介護職の入浴介助はきつい?しんどい時の対処法から訪問入浴介護の仕事内容まで解説

「介護職の入浴介助はきついって本当?」

「入浴介助をスムーズに進めるためのコツを知りたい!」

このような疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか?

介護は肉体労働の面が強いので「しんどい」「大変できつい」のは確かです。

特に、入浴介助では利用者の身体を支えるシーンが多いので、肉体的にしんどいと感じる介護士が多いのが実情です。

こちらの記事では、入浴介助の具体的なつらさやしんどいと感じた時の対処法などを解説していきます。

介護職で現在悩んでいる方、これから介護職への転職を検討している方にとって役立つ内容となっているので、ぜひ参考にしてください!

入浴介助についてざっくり説明すると
  • 入浴介助ばかりが続くと、心身ともにきつい
  • 肉体的に疲れてしまう点もしんどいと感じる要因
  • 入浴介助をせずに済む施設もある
  • 浴室は転倒のリスクが高いので、常に注意を払う必要がある
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介護職の入浴介助はきついのか

まずは、介護職の入浴介助の仕事内容について見ていきましょう。

温度・湿度が高い中での身体的な負担

入浴介助はサービス利用者を支える際に全体重を支えることもあり、身体的な負担が大きいです。

また、浴室は湿度と温度が共に高い中での業務となるので、熱中症の危険も伴います。

特に夏場は注意が必要ですが、自分自身も熱中症にならないように注意しなければなりません。

また、浴室は濡れていて滑りやすいため、利用者も介助者も転倒しないように注意する必要があります。

介助を通じた精神的な疲れ

介助中は、利用者が転倒したり沈溺することを避けるため、常に細心の注意を払う必要があります。

利用者によって要介護度が異なるので、症状や動作の癖が異なります。

つまり、利用者1人1人に合った対応をする必要があることから、気を張りすぎて精神的に疲れてしまう介護士もいます。

常に相手の様子に配慮しつつ、集中力や気遣いが求められる仕事なので、負担が重い仕事と言えるでしょう。

入浴介助がしんどいと感じる介護職員の声

続いて、入浴介助がしんどいと感じる介護職員の声を紹介していきます。

<認知症の方が入浴拒否をする>

入浴拒否をする認知症の利用者がいますが、どうしても入浴をしたがりません。

先輩にも相談した上で説得しても入浴せず、対応に四苦八苦しています。

さりげなく浴室に連れて行こうとしても入らないので、良い方法が知りたいです。

<入浴介助ばかりが続き、つらい>

デイサービスで働き始めましたが、2日目から毎日入浴介助ばかりを行っています。

コロナの関係もあり、浴室でもマスクつけっぱなしで、湿度と温度が高い環境で重労働するのはかなりきついです。

まだ仕事に慣れていないせいもありますが、入浴介助ばかりが続いてしんどい状態です。

他の方も私のように入浴介助ばかり行っているのでしょうか...

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入浴介助の流れ

入浴道具

続いて、入浴介助の流れを紹介していきます。

具体的な仕事の流れを把握し、イメージを掴んでください。

脱衣所・浴室での準備

脱衣所は暖房器具を用いたり、浴槽はお湯を貯めることで温度調節を行います。

冬場に起こりがちなヒートショックは、屋内の気温差が大きいときに起こりがちです。

浴槽と脱衣所で温度が急激に変わるとヒートショックの危険があるので、脱衣所の温度には注意を払う必要があります。

備品の準備は入念に

入浴にあたっての備品の準備も、しっかりと行いましょう。

タオル、排泄介助道具、着替え、塗り薬などは入浴開始前に揃えておくとスムーズです。

特に、冬場は入浴後すぐに服を着ないと冷えてしまうので、要注意です。

浴室まで移動介助

浴室は滑りやすいので、転倒しないように注意しながら移動介助をします。

支えながら浴室まで移動し、必要に応じて着替えを手伝ったりシャワーの温度を確認する作業を行います。

シャワーが適温になったら、体を洗っていきます。

浴室で体を洗う

シャワーを流して体が温まってきたら、頭から全身を洗っていきます。

体を洗う際には、頭皮や皮膚に異常がないかを確認しながら、汗や汚れを落としていきます。

また、高齢者の方は皮膚が弱くなっており、入浴中は肌がふやけてしまうたま、強くこすらないように注意しましょう。

入浴

体が洗い終わったら、続いて浴槽に浸かりリラックスしながら体を温めます。

浴槽に入る際は転倒の危険性が最も高いため、手すりを利用したり身体を支えたりする必要があります。

リラックスしていても、のぼせてしまうことを防ぐために浴槽に浸かる時間は5分程度にしましょう。

また、浴槽から出る際にも転倒しないように支えてあげる必要があります。

着替え・必要であれば薬の塗布

入浴が終わり、浴室から出たら素早くタオルで体を拭き、湯冷めしないように、着替えのサポートを行います。

また、もし皮膚科で処方されている塗り薬などがあれば、このタイミングで塗りましょう。

入浴後は血圧の変化などで体調変化も起こりやすいため、しっかり水分補給をして休んでもらいましょう。

入浴介助ばかりできつい時の対処法

水とタオル

続いて、入浴介助ばかりできつい時の対処法についてお伝えしていきます。

対処法について知っておくことで、負担が軽くなり自分の身を助けることになります。

脱水を防ぐために水分補給はしっかり

入浴介助は浴室で作業を行うので、高温多湿で脱水症状になりやすい条件が揃っています。

2015年の日本静脈経腸栄養学会雑誌の検討によると、入浴介助1時間につき少なくとも200ml程度の水分補給が必要とされているので、意識的な水分補給は欠かせません。

仕事に集中していると水分補給を忘れがちなので、思っているより多めに水分を摂取して、脱水症状を予防しましょう。

「のどが渇いた」と感じる前にこまめに水分補給するのがポイントです。

着替えやマスクの付け外しもポイント

入浴介助は汗をかきやすいので、1日3回程度着替えすると快適な状態で仕事ができます。

自分が不快な状態で仕事をするとサービスの質が低下してしまうので、もし汗を沢山かいたら着替えることをおすすめします。

特に、気温が上がってくるとマスク着用で息苦しさを感じやすいので、利用者と距離をとった上でマスクを外すなど、暑さをしのぐ工夫をすると良いでしょう。

腰痛で悩む方はコルセットなどを活用

入浴介助では利用者の体重を支える場面が多いので、腰痛やぎっくり腰などのリスクが高いです。

慢性的に腰痛を抱えている方や、腰の負担を減らしたい方はコルセットやサポーターなどを利用して負担軽減に努めると良いでしょう。

最近は介護用のコルセットなどもあり、このような便利機器を利用すると身体的・精神的なストレスから解放されるメリットがあります。

また、自身が腰痛持ちだと利用者の方に怪我をさせてしまうリスクも高まるので、自分のためにも利用者のためにもコルセットなどを利用することをおすすめします。

入浴を拒否された場合の対処法

利用者の方の中には入浴拒否をしてしまうケースがありますが、入浴拒否をしている方を説得するのは非常に大変です。

このような場合、他の職員とも協力して対応方法を検討する必要があります。

動くのが億劫に感じている場合は、浴室まで歩かず車椅子で移動することを提案したり、入浴が面倒だと感じている場合は、他の利用者と一緒に入ることを提案すると良いでしょう。

また、入浴を恥ずかしがる方に対しては同性のスタッフが対応するなど、本人が少しでも快適に入浴できるように配慮すると効果的です。

ボディメカニクスで身体的負担を軽減

ボディメカニクスとは、身体の上手な使い方を意味するフレーズで、姿勢の安定や力の分散を通して介護する人の負担を軽減させる効果があります。

具体的には、

  • 相手の体を支える際は体を密着させた方が体全体で利用者を支えられる
  • 足を大きめに開くと体が安定する
  • 重心を低く保つ
  • 身体全体を利用して大きな筋群を使う
  • てこの原理を使う

上記のようなものが挙げられます。

ボディメカニクスを知っているのと知っていないのでは大きな違いがあるので、ぜひ実践してみてください。

入浴介助の負担が少ない施設を探す

施設のタイプによっては入浴介助の負担が少ない場合があるので、事業所の特徴などをチェックすることも重要です。

例えば、介助機器や介護ロボットを積極的に導入している施設であれば介護職員の負担が少なくなるので、身体的・精神的な消耗を防ぐことができるでしょう。

後述する「入浴介助が苦手な方におすすめの施設」のトピックで負担が少ない施設を細かく紹介していくので、併せて参考にしてください。

転職するなら転職サイトを利用

現在の勤務先を変える場合は、転職サイトまたはエージェントの利用がおすすめです。

一人で転職活動を進めるのは大きな負担で、情報収集や応募書類の作成などを全て自分で行わなければなりません。

転職サイトやエージェントを利用すれば、豊富な求人から自分に合う求人を探せる上にアドバイザーのサポートが受けられるので、効果的な転職活動が可能です。

後述する「介護職員におすすめの転職サイト」では、おすすめの転職サイトを紹介しているので、併せて参考にしてください。

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入浴介助が苦手な方におすすめの施設

続いて、入浴介助が苦手な方におすすめの施設を紹介していきます。

自身が苦手なことを無理して行う必要は無いので、自身が心地よく働ける職場を探していきましょう。

訪問介護や少人数の施設・デイサービス

介護施設や大人数のデイサービスの場合は、決められたスケジュールの中で大勢の利用者の方に対してサービスを行います。

そのため、1人の入浴介助が長引くと他の利用者の入浴や食事、送迎の時間に影響が出てしまうので、落ち着いて介助業務に取り組むことができません。

一方で1対1での訪問介護や少人数の施設・デイサービスの場合、時間的にゆとりがある中で入浴介助を行うことができるので、入浴介助が苦手な方でも安心です。

施設の特徴を踏まえて、自分と相性が良さそうな事業所を探していきましょう。

入浴介助がないデイサービスも

介護施設で入浴介助を行っていない施設はなかなかありませんが、短時間型のリハビリ中心デイサービスなどでは入浴介助を実施していないところもあります。

そのため、入浴介助に自信が無い方や慣れない方は、入浴介助がないデイサービスも検討する価値があるでしょう。

夜勤専従で働く

夜勤の場合、入浴介助など利用者の動作を支える仕事が少ないので、肉体的な負担が軽いメリットがあります。

夜は基本的に就寝する時間なので、入浴介助を行うケースは稀です。

また、自分のライフスタイルや体力に合わせた柔軟な勤務スケジュールを選択できる場合が多いです。

ただし、生活リズムが不規則になりやすいデメリットもあるので、夜勤が苦にならないかどうかも確認した上で検討すると良いでしょう。

夜勤が苦にならず、入浴介助をできれば避けたいと考えている方は夜勤専従という働き方も検討してみてください。

入浴介助専門スタッフが在籍する施設

高齢者施設の中には、入浴介助専門スタッフが在籍している場合があります。

入浴介助専門スタッフが在籍する施設であれば、浴室までの誘導や専門スタッフの補助だけで仕事が済むので、こちらも肉体的な負担は軽いでしょう。

自身は苦手な業務から離れて仕事を行うことができるので、精神的に楽になる魅力があります。

利用者の自立度が高めな有料老人ホーム

自立度が高い有料老人ホームには、そもそも入浴介助を必要としていない方が居住しているので、入浴介助の負担が軽いケースが多いです。

また、もし入浴介助が必要な利用者がいたとしても負担が軽いケースがほとんどなので、他の施設と比較すると肉体的な負担は軽いと言えます。

そのため、自立度が高い有料老人ホームであれば介助の技術や体力に自信が無い方でも安心して勤務できるでしょう。

入浴介助をスムーズに進めるコツ

続いて、入浴介助をスムーズに進めるコツを紹介していきます。

場慣れすることも重要ですが、コツについて知っておくことで仕事の負担も軽くなります。

安全に配慮しつつ全身の状態を確認

浴室内は濡れていて滑りやすいため、転倒など事故が起こらないように細心の注意を払ってください。

また、急激な温度変化が起きるため体調変化も起こしやすく、気分が悪くなっていないか常に確認することを意識しましょう。

高齢者の方は骨がもろくなっており、また免疫も落ちているので様々な面で気を遣う必要があります。

入浴時は、利用者の全身の状態を確認できる貴重な時間なので、肌の乾燥や傷がないか確認して、必要に応じて医療機関の受診を提案しましょう。

プライベートへの配慮も忘れずに

入浴は、本来1人で過ごすプライベートな空間なので、プライベートへの配慮も忘れてはいけません。

本人ができることはできるだけ本人にやってもらい、精神的にもリラックスできる時間を送れるようにサポートしてあげましょう。

本人に快適に入浴してもらうことが訪問入浴介護の本質なので、介助のしすぎには要注意です。

利用者が「恥ずかしい」と感じてしまうと入浴介助も難しくなってしまうので、本人の羞恥心にも配慮しつつプライベートな空間を邪魔しないように意識しましょう。

他の職員との連携を大切にする

入浴介助用の車椅子は利用者を乗せづらかったり、浴室内だと滑りやすくなっていたりするため、1人で作業するのは危険が伴います。

職員が2人以上で移動介助を行うと危険も減って本人も安心できるので、できれば複数人で介助を行うと良いでしょう。

また、入浴担当の職員が少ない場合、他の職員の動きを見ながら適宜サポートし合うとスムーズに仕事が進みます。

看護師をはじめとした他の職員との連携を大切にして、サービス利用者も職員も安心できるように心がけると良いでしょう。

道具を使う順番や片付けを工夫

入浴が終わったら、浴室の清掃と消毒まで行う必要があります。

後半は時間との戦いになるので、できるだけスムーズに仕事ができるように道具を使う順番や片付けを工夫しましょう。

例えば、掃除がしやすいよう使う道具の順番を考えたり、使い終わった道具はどんどん片付けるなど職員と連携しながらスムーズに片付けも行いましょう。

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入浴介助で危険な事例

浴室

繰り返しになりますが、入浴介助では様々な危険が伴います。

こちらのトピックで、入浴介助で危険な事例を紹介していきます。

浴室内で滑って転倒

自立度が高い利用者の方でも、浴室内は濡れていて足を滑らせるリスクが高いので、転倒には細心の注意が必要となります。

特に、高齢者の方は1度の転倒で骨折してしまう恐れがあるので要注意です。

利用者が自分で歩ける状態でも、「床が滑りやすいので注意してください」など必ず伝えて、本人にも注意喚起することが重要です。

また、転倒防止マットの上を歩いたり浴室内の手すりを利用すると転倒リスクが大きく抑えられるので、これらも有効活用しましょう。

浴槽内で体勢を崩して溺れる

一瞬目を離したタイミングで、利用者が湯船に沈んで溺れてしまう可能性があるので、体勢を崩さないように見守る必要があります。

特に、認知症が進んだ方などは声を上げられない場合もあり、危機を伝えられないケースもあります。

利用者が浴槽の中にいる間は絶対に目を離さないようにして、入浴用車椅子で体勢が崩れやすい場合はタオルを利用して補助しましょう。

最悪のケースだと命に関わってくるので、浴槽内にいる時間は要注意です。

濡れた肌を傷つける

元々皮膚が弱くなっている利用者の方が入浴した後は、皮膚が濡れてふやけて傷付きやすい状態にあります。

移動介助の際に車椅子や職員の腕に利用者の皮膚が擦れて出血してしまうケースもあるので、濡れた肌を傷つけないように注意することも重要です。

対策としては、入浴用の車椅子にはタオルを敷いて移動の際は全身をタオルで包んで丁寧に介助すると良いでしょう。

身体を拭く際にも強くこすらないように気をつけて、優しく水分を吸収するように拭いてあげましょう。

訪問入浴介護のメリット・デメリット

次に、訪問入浴介護のメリット・デメリットを紹介していきます。

メリットとデメリットをそれぞれ把握して、自身の相性の良し悪しを検討してみてください。

看護師を含めたチームなので安心

訪問介護は介護職員1人で居宅を訪れてサービスを提供しますが、訪問入浴介護は常に他のスタッフがいるので心強いです。

1人だと、もし容体急変などのアクシデントが起きると慌ててしまいますが、複数人のスタッフが居れば落ち着いて対処できます。

利用者の健康と安全を守るため、スタッフ同士で連携したり、情報共有をしたりします。

看護師を含めたチームでサービスを提供するので、訪問介護よりも安心感が強い点はメリットです。

夜勤や遅番がなく土日は休みになる

訪問入浴介護は平日に行われるのが一般的なので、一般的な介護施設のような夜間勤務はありません。

夜勤があると生活習慣が乱れてしまいがちな上に、日中に自分の時間を楽しめなくなってしまうデメリットがあります。

そのため、家庭と仕事を両立しやすい点も訪問入浴介護のメリットと言えるでしょう。

また、夜勤がどうしても身体的にきついという方でも安心して働けるので、「介護には興味があるけど夜勤は嫌」という方におすすめです。

浴槽や備品を運ぶ体力が必要

訪問入浴介護では、サービス利用者の自宅に簡易浴槽や備品を運び、入浴が終わったら片付ける必要があります。

そのため、重い荷物を持って運ぶ体力が必要なので、介助業務と併せて体力が無い方には向かない可能性があります。

夜勤が無い点は大きな魅力ではありますが、機材を運んだりサービス利用者の身体を支える必要がある点は知っておきましょう。

大型の車を運転するスキルが必要

訪問入浴介護では、浴槽などの機材を運ぶ必要があるため、運転する車も大型車になります。

そのため、日頃は軽自動車しか運転しないような方にとってはストレスとなってしまう恐れがあります。

訪問入浴介護では、大型のワゴン車を運転するスキルはほぼ必須と言えるので、運転に自信が無い方は要注意です。

協調性や人間関係が重要

訪問入浴介護は複数人のスタッフで行うので、協調性が求められます。

サービス利用者の身体を支えたり、後片付けもする必要があるので、チームプレーが求められる場面が多いのです。

当然、チームプレーを円滑に進めるためには人間関係が重要となるので、日頃から信頼関係を築いておく必要があるでしょう。

逆に、協調性のある方であればスムーズに仕事を進めることができるので、職場内でも信頼を得やすいです。

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訪問入浴介護の仕事内容

介護士

訪問入浴介護では、自力での入浴が難しい高齢者や障がい者の方の自宅を訪問し、介護専用の浴槽を運んで入浴をサポートします。

介助は主に3人1組(介護士2・看護師1)で行い、入浴介助や入浴前後の体調確認も行います。

こちらのトピックで、訪問入浴介助の具体的な仕事内容を紹介していきます。

訪問入浴介護の対象者

訪問入浴介護を利用できるのは、要介護度1以上の認定を受けた方です。

ただし、要支援1~2の認定を受けた方でも自宅に浴槽が無かったり、施設での入浴が難しい場合は介護保険のサービスで訪問入浴介護を利用できます。

当然、各利用者が抱えている症状や障害は異なるので、各利用者の体調や症状に合わせて適切な介助を行う必要があります。

訪問介護と訪問入浴介護の違い

訪問入浴介護と似ている介護サービスに訪問介護がありますが、両者の違いは「居宅の浴槽を利用するかどうか」にあります。

訪問介護での入浴介助は居宅の浴槽を利用して入浴サービスを提供しており、掃除や料理など他のサービスも含めた時間単位で利用料金を計算しています。

しかし、訪問入浴介護は簡易浴槽を利用者の自宅へ持ち込んで入浴を支援し、入浴以外のサービスは提供しません。

また、利用料金は1回単位で計算するので、利用者の費用負担にも違いがあります。

訪問入浴介護のスケジュール

続いて、訪問入浴介護の仕事の流れやスケジュールについて見ていきましょう。

1日の流れ

1日フルで働く場合は、5~8件の利用者宅を訪問するのが一般的です。

時刻 仕事内容
8:30 スケジュールの確認と準備
9:00 2~3件の利用者宅を訪問して介助
12:00 休憩・昼食
13:00 3~5件の利用者宅を訪問して介助
17:00 事業所へ戻り、片付けや事務作業
17:30 退勤

1日に数軒の自宅を訪問するので、かなり体力的な負担は大きいです。

とはいえ、18時くらいまでには仕事が終わるイメージなので、働くリズムは整えやすいでしょう。

1回の訪問入浴介護の流れ

続いて、1回の訪問入浴介護の流れを見ていきましょう。

1回の訪問入浴介護の所要時間は40~60分程度で、下記のような流れで進んでいきます。

経過時間 仕事内容
0:00 利用者宅へ到着
~0:10 浴槽の搬入と利用者の健康チェック、確認後に入浴準備
~0:15 浴槽にお湯張り、脱衣介助
~0:30 身体を洗うなど、入浴介助
~0:35 着衣介助と健康チェック
~0:45 浴槽の消毒や片付け
~1:00 介助終了

筋肉を必要とする仕事が多いので、体力が求められる仕事であることが分かります。

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訪問入浴介護に使える資格

元気な介護士

介護関連の資格は多くありますが、訪問入浴介護に使える資格を紹介していきます。

資格を取得すれば自信が持てるだけで無く、スキルアップにも繋がるメリットがあります。

介護職員初任者研修

介護職員初任者研修は、介護を基礎から学ぶことができる初心者向けの介護資格です。

介護未経験の方でも取り組みやすい初歩的な内容となっているので、これから訪問入浴介護関連の就職を目指す方でも安心です。

入浴介助や排せつ介助など、利用者に直接触れる身体介護についても学べるので、基本的な介護スキルを習得したいと考えている方におすすめです。

手軽に取得できる資格でありながらも、キャリアアップの幅が広がり事業所によっては資格手当が支給されることもある魅力的な資格と言えるでしょう。

介護福祉士実務者研修

介護福祉士実務者研修は、介護職員初任者研修の次のステップにあたる資格です。

介護諸君初任者研修を受けて介護の基本的なスキルや知識を習得した後に取得を目指すと良いでしょう。

介護福祉士実務者研修では、痰の吸引や経管栄養など医療ケアについて学ぶので、より専門的なスキルを習得できます。

また、介護福祉士資格を受験するためにも必要な資格となっているので、介護職としてのキャリアアップを目指している方は取得を目指すと良いでしょう。

介護福祉士

介護福祉士は介護資格の中で唯一の国家資格で、多くの介護事業所で資格手当の対象となっている価値ある資格でもあります。

難易度も一気に上がるので、介護職員としてレベルアップしたい方は取得を目指す価値があります。

受験資格をクリアするためのルートはいくつかありますが、介護福祉士実務者研修経由で受験する場合は3年以上の実務経験も必要となるので注意しましょう。

要介護者の生活支援はもちろん、介護の専門知識・技術を習得している人材として評価されるので、取得しておけば転職においても有利になるでしょう。

介護福祉士の取得方法については以下の記事で詳しく解説しています。是非ご覧ください。

看護師から介護士への転職|メリットやデメリット・介護福祉士の資格取得方法まで解説

介護の業務全般で大変さを軽減するコツ

介護の仕事に携わっていると、肉体的にも精神的にも疲弊してしまいます。

こちらのトピックで、仕事の負担を軽減するためのコツをお伝えしていきます。

体調管理を常に心がける

介護職は体力を使う上に、夜勤があると生活習慣も乱れやすいです。

利用者の安全と健康を守り、質の高いケアを提供するために、健康な体と精神的な安定が必要です。

訪問入浴介護では夜勤がほとんどありませんが、それでも体力的な負担は大きいので体調管理には常に意識を向ける必要があります。

食事の栄養バランスに気を遣ったり、質の良い睡眠を取るなど、体力を回復させるための生活習慣を心がけてください。

また、身体の疲れを取るためには40度程度のお風呂にゆっくりと浸かることも有効なので、日々の疲れを溜め込まないように意識しましょう。

定期的にストレスを発散させる

介護は様々なストレス要因があるので、定期的にリフレッシュする時間を設けてストレスを発散させましょう。

例えば、家族や友達に悩みを相談したりおしゃべりに興じることで、仕事のことを忘れて心地よい時間を過ごすことができます。

仲の良い知人と雑談に興じるだけでもストレス発散に繋がるので、不安や悩みを抱え込まないようにしましょう。

また、休みの日は思いっきり体を動かしたり、趣味に没頭したりすることでリフレッシュできるので、自分の時間を楽しむことは非常に重要です。

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介護職として働くメリット

介護職は大変なことも多いですが、メリットや魅力も十分にあります。

こちらのトピックでは、介護職として働くメリットについて紹介していきます。

高齢化社会の日本で需要が高まり続ける

日本は高齢化が進んでおり、高齢化の方の生活を支える介護職の需要は高まり続けています。

厚生労働省老健局の「平成30年度 公的介護保険制度の現状と今後の役割」によると、介護サービス全体の利用者は2000年~2017年にかけて約3.3倍になっています。

今後高齢化が進んでいくと考えられている以上、介護職のニーズは高まり続けるでしょう。

特に、介護は慢性的な人手不足の状況にあることから、介護の経験者の価値は高まっていきます。

資格や実務経験を活かしやすい

介護関連の資格は多いので、資格を取得することでスキルアップを目指すことができます。

また、介護施設での実務経験を活かしてキャリアアップすることもできるので、コツコツと実務経験を積めば即戦力の人材として市場価値を高めることができるでしょう。

介護人材は不足していることから、育児休業などで長期休職がある方やブランクがある方でも働き続けられる点は大きなメリットです。

仕事にあぶれてしまうリスクは非常に低いので、安心してキャリアを築ける点も大きな魅力と言えるでしょう。

利用者の役に立つので働きがいが大きい

介護職は高齢者の生活を支え、人の役に立つ仕事なので働きがいが大きいです。

特に、入浴介助は体を清潔に保つだけでなく、健康増進や気分をリラックスさせる効果があるので、利用者にとって重要度が高いサービスです。

実際に、利用者やその家族から感謝される機会は非常に多く、人の役に立っている実感が得やすい仕事と言えるでしょう。

このように、人の役に立っている実感が得られれば働くモチベーションも高まるので、仕事において好循環を作ることができます。

社会的にも尊重され、その貢献度が評価される職業であり、多くの人にとって充実感のあるキャリアとなるでしょう。

65歳以上の方も介護職で活躍できる

高齢化が進んで「生涯現役」というフレーズを聞く機会も増えましたが、介護職に携わる65歳以上の方が増えています。

2019年に行われた労働政策研究・研修機構の調査によると、「65歳以上の希望者全員をできるだけ雇用したい」とした企業は42.7%にも上っており、特に人材不足分野である介護業界では人材確保は急務となっています。

介護の仕事は、シニア世代にとって「明日は我が身」でもありますが、逆に言えば関心の高い分野でもあります。

入浴介助などは肉体的な負担が重いですが、サービス利用者としては年齢が近い人の方が心理的にサービスを受け入れやすく、サービスの提供がスムーズに進むケースが多いです。

また、利用者のニーズに応えるためにはコミュニケーション能力が必須であり、この点においても年齢層も近く経験豊富なシニアの強みが生かせるでしょう。

65歳以上のシニア向け求人は増えているとはいえ、若い世代と比べれば選択肢が限られてしまうのは事実です。

しかし、介護は常に需要がある仕事で、体力があればいつまでも働ける魅力があるため、一生モノの職に就きたいと考えている方は介護は魅力的な選択肢となります。

介護職員におすすめの転職サイト

最後に、介護職員を目指す方におすすめの転職サイトを紹介していきます。

介護ワーカー

介護ワーカー

※画像出典:介護ワーカー公式サイト

介護ワーカーの特徴
  • 転職成功実績が年間1万件以上
  • 求人数も9万件以上と業界最大級
  • ES・面接対策から条件交渉まで支援

介護ワーカーは全国地域に対応の介護職専門の転職支援サイトで、転職成功実績は年間1万件以上の実績を誇ります。求人数は9万件以上で、日本最大級の介護転職サイトと言えるでしょう。

地域・職種・雇用形態・施設形態などから全国の介護求人をサイト上で検索でき、介護職専門のアドバイザーがぴったりの求人を紹介してくれます。

非公開求人を含めて取り扱っている求人数も多く、「入浴介助の負担が少ない職場希望」などの希望も叶えやすい点が魅力です。

もちろん、担当者のサポートも評判が高く、応募書類の添削や面接対策に加えて、条件交渉まで行ってくれます。

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カイゴジョブ

カイゴジョブ

※画像出典:カイゴジョブ公式サイト

カイゴジョブの特徴
  • 全国各地の求人を掲載
  • 担当者が転職を親身にサポート
  • 職場の理念や雰囲気まで考慮してくれる

カイゴジョブは介護業界専門の転職サイトで、介護職や介護福祉士の求人を専門的に取り扱っています。

サイト型の「カイゴジョブ」とエージェント型の「カイゴジョブエージェント」がありますが、エージェントから手厚い支援を受けられるカイゴジョブエージェントがおすすめです。

給与面などの条件だけでなく、職場環境や福利厚生などの情報も踏まえた上で転職サポートを行ってくれるので、ミスマッチも少ないです。

求人数もカイゴジョブと合わせると7万件以上揃えており、勤務地・職種・サービス種別・休日などこだわり条件を組み合わせて全国各地の転職先を探すことが可能となっています。

また、気になる求人を「とりあえずキープ」しておくと、事業所から直接スカウトが届く可能性がある「スカウト機能」もあるため、効率的に転職活動を進めることができます。

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入浴介助がきつい理由についてまとめ

入浴介助がきつい理由についてまとめ
  • 利用者の身体を支える場面が多く、肉体的にきつい
  • 実際に「入浴介助ばかりが続いてしんどい」という声もある
  • ボディメカニクスで身体的負担を軽減することが重要
  • 介護職員初任者研修などの資格を取得するのがおすすめ

訪問入浴介護は肉体的負担が重いので、きついと感じる場面が多いです。

しかし、ボディメカニクスを利用したり介護関連の資格を取得することで業務負担を軽減できるので、悩んでいる方は参考にすると良いでしょう。

また、転職を検討している方は、本記事で紹介した転職サイトを利用しつつ、キャリアについて考えてみてはいかがでしょうか?

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