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小児科看護師は本当に辛いの?辛いと感じる理由や役割・仕事内容・必要なスキルを解説

2024年11月28日
その他

この記事は看護師に監修されています

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看護師

城戸あき(しろと あき)

「小児科看護師は辛いって聞くけど、本当?」

このような疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか?

小児科は幼児や乳児などの診療を行う専門科です

様々な病状に関する知識が求められる上に、子どもの様子から症状を汲み取る必要があり、難易度の高い仕事であるのは間違いありません

こちらの記事では、小児科看護師が辛いと言われている理由や業務内容、仕事をする上で大切なことなどを解説していきます。

小児科看護師に興味がある方にとって役立つ内容となっているので、ぜひ最後までお読みください!

小児科看護師についてざっくり説明すると
  • 上手に症状を伝えられない子どもを相手にするので、辛い面は多々ある

  • 対応が上手な先輩看護師の真似をしよう

  • 看護師資格があれば誰でも小児科看護師になれる

  • 子どもが好きな方は小児科看護師に向いている

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小児科に勤務する看護師の仕事内容は?

小児科看護師の仕事内容には、外科・内科・精神科などの要素が全て含まれます。

大人の場合は病状によって診療する科が異なるため、担当する科の専門性を高めることが重要です。

しかし、小児科では様々な病状に関する知識が求められるので、学ばなければならないことが多く、難易度が高いです。

小児科で働く看護師の役割・仕事内容

幼児は病気の症状や自分の具体的な辛さを上手に伝えることができないので、医師や看護師が病状を把握しなければなりません

小児科看護師は観察力や洞察力を駆使して病状を読み取るアセスメント能力が求められます。

プレバレーションという、イラストや人形を用いて治療内容について説明するなど、子どもの理解度に合わせた対応を行うこともあります。一般的な診療科よりも、観察力や洞察力、説明力を磨く必要があり、業務負担は重いと言えるでしょう。

また、子どもだけでなく保護者への説明も小児科看護師の大切な仕事です。両親は、子どもの病状や今後の成長や治療に大きな不安を持っています。

保護者が安心できるように、治療や検査について分かりやすく説明を行ったり、在宅でのケア方法を指導したり、時には相談に乗ったりすることも小児科看護師に期待されている役割の一つです。

インフォームドコンセントで子どもの意思の尊重も大切なこと

インフォームド・コンセントとは患者の了解を得ることを意味しますが、小児科ではよく「インフォームド・アセント」という言葉が用いられます。

これは、保護者の意志だけではなく子ども本人の意志も尊重しようという考え方で、インフォームド・アセントには下記の4つの要素があります。

  1. 子どもの発達段階に応じて理解しやすい説明を行うこと

  2. 検査結果や処置の内容を、できるかぎり子どもが理解しやすいように説明すること

  3. 子どもの心を傷つけないように臨床的に考えながら説明すること

  4. 子どもが納得しているのか、していないのか意思表示できるように工夫すること

上記のように、子ども相手であっても適切に治療を行い、できる限り理解してもらうことが大切なこととして重要視されています。

また、小児科は専門性に特化した幅広い治療分野との連携が欠かせないため、他分野の医師や看護師との情報共有、最善の治療方法を話し合う検討会、他診療科とのスケジュール調整、検査スケジュールの組み立てなども行います。

子どもにとって頼れる存在として、小児科看護師には治療するスキルだけでなく調整能力が必要なのです。

小児科の看護師が行う基本的な医療行為

一般的な小児科の看護師が行う医療行為には、具体的に下記のようなものがあります。

  • 診察の介助

  • 採血

  • 点滴(クリニックの場合は医師が行うことが多い)

  • レントゲン撮影の準備

  • 溶レン菌やインフルエンザなどの検査

  • 予防接種

  • 乳児の健診計測

また、小児科は幅広い診療科に対応している場合もあり、クリニックによっては循環器や栄養、血液、アレルギー、悪性腫瘍、発達神経、内分泌などの診察を行っています。

子どもは処置や治療を怖がってしまい、いきなり身体を動かしてしまう恐れがあるため、小児科の看護師は医療の技術だけでなく子どもを安心させたりするための経験が重要なのです。

小児科看護師の辛いことは?

大人を治療する場合とは異なり、小児科看護師には幅広い知識と子どもに合わせた臨機応変さが求められます。

こちらのトピックでは、小児科看護師の辛さについて解説していきます。

全力を尽くしても救えない子もいる

小児科には様々な症状の子どもたちが入院しており、中には症状が悪化してしまったり最悪のケースだと亡くなってしまう子もいます。

子どもを看取るのは精神的に辛く、また保護者への接し方も非常に気を遣うので、厳しい場面と言えるでしょう。

特に子ども好きな看護師にとっては大きな悲しみを伴うので、精神的にダメージを負ってしまう方も少なくありません。

苦しむ子どもたちをケアし続けなくてはならない

小児科には様々な状況の子どもたちがいるので、子どもたちが苦しんでいる状況を常に見ている仕事とも言えます。

遊んで怪我をしてしまった程度の治療であれば精神的にも楽ですが、中には重い病気や障害を患って入院している子どももいます。

他にも、薬の副作用で苦しい思いをしている子もいるので、精神的な負担を感じる看護師は少なくありません

実際に、苦しんでいる子どもを見ると辛いと感じてしまう看護師は多く、仕事といえども辛い場面に遭遇するケースが多い点は知っておきましょう。

子どもだけでなく親への接し方も難しい

子どもは症状や自分の気持ちをうまく表現できないので、子どもと意思疎通を図ることに難しさを感じる場面もあります。

また、自身に子育ての経験が無かったり身近で子どもと接する機会が少ない方は、子どもとの関わり方や接し方に難儀することも多く、思うように仕事が進まないケースもあるでしょう。

しかし、治療を受ける子どもや保護者側からすると、子どもが安心して時間を送れる環境づくりに配慮してくれる看護師は非常にありがたいものです。

子どもが慣れない病院での入院生活をすることになり、親から離れる寂しさや治療に対する恐怖などを緩和してくれるような看護師は、とても身近に感じられて安心を与えてくれる存在です。

そのような頼られる看護師になるためにも、保護者から次のような点について普段の生活の様子をヒアリングしておくと良いでしょう。

  • 眠る前の習慣

  • 好きなキャラクターや絵本、ぬいぐるみなど

  • 今のブーム

  • 泣いたときに落ち着かせるあやし方

上記のように、その子の特性を少しでも知った上で接していくと、子どもと保護者も安心してくれます。

対応が上手い人の真似をするのがおすすめ

手っ取り早く看護師としてのスキルを高めるためにおすすめなのが、子どもや親との接し方が上手な先輩看護師の真似をすることです。

特に、思春期にさしかかる年頃になると関係性の構築が難しくなる場合がありますが、患児と円滑にコミュニケーションが取れなかったら先輩に相談してみると良いでしょう。

客観的に分析することで次の機会に活かすきっかけが掴める可能性があるので、経験豊富な先輩に頼るのは大切なことです。

看護師は患児や保護者から怒りをぶつけられることがありますが、見方を変えると看護師が患児と家族にとって身近な存在だからこそとも言えます。

クレームを言われたり理不尽な態度を取られたりしてしまうと精神的に疲れてしまいますが、独りで抱え込まずに頼れる先輩に相談して、冷静に対応方法を見つめ直してみてください

スタッフ間でしっかりと患者と家族の情報を共有し、解決に向けた話し合いなどをしておくことも重要です。

小児科特有の看護技術が必要

小児看護において難しいとされる技術に、採血やルート確保、ルート固定、与薬量の細かさなどが挙げられます。

また、小児科は点滴の自己抜去や与薬に関する小さなミスなどが重大な事故につながるリスクが高いので、日頃から丁寧に処置を行わなければなりません。

実際に、仕事の責任感の重さや失敗することに対する恐怖や不安から「仕事に行くことが怖くなった」という経験を持つ小児科看護師は少なくなく、小児科特有の看護技術が必要になる点は覚悟しておきましょう。

さらに、経験者の口コミなどを見ると「小児科は達成感を得られにくい」とも言われているので、意識的に考え方を変えていく必要があります。

例えば、ミスをしてしまっても「次は同じことを繰り返さない」と前向きな気持ちで考えるようにしつつ、失敗してしまった経緯や原因を追究するのも大切なことです。

失敗を振り返る習慣が身に着くと自然と看護スキルが高まり、失敗に対する恐怖心も取り除かれるので、自分に自信が持てるようになります。

痛々しいきつい姿を見なければならない

小児科看護師としては足りていると、NICUやGCUに入院している新生児や乳幼児の看護をすることがあります。

NICUは、予定日より早く生まれた赤ちゃんや低体重の赤ちゃん、疾患を持った赤ちゃんを管理・治療するための集中治療室です。GCUはNICUで治療をして状態が安定した赤ちゃんの回復室です。

NICUやGCUなどの場所では、人工呼吸器のチューブや経管栄養チューブ、点滴など何本も管に繋がれた状態で命を繋いでいる子が多いので、小児科経験の浅い方は痛々しく感じることもあるでしょう。

小児科看護師になる方法

小児科看護師になるためには、まず看護師国家資格に合格する必要があります。

看護大学や短大、専門学校の看護過程を卒業することで国家試験の受験資格が得られ、その上で試験に合格すれば晴れて看護師免許が取得できます。

その後、医療機関に就職して小児科の部署に配属されたり小児クリニックで働くと小児科看護師になることができます。

ただし、小児科自体の求人数は少なく、病院の場合は小児科の看護師に欠員が出たときは求人を出さずに病院内の別の部署から看護師を異動させて対応するケースが多いです。

小児科の看護師として働きたい場合は、小児科のある病院に応募して面接で「小児科希望」である旨を伝えるか、就職してから小児科への異動を申し出ると良いでしょう。

小児科看護師になるための資格は看護師免許だけ

小児科看護師になるために必要なのは看護師免許のみで、その他に特別な資格や免許は必要ありません。

もし、これから看護学校への入学を検討している方であれば、小児科看護師になるために看護学校選びからも考えるのも良いでしょう。

小児科としてもスキルや知見を深められる看護学校に行ければ、即戦力の小児科看護師として活躍できるでしょう。

あると役立つ資格

小児プライマリケア認定看護師(旧:小児救急看護認定)

小児プライマリケア認定看護師とは、元々は小児の救急医療の場面において、子どもの心身の状態の緊急度を判断することに長けた資格です。

現在では小児における救急領域だけでなく、全ての子どもの健康問題、医療的ケア児の分野も追加されて対象が広がっています。

外来診療や地域医療などの幅広い場面で活躍できるようになり、小児科看護師であれば持っておきたい資格の1つと言えるでしょう。

小児看護専門看護師

小児科の看護師として高いレベルを目指したい場合は、小児看護専門看護師の取得を目指すと良いでしょう。

小児看護の分野そのものの底上げや院内スタッフの教育が主な役割ですが、小児が退院した後の支援なども担っています。

子どもたちとその家族がより良く成長できるようにサポートしており、他の看護スタッフと連携しつつ高い水準の医療を提供する重要な役割を果たしています。

思春期保健相談士

思春期保健相談士は、思春期における子どもたちを適切に支援するための専門的な知識や経験を身に着けることができる資格です。

人生においても大切な時期である思春期の子どもたちをケアするので、大人の階段を上る上で重要な役割を担っています。

子どもから大人になる過程では、身体的・精神的に成長していくことになりますが、家族や友人との人間関係や社会や自身を取り巻く様々な環境に影響されがちです。

そのような難しい時期を送っている思春期の子どもたちの気持ちや接し方を理解している看護師の需要は高く、小児科だけでなく精神科や思春期外来などで働く方にはおすすめの資格です。

新生児集中ケア認定看護師

NICU(新生児特定集中医療室)で勤務する際には、新生児集中ケア認定看護師資格を持っておくと役立ちます。

出生直後の赤ちゃんの医療的なケアはもちろん、保護者に対する適切な接し方やサポート方法も習得できる資格です。

保護者は通常の出産と異なっていると不安や悩み、ストレスをを抱えていまっていますが、新生児集中ケア認定看護師資格を持っていれば安心させることができるでしょう。

そのため、赤ちゃんだけでなく家族に寄り添ってケアをする重要な役割もになっているので、やりがいも大きいです。

そのほかに役立つ検定や資格

上記で紹介した資格の他にも、下記の資格も小児科看護師として働く上で役立ちます。

  • 臨床心理士

  • 社会福祉士

小児科では、胎児期から思春期の年齢まで幅広い年代に治療やサポートを行うので、発達に応じたきめ細かい心のケアが求められる場面も多いです。

そこで、上記の心理系の資格や検定を取得していると適切な接し方を習得できるので、様々な場面で役立つでしょう。

また、不幸にも難病や障害を抱えている子どもが適切に社会的サービスを受けるためにも、サポート手法だけでなく諸制度にも精通している社会福祉士資格を持っていると有利です。

小児科看護師の1日のスケジュール

それでは、具体的な小児科看護師の1日のスケジュールを見てみましょう。

時刻

仕事内容

8:00

夜勤からの引き継ぎ

患者の状況確認や情報共有

9:00

点滴の準備と実施など

医師と看護師との間で患者の情報共有

9:30

回診患者の状態確認

11:00

患者への配薬前確認

13:30

処置の介助や医師のサポート

患者の全身状態を確認

15:30

スタッフ全員で患者情報を記録

16:30

夜勤へ引継ぎ

17:00

日勤業務終了

あくまでも一例にはなりますが、概ね上記のような流れで進んでいきます。

患者対応や医師のサポートなどをはじめ、夜勤からの引継ぎや逆に夜勤への引継ぎも行うので、慎重で正確な情報共有が重要となります。

小児科看護師の給料

やりがいが大きい小児科看護師ですが、給与面も非常に気になります。

病院の小児科と小児科クリニック、また夜勤手当や残業手当などの諸手当の有無も影響するので、小児科看護師の給料には幅があります。

小児科看護師の平均給料額は他の診療科と大きく差は無いと言われているので、こちらのトピックでは看護師の平均給料(税込給与総額)を紹介していきます。

厚生労働省の調査によると、看護師の年収は、全国平均で下記のようになっています。

正看護師

准看護師

491.9万円

413万円

出典:厚生労働省「令和2年賃金構造基本統計調査」

小児科看護師を目指している方も、上記の平均額を参考にすると良いでしょう。

日本人の平均年収は約445万円なので、正看護師であれば平均年収を上回っていることが分かります。

小児科看護師のやりがい

続いて、小児科看護師の仕事のやりがいについて見ていきましょう。

辛いことや大変なことが多いのは確かですが、こちらのトピックでは小児科看護師のやりがいについて紹介していきます。

子どもが元気になった時

診療が怖くて泣いてばかりだった子どもが、診療が無事に終わって笑顔になったときには達成感を感じられるでしょう。

また、子どもが元気になって「今日保育園で、こんなことがあったよ!」などと楽しそうに無邪気に話す様子が見られるようになると、やりがいを感じられるでしょう。

また、病気や怪我が治った子どもだけでなく、子どもの家族もが嬉しそうにしている姿を見るのも幸せを感じる瞬間でしょう。

子どもやその親御さんと信頼関係を築けたとき

病気や怪我で入院していた子どもから、退院するときに「ありがとう」と感謝されるのは非常に嬉しい瞬間です。

また、子どもと信頼を築けた際にも大きなやりがいを感じるのはもちろん、当初は不安を感じていた家族の方とも信頼を築けると大きなやりがいを感じられます。

我が子を想うあまり、様々な要求をしてくる保護者の方も多いですが、このような保護者の方と信頼関係を築ければ自身の仕事ぶりに自信を持てるようになります。

不安や悩みを家族の方と共有し、医療方針をしっかりと説明して子どもを治療していくことの理解を得られれば、自然と信頼関係を築けるでしょう。

子どもが成長していくのを見たとき

子どもの成長は非常に早く、気が付けば身長も伸び体重も増えています。

小さい頃から同じ小児科にかかっており、保育園から小学生に上がって成長する姿を見るのは大きな喜びです。

親戚のおじちゃんおばちゃんに近い感覚ですが、看護師として成長に寄与できれば大きなやりがいを感じることができるので、この点も小児科看護師ならではの魅力でしょう。

小児科看護師あるある

続いて、小児科看護師あるあるを見ていきましょう。

子ども達の無邪気な笑顔が癒し

子どもと看護師

子どもの最大の魅力は、何と言っても屈託のない笑顔です。

実際、子どもの笑顔に癒やされる看護師はとても多く、子どもの笑顔を見るために小児科看護師をしている方も少なくありません。

ちょっとしたことで無邪気に笑い転げ回ったり、大人とは違って曇りのない笑顔を見られるのは大きな魅力でしょう。

思いがけないナースコールでよく呼ばれる

ナースコール

通常、ナースコールは看護師の方の手助けが必要なときに利用されるものですが、小児科の場合はそうとも限りません

ナースコールがされて部屋に駆けつけると、子どもから唐突に「これプレゼント!」「寂しいから呼んじゃった」など言われることがあります。

不意に心が和む言動でほっこりすることも多いです。これは小児科ならではの出来事と言えるでしょう。

保育士並みのデコレーション力

看護師とデコ

小児科看護師は子どもが安心して過ごせる環境を作るために、可能な限り病棟をデコレーションします。

キャラクターや動物を作ってデコレーションしたり、院内を楽しい雰囲気にするために様々な演出をしています。

ハロウィンやクリスマスなど、季節ごとの行事にあわせてデコレーションを作ることもあり、子どもに「病院は怖いところではない」ということを伝えるために様々な工夫をしているのです。

デコレーションのスキルが培われて、いつの間にか保育士レベルの優れた創作力やアイデア、腕前が身に着いてしまう看護師もいます。

中には、手術室までの通路の壁や天井を動物や人気キャラクターでデコレーションし、ショッピングセンターにあるキャラクターのカートに手術する子どもを乗せて移動する、という事例もあるようです。

点滴漏れには大人以上に注意

赤ちゃんと点滴

点滴漏れが起きると、針を刺している部分の周りが膨れてしまいますが、子どもは大人と比べるとぷにぷにとした身体つきをしているため、点滴漏れの判断が難しいです。

子どもならではの可愛らしい事案ではありますが、点滴漏れは身体を傷つけてしまう上に事故に繋がる恐れもあるので要注意です。

重大な事故を防ぐためにも、慎重かつ確実に実施しなければならず、これは小児科看護師ならではの悩みとなっています。

キャラクターグッズであふれる

医療グッズ

子どもによっては場所見知りや人見知りをしてしまい、治療や処置の重要性よりも緊張・恐怖や不安が勝ってしまうこともあります。

そこで、子どもを安心させるために活躍するのがアンパンマンやディズニーなどのキャラクターアイテムです。

子どもが普段見ているキャラクターグッズを持っていると、子どもの緊張や不安・恐怖を和らげてくれる効果があるので、このようなキャラクターグッズを多く持っている看護師は多いです。

仕事で使うアイテムの随所にキャラクターのシールを張ったり、キャラクターグッズのペンを使用することで、子どもとの距離感を縮めることができるでしょう。

小児科看護師に向いている人

続いて、小児科看護師に向いている人の特徴を紹介していきます。

子どもが心の底から好きな人

子どもの患者は大人の患者よりも手がかかるので、業務負担としては子どもの治療の方が重いです。

そのため、子ども好きで世話好きな方でなければ、なかなか務めるのは難しいでしょう。

特に、幼児は自分の気持ちや身体の状態をうまく伝えることができないため、看護師が子どもの様子をよく観察して気付いてあげる必要があります。

子どもが好きで、子どもの扱いに慣れている方であれば仕事を進める上でも有利でしょう。

先輩看護師の手技を見て覚えるのが早い人

看護の現場でゆっくりとOJTをするのは難しいので、先輩看護師の手技を見て覚えるスキルが必要となります。

子どもは血管なども見つけにくく採血が非常に難しいですが、技術に関してはやはり先輩看護師の技を近くで見て覚えるのが一番の近道です。

そのため、先輩の手技を観察し、実際の現場で応用できる方は業務上も有利でしょう。

辛いことに対して切り替えの早い人

診療中に子どもが暴れてしまい、引っかかれたりしてしまうのは小児科の看護師にとって茶飯事です。

また、普段懐いている子に拒絶されたりするとショックを受けてしまいますが、素早く気持ちを切り替えられる方は向いていると言えるでしょう。

また、不幸にも難病や障害で苦しんでいる子どもを見るなど、理不尽でやりきれない場面に遭遇することもあります。

このような場面でも、負の感情を引きずることなく早く切り替えることが重要です。

体力や忍耐力がある人

相手が子どもの場合、一つの処置を行うだけでも大人より時間がかかってしまうことは頻繁にあります。

注射や検査を嫌がったり駄々をこねるなど、スムーズに治療を行えないケースの方が多いでしょう。

思うように仕事が進まないとイライラしてしまいますが、忍耐力を持って柔軟に対応できる方は小児看護師に向いていると言えます。

また、夜勤の際は夜泣き対応も行うため、体力も必要不可欠です。

観察力がある人

子どもの病状は急変しやすい上に、自分の症状をうまく伝えることができません。

そのため、しっかりと子どもを観察して普段と違うことや異変に気付いてあげるスキルが欠かせません。

少しの変化に気付き、すぐに報告・対応できるスキルを持つことが大切となるので、観察力がある方は小児看護師に向いています。

小児科看護師の経験者

子どもを相手にするというだけで高い専門性が求められるので、やはり実務経験者に向いている要素が揃っています。

未経験だと、子どもの相手はもちろん診療の難しさに四苦八苦してしまいますが、小児科で看護師をしていた経験がある方は優遇される傾向にあります。

また、対応に難儀することも多い家族への対応の仕方に関しても、経験値があればあるほど上手に対応できる強みがあります。

小児科看護師がおすすめではない人

続いて、小児科看護師がおすすめできない人の特徴をお伝えします。

子どもとのコミュニケーションが苦手な人

小児科の看護師は子どもと接するので、子どもとのコミュニケーションが苦手な方は向きません。

また、幅広い専門性に特化した治療分野との連携が必要となるため、他分野の医師や看護師とのコミュニケーションも求められます。

そのため、基本的なコミュニケーション能力が低い方や、苦手意識がある方には向かないでしょう。

手先が不器用な人

子どもの身体は小さく、血管はなかなか見つけられないので採血するのも一苦労です。

注射や採血、点滴などの医療処置が大変なので、手先の不器用な方は向かない可能性が高いです。

器用さに自信が無い方は、他の科で働くのが無難な選択肢と言えるでしょう。

別の診療科の看護師になるのがおすすめ

ひらめく看護師

今の仕事にあまり向いていないと感じる場合、別の診療科の看護師になることもおすすめです。

続いて、看護師転職を考えている方におすすめの転職サイトを3つ紹介していきます。

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小児科看護師として働ける具体的な場所

続いて、小児科看護師として働ける具体的な場所を紹介していきます。

総合病院の小児科病棟

やはり、真っ先にイメージされるのは小児科や小児科病棟のある総合病院です。

小児科単科配属が決まるかどうかは病院の規模によって変わりますが、大規模病院であれば単科配属がほとんどです。

一方で、中小規模病院の場合は混合病棟への配属となることもあります。

また、小児科は人気が高いため、希望を出しても希望通りに配属されるとは限らない点に注意しましょう。

こども病院

こども病院は小児専門病院とも呼ばれていますが、新生児〜15歳程度までの小児を対象に診療を行う病院です。

また、施設によっては胎児や妊産婦の診療を行うこともあり、業務の幅は想像以上に広いです。

子ども病院は小児科看護師を目指す看護師に人気の職場ですが、そもそもの病院数が少ないというデメリットがあります。

つまり、倍率も高くなってしまうため、競争が激しい点は知っておきましょう。

小児科クリニック

小児科クリニックは町中に点在しており、数が多いので求人は探しやすいです。

病棟とは異なり夜勤が無いため、生活リズムを崩さずに働くことができる魅力があります。

風邪やインフルエンザが流行する冬場は多忙になりがちで、幼稚園や学校帰りに受診する子どもが多いです。

また、保護者もワクチンを接種することもあるため、一般的なクリニックと比較して残業が多くなる傾向にあります。

NICU(新生児集中治療室)

NICU(新生児集中治療室)とは、Neonayal Intensive CareUnitの略で、早産時や低出生体重児、病気の治療が必要な新生児の集中治療を行う施設です。

NICUでは、病棟以上に新生児の病状が急変する可能性が高く、医療スタッフが24時間体制で治療を行っています。

専門性が高く業務負担も重くなりがちですが、果たすべき役割は大きくやりがいを感じやすいでしょう。

PICU(小児集中治療室)

PICU(小児集中治療室)とは、Pediatric Intensive Care Unitの略で小児専門のICUです。

PICUでは、新生児期以降の全ての重篤な小児のケアと治療を行っており、やはり病棟よりも専門性が高い仕事となります。

日本には施設数も少ないため、遠方から入院・転院する子どもも多く、小児医療における「最後の砦」としての役割を担っています。

GCU(回復治療室)

GCU(回復治療室)とは、Growing Care Unitの略で、回復治療室以外にも継続保育室、発育支援室と呼ばれることもあります。

GCUはNICUで状態が安定してきた新生児が引き続き治療を受ける場所で、新生児のケアだけでなく家族に対して自宅における育児環境の提供や指導も行います。

新生児の状態によっては最初からGCUで治療を受けることもあり、NICUのある病院に必ずGCUがあるというわけでもありません。

小児科以外で子どもに携われる職場

続いて、小児科以外で子どもに携われる職場を紹介します。

重症心身障害児施設

重症心身障害児施設とは、重度の知的障害と肢体不自由が重複している児童や生徒を預かる福祉施設です。

看護師としての知識はもちろん、各症状に関する知識や辛い思いをしている子どもたちへの理解が必要となります。

「子どもの役に立ちたい」「何らかの手助けをしたい」と考えている方にとっては、非常にやりがいを感じられる職場と言えるでしょう。

ツアーナース

ツアーナースとは、学校の旅行やイベントに同行して生徒の健康管理を行う仕事です。

具体的には、小中学校の課外活動や修学旅行への付き添いをイメージすると分かりやすいでしょう。

旅先で体調を崩してしまったときに、小児疾患の知識が豊富な小児科経験者は重宝され、頼られる存在となります。

旅行に同行することから「楽しそう・楽そう」というイメージを持たれがちですが、数日間気を張って過ごさなければならず、大勢の子どもを相手にするのでかなり大変な仕事です。

保育園

保育園において、日々の子どもたちの健康管理を行う仕事もあります。

身体の健康についての教育や指導なども行っており、幼児の健全な発達をサポートするために重要な役割を果たしています。

なお、子どもだけでなく保育士の方々の管理や指導も含まれるため、子どもの診療以外にもやるべきことは多いです。

児童養護施設

児童養護施設とは、保護者のない児童など、環境上養護を必要とする児童が入所する施設です。

児童を養護しつつ、併せて退所した児童に対する相談や自立のための援助を行っており、児童養護施設において「保健だより」を発行したり医療的な処置をする働き方もあります。

他にも、提携している病院と連携を取りつつ、薬の記録や管理をすることなども重要な仕事の一つです。

乳児院

乳児院とは家庭問題などの何かしらの理由が原因で、家族と暮らすことが難しい赤ちゃんを預かる福祉施設です。

児童養護施設は原則として1歳以上の児童を養育しており、乳児院は1歳未満の乳児を主に養育する役割を担っています。(必要に応じて小学校入学以前の幼児も養育することがある)

看護師として、赤ちゃんの栄養状態や健康状態をチェックしたり、身体に異常がないかを観察しケアを施すことが仕事となります。

家庭の中で過ごせない赤ちゃんの健康を支えるという、重要な役割を果たしたい方に向いている職場です。

コロナ禍における小児科の影響

コロナ禍において「オンライン診療」を取り入れるクリニックや病院も増えており、これにより小児科看護師に新たなスキルが求められています。

患者からすると交通費や病院へ足を運ぶ手間を省くことができるので嬉しいサービスですが、診療を受け入れる側としては難しい面が多いのが実情です。

看護師は直接診療に携わらないとはいえ、画面上や電話口で病状を聞き取ったり、コミュニケーションを取らなければならないので、対面での対応よりも仕事は難しくなっています。

また、完全にオンライン診療が普及しているとは言えないので、導入して間もないクリニックではバタバタしてしまうでしょう。

オンライン診療に付随する業務が増えてしまうデメリットも孕んでいるので、小児科看護師としての勤務を考えている方や既に勤務している方は、対応するための準備をしておくことをおすすめします。

小児科看護師まとめ

小児科看護師まとめ
  • 活躍できる職場は非常に幅広い

  • 子どもが好きな方であれば、辛い面よりも嬉しい面が上回る

  • 子どもの成長に向き合えるので、やりがいは非常に大きい

  • 子どもとのコミュニケーションが上手な方は適性がある

小児科看護師の業務内容や辛さ、仕事をする上で大切なことなどを紹介してきました。

子ども好きな方であれば楽しみながら仕事に取り組める可能性が高いので、子どもとのコミュニケーションが得意な方や子どもを喜ばせることが得意な方は適性があると言えるでしょう。

やりがいも大きく、子どもの成長を間近で見られるので、興味がある方は小児科看護師を目指してみてはいかがでしょうか?


この記事は看護師に監修されています

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看護師

城戸あき(しろと あき)

国立病院・大学病院で消化器内科、整形外科、内分泌内科を経験。現在は子育てと両立できるようフリーランスに転身し、医療ライターとして活動中。