介護職をすぐ辞めることは可能?退職理由や試用期間に辞める方法まで解説!
更新日時 2023/09/18
「介護職をすぐに辞めることは出来る?」
「どうやって辞めればトラブルにならない?」
いざ介護の仕事を始めても、独特の仕事内容や、人間関係が辛くて、想像以上に早く辞めたいと思ってしまった、という経験がある人もいるのではないでしょうか。
この記事では、介護職をすぐに辞めることは出来るのか、辞めたくなる理由や、続けるべき人の特徴など、詳しく解説しています。
- 介護職は特別離職率が高いわけではない
- 心身の不調が出ているならすぐに辞めるべき
- 介護職をすぐに辞めずに慎重に考えたほうがいい場合もある
介護職はすぐ辞める人が多いって本当?
介護業界は仕事が辛かったり、仕事が合わなかったりして、離職する人が多いイメージを持っている方が多いと思います。
しかし、他の業界と比べて介護業界の離職率が特別高いというわけではありません。
離職する人が多いという介護業界のイメージは、早いうちに介護業界を辞める人が多いことが理由と考えられます。
この見出しでは、離職率の高さや早期に辞める理由を詳しく紹介します。
介護職の離職率は高い?
厚生労働省が令和4年度に行った雇用動向調査によると、介護職とそのほかの業界の離職率は以下のような結果になっています。
産業全体 | 14.2% |
---|---|
宿泊業、飲食サービス業 | 26.8% |
生活関連サービス業、娯楽業 | 18.7% |
医療、福祉 | 15.3% |
金融業、保険業 | 8.3% |
介護職 | 14.3% |
出典:公益財団法人介護労働安定センター 「令和4年度介護労働実態調査」※介護職のデータのみ
厚生労働省の調査では、介護職は「医療・福祉」に属し、離職率は15.3%になります。
公益財団法人介護労働安定センターが行った、「令和4年度介護労働実態調査」では、介護職の離職率は14.3%というデータがあり、介護業界の離職率は減少傾向にあることが分かります。
このデータは、産業全体の離職率と同程度の水準となっており、「宿泊業・飲食サービス」の離職率26.8%と比較すると、介護業界の離職率は特別高いとはいえない結果であることが分かります。
介護業界は過去に離職率が20%と超えているときがありました。
近年の離職率は上記の調査結果のような割合であり、介護職の離職率は減少傾向にあります。
しかし、中には1週間~1ヶ月、1日で辞めてしまうケースもあるため、介護職は離職しやすいというイメージを持たれてしまいます。
1日ですぐ辞めるケース
上の見出しで「1日で辞めるケースもある」と紹介しました。
介護職を1日で辞めるケースについて解説します。
1日目はどんなことをする?
介護の仕事には、身体介護と生活援助の大きく分けて2つの介護があります。
身体介護は、食事や排泄、入浴など、利用者の身体維持に関わる行為を直接介護するものです。
生活援助は、調理・買い物・掃除といった身の回りの支援を行うものです。
入職1日目に身体介助を任されることはほとんどありません。
1日目は、施設の説明や職員の紹介、利用者への挨拶を行いコミュニケーションを取る、施設のルール説明などで終わることがほとんどでしょう。
このように現場の様子を詳しく知ることで、介護業界の大変さを思い知り、続けられないと感じる人もいます。
経験者の場合は、午前中に上記で説明したようなオリエンテーションや雑務をこなしたあと、午後から現場に入る場合もあります。
経験者の場合は、前職との違いを感じて、比較したり理想と違うと思うことで、辞める人もいます。
また、これまでの経歴で人間関係が理由で離職した人は、新たな環境でも人間関係に違和感を感じるとすぐに離職しがちです。
1日で辞めるのは大丈夫?
人材の採用にあたっては、企業は費用や時間をかけて行っているため、1日で辞められるのは困ります。
しかし、1日で辞めるようなやむを得ない事情があるなら、仕方ありません。
むしろ、やる気がない中で続けられるのは、施設側としては迷惑です。
採用した側からすると、1日で辞められることは良いことではありませんが、転職者にとっては、数日以内で辞めれば、厚生年金や健康保険に加入していないので、職歴に残ることはありません。
従って、1日で辞めるのは経歴上のデメリットになる可能性は低いです。
1日で辞めると給料はどうなる?
たとえ勤務初日で退職することになっても、数時間働いているのであれば、勤務先はその時間に応じた時給を支払う義務があります。
短期間で辞められるのは迷惑だし、なぜ支払わなくてはいけないのだ、と支払いを渋る場合は、違反にあたります。 賃金の支払いは労働基準法にも定められているルールです。
転職者は、勤務先で従事した労働像時間に応じた賃金を請求する権利があるため、転職先が支払いを拒否したり、支払いに応じてもらえない場合には、管轄の労働基準監督署に相談をして対処してもらいましょう。
1週間〜1ヶ月ほどですぐ辞めるケース
1週間~1ヶ月で辞めてしまうケースについて解説していきます。
早く辞めてしまう理由
以下の表は、厚生労働省が発表した、介護職員の離職理由のデータです。
前職の離職理由 | 割合(%)複数回答 |
---|---|
職場の人間関係の難しさ(上司・同僚等) | 31.5% |
仕事内容に不満があった | 21.3% |
昇進・昇級・給与に不満があった | 20.3% |
休暇が取りづらかった | 18.5% |
勤務時間が長い | 16.4% |
出典:厚生労働省|医療・介護分野における職業紹介事業に関するアンケート調査
1週間~1ヶ月という短期間で辞めてしまう方の離職理由では、「職場の人間関係に問題があったため」という理由が1番多くなっています。
- 何も教えてもらえない
- スタッフ間のパワハラがある
- 雰囲気が悪い
といったようなものが当てはまります。
先輩職員から何も教えてもらえないことで、利用者との関係も築くことができず、介護がスムーズに出来なかったというパターンもあります。
1ヶ月ほど働く場合はどんなことをする?
入職後1ヶ月程度で行う業務は、以下のような仕事があります。
- 送迎ルートを覚える
- 利用者の名前を顔を一致させ、個々の提供サービスを把握する
- 利用者とのコミュニケーション
- 経験者は先輩の指導の元、通常の介護に入ることもある
勤務開始から1ヶ月以内は、まだ基礎的な内容が多く、現場に慣れる段階になります。
経験者の場合も、一人で全ての業務はこなさず、先輩の指導の元、少しずつ介助につくようになります。
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介護職をすぐ辞める理由は?
介護職を辞めたいと感じている人の理由として、
- 人間関係(上司・同僚に対して)
- 職場の環境
- 給料への不満
これらに対して不満に感じたり、悩んでいたりすることが多いです。
1番の理由になるのは人間関係で、上司や同僚に対して悩んでいる人が多いです。
続いて仕事内容への不満があります。 実際に介護業界で働いてみると大変さが分かり、続けることが難しいと感じることが辞めるきっかけになっている場合が多いです。
上記以外の理由では、夜勤による生活習慣の乱れといった、勤務時間が合わいことや、妊娠や出産といったライフステージの変化などがありますが、こうした退職理由は全体の割合では低いものです。
介護職をすぐ辞める人の特徴
介護職をすぐ辞める人には、いくつかの特徴があります。
この見出しでは、すぐに辞める人の特徴を紹介していきます。
体力がない・力仕事ができない
介護職は力仕事になる場面が多く、それに伴って体力も必要です。
施設見学ではそこまで大変そうに見えなくても、すでに働いている職員たちは、介護のポイントを押さえていて、慣れていることもあり、軽々とやってのけます。
しかし、実際には想像できないようなハードな仕事も多くあり、慣れないうちは特に大変に感じるでしょう。
入浴介助や排泄介助といった身体介助ほど、介護者も身体を使って介助するため、体力が必要です。
身体介助で身体を痛めてしまう介護スタッフもいます。
また、業務は問題なくこなすことが出来ても、体力の限界による心身の変化から、仕事が出来なくなってしまうこともあります。
介護職に従事する際には、心身の健康の維持が非常に重要であり、定期的な運動や健康管理に気を配る必要があります。
コミュニケーションを苦手としている
介護の現場では、同じ介護職員とはチームとして勤務するため、スタッフ同士で常にコミュニケーションを取る必要があります。
また、利用者ともコミュニケーションを取ることが求められます。
コミュニケーションを取らなければ、利用者とも職員とも信頼関係が確立せず、仕事もしづらくなります。
利用者に関わる介護の途中では、利用者に声かけをして、ちょっとした変化に気づくことも大切です。 声をかけられることで、利用者も安心することが出来るでしょう。
こうしたコミュニケーションを取ることが出来ないと、他の職員とも比較されてしまい、普段の業務に支障が出ることで、離職に繋がる可能性があります。
新しいことをなかなか覚えられない
新人のための研修は、本来しっかりと日程を組み、正しい段取りで行うことが施設側の本来のあり方ですが、人材不足や、考え方の違い、社風などもあり、十分な研修が取れない施設があるのも事実です。
十分な研修などもないまま、短期間ですぐに戦力になることが求められる場合もあり、新人でも新しい知識をどんどん詰め込んでいくことを求められます。
覚えが悪いと、同僚からの風あたりも強くなるため、人間関係に支障をきたすこともあります。
教える風習がない、だから覚えることも出来ない、その結果人間関係が悪くなる、といった悪循環になってしまいます。
施設側がしっかりとした新人の教育体制を整え、人間関係にも配慮することが求められています。
将来に向けたビジョンがない
介護の仕事に明確なビジョンを持たないまま介護業界で働きだした人は、辞めやすい傾向にあります。
明確なビジョンがないため、何か嫌なことがあったり、想定外の出来事があると気持ちを切り替えるのが難しく、何のために介護業界で働いているのかが分からなくなってしまうためです。
資格取得を目指す、管理職を目指す、といったビジョンをしっかり持つことで、仕事で嫌なことがあっても思いとどまることができます。
臨機応変さにかけている
介護業界では、様々な場面を想定したマニュアルがあります。
しっかりとマニュアルを理解した上で業務を行うことが基本となりますが、介護職は人に対してサービスを行う仕事です。
人を相手にするため、マニュアル通りに行かないことも多いです。
特に、何か病気を患っている方や、認知症の方のケアをする場合は、想定外の行動をとる場合もあり、マニュアルが通用しないことも多いです。
こうした想定外の状況でも、冷静に現状把握し、適切な対応を行わなければなりません。
マニュアル外のことに対して、臨機応変に対応出来ない場合や、マニュアルにないことを実践することが苦手な人は、介護業界を離職しやすい場合があります。
責任がある仕事の重圧に耐えられない
介護の仕事は、利用者の命や健康を預かる非常に責任のある仕事です。
施設形態次第では、夜勤に少人数での勤務を行うこともあり、一人ひとりの負担や責任が増えます。
また、終身利用できる施設では、利用者のターミナルケアが必要だったり、利用者の最期のときに寄り添う看取り介護があったりします。
このような責任のある仕事に精神的なストレスを感じて離職する方もいます。
勤務しているスタッフに対する正しいサポートやカウンセリングが重要であり、介護職の労働環境の改善が求められています。
新人がすぐ辞めてしまう施設の特徴
介護職員がすぐに辞めてしまうのは、辞める人が全て悪いわけではありません。
すぐに辞めてしまうような環境を作ってしまっている施設側にも問題があると考えられます。
この見出しでは、新人職員がすぐに辞めてしまう施設の特徴を紹介します。
契約を守らない
採用が決まった時点で施設側とは雇用契約書を作成します。
雇用契約書では、希望する勤務シフトや給料などが定められ、双方の同意の元で勤務を開始します。
しかし、雇用契約書の内容とは異なる条件で働かせる事業所も存在します。
- 時間外手当を支払わない
- 深夜割増賃金を支払わない
- 雇用契約の労働日数が超えている
- 休憩時間が十分ではない
こうした例が雇用契約違反に当たり、労働基準法違反として懲役、もしくは罰金が雇用主に課せられることがあります。
雇用契約を守らない事業所は、労働者のモチベーションも低下傾向にあり、離職率が高くなります。
新人を教育できていない
新人職員を育てていくという風土がない施設も存在します。
新人教育を行えるほど人員に余裕がなかったり、スタッフ間のコミュニケーション不足だったりと理由は様々ですが、そもそも新人を育てる気がない施設もあります。
こうした施設では、離職率が高いため、新人を教育したところですぐに辞めるだろうという理由から、新人に対して積極的に教育を行わない場合もあります。
十分な教育を受けていない新人職員は、何をやっていいのかも分からないのが普通です。
そんな状況でいきなり現場を任されたり、見よう見まねでやって怒られたり、利用者との信頼関係を築くこともできずに辞めていく場合が多いです。
新人を過信している
新人職員を新人だと思わずに扱うケースもあります。
人手不足の施設では、「これくらい出来るだろう」と勝手に決めつけて、仕事を任せる場合もあります。
介護職の経験がある新人に対しては特に、「経験者なら説明しなくてもわかるでしょ?」というように、最初から完全に放置されてしまい、施設内で孤立してしまうこともあります。
このように、新人に対して多くを求めすぎてしまっていたり、こうした扱いをする施設は離職が早い傾向にあります。
新人には十分なサポートと教育が必要であり、経験の有無に関係なく適切な指導が求められます。
パワハラが起こるような状況を放置している
介護業界には年代も経歴も様々な人が集まっているため、様々なタイプの職員がいます。
中には威圧的な態度を取ってしまう職員がいることもあるでしょう。
こうした職員を普通に働かせていることような職場環境では、パワハラに発展するケースもあり、ターゲットとなった職員は仕事にストレスを感じて退職に繋がることもあります。
介護施設の人材不足や、問題のある職員ほど仕事上の戦力であることも多く、施設側も注意出来ない場合があります。
すぐに誰かに相談できない
入職してすぐは、仕事や人間関係などに様々な不安や不満を感じる人は多いと思います。
そんなときにすぐに相談できる人がいるかどうかは重要なことです。
職場内に相談出来るような人がいない場合、孤立してしまったり、疎外感を感じて、その場から逃げたいと思うこともあるでしょう。
厚生労働省が発表した「令和3年版過労死等防止対策白書」では、令和2年度の精神障がいの労災請求件数と支給認定が1番多かった業種が「医療・福祉」であると発表されました。
介護職はこのカテゴリーに含まれるもので、職員の精神面でのケアが重要であることが分かります。
相談出来る相手がいないことで、うつ病などの精神障がいに繋がる可能性もあります。
介護職をすぐ辞めた方がいい時
介護職をすぐにでも辞めたほうがいいのは、
- パワハラが改善しない時
- 介護の仕事が原因で心身に不調があるとき
この2つです。
この見出しで詳しく解説していきます。
パワハラが改善しない時
勤務先の施設で、パワハラや契約違反がある場合、改善の見込みがないようならすぐに辞める選択をしたほうがいいです。
- 雇用契約を無視する
- 違法な医療行為を強制する
- 残業時間が長い
- 残業代が支払われない
- いじめ、パワハラが続く
といったことが日常的に行われている施設では、ブラック企業である可能性も高いです。
上司に相談しても状況が変わらなかったり、環境を改善すべき上司がパワハラや、契約違反を進める場合には、働いていることにメリットはないでしょう。
介護の仕事が原因で心身に不調がある時
介護業界で勤務することが原因となり、心身の不調が出ている場合には、置かれている環境から1度離れることが最善です。
すぐに退職をするか、休職が必要です。
介護の仕事のどんなところが原因となり、心身の不調に繋がっているのかは分からないため、1度介護の現場から離れてみて、自分自身の状況を改めて見直すことが大切です。
無理して働き続けることで、取り返しのつかない状態になってしまう可能性もあります。
心身の不調を感じたら、無理をせず休息を取ることが大切です。
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介護職をすぐ辞めない方がいい時
退職することは、そのときの感情だけで決めてしまうと、後に後悔する可能性もあります。
勢いだけで辞めてしまうのではなく、慎重に考えることが必要です。
ここでは、すぐに辞めないほうがいいタイミングについて解説していきます。
待遇・給料だけが不満な時
- 人間関係は良好で働きやすい
- 仕事内容は好き
といったように、仕事内容や職場環境に不満はないものの、給料や待遇に不満があって辞めようとしているなら、決断は早まらないほうがいいです。
介護職では、資格によって給料がアップする可能性が高く、まずは資格取得を検討してみましょう。
また、休みが取りづらかったり、勤務時間など待遇に不満があれば、一度上司に相談してみましょう。
相談することで改善出来る可能性があります。
待遇や給料への不満は、自分の努力で解消出来る問題です。
新人として働き始めたばかりの時
働き始めたばかりだと、失敗することがあったり、注意されたりすることがあるのは、どんな職場でも想定されることです。
仕事に慣れていけばミスも減り、仕事もしやすくなります。
新人のうちは、今が頑張り時ともいえる時期なので、すぐに辞めることを考えずに、前向きに働いてみることが大切です。
任される仕事が増えたり、次の仕事が想像できるようになってくると、仕事にやりがいを感じるようになるでしょう。
心残りなことが少しでもある時
- この施設ではもっと学べることがありそう
- 気になる利用者さんがいる
- 給料や待遇がよく働きやすかった
といったように、少しでも心残りに感じることがあれば、すぐに辞めるタイミングではありません。
退職をすることは、今後の経歴でもそれなりのリスクを負うことになります。
思い残すことがない状態で、退職の日を迎えられるように、もう1度働き続けることを検討してみましょう。
介護職をすぐ辞めると起こるリスク4選
介護職をすぐに辞めたいと思っても、勢いで辞めると何らかのリスクが生じることになります。
この見出しでは、介護職をすぐに辞めることで起こり得るリスクについて紹介します。
スキルが身につかず未経験扱いに
介護業界で働き始めてすぐは、比較的簡単に出来る生活援助を中心に行ったり、利用者の名前を覚えたりすることに必死で、介護のスキルを身に付けることは難しいです。
短期間で辞めればスキルが付いていないことが分かるので、同じ介護職に転職をしようとしても、未経験扱いとなる場合があり、転職に不利になります。
他の業種への転職であっても、アピールできるスキルがないため、スムーズな転職とはいかなくなります。
将来のことを考えれば、ある程度のスキルを身に付けるように続けることが大切とも言えます。
辞め癖がついてしまう
辞めてもすぐに仕事が見つかるから、という理由で安易に仕事を辞めると、それが癖になってしまう可能性があります。
すぐに辞める癖がつくと、離職理由の分析が出来ないまま新たな仕事に就くことになるため、同じことを繰り返してしまう悪循環に繋がります。
年齢が若いうちはすぐに仕事が見つかる場合が多いですが、年齢を重ねるごとにスキルや経験を重視されるようになり、スムーズな転職に繋がらなくなる場合があります。
辞め癖を付けないためにも、何が理由で辞めたいと感じたのか、自己分析をすることが大切です。
転職するときに不利になってしまう
早い段階で転職すると、次の転職先の採用者にとっては「どうせすぐに辞めるだろう」と思われて、マイナスの評価を受けやすくなり、転職で不利になります。
転職回数を気にしない職場では、とにかく人材が欲しい何らかの理由があり、ブラック企業である可能性も高いです。
早期退職は自分自身のマイナスイメージに繋がる他、転職で不利になるため、おすすめできません。
失業保険を貰えない可能性がある
仕事をすぐに辞めると、失業保険が貰えない可能性があります。
自己都合の退職で失業保険を受ける条件が、
- 失業中であること(労働する意思と能力があり、転職活動中)
- 離職日以前の2年間で雇用保険加入期間が通算12ヶ月以上ある
というのが理由になるため、短期の退職で上記の需給理由に該当しない場合があるかもしれません。
失業保険が受け取れない可能性があることを、予め理解しておきましょう。
介護職をすぐ辞めたいと思った時の対処法6選
この見出しでは、介護職を辞めたいと思ったときに出来る対処法を6つ紹介します。
誰かに相談する
仕事を辞めたいと悩んでいる場合には、一人で考えこまずに、周りの人に相談をしてみることが大切です。
相談をすることで、客観的な意見を聞けたり、自分自身も頭の中で思っていたことを整理することができます。
同じ職場でも相談出来る人がいるなら、具体的なアドバイスや、改善方法を得られるかもしれません。
身近な人に相談が出来ない場合は、福祉職向けに開設されている相談窓口を利用するのもおすすめです。
窓口では、制度や法律に関する知識を持った人と話をすることが出来るため、パワハラや契約違反といった悩みがあれば解決の糸口が見つかるかもしれません。
期間を決めて、そこまでは仕事を頑張る
勢いですぐに退職してしまうのではなく、まずは「3ヶ月だけ頑張ろう」と、続ける期間を決める方法もあります。
終わりを決めれば、そこを目指して続けるだけなので、嫌な仕事でも頑張るきっかけになります。
また、終わりが見えない状態では精神的にも辛く感じますが、自分で決めた期間まで頑張ろうと思える上に、そこまで頑張れれば自信にも繋がります。
決めた期間まで頑張ってみて、まだ出来そうだと思えば続けることも可能ですし、そのタイミングで改めて退職を検討することができます。
上司に不満を伝えたり、異動を希望したりする
仕事で不満に感じたことや、疑問に思うことがあれば、上司に相談することで確認やアドバイスを貰うことができます。
人間関係が問題なら、異動によって改善することもあります。
部署が変わればパワハラが無くなったり、人間関係の悩みから解放さることもあるでしょう。
シフトが辛ければ、環境が変わることで生活習慣の改善に繋がることもあります。
しかし、要望を伝えたければ、自分の業務はしっかりこなしている必要があります。
ストレスを溜めないようにする
ストレスをため込んでいくと、どんどん仕事が辛くなり悪循環です。
ストレスを溜め込まないように、
- 規則正しい生活をする
- 十分な休息をとる
- ストレス解消法を見つける
- 友人とのコミュニケーションや家族との時間をつくる
といったように、ストレスや疲れを溜め込まないようにすることが大切です。
仕事も頑張りすぎず、心に余裕を持って働くようにしましょう。
同僚とコミュニケーションを取る
せっかく同じ業界で、同じ環境で勤務する同僚がいるので、積極的にコミュニケーションを取ることも大切です。
同僚とのコミュニケーションを意識すると、仕事が円滑に進むようになったり、仕事を教えてもらいやすくなったりするため、働きやすい環境づくりに繋がります。
コミュニケーション能力は、他の職場でも役に立つスキルです。
もし退職することになっても、コミュニケーションスキルを役立てる場は沢山あるため、身に付けて損することはありません。
状況がよくならなかった場合は転職する
上司に相談したり、異動を申し出ても、辞めたい気持ちに変わりがなければ、別の施設に転職を考えることがおすすめです。
無理して続けることで、心身に悪影響が出る可能性もあり、精神疾患などに繋がることもあります。
自分の健康を最優先に考えて検討するべきです。
退職の時期を伝えたら引継ぎをしたり、退職の段取りをしっかり取れば責められることはありません。
辞める時の注意点
退職するときの行動は、その次に繋がる転職活動に影響が出る可能性もあります。
退職する時の注意点を把握しておくことが大切です。
この見出しでは、介護職を辞めるときの注意点を解説します。
引き止められても決まった時期に退職する
退職の意向を周囲に伝えて、もし引き止められたり、退職時期の先延ばしを提案されても、従う必要はありません。
無理に対応することなく、意思が固いことを伝えて対応しましょう。
施設によっては人材確保のために、退職をしぶる場合もあります。
なかなか退職の話が進まなければ、退職代行サービスなどを取り入れるのもおすすめです。
試用期間でも退職する意思をしっかり伝える
試用期間が設けられており、試用期間中に退職したくなっても、退職する意向はしっかりと伝えることが重要です。
試用期間も雇用契約は成立しているため、会社のルールは適応されます。
退職の意思を伝えて、職場のルールに従って退職の手続を取ることになります。
即日退職となることは原則ありません。 試用期間とはいえ、ばっくれて辞めることは社会人のマナーに反することです。
引き継ぎを確実に行う
すぐに辞める場合でも、引継ぎをおろそかにすると、トラブルに繋がる可能性もあります。
円満に退職するためにも、自分の業務は後継のスタッフにしっかり引継ぎを行いましょう。
引継ぎがされていないと、残された職員の負担になるだけでなく、利用者に迷惑をかける可能性もあります。
自分が辞めたあとに他のスタッフの迷惑にならないように、計画的に引継ぎを行うようにしましょう。
自分の希望にあった転職先を見つける
転職活動を行う場合には、自分の希望にあった転職先を見つけるようにしましょう。
希望する条件に優先順位を決めておくとスムーズです。
また、なぜ退職をしたのか、早期退職になった理由をしっかり分析することも重要です。
時に妥協も必要になるかもしれませんが、思っていた施設ではなかったり、職場環境が合わなかったりすることで、再び早期退職に繋がる可能性もあります。
様々な職場を見比べて自分にあった職場での勤務を目指しましょう。
辞める前に転職先を見つけておく
新たな転職先は、在職中に見つけるようにしましょう。
退職後から探すと、ブランクが出来てしまい、働く意欲がないのでは?と思われたり、転職に不利になることもあります。
また、いつ転職出来るか分からない不安を感じることや、収入が途絶えることで経済的に辛くなる可能性もあります。
在職中に転職活動をすることで、金銭的な心配はなくなり、退職してもすぐに働き始めることができます。
辞める方法、手順
この見出しでは、辞めるときの手順について詳しく解説していきます。
退職の意向を会社に伝える
退職を決意したら、退職の意向を上司に伝えます。
退職の意向を伝える相手は、直属の上司です。
直属の上司より上の立場の人に伝えてしまうと、トラブルに繋がる可能性もあります。
人間関係や待遇に不満がある場合でも、退職理由は「自己都合」にします。
退職の意向を伝える時期は、会社の就業規則に定められており、多くの施設では、退職日の1~2ヶ月前としている場合が多いです。
退職届を出す
退職の意向を伝えたら、退職届を用意します。
退職届は、正式な書類として事業所側で用意している場合もありますが、なければ自分で用意をします。
退職届には、
- 退職理由
- 退職日
- 退職届を制作した日付
- 署名と捺印
これらをボールペンで縦書きで作成します。
退職理由は「一身上の都合」と記載するのが一般的です。
転職先を見つける
退職の意向を伝えて、退職届の提出が済んだら、転職先を見つけます。
転職活動にかかる期間は様々ですが、退職日の1ヶ月前には遅くても転職活動をスタート出来るように準備をしておきましょう。
求人を探したり、どんな希望で働きたいのか考えたり、転職サイトに登録したりして準備を開始するのは、早くても問題ありません。
転職にかける時間は長い方だと半年ほど期間をかける方もいます。
妥協のないように準備を進めるのがスムーズです。
業務を次の人に引き継ぐ
すぐに辞める場合でも、受け持っていた業務の引継ぎや、利用者に関してまとめた情報などがあれば、次の人に引継ぎを行いましょう。
次の人が引継ぎ後もスムーズに業務が行えるように、ファイルを整理したり、業務マニュアルを作成しておくといいです。
引継ぎを開始する期間は、担当していた業務次第ですが、退職日の1ヶ月前くらいから引継ぎをスタートします。
すぐに辞める方法と、その注意点
この見出しでは、どうしてもすぐに仕事を辞めたいと思っているときに、仕事を辞める方法を紹介します。
最短で仕事は2週間で退職することができますが、この見出しでは早く退職する場合の注意点を解説します。
入社してすぐに退職する場合、退職までの2週間を欠勤にしてもらう
雇用契約で期間が定められていない場合、いつでも契約終了を申し込むことができます。
この場合は、解約の申込から2週間で雇用終了となります。
すぐに退職したい場合には、退職日までの2週間を欠勤としてもらいましょう。
正式な退職日まで出勤する必要がなくなります。
失業保険が対象になっている方は問題ありませんが、受給条件に該当しない場合は、退職後の仕事を見つけてから退職をするのがおすすめです。
後で職場に行く必要をなくすために事前準備は入念に行う
退職届を提出したのち、出社する予定がなければ、後で職場に行く必要がないようにするために、準備は入念に行いましょう。
- 会社から借りているものを返却
社員証、仕事着、備品類、退職時に付与されている健康保険証があれば返却
- 退職時に受け取るものの確認
年金手帳、雇用保険被保険者証、源泉徴収票、健康保険被保険者資格喪失証明、厚生年金加入証など
上記の項目で返却や受け取りが必要です。
郵送などで対応してもらえるかも確認が必要です。
早期退職を経験した人の声
ここでは、介護職をすぐにやめた人の経験をいくつか紹介します。
特養からグループホームに転職したけど、思ったよりきつい...
特養での勤務からグループホームに転職をして、週2で3ヶ月働きました。
面接は仕事内容は調理だけと言われて転職したのに、実際は調理だけではありませんでした。
話と違う、と思いながらも勤務していましたが、お局みたいな職員には怒鳴られるし散々です。
同僚には励まされますが、そのお局との勤務は気が重くて辛いです。
介護職は始めてからがしんどい!
介護職は無資格・未経験でも雇ってくれる求人が沢山あり、私も未経験から勤務を始めました。
しかし、実際仕事を始めてみると続けることが試練だと分かりました。仕事の特性上、向き不向きがはっきりしている仕事だと思います。
介護業界以外だと絶対管理職になれないような上司がいたり、短気で気分屋な人がいたり。嫌なことのほうが正直多いです。合わないと思ったら早めに決断をしたほうがいいと思いました。
辞めたいが、3ヶ月は頑張る
失敗をして落ち込んだり、前職と比較して辞めたくなったり、逃げ出したくなったりすることもあります。
でも、利用者の名前を憶えて、少しずつ馴染んできたところです。職場の人との関係は比較的良好で、悩みを聞いてくれたり、アドバイスを貰ったりしています。
不安や悩みは仕事内容に関する部分なので、最初の3ヶ月目までは頑張って続けてみようと思っています。
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介護業界以外への転職を考えている人は、リクルートエージェントがおすすめです。
リクルートエージェントは、あらゆる業界の求人を扱っている、日本最大級の転職エージェントです。
業界にこだわらずに幅広い候補から転職先を見つけたい方におすすめです。
キャリアアドバイザーの専門性が高く、各業界に精通しているため、的確なアドバイスを貰えるのも魅力です。
リクルートエージェントで求人を探す!転職サイトがおすすめな理由
早い段階で仕事を辞めた場合、ブランクを開けずに転職をしたり、ミスマッチを減らす職場を選んだりと、次の転職には注意が必要です。
転職サイトの活用がおすすめ出来る理由は、
- 幅広い求人から転職先候補を見つけることが出来る
- アドバイザーのサポートが受けられる
というのが転職サイトを利用するメリットです。
特に一人ひとりに担当のアドバイザーが付く転職サイトでは、経歴の棚卸が出来たり、退職理由などを分析して次に活かすことが出来るので、有意義な転職を進めることができます。
介護職をすぐに辞めることは出来る?辞める方法についてまとめ
- 介護業界の離職率は他の業界と比較しても特別高い水準にはない。
- 新人がすぐ辞めるのは、施設側にも問題がある場合もある。
- 辞める前に転職先を決めることが大切
介護業界は特殊な仕事内容から、仕事に向き不向きが大きく分かれる仕事でもあります。
しかし、離職する人も多い施設があるのは事実ですが、介護業界全体を見ると、近年は特に環境改善にも力を入れていることから、離職率は特別高い水準にあるわけではありません。
一方ですぐに介護職を辞める人がいるのも事実です。
なぜ退職しようと思ったのかをしっかり分析し、介護業界で働くことで心身の不調を感じるようであれば、早めに退職を検討するのも手段の一つです。
この記事では、おすすめの転職サイトも紹介しました。 退職理由の分析など、専任の担当者のサポートを受けながら、新たな仕事を見つけるきっかけとして、転職サイトの利用もおすすめです。