デイサービス(通所介護)とは|利用目的や料金・利用条件まで全て解説

この記事は専門家に監修されています

介護支援専門員、介護福祉士

坂入郁子(さかいり いくこ)

「デイサービスって結局どんなことをするところなの?」

「サービス内容や利用料金、デイサービスの目的について分かりやすく教えてほしい!」

このように考えたことはありませんか?

身近な人に介護が必要になった際におすすめされる機会が多いのがデイサービスです。

デイサービスとは、要介護認定を受けた利用者が可能な限り自宅で生活を行えるようにするための介護保険サービスの一つです。

今回は、デイサービスで実際に実施されているサービス内容や利用料金、職員体制などについて詳しく解説します。

この記事を読めば、デイサービスに関する基本的な知識を得ることができるでしょう。

デイサービスについてざっくり説明すると
  • 要介護1~5の人を対象とした通所介護
  • 要介護者の支援およびQOLの向上を目的とする施設
  • 基本サービス料以外の食費やその他実費に関しては自己負担となる
  • バランスのとれた食事の提供や機能訓練、レクリエーションのなど充実した時間を過ごすことができる

デイサービス(通所介護)とは

高齢者と介護スタッフのイメージ

デイサービスは、「通所介護」と言われるもので、利用者は日中介護施設に通い、日帰りで介護サービスを受けることができます要介護1~5の認定を受けた人が対象となっており、要支援1・2の人が利用することはできません。

主に在宅介護を受けている要介護者が利用をしており、老人ホームのように入所を目的とした施設ではありません。また、介護施設には介護職員らが常駐しており、入浴や食事、排泄などの介護だけではなくレクリエーションを楽しむことも可能です。

施設ごとに特色が異なり、中には料理に特化した施設や認知症対応した施設など、様々な施設が存在しています。

デイサービスは利用者の自立支援を目的としており、利用者が自分でできることは自分で行うように支援を行っています。そのため、利用者が持つ能力や興味・趣味に合わせたプログラムを提供し、利用者が積極的に参加できる環境を整えています。

デイサービスの目的

厚生労働省では、デイサービスの目的を以下のように示しています。

通所介護の事業は、要介護状態となった場合においても、その利用者が可能な限りその居宅において、その有する能力に応じ自立した日常生活を営むことができるよう生活機能の維持又は向上を目指し、必要な日常生活上の世話及び機能訓練を行うことにより、利用者の社会的孤立感の解消及び心身の機能の維持並びに利用者の家族の身体的及び精神的負担の軽減を図るものでなければならない

通所介護及び療養通所介護(厚生労働省)

上の文章を読むと分かるように、デイサービスは要介護者の支援及びQOL(クオリティオブライフ)の向上を目的とする高齢者向けの施設であり、介護保険が適用されます。要介護者の生活水準を上げるだけではなく、在宅介護で生じる介護者の負担を軽減することも一つの目的となっています

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デイサービスの具体的な内容

デイサービスの具体的な内容

デイサービスでは主に次の5つのサービスが展開されます。

  • 食事
  • 機能訓練
  • レクリエーション
  • 入浴
  • 送迎

では、それぞれのサービス内容について詳しく見ていきましょう。

食事

デイサービスでは食事の提供を行います。午前中から夕方にかけて施設に滞在するため、昼食・夕食・そしておやつが出されることがほとんどです。

食事は生活の基盤であり、健康的な生活を送る上では欠かせないものです。しかし、高齢になるとどうしても食事の量や回数が減ってしまったり、様々な事情により食事が食べられなかったりと、食事内容に偏りが生じやすくなってしまいます。

このような理由から、在宅介護では食事の準備も大変な負担となってしまいますが、デイサービスを利用することでバランスの考えられたおいしい食事をとることができるようになります

また、デイサービスでは他の利用者も一緒に食事をとります。他の人との会話やコミュニケーションを取りながら楽しく食事ができるため、家で食べるよりも高い満足度を感じる利用者も多いです。

さらに、通常の食事料金に加算(サービス加算)することで、栄養改善サービスを受けることもできるようになっています。

施設によっては帰り際にお弁当を購入できるところもあります。

お弁当を購入できる施設では、利用者が自宅で食べる際の手間を省くことができます。また、外出先での食事にも利用できるため、デイサービス利用者にとってはとても便利なサービスと言えます。

機能訓練

機能訓練とは、日常生活で行われる動作を改善・維持するための訓練のことを言います。体だけではなく脳のトレーニングもこの機能訓練に含まれることもあります。

具体的な活動には次のようなものがあります。

  • ラジオ体操
  • 歩行訓練
  • 脳トレ
  • マッサージ
  • 口腔体操
  • 関節可動域訓練 など

デイサービスで行われる機能訓練は「リハビリ」とは異なります。リハビリには必ず医師の指導が必要ですが機能訓練はそのような決まりはありません。

サービスの提供者に関しても違いがあります。

有資格者が行わなければならないリハビリとは異なり、デイサービスの機能訓練は介護職員が行っているケースがほとんどとなっています。

また、機能訓練は利用者の状態に合わせて、個別にカスタマイズされたプログラムが組まれます。利用者ができる範囲で少しずつ目標を設定し、それに向けて訓練を繰り返すことで、日常生活での動作を改善し、自立支援に繋がります。

デイサービスの機能訓練については以下の記事でも詳しく解説しています。

デイサービスでリハビリは受けられる?機能訓練の内容やデイケアとの違いも解説

レクリエーション

デイサービスではレクリエーションの時間が設けられています。サービスが提供される施設に応じてレクリエーションの内容は異なりますが、障害のある利用者でも安全に参加しやすいものが用意されているので、安心して楽しむことが可能です。

また、レクリエーションは、利用者が楽しめるだけではなく機能訓練の一環としての意味合いを持ちます。

レクリエーションの具体的な活動には次のようなものがあります。

  • ちぎり絵リレー:チームを作り、お題に合わせて絵を完成させるゲーム
  • 連想ゲーム:お題に合わせてどんどん連想していく脳トレゲーム
  • お手玉山崩しゲーム:お手玉を使って山崩しをするゲーム

このように、要介護度に左右されず様々な状態の人が一緒になって楽しめるレクリエーションが用意されています。

入浴

デイサービスでは、介護員による介助を受けながら入浴をすることができます。介護員は、自力で出来ることは利用者自身に取り組んでもらいながら、体の洗浄や衣服の着脱をサポートします。

デイサービスによって、個室や大浴場など浴室のタイプは異なりますが、大浴場に利用者が順番に入浴するスタイルがほとんどです。

なお、介護度が重度になるにつれ入浴が難しくなるため、そういった場合は介護専用の入浴マシーンを利用します。

入浴は体を清潔に保つと同時に精神面にも良い影響を与えます

一人暮らしや在宅介護だと、どうしても入浴に関する不安や不満を抱えがちになってしまいますが、デイサービスでは専門のスタッフが安全に入浴のサポートをしてくれるため、その心配はありません。

また、場合によってはシャワーチェアや手すりといった福祉用具等が使える上、車いすなどのまま入浴できる機械浴などもあります。

また、デイサービスでは入浴後の身体のケアも行われます。入浴後には、介護員によるマッサージやローションなどを用いたスキンケアが行われることがあります。これにより、利用者の健康を維持しながら、快適な入浴体験を提供しています。

送迎

デイサービスを利用する際は、自宅までの送迎もサービス内容に含まれます。

自宅から施設へ向かうときも、反対に施設から自宅へ帰るときも車で送迎してもらえます。車いすのまま乗降可能なリフト者もあり、どんな状態の人でも安全に安心してデイサービスへと通うことができるようになっています。

自己負担額は往復100~200円程度なので、是非利用したいサービスですが、送迎できる距離には限りがあります。車で30~40分程度の距離を限界としている施設が一般的なため、それ以上距離が遠い場合はご家族の送迎が必要です。

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料金と利用者の自己負担

デイサービスを1割負担で利用した場合の利用料目安は次の通りです。

要介護区分 3時間以上4時間未満 4時間以上5時間未満 5時間以上6時間未満 6時間以上7時間未満 7時間以上8時間未満 8時間以上9時間未満
要介護1 364円 382円 561円 575円 648円 659円
要介護2 417円 438円 663円 679円 765円 779円
要介護3 472円 495円 765円 784円 887円 902円
要介護4 525円 551円 867円 888円 1,008円 1,026円
要介護5 579円 608円 969円 993円 1,130円 1,150円

出典:厚生労働省「令和元年度介護報酬改定について」

上の表を見ると分かるように、デイサービスの利用料金は介護度と利用時間によって定められています。自己負担1割で利用する場合、1日当たり1,500円程度だと考えておけばいいでしょう

ちなみに、利用料金は本来であれば「円」ではなく単位で計算されます。そのため地域によって差がありますが、たいていの場合1単位当たりおよそ10円で換算できるため、上の表の数字も1単位当たり10円換算で表記しています。

また、送迎を行わない場合は上記の自己負担額から片道47円減額されます。さらに施設の規模によっても料金は異なり、大規模型であれば小規模型よりも利用料金が安くなります。

サービス加算の内容

先に述べた基本利用料の他に、サービス加算というものがかかることがあります。サービス加算とは、追加で必要なサービスに対する単位数が定められているもので、具体的な例としては次のようなものがあります。

  • 口腔機能向上加算(150単位/回):口腔機能の低下及びそのおそれがある利用者の口腔機能改善管理指導計画作成、個人指導を行った場合に追加される料金
  • 栄養改善加算(150単位/回):低栄養状態及びそのおそれがある利用者に対する栄養状態改善のための相談や管理を行った場合に追加される料金
  • 入浴介助加算(50単位/日):入浴中の利用者の観察・介助を行った場合に追加される料金

介護保険対象外の料金は自己負担

利用料やサービス加算以外にも、保険対象外の料金があります。その場合の料金は全て自己負担となるので注意しましょう。介護保険対象外にあたるのはおやつを含む「食事」と日用品の備品代などの「その他実費」です

デイサービスで提供される昼食やおやつは利用料金に含まれていないため、追加で費用がかかります。

施設によって1回の食費は異なりますが、多くの場合が500円~1,000円程度に設定されています。また、施設によっては食事が提供されず、この費用が必要ないケースもあります。

その他の日用品に関してですが、施設が用意している日用品を使用したらその分料金が発生します。ほとんどのものが持ち込み可となっているので、費用を押さえたい場合は自分の私物を持参すると良いでしょう。

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利用条件と介護度の関係

介護の負担を軽減し、利用者の自分らしさを取り戻すために非常に重要な役割を果たしてくれるデイサービスですが、誰しもが自由に利用できるものではありません。デイサービスを利用するためにはまず要介護認定を受ける必要があるのです。

要介護認定とは、その人に必要な介護度を数値化したもので、要支援1・2もしくは要介護1~5の7段階に区分分けされます。その中でデイサービスを利用できるのは要介護1以上の認定を受けた人のみです。

要介護認定を受けるためには、市区町村の窓口へ申請書を提出する必要があります。その後、一次審査と二次審査を終え、ようやく認定結果の通知が自宅へ届きます。

認定後は担当のケアマネージャーとケアプランを作成し、サービスを受ける事業所を選びます。そこで最終的な調整が終わり事業所と契約が済めば、ようやくデイサービスの利用を開始することができるのです。

なお、要介護認定を受けられるのは基本的に65歳以上の高齢者となっています。ただし、64歳以下でも特定疾病を抱えている場合は申請することも可能です。

要介護認定についてこちらの記事で詳しく解説しています。あわせてご覧ください。

要介護認定とは?仕組み・実施方法や認定基準・要介護と要支援の違いまで徹底解説!

デイサービスのメリット・デメリット

デイサービスを利用するにあたり、知っておきたいメリット・デメリットについて解説します。

メリット

まずはメリットについてです。デイサービスを利用するメリットはたくさんありますが、主なポイントとしては次の4つが挙げられます。

デイサービスのメリット
  • 栄養バランスの良い食事がとれる
  • 入浴やトイレなど日常動作の介護をしてもらえる
  • 機能訓練を受けることができる
  • 他の利用者と交流することができる

デイサービスでは昼食やおやつを提供してくれる施設がほとんどです。高齢者になるとなおさら食生活に偏りが生じやすいのですが、デイサービスでは栄養バランスの良い食事をとることができます。

また、入浴や排せつ、食事の介助など日常的なケアを受けることができるため、安心して通所することができるでしょう。他の利用者との交流を通し、高齢者の孤立を防ぐことができる環境である点もメリットの一つです。

また、在宅介護をしている場合、介護者には「1日介護をお休みできる」というようなメリットもあります。

デメリット

次にデメリットについてです。

デイサービスのデメリット
  • 費用面での負担がある
  • ストレスを感じてしまう可能性もある

デイサービスでは通常の利用料金にサービス加算や介護保険対象外の料金が追加されます。介護度が重度になるにつれ利用料金も高くなるため、費用面で負担を感じるケースも少なくはありません。

また、他の利用者やスタッフに対して気を遣ってしまう高齢者は、デイサービスの環境をストレスに感じてしまうことがあります。

利用者自身が気持ちよく過ごせることが何よりも大切ですので、小規模型の施設を検討するなど、対策を考える必要があるでしょう。

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デイサービス施設の職員体制

デイサービスの職員イメージ

デイサービスを提供する施設では、次のような職員を配置する必要があります。

<デイサービスの人員配置基準>

職員 配置基準
管理者 専従の常勤者1名(兼務可)
介護職員 専従で1名(利用者が15名を超える場合は1人増えるごとに0.2名以上の介護職員を配置)
看護職員 専従で1名以上
機能訓練指導員 専従で1名以上
生活相談員 専従で1名以上

上記の表にある生活相談員または介護職員のどちらかは必ず常勤でなければなりません。また、定員が10名以下の地域密着型通所介護事業所には、看護職員または介護職員のどちらか1名が配置されています。

介護職員や看護職員の他に生活相談員が在籍しているため、日常生活の悩みなどを相談することが可能です。このような職員配置によって、充実した介護サービスを受けることが可能になっています。

ここからは、それぞれの職員が担っている役割について簡単に説明していきます。

管理者

管理者は事業所の管理を行っている職員です。施設によっては、以下の職種と兼任して管理者になっているケースもあります。

介護職員

デイサービスにおいて、利用者の全般的な介護を行う職員です

以上で紹介したような、食事・入浴介助、レクリエーションの実施など業務内容は多岐にわたります。

看護職員

看護職員は、看護師または准看護師が存在します。利用者の健康管理などを主に担当しています

具体的な業務内容としては、

  • バイタルチェック(血圧・脈拍・体温)
  • 服薬管理
  • 健康観察
  • 医療管理
  • 急変時への対応・応急措置

などが挙げられます。

機能訓練指導員

機能訓練指導員は身体機能の訓練を担当している職員で、利用者とはリハビリの際などに関わります。

機能訓練指導員が所持している資格としては以下のようなものがあげられます。

  • 作業療法士
  • 理学療法士
  • 言語聴覚士
  • 看護師
  • 柔道整復師
  • 鍼灸師
  • あん摩マッサージ指圧師

生活相談員

生活相談員はデイサービスにおける利用契約の手続きを行ったり、ケアマネージャーと利用者の間に入って連絡を取る役割を持ちます。利用者やその家族の相談を受けることも生活相談員の役目です。

自治体により要件が異なる場合はありますが、主に以下のような資格を所持しています。

  • 介護福祉士
  • 社会福祉士
  • 精神保健福祉士
  • 社会福祉主事任用資格

デイサービスの種類(お泊まり・特化型・認知症対応)

デイサービスには、一般的な施設の他にリハビリに特化しているところ・入浴に特化しているところ・宿泊が可能なところなど様々な種類があります。

ここでは、「お泊まりデイサービス」「特化型」「認知症対応」の3種類のデイサービスについて解説していきましょう。

お泊まりデイサービス

お泊まりデイサービスとは、通所介護ができる施設で日中の介護サービスを受けたあとそのままその施設に宿泊することができるサービスのことです。

お泊まりデイサービスのメリット
  • 慣れ親しんだ施設・スタッフにより安心して利用することができる
  • 介護者や家族の負担を軽減することができる
  • 家族以外とコミュニケーションをとることができる

お泊まりデイサービスは普段から関わりのあるスタッフや慣れた施設での宿泊となるので、高齢者も家族も安心して利用することができるでしょう。

お泊まりデイサービスのデメリット
  • 介護保険の適用外
  • プライバシーの確保が難しい

お泊まりデイサービスは介護保険が適用されないため、全額自己負担となります。また、宿泊する部屋が個室でない場合はパーテーションなどで仕切りをつけるため、プライバシーが十分に確保できないケースもあります。

同じように宿泊ができる介護サービスとしてショートステイ(短期入所生活介護)があります。

お泊まりデイサービスではデイサービスで使用する施設に宿泊するのに対し、ショートステイでは特別養護老人ホームや介護療養型医療施設など専用の施設を使用します。

そのため、ショートステイでは個室が割り当てられることが多く、お泊まりデイサービスよりもプライバシーの確保が確実でしょう。

また、お泊まりデイサービスが介護保険適用外なのに対してショートステイは介護保険が適用されるという違いもあります。

お泊まりデイサービスとは?ショートステイとの違いや費用・デメリットまで解説

特化型

特化型には主に2種類あります。

まず、特化型としてよく知られているのはリハビリ特化型デイサービスのことです。

入浴や食事などの日常的な支援は必要ない場合や、一般的なデイサービスに通いづらいが機能訓練は受けたい場合など、介護保険を利用して機能訓練を受けたいと考える人がよく利用しています

リハビリ特化型デイサービスのメリット
  • 理学療法士・作業療法士・言語聴覚士などリハビリ専門スタッフが在籍している
  • 短時間に集中してリハビリを行えるため時間や費用を抑えられる

食事介助や入浴支援などの直接的な介護がなく、機能訓練にサービスが集中しています。そのため時間や費用を抑え、しっかりと機能訓練を行うことができるという特徴があります。

リハビリ特化型デイサービスのデメリット
  • 医師の配置が義務ではないため、医師のサポートが必要な人には向いていない
  • 入浴や食事などのサポートがない

機能訓練だけではなく日常的な支援を必要とする人には向いていないので、介護度が重度になってくると利用するのが難しくなります。

また、特化型として趣味特化型デイサービスも存在します。

これは、個人の趣味やに合わせて提供される、楽しみながら過ごすデイサービスです。

ここでは、クッキング、フラワーアレンジメント、編み物、ネイルなど、多彩な趣味に対応しています。

さらに、外出の機会も提供され、観光地や行きたい場所へ日帰りで出かけ、旅行の楽しさを味わうことも可能です。

このデイサービスは、個人の趣味やニーズに焦点を当て、生活を豊かにする魅力的な選択肢となっています。

認知症対応

認知症の方を専門とした認知症デイサービスも存在します。認知症デイサービスでは、可能な限り住み慣れた自宅で自立した生活を送れるように介護サービスを提供します。

一般的なデイサービスとサービスの主な流れは共通していますが、より認知症の方に配慮した内容で行われます。認知症専門のデイサービスを利用するためには次のような利用条件を満たさなければなりません。

  • 自分が住んでいる市区町村の事業所であること
  • 要支援1・2もしくは要介護1~5の認定を受けていること
  • 医師により認知症と診断されていること

認知症デイサービスの詳細な情報については以下の記事をご覧ください。

認知症対応型通所介護(認知症デイサービス)とは?対象者や定員・利用条件も紹介

事業所によって細かな対応の仕方が異なるため、利用する前にはしっかりと施設選びのための情報収集をすると良いでしょう。

デイサービスの利用の流れ

要介護認定の申請・通知が終わると、いよいよデイサービスの利用に向けての手続きが始まります。ここではデイサービス利用方法について、サービス開始までの流れを詳しく解説していきましょう。

1. ケアプランの作成

デイサービスの利用条件を満たしたら、まずはケアプランの作成を行います。これは、ケアマネージャーに依頼をせず自分で作成することも可能です。

ただし、ケアプランの作成には専門的な知識を要するため、ケアマネージャーを通して行うのが一般的です。

プランの作成は利用者の様子だけを見て一方的に組み立てるわけではありません。利用者そして家族の悩みや希望を参考にし、具体的な計画を立てていきます

要望がある場合はケアプラン作成時にしっかりとケアマネージャーに伝えておきましょう。

2. 事業所の選定

ケアプランの作成が終われば、実際にサービスを受ける事業所を選定します。事業所によって料金やサービスの内容などに異なる部分があるのでしっかりと確認しておくことが大切です。

また、ケアプランの内容によっては、訪問介護などデイサービス以外の介護サービスを利用する場合もあるでしょう。サービス提供者が異なればそれぞれの事業所と契約を結ぶ必要があります。

3. 契約

事業所の選定が終わり、情報共有や確認などの最終調整が終われば事業所との契約へと進みます。

4. デイサービス当日

契約した事業所でケアプランに基づく介護サービスを受けることができます。

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デイサービスの一日のスケジュール例

デイサービスの一日の過ごし方の例を見ていきましょう。なお、下記の表は一般的な例であり、実際の流れはサービスの内容や施設により異なります。

時間 サービス内容
8:30 自宅までお迎え
9:30 体温等の健康状態のチェック
10:00 入浴
11:30 機能訓練(嚥下体操など)
12:00 昼食
13:30 レクリエーション
15:00 おやつ
15:30 レクリエーション
17:00 自宅までお送り

機能訓練や食事、そしてレクリエーションの内容は施設によってそれぞれ異なりますが、一般的なデイサービスでは表のようなスケジュールで一日を過ごします。レクリエーションの中に機能訓練を取り入れていることもあります。ゆったりとした時間を楽しみつつ、充実した一日を過ごすことができるでしょう。

デイサービスの利用がおすすめなケース

デイサービスは利用条件に当てはまるからと言って、必ずしも利用しなければならないものではありません。しかし、利用することのメリットは多く、充実した日々を過ごすことができるのも事実です。

ここではデイサービスがどんな人におすすめかについてまとめていきましょう。

入浴等の日常行動が困難な場合

要介護1以上の状態では、日常生活の動作を一人で行うことが難しくなります。

入浴や食事、排泄など一人で行うことに不安を感じる人もいるでしょう。そんな時はデイサービスを利用することで専門的な支援を受けることが可能です。

特に入浴支援は慣れていない人に支援してもらうのはなかなか大変です。デイサービスで入浴支援を受けることで安心かつ安全に清潔さを保つことができるでしょう。

バランスの良い食事の提供が難しい場合

健康的な生活を送る為には食事が非常に大切な基盤となります。

しかし、毎日バランスの良い食事を作るのが難しい場合や、食事の時間が楽しくないという場合など何かしらの理由で食事をとるのが難しいケースもあるでしょう。

そんなときは食事を提供しているデイサービスを利用することで、栄養バランスの整った食事をとることができます。利用者の状態に応じた食事を提供してくれる上に、他の利用者とのコミュニケーションを楽しみながら食事をとることが可能です。

介護者側の負担軽減にもつながります。

家族の介護負担の軽減を考えている場合

在宅での介護を続けていると、日常生活の支援やバランスの良い食事の提供など介護に多くの時間を割かれます。

そんなとき、デイサービスの施設を利用することで、介護者の自由な時間が増え、介護に対する負担の軽減へと繋がります。

在宅介護では、介護疲れによる共倒れ状態に陥る恐れがありますが、デイサービスを利用すると専門のスタッフが介護をしてくれるため、家族も安心して休息をとることができるでしょう。

家から出る機会があまりない場合

高齢になると外に出る機会が減ってしまうケースが多いです。

さらに要介護認定を受けているとなると、自分1人では外に出るのが難しく、引きこもりがちになってしまう恐れがあります。

デイサービスを利用することで他の利用者やスタッフとのコミュニケーションをとることができ、高齢者の孤立を防ぐことができます。社会参加を促すことで自分らしさを取り戻す人もいるでしょう。

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デイサービスとデイケアの違いは?

同じ通所系の介護サービスに「デイケア」というものがあります。名称が似ていますが、この2つのサービスは目的が異なります。

ではデイサービスとデイケアの違いについて詳しく見ていきましょう。

デイケアは機能回復が主な目的

前述したように、デイサービスとデイケアでは利用を通して利用者にどのようなサービスを提供するのかという目的が異なります。

この記事でも述べたように、デイサービスの目的は「利用者が自宅で自立した日常生活を送ることができるように支援すること」で、日常生活に対する介護が中心となっています。

一方、デイケアの目的は「身体機能の回復・維持、日常生活の回復、認知機能の改善」となっており、リハビリなどの医療的ケアに力を入れています

人員体制の違い

提供するサービス内容や目的が異なると同時に、配置される人員体制も異なります。

デイサービス デイケア
介護士
看護師
機能訓練指導員
生活相談員
介護士
看護師
リハビリ専門職
医師

表を見て分かるように、デイケアでは医師とリハビリ専門職が常駐しています。そのため医療ケア体制が整っており、重症者や緊急時の対応が可能です。

小規模多機能型居宅介護でもデイサービスが使える

小規模多機能型居宅介護は地位式密着のサービスとして誕生したものであり、通いと宿泊、施設から訪問など、複数のサービスを1つの事業所から受けられるようになっています。

小規模多機能型居宅介護を利用している人ならデイサービスが使えます。その場合、利用回数の制限がなく何回でも利用可能となっています。

ただし利用回数が少ないのであればデイサービスを利用するよりも高くつくこともあります。また、小規模施設のため定員が少なく、空きがないという場合もあります。

デイサービスとデイケアの違いについては、こちらの記事でも詳しく解説をしていますので、併せてご覧ください。

デイサービスとデイケアの違いは?選び方や料金・利用の目的などを徹底比較

学研ココファンのデイサービスの特徴

ココファンのデイサービスで実施している「脳元気タイム」では、認知症予防や認知症の進行抑制に効果的なトレーニングを行うことができます。

学研脳力開発研究室と東北大学の共同研究により生み出された、「脳活性度」の高いアクティビティを継続的に行う点が特徴です。

これらの活動を通して大脳・前頭前野を効果的に鍛えることで、認知症の予防・改善に大きな効果が期待できます。

ご家族の介護負担の軽減をしようと考えている方や、身体的なリハビリと合わせて脳の健康維持も行いたい人にも、ぜひ検討していただきたいサービスです。

要介護度が高い方にもご満足いただいており、本格的な認知症予防プログラムを実践したい場合にも非常におすすめです。

ココファンのデイサービス事業所は全国40箇所以上に設置しておりますので、近くの事業所をぜひチェックしてみてください。

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デイサービスについてまとめ

デイサービスについてまとめ
  • 利用するには要介護1以上の認定が必要
  • 介護保険が適用されるが、食費やサービス加算については自己負担となる
  • サービス内容は主に機能訓練・入浴・食事・レクリエーション・送迎の5つ
  • 特化型・認知症対応など様々なデイサービスが存在する

今回の記事ではデイサービスにおけるサービス内容や利用料金目安、利用方法などについて解説しました。

デイサービスには認知症対応・リハビリ特化型など様々な種類が存在します。デイサービスの種類だけではなく施設ごとにサービス内容の詳細は異なります

それぞれ利用者の状態に応じたサービス内容が用意されているため、施設の選定の際に自分に合った施設を見つけることが大切です

利用差本人の自分らしさを取り戻すため、そして家族や介護者の負担を減らすため、デイサービスの利用を検討してみてはいかがでしょうか。

この記事は専門家に監修されています

介護支援専門員、介護福祉士

坂入郁子(さかいり いくこ)

株式会社学研ココファン品質管理本部マネジャー。介護支援専門員、介護福祉士。2011年学研ココファンに入社。ケアマネジャー、事業所長を経て東京、神奈川等複数のエリアでブロック長としてマネジメントに従事。2021年より現職。

監修した専門家の所属はこちら

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