良かったと思います。
給料面以外で転職を検討した理由としては、職場環境や人間関係も悪く、精神的に辛かったのも理由の一つです。
また、とりあえず給料が上がれば辛さも軽くなるのではないかと思いました。
転職活動の進め方としては、転職エージェントを利用して、前職より待遇の良い求人が見つかりました。
転職後も仕事の大変さは大して変わりませんが、給料が良くなっただけで精神的には楽になりました。
自身の苦労が給料に反映されることで、仕事のやりがいも大きく変わることが実感できました!
働き方を変えて生活にゆとりができた
勤務先の施設は人手不足なので、1人1人の利用者に向き合えておらず、自分の理想の介護ができておらず悶々としていました。
理想の介護に近づきたいと考える中で結婚など様々なことが重なり、転職を検討しました。
様々な選択肢を検討する中で、訪問介護であればより1人1人に向き合えるのではないかと思いました。
実際に訪問介護に仕事を変えてからは、利用者1人1人と深く関われるようになりました!
自分が考えていた介護サービスのイメージとも合っており、満足しています!
自分にあった施設で楽しく仕事ができた
介護施設で管理職になりましたが、抱える仕事の責任も大きくなった影響で忙しくなりました。
実際に、昼夜を問わず働いていたので生活リズム乱れていたので体力的に限界を感じていました。
休日も夫や子供と遊ぶこともできないほど疲れてしまっており、家族となかなか話す機会はありませんでした。
しかし、思い切って夫と話し合った結果、給料では低くなってしまう代わりに、家族との時間を確保するために管理職を降りて昼間のみのパートタイムで働く決断をしました。
その結果、生活にゆとりが生まれて、子供との時間を確保でき育児にも向き合えるようになりました!
家族で過ごす時間も増えて、家庭に笑顔が増えたので決断は正解だったと思います。
職場環境を変えられるおすすめ転職サイト
職場環境を変えるために転職するのは有効な選択肢です。
ここでは転職を考える方のサポートをしてくれるおすすめの転職サイトを3つ紹介します。
介護ワーカー
※画像出典:介護ワーカー公式サイト
- 年間転職成功実績1万件以上
- 面接対策や条件交渉などサポートも充実
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※画像出典:カイゴジョブ公式サイト
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色々考えたが、やっぱり介護職以外に転職したいという方にはこちらの転職エージェントがおすすめです。
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登録がおすすめの人 | 介護職を辞めて他業界への転職を考えている人 転職先の候補がたくさん欲しい人 |
介護業界からの転職を決断する前に知っておくと良いこと
介護業界からの転職を考えている方は多いと思いますが、その前に知っておくと良いことをお伝えします。
岸田首相も待遇改善を後押し
岸田首相が進めている「成長と分配」には所得の向上につながる「賃上げ」が含まれており、保育士等・幼稚園教諭、介護・障害福祉職員を対象に収入を3%程度(月額9,000円)の引き上げが2022年2月より実施されます。
なお、2022年2月~9月までは全額国費の交付金で支給され、10月以降は介護報酬に組み込まれて賃上げを恒久的に継続する予定です。
対象になる介護職は、「介護職員処遇改善加算のⅠ~Ⅲ」を算定している事業所に勤める介護職員(パート、アルバイト含む)で、居宅介護支援や地域包括支援センター、訪問看護などの事業所は対象外となる点には注意しましょう。
2012年に始まった介護職員処遇改善加算をはじめ、国も介護職員を確保するための施策を進めており、これは介護職員にとっては追い風です。
この賃上げについてこちらの記事でより詳しく解説しています。
【最新】介護職員の給料が上がる?2022年の月額9000円の賃上げを解説
事業所も介護職員を確保するための待遇改善を進めていくことが予測できるので、介護業界にとって良いニュースがあることも知っておきましょう。
耐えられない場合は転職を
労働環境が悪すぎたり、薄給が過ぎるというケースであれば転職を検討するべきです。
職員を大切にできない施設が施設利用者を大切にできるわけはなく、またそのような施設で働いていても仕事のやりがいは感じられないでしょう。
スタッフ同士で高め合いつつ、良質なサービスを提供できれば仕事の満足度が上がるので、ぜひ心地よく働ける職場を探してみてください。
介護ワーカーで転職する!介護職を辞めるタイミングと準備
続いて、介護職を辞めるタイミングと準備について解説していきます。
経験と実績を積む
経験と実績を積むことで、転職先からの印象も良くなります。
現場のリーダーとしてリーダーシップを発揮したことなど、「自分はこれを頑張った!」というような転職に活かせるアピールポイントを作っておくことは非常におすすめです。
実績があれば即戦力として評価してもらえるため、選考において有利になるでしょう。
介護関連の資格を取得する
現場経験を積んでいることも重要ですが、介護福祉士やケアマネージャーなどの介護関連の資格を取得することもおすすめです。
資格は対外的に自分自身の価値をアピールできる武器になるので、好印象を与えることができます。
また、介護士としての経験と併せれば魅力的なアピールとなるので、非常に効果的です。
介護士の取得がおすすめな資格について、こちらの記事で紹介しています。
介護資格の種類一覧|スキルアップのために取るべき資格などを徹底解説!
汎用的なスキルを身につける
介護の仕事を通して、特定の分野に専門的に詳しくなることができます。
専門的なスキルに加えて、どこでも使える汎用的なスキルを身に着けておくと、より価値の高い人材として評価してもらえるでしょう。
具体的には、部下のマネジメント能力や事務を簡素化するためのパソコンスキルなど、自分の市場価値を高められるスキルを身に着けけておくことをおすすめします。
転職先を決めてから退職する
基本的には、在職中から転職活動を進めておき、転職先を決めてから退職することをおすすめします。
ブランクを短くすることで実務のカンを失わずに済む上に、収入が途絶えてしまうリスクを抑えることができるためです。
また、魅力的な転職先が見つからない場合は保険として現職に留まるという選択肢も持てるので、リスクヘッジにも繋がります。
また、介護職の転職は1度の面接で採否が決まることが多く、早ければ1ヶ月以内に転職先が決まります。
転職先が決まったタイミングで退職に関する手続きを始めれば、万事スムーズに進むでしょう。
介護ワーカーで転職する!介護職を辞めるデメリットはある?
最後に、介護職を辞めることによるデメリットを見ていきましょう。
安定した雇用を失う
介護職は人材不足ですが、逆に言えば雇用が安定しています。
介護職を離れるということは安定した雇用を手放すことを意味するので、この点はデメリットと言えるでしょう。
業界全体の待遇改善の流れに乗れない
介護職員処遇改善加算制度や岸田内閣の施策をはじめ、業界全体で待遇改善の流れが進んでいます。
しかし、離職してしまうと、当然のことながら恩恵を受けることができなくなってしまいます。
福祉職の待遇改善の流れは今後も続くことが予想されているので、恩恵を受けられない点はデメリットと言えるでしょう。
離職率はそこまで高くない
介護労働安定センターによる令和3年度の調査によると、介護職員の離職率は14.3%という結果でした。
出典:介護労働安定センター「令和3年度介護労働実態調査結果について」
厚生労働省の令和3年度の調査によると、一般労働者全体の離職率は13.9%となっており、介護職の離職率はとりわけ高いわけではないことがわかります。
宿泊業・飲食サービス業(25.6%)や生活関連サービス業・娯楽業(22.3%)の方が高いため、転職しても結局職場が嫌になって再び転職してしまう可能性がある点は知っておきましょう。
介護職を辞めたい理由まとめ
- 実際に転職を悩んでいる方が多く、現職に不満がある場合は転職を検討するのがおすすめ
- 介護の仕事そのものにやりがいを感じているかを確認しよう
- 悩んだら家族や知人に相談し、客観的なアドバイスをもらうのもおすすめ
- 転職成功談は多いので、成功者の意見を参考にしよう
介護職は心身の負担が重く地獄のように忙しいこともあるので、辛いと感じていたり自分には向いてないと感じている方も少なくありません。
しかし、今一度自分のキャリアビジョンや介護の仕事に対する考えや熱意を見直して、転職するべきかを判断しましょう。
転職を検討している方は成功者の意見を参考にして、本記事で紹介した転職サイトやエージェントを利用してみてください!