ユニット型特養の仕事はきつい?仕事内容・夜勤の実態・給与などを従来型と徹底比較
「ユニット型特養の仕事はきついって本当?」
このような疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか?
近年その数を増やしているユニット型特養ですが、ユニット型特養特有の大変さがあります。
ユニット型特養で働くメリットは多くありますが、「きつい」と感じている介護士は多くいるので、転職を検討している方は実態について知っておくと良いでしょう。
こちらの記事では、ユニット型特養の仕事内容や仕事の大変さ、給与などを解説していくので、興味がある方はぜひ参考にしてください!
夜勤があるので、体力的にきつい
入居者と信頼関係を築きやすいので、やりがいは大きい
きつい面もあるが、勤務するメリットも大きい
ユニット型特養での仕事はきつい?
ユニット型特養とは、近年増えてきている特別養護老人ホームです。
従来は4人で1部屋の形が主流でしたが、ユニット型特養は全室個室となっているので、利用者のプライバシーに配慮した設計になっています。
ユニット型特養で勤めている人の中には「仕事がきつい」と感じる人も多いので、まずはユニット型特養の仕事の厳しさや難しさについて解説していきます。
ユニット型特養では夜勤がある
ユニット型特養は10名程度を「1ユニット」として、必要な生活介助などを専任で行っています。
少人数のグループに分けて介護サービスを提供し、基本的に安眠ケアが仕事の中心となっていますが、2ユニットに対し1人以上のスタッフが配置されます。
入居者がしっかりと睡眠を取れている場合は特段問題ありませんが、入居者の中には認知症で深夜の見守りが必要な場合や、持病の関係で深夜の呼び出しコールがされるケースもあります。
つまり、ユニット型特養では夜勤がつきものなので、体力的な負担が大きく「きつい」と感じているスタッフがいることを知っておきましょう。
なお、夜勤の場合は夕方17時頃~翌朝9時頃までの16時間勤務が一般的なので、拘束時間の長さもネックに感じる人が多いです。
そもそも特別養護老人ホーム(特養)とは?
特養とは「特別養護老人ホーム」の略称で、要介護度が高めの人を受け入れており、公的機関が運営している介護保険施設です。
公的施設であるため、民間の有料老人ホームなどの介護施設に比べて安い費用で入居できる魅力があります。
多くの特養では最期まで安心して暮らせるように「看取り介護」を行っており、入居者は終の住処として安心して暮らせることから、多くの高齢者の方から人気です。
また、特養の場合は月々の居住費用は数万円程度、高くても十数万円に抑えられるので、年金収入だけで居住費用をまかなうことも可能です。
なお、特養に入居するためには下記の3つの条件のいずれかを満たす必要があります。
要介護認定3以上を受けている65歳以上の方
特定疾患がある要介護認定3以上の40歳から64歳までの方
要介護認定1から2で特例により入居が必要であると認められた方(同居家族がいなくなって在宅での生活が難しいケースなど)
ただし、上記条件を満たしていたとしても、多くの特養では入居待ちの状況が発生しているので、スムーズに入居できないケースの方が多いです。
特養については以下の記事でより詳しく紹介しています。
ユニット型特養と従来型特養の違い
特養には、従来型とユニット型の2タイプがあります。
それぞれの特養で違いがあるので、まずは各特養の違いを確認しておきましょう。
従来型特養とは
従来型特養は、ほとんどの施設において「4人1部屋」の相部屋で入居することになります。
勤めている介護職員の全員が入居者全員の介護を担当できるので、手分けして業務が行える点が大きなメリットです。
また、新人介護士は先輩の仕事を見ながら仕事のノウハウや効率的な仕事の進め方を覚えることができるので、安心して働ける魅力もあります。
夜勤の時間帯も複数の職員で仕事をするので、夜勤になれていない人や経験が浅い人でも安心して勤務できるでしょう。
1フロア40~50人程度が入居して、複数人のスタッフでケアを行うことから、自然と集団ケアを提供することになります。
利用者に一人一人に合わせたきめ細かい介護ケアを行うことは難しい場合もあるので、この点は知っておくと良いでしょう。
ユニット型特養
ユニット型特養は、入居者のプライバシーを保護する目的で2002年に法制化された施設で、入居者にそれぞれ個室が与えられている点が特徴です。
スウェーデン発祥の方式で「新型特養」と呼ばれることもあり、約10部屋で一つのユニットを構成しています。
自宅に近い感覚で暮らせることから、環境変化が比較的小さいので入居者の精神的負担も小さい点が特徴的です。
各ユニットには専任の介護スタッフが付くことになるので、各入居者の個性や生活リズムに合わせて寄り添ったケアを提供できる点が魅力です。
全室個室でプライバシーが確保されている点も特徴ですが、各居室の中央に共用リビングが設けられているので、利用者とコミュニケーションを取りながら自宅にいるような気持ちでくつろげる設計となっています。
このように、完全個別のプライバシー保護と共用スペースでの他の利用者との関わりが持てるバランスの良さが好評を得ており、近年は注目度も高い介護施設です。
実際に、新設される特養のほとんどはユニット型特養で、家庭で暮らす延長のような形で入居できることから、今後もニーズは高まっていくでしょう。
夜間は介護職員が対応することがほとんどで、夜勤の人員配置基準としては「夜間は2ユニットごとに1人以上の介護職員又は看護職員を配置」することになっているので、入居者は24時間安心して過ごせます。
なお、スタッフ側の視点から見ると、必要な介護サービスの提供の判断がスタッフに任される機会が従来型より多いので、介護職員一人一人に高い介護スキルが求められる特徴があります。
個人の介護スキルを高められるメリットはもちろん、チームワークを意識しながら全体を見守るリーダーとしての能力も習得できます。
そのため、介護職としてスキルアップを目指している方にとっては魅力的な環境と言えるでしょう。
自己成長を追求し、より高度なケアの提供を目指す甲斐があるといえます。
ユニット型特養の個室
ユニット型特養は1ユニット10人程度で構成されており、リビング等の共用スペースを囲むように居住スペースが配置されています。
個室ではプライバシーを確保できますが、個室を出ると「共同生活室」と呼ばれるリビングに出られるので、他の入居者とコミュニケーションが円滑に取りやすい点が魅力です。
また、個室であることで感染症拡大防止の効果も期待できるので、衛生面でも安心できる特養と言えるでしょう。
ユニット型特養職員の仕事内容
続いて、ユニット型特養で勤務する場合の仕事内容を見ていきましょう。
特養で勤める場合の介護士の仕事内容は、主に以下の5つです。
身体介護などの介護業務
特養は要介護認定3以上の入居者が多いので、様々な介助業務を行うことになります。
業務の中心は身体介護ですが、ベッドから車椅子の移動介助やトイレの介助、おむつ交換なども重要な仕事です。
食事介助や入浴介助も行っており、近年はスタッフも負担を軽くするために機械を導入している施設が増えています。
実際に、入浴介助をする際にはマシンを使用する場合が多いので、使い方を覚える必要があります。
食事の提供・介助
食事の時間になったら、食事の提供から必要な介助を行います。
1人で食べられない入居者の食事介助や食後の口腔ケア、食事が終わった後の片付けなどを行い、しっかりと栄養が摂取できるようにサポートします。
食事を摂取できないと心身が衰弱してしまうので、しっかりと見守ることも重要です。
レク・運動プログラムの提供
入居者が寝たきりになったり孤立しないように、レクや運動プログラムを提供することも重要な仕事です。
適度な運動をすることで身体機能を維持させることができるので、残された能力を維持できるようになります。
他にも、入居者同士でコミュニケーションが取れるようなレクリエーション活動を開催して、入居者に楽しんでもらうようにすることも重要な仕事です。
特に、適度な運動は身体にも脳にも良い影響があるので、少しでも自立した生活を送る上で欠かせません。
ご家族への連絡
入居者の近況や変わったことなどを家族へ連絡することもスタッフの重要な仕事です。
近隣に住んでいる場合は面会機会を設けることができますが、遠方に住んでいる場合は電話などで報告することになります。
入居者としても、家族とのつながりを実感することで安心感を得られたり生活の満足度を高められます。
入居者と家族がコミュニケーションを取れる場を確保し、良好な関係性を保てるようにすることも重要な仕事と言えるでしょう。
このような関係構築は、入居者の幸福感や生活の満足度を向上させる上で不可欠です。
利用者の健康確認
多くの特養では、嘱託医と提携して入居者の健康管理を行っています。
介護職員は医療行為に携わることができないので、入居者に変わったことがないか日頃からよく観察して、異常が無いかを確認する必要があります。
少しでも異常を感じたり、本人から不調を訴えてきた場合は嘱託医へ報告し、適切な医療を受けられるように繋ぐことになります。
また、毎日のバイタルチェックなども介護職員が行うので、日々の健康管理を行うことも重要な仕事です。
ユニット型特養の人員配置基準
ユニット型特養には、下記のような人員配置基準が定められています。
昼間:1ユニットに対し常時1人以上の介護職員又は看護職員を配置
夜間:2ユニットに対して1人以上の介護職員又は看護職員
各ユニットに常勤のユニットリーダーを配置
夜間は、昼間に比べると一人あたりのスタッフが担当する入居者さんの人数が倍になっていることが分かります。
一般的に夜間は入居者の安眠ケアが中心となるので、昼間よりも人員配置が緩くなっているというわけです。
また、ユニット型の場合は各ユニットに必ず専任スタッフが付き、ユニットリーダーも配置されます。
顔見知りのスタッフが個々の状況に応じてサポートしてくれるので、入居者も安心して過ごせるようになっています。
ユニット型特養の職員のスケジュール凡例
続いて、実際の勤務イメージを持つためにも、ユニット型特養の職員のスケジュール凡例を見ていきましょう。
日勤の場合と夜勤の場合で、下記のような違いがあります。
<日勤の場合>
時刻 | 仕事内容 |
---|---|
09:00 | 朝礼、夜勤担当からの業務引継ぎ |
10:00 | 入浴介助や排泄介助など、各種生活介助 |
11:00 | 選択や昼食準備 |
12:00 | 昼食の食事介助、口腔ケア |
14:00 | 昼休憩 |
15:00 | 書類作成や記録、事務処理など |
16:00 | レクリエーションや運動 |
17:00 | 夜勤へ業務の引継ぎ、夕食準備 |
<夜勤の場合>
時刻 | 仕事内容 |
---|---|
17:00~17:30 | 出勤、日勤からの引き継ぎ |
18:00 | 夕食の介助、片付け、口腔ケア |
21:00~4:00 | 安眠ケア、必要に応じて排泄介助 |
5:00 | 起床準備 |
6:00 | 起床介助 |
7:30~8:00 | 朝食準備、朝食介助 |
8:30~9:00 | 日勤へ引き継ぎ |
概ね、上記のような勤務スケジュールとなっています。
介護職全体から見た特養職員の平均給与
厚生労働省の「令和4年度介護従事者処遇状況調査結果」によると、特養に勤務しているスタッフの平均月収は348,040円となっています。
なお、平成31年のデータでは332,320円となっているので、特養で働くスタッフの平均月収は1.5万円ほど上昇していることが分かります。
施設形態ごとに給与を比較
介護職員の給与は施設によって異なっており、厚生労働省の資料によると、施設ごとの平均給与は下記のようになっています。
施設 | 月給 |
---|---|
特別養護老人ホーム | 348,040円 |
介護老人保健施設 | 339,040円 |
訪問介護事業所 | 332,780円 |
デイサービス | 304,790円 |
グループホーム | 291,080円 |
データを参考にすると、特養職員の給与は他の施設よりも高い傾向にあることが分かるでしょう。
これは、単純に基本給が高いという話では無く、夜勤が関係しています。
訪問介護やデイサービスは夜勤がありませんが、特養には夜勤の業務が含まれるので、夜勤手当が支給されるという背景があります。
つまり、夜勤手当が特養で勤務している介護職員の平均月給を押し上げている要因となっているわけです。
そのため、「月給が高いから特養への就職を目指そう!」と飛びつくのでは無く、業務の実態について把握することも重要です。
特養を含め、介護士の平均年収についてこちらの記事で解説しています。ぜひご覧ください。
ユニット型特養勤務のメリット
ユニット型特養で働くことで、様々なメリットが享受できます。
こちらのトピックで、従来型特養と比べた際に浮かび上がってくるユニット型特養のメリットを紹介していきます。
入居者と関わる場面が多い
従来型の特養は40~50人の利用者を複数の職員で担当するので、1人当たりに割ける時間が短くなりがちでした。
それに対して、ユニット型はユニットごとを担当することになり、1人が関わる入居者は10人程度となるので、入居者と深く関わることができるようになります。
入居者の過ごし方や好きな話題に合わせて対応できるので、担当するユニットの居住者との信頼関係が築きやすい点がメリットと言えるでしょう。
また、入居者だけでなく入居者の家族とも距離が縮まりやすく、感謝の言葉をもらえる場面が増えるので、やりがいを感じられる場面も多くあります。
入居者とスタッフの双方にとって、良い影響があると言えるでしょう。
1対1での対応が可能
ユニット型であれば、対応する入居者が従来型と比べて少ないので、各入居者の生活スタイルに合わせて個別ケアを行うことができます。
1つのユニットが少人数であることに加えてスタッフも専任なので、各入居者の状況に合わせつつ、1対1でのきめ細かい対応も可能です。 入居者としても、自分の希望に沿った対応が期待できることから、介護職員の対応が入居者の快適な暮らしにダイレクトに繋がっていると言えるでしょう。
きめ細かいサービスを提供したいと考えている方や、個別ケアに興味がある方には非常におすすめの職場です。
介護スキルを伸ばすことができる
ユニット型特養では各入居者に合わせた個別ケアを実践することになるので、自然と介護スキルが伸びていきます。
また、基本的な介護技術だけでなく高齢者の方とのコミュニケーションスキル、喀痰吸引などのスキルも習得できるので、介護職員としての自身の価値が高まっていくでしょう。
また、特養を利用している方の中には認知症を抱えているかたもいるので、認知症ケアの知識を深めることもできます。
同じ職場でキャリアアップを目指す場合でも、異なる介護施設へ転職を検討する場合であっても、ユニット型特養で得られた経験は間違いなく役立つでしょう。
一人で考える・行動する力がつく
ユニット型特養では、入居者の病状や要介護度に応じて必要な介護サービスを提供しているので、一人で考える・行動する力が培われていきます。
具体的には、「この入居者が求めていることは何か」「このように接してあげると喜ぶ」など、実際の現場経験を積むことで自然と介護スキルと行動力・観察力が鍛えられます。
特に、ユニット型特養では1人で10人程度のユニットを専任で受け持つことになるので、自然と場数を踏むことができるでしょう。
各入居者の状況や都合に合わせて対応することで得られる対応力や考える力は、その後の職業人生においても大きな財産となるので、この点も大きなメリットです。
ユニット型特養で働くコツ
続いて、ユニット型特養で働く上で大切なポイントを紹介していきます。
ユニット型特養では、各入居者をしっかりと観察し、各々の状況を理解することが重要です。
起床時間や食事時間など、生活リズムにはそれぞれの入居者ごとに好みやルーティンがあるので、心地よく生活できるように各入居者の生活スタイルを尊重しましょう。
「自分の介護スキルを高めなければ!」と意気込む介護職員は多いですが、まず担当しているユニットの入居者について把握することで、適切な対応ができるようになります。
その結果、ユニット型特養の特徴を最大限に発揮できるようになるので、まずは各入居者の理解に努めることを意識しましょう。
また、高齢になると心身が疲れやすくなっているので、よく観察して心身の状態や体調の変化も把握する必要があります。
「普段と違う様子は無いか」観察するのはもちろんですが、普段から入居者とコミュニケーションを取って相互理解を深めておくことが重要と言えるでしょう。
ユニット型特養向きの人
続いて、ユニット型特養での勤務が向いている人の特徴を紹介していきます。
一概には言えないものの、大人数の中で働きたい場合は従来型、個人の能力を発揮したい場合やきめ細かいサービスを提供したい場合はユニット型を選ぶと良いでしょう。
マルチタスクが得意な人
ユニット型特養における仕事の特徴は、1人で複数の入居者を専任で担当する点にあります。
つまり、様々な業務を並行して行う必要があることから、マルチタスクが得意な人は向いている可能性が高いです。
一つのことに専念する仕事よりも、物事に優先順位を付けて柔軟に仕事をこなせる人の方が活躍できる職場なので、マルチタスクが得意な方は検討すると良いでしょう。
入居者と深く関わりたい人
従来型特養は、介護士1人が対応する入居者の人数がとても多いので、各入居者と深く関わることは難しい特徴があります。
しかし、ユニット型特養であれば自分の担当を持つことができるので、一人ひとりの入居者に寄り添ったきめ細かいサービスが提供できます。
そのため、入居者と深く関わりながら信頼関係を築きたいと考えている方は、数ある介護施設の中でもユニット型特養での勤務が向いていると言えるでしょう。
コミュニケーション能力に自信がある人
ユニット型特養では、自身が担当する入居者と信頼関係を築いていくことになるので、コミュニケーション能力は不可欠です。
特に、高齢者の方や認知症の方などと接することになることから、どのような方とでも話すことが苦にならない方はユニット型特養での勤務が向いていると言えます。
また、話好きな人の相手をする際には話を傾聴したり、相手の喜ぶ話題を調べて意識的に話すなど、相手の好みに合わせてコミュニケーション方法を柔軟に変えられる方は重宝されるでしょう。
特養職員は無資格でも可能?
特養で勤務するに当たって、特段資格は必要ありません。
しかし、施設側からすると「経験か資格がある即戦力が欲しい」と考える上に、入居者の身体に触れる身体介護は介護資格を取得していないと行うことができないので、できる仕事はかなり限られてしまいます。
無資格の場合は、掃除や洗濯、リネン交換、歩行のお手伝いなど初歩的な仕事しかできないので、やはり特養で働く場合は「資格はほぼ必須」と言えるでしょう。
特に、身体介護では食事介助・排泄介助・入浴介助・口腔ケアなどが含まれますが、これは介護サービスを提供する上で肝となる仕事でもあります。
特養では要介護度3以上の入居者が多く、寝たきりの方も少なくないので、上記で挙げたような身体介護ができないと人材として評価されない事実は知っておきましょう。
もちろん、資格取得を目指しながら働くことは可能で、初めて介護系の資格を取得する場合は最も基本的な「介護職員初任者研修」がおすすめです。
介護職員初任者研修は取得が容易である上に、介護に関する基本的なスキルを習得できるので、初学者にピッタリです。
資格取得を通じて身体介護ができるようになり、実務経験を通じてスキルアップしていけば介護業界でより貢献できるようになるので、資格取得は非常に有意義と言えるでしょう。
なお、よりレベルの高い資格取得を目指す場合は「介護福祉士実務者研修」「介護福祉士」などがおすすめです。
国の雇用保険給付制度の一つである「教育訓練制度」を活用すればお得に資格取得できる可能性があるので、こちらも併せてチェックしてみてください。
介護スタッフの身体的負担は軽くなる?
介護職に対して「体力が必要」「自分にできるかどうか不安」と感じている人は多いでしょう。
結論から言うと、介護スタッフの身体的負担はAIなどの導入で軽くなっていくと考えられています。
国も人員確保や処遇改善を後押し
少子高齢化で介護サービスの需要が高まる一方で、逆にサービスの担い手の不足が深刻化しており、介護人材の確保と育成は急務です。
厚生労働省の将来推計によると、介護人材は2023年度に22万人、2040年度には69万人の介護人材が不足すると指摘されており、政府としても早急に対応する必要があると認識しています。
岸田首相は予算措置による介護士や看護師の処遇改善の施策を進めており、これにより介護人材の確保を進めています。
詳しい施策内容や、介護職員の賃上げについてはこちらの記事で紹介しています。
また、規制緩和を通じて生産性を高めることで介護現場の業務負担の軽減も進めており、AI技術の導入を後押しして介護人材の流出も避けられる効果が期待されています。
今後ますます介護人材の需要が高まっていくことを考えると、介護士人材を確保・育成するための施策はさらに進められていくでしょう。
未経験者からは「きつい」「汚い」「大変」と敬遠されがちな介護職ですが、実際には「思ったよりも身体的負担が重くなかった」という声も出始めていることから、見られ方が変わりつつあります。
民間企業でもAIの導入が進む
民間企業においても、介護現場にAIの導入が進められています。
学研ホールディングスでは、運営している介護施設でAIを搭載したロボットの導入を進めており、消毒作業などで活用されています。
いずれは夜間の見守りなどでも活用される予定で、これにより介護士の負担が大きく軽減されるでしょう。
ITの導入が進み生産性がアップさせることができれば、利益を賃上げなどに回せるようになることから、より介護職員の待遇改善が進む好循環が生まれます。
まだ実験的な段階ではありますが、今後もAIの導入が進めば介護職員の負担軽減に繋がるので、介護業界の働き方は徐々に変わっていくでしょう。
ユニット型特養で働きたい方におすすめの転職サイト
最後に、ユニット型特養で働きたい方におすすめの転職サイトを紹介していきます。
仕事内容や休みの取りやすさ、忙しさなどの実態は職場によって異なるので、ユニット型特養への転職を考えている方は、ミスマッチを防ぐためにも職場に関する細かい情報を把握している転職サイトを使うことが重要です。
マイナビ介護職
※画像出典:マイナビ介護職公式サイト
認知度No.1の介護職エージェント
20万件を超える求人
都市部の求人に強い
マイナビ介護職は、専属のアドバイザーが転職相談やサポートを担当してくれる転職エージェントです。
マイナビ介護職は大手企業が運営しているため、介護職転職業界でNo.1の知名度が魅力です。(※)
面談のセッティング、キャリア相談や書類作成のアドバイスなど、転職のプロから徹底的なサポートを受けられます。
20万件以上の豊富な求人数を誇っており、自分に合った良い求人を見つけられるでしょう。
※介護士を対象とした人材紹介サービス19社における調査結果(GMOリサーチ株式会社)(2021年7月)
レバウェル介護(旧きらケア)
画像出典:レバウェル介護公式サイト
口コミ評価No.1(※)
面接対策や条件交渉などサポートも充実
求人数も162,000件以上(2025年2月19日時点)と豊富
※介護転職サービスGoogleマイビジネスの口コミ評価(2022年9月)より
レバウェル介護は、Google口コミの評価が最も高い信頼のおける介護職向けの転職サイトです。
正社員だけでなくパートや派遣といった求人も探すことができるほか、「夜勤なし」のような条件を指定した求人探しも可能です。
年間の利用者数が80万人以上と非常に多くの方が登録している大規模転職サービスであり、面接対策や条件交渉などサポート体制も充実しています。
カイゴジョブエージェント
※画像出典:カイゴジョブ公式サイト
専任キャリアパートナーが転職をサポート
職場環境・福利厚生も考慮可能
全国の求人を掲載
カイゴジョブエージェントは、東証プライム上場企業が運営している介護職・介護福祉士専門の転職サービスです。
サイト型の「カイゴジョブ」とエージェント型の「カイゴジョブエージェント」がありますが、担当者が丁寧に転職をサポートしてくれるカイゴジョブエージェントの利用がおすすめです。
アドバイザーは給与や福利厚生などの条件だけでなく、職場の理念や雰囲気などを勘案して求職者と相性が良い求人情報を提供してくれます。
22万件以上の求人数を誇っており、都市部に限らず全国各地の求人を探せる点が強みです。
ユニット型特養の仕事の辛さまとめ
夜勤があるので身体的負担にきついが、夜勤手当で反映される
入居者1人1人と向き合えるので、じっくりと介護サービスをしたい方におすすめ
無資格でも勤務可能だが、介護職員初任者研修などの資格があると重宝される
ユニット型特養は近年増えつつあり、今後もますます需要は高まっていくことが予想されています。
「夜勤があるのできつい」と感じる介護士は多くいますが、夜勤に対しては夜勤手当という形で還元されるので、そこまでデメリットとして捉える必要はないでしょう。
入居者一人一人と丁寧に向き合って信頼関係を築けるので、非常にやりがいが大きい点がユニット型特養で勤める際の魅力です。
ユニット型特養での勤務に興味がある方は、ぜひ本記事で紹介した転職サイトやエージェントを活用しながら、自分にマッチする職場を探してみてください!