特別養護老人ホーム(特養)と有料老人ホームの違いは?特徴や費用・入居条件を比較

この記事は専門家に監修されています

介護支援専門員、介護福祉士

坂入郁子(さかいり いくこ)

「特養と有料老人ホームってどう違うの?」

「特養と有料老人ホーム、それぞれの特徴が知りたい!」

介護施設への入居を希望する方の中には、特養や有料老人ホームの利用を希望する方も多いのではないでしょうか。

しかし、特養と有料老人ホームの違いを詳しくご存知の方はあまりいないでしょう。

そこで、この記事では、特養と有料老人ホームの違いについて詳しく解説します。

入居一時金、費用・月額料金、入居対象者、居室タイプ、サービスなど、それぞれの施設での違いを徹底比較します。

特養と有料老人ホームどちらがよいか迷っている方は、ぜひ参考にして、ご自分に合った施設を見つけてください!

特養と有料老人ホームの違いについてざっくり説明すると
  • 特別養護老人ホーム(特養)は公的施設、有料老人ホームは民間施設という違いがある
  • 費用は特別養護老人ホームの方が安いが、人気で入居しづらい
  • 入居待ちが少ない分、有料老人ホームの方が入居しやすい

【表で比較】特別養護老人ホームと有料老人ホームの違い

特養と有料老人ホームの違いまとめ

まず、特別養護老人ホーム(特養)と有料老人ホームの違いを表で比較してみましょう。

比較項目 特別養護老ホーム 有料老人ホーム
入居条件 要介護3~5(例外あり) 要介護非認定~要介護5
施設の目的 食事や介護、家事の供与、健康管理などいずれかのサービスを提供 在宅での生活が困難な高齢者に対して、生活全般の介護を提供
費用 入居一時金 無料
月額費用 5〜15万円
入居一時金 0~数億円
月額費用 15~40万円
サービス 介護サービス・生活支援がメイン 生活支援のほかレクやイベントが充実
居室 個室と多床室 個室が主流で広い
運営団体 自治体や社会福祉法人 民間企業

このように、特別養護老人ホーム(特養)と有料老人ホームではさまざまな点で違いがあります。

以下に、それぞれの違いを詳しくみていきます。

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特別養護老人ホーム(特養)とは

特別養護老人ホーム(特養)の紹介

特別養護老人ホーム(特養)とは、基本的に要介護3以上と認定された方が入居する施設です。

ただ、要介護1、2でも、厚生労働省が認めた「特例入所」の場合は入居できます。

特例入所に当てはまるには、以下の条件があります。

① 認知症である者であって、日常生活に支障を来すような症状・行動や意思疎通の困難さが頻繁に見られること、

② 知的障害・精神障害等を伴い、日常生活に支障を来すような症状・行動や意思疎通の困難さ等が頻繁に見られること、

③ 家族等による深刻な虐待が疑われること等により、心身の安全・安心の確保が困難であること、

④ 単身世帯である、同居家族が高齢又は病弱である等により家族等による支援が期待できず、かつ、地域での介護サービスや生活支援の供給が不十分であること

引用:指定介護老人福祉施設等の入所に関する指針について

また、特養は、入居した方は原則的に終身で介護を受けられる施設です。

特養は社会福祉の観点から、要介護度の重い方や低所得者の方の保護と支援に重点を置いています。

メリットは、特養は公的に運営されていることから、民間運営の有料老人ホームと比較して費用が安いことです。

特養は、運用している社会福祉法人などへ国からの助成金や税金面での優遇があるため、居住費などの月額費用は安い価格で入居できます。

そのため人気が高く、入居希望者は数十万人が入居待機しています。

また、入居要件も厳しめのものになってきていることから、入居は難しいのが課題です。

養護老人ホームとの違いは?

養護老人ホームとは

特別養護老人ホームには「特別」という言葉が付いていますが、養護老人ホームとはどのような点が違うのでしょうか。

養護老人ホームの主な目的は高齢者の「養護」 であり、利用者本人が社会復帰をする支援をします。

一方、特別養護老人ホーム(特養)の目的は高齢者の介護です。

特養は介護保険サービスによる施設であり、生活者は介護保険を利用して生活できます。

この点において、養護老人ホームと特別養護老人ホームは全く異なるものです。

養護老人ホームは、介護の必要性とは関係がありません。

養護老人ホームは、身体的、精神的、環境的、経済的といったさまざまな理由で困っており、在宅介護ができない高齢者が入所できます。

特に、経済的に困っている高齢者を受け入れる場所として機能しているのが養護老人ホームです。

養護老人ホームは介護施設という扱いではありません。そのため、食事や健康管理といったサービスはありますが介護サービスは受けられません。

また、養護老人ホームの特徴として、長期的な利用はできない点もあります。

介護を希望する方は、養護老人ホームではなく特別養護老人ホームへの入居を選択しなければなりません。

有料老人ホームとは

有料老人ホームの紹介

有料老人ホームは、主に民間の企業によって運営されており、高齢者が暮らしやすいよう配慮がなされた「住まい」 を指しています。

有料老人ホームには、介護付き・住宅型・健康型の3種類があります。これらの違いについては、後ほど詳しく解説します。

有料老人ホームは食事をはじめ、入浴・排泄といった介護サービス、洗濯・掃除などの家事援助健康管理など、希望するサービスが受けられます。

入居対象となる方は施設によって違い、60歳以上とする施設もありますが、多くの施設では65歳以上です。

有料老人ホームは、自立生活ができる方から、要支援・要介護認定を受けている方まで、幅広く入居することができます。

また、有料老人ホームは空室があればすぐに入居できることも魅力の一つです。

特養などの公的施設はなかなか空室がなく、安い費用であることから人気も高く、入居待機者が多数おり入居は難しくなります。

そのため、特養などの入居待ちをするのではなく、有料老人ホームへの入居を選ぶ方も多くいます。

有料老人ホームは民間運営ですが、施設によっては比較的安い費用で入居できることも可能です。

公的施設しか入居は不可能だと諦めず、有料老人ホームへの入居を検討することもおすすめです。

有料老人ホームは、自分のライフスタイルや、受けたい介護サービスに合わせてさまざまな価格帯やサービスの種類が多種多様に揃っている点もメリットです。

介護付き有料老人ホーム

介護付き有料老人ホーム

介護付き有料老人ホームは、要介護状態の人が主な対象の施設です。

入居状態は、要介護度が1~5で介護が必要な65歳以上の人が対象になります。

要介護の前段階である要支援の方は、入居できる施設とできない施設があります。

介護付き有料老人ホームは、入居待ち時間が短く、費用も低額であり、入居を検討している段階で予算が立ちたやすいのがメリットです。

介護付き有料老人ホームで受けられるサービスは手厚い介護サービス、生活支援サービスなどです。

施設によっては、リハビリ、機能訓練、レクリエーション、イベントもしている施設が多くあります。

ただ、介護付き有料老人ホームは先ほども述べたように、要支援の方など、自立している人も利用できる混合型の施設もあります。

自立生活がある程度可能でも施設入居に興味がある方は、施設に入居可能か直接確認してみてください。

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住宅型有料老人ホーム

住宅型有料老人ホーム

住宅型有料老人ホームは要介護者、要支援者、自立して生活できる方それぞれが入居できる施設です。

受けられるサービスは、食事サービス、生活支援サービスです。

また、住宅型有料老人ホームは医療機関と提携しているので、緊急時の対応や健康管理のサービスも受けることができます。

また本格的な介護が必要な場合は、住宅型有料老人ホーム自体とではなく外部の介護サービスと契約する必要があります。

そのため、入居前に受けていたサービス事業所の介護サービスを、住宅型有料老人ホームに入居後も引き続き受けることも可能です。

また、住宅型有料老人ホームの魅力は、レクリエーションやイベントなどの活動が充実した施設が多い点にあります。

住宅型有料老人ホームは、介護ニーズに合わせた選択肢として、多様なサービスを提供しています。

このような活動を積極的に行いたい方には、住宅型有料老人ホームが向いているでしょう。

健康型有料老人ホーム

健康型有料老人ホーム

健康型有料老人ホームは、健康で介護の必要がない高齢者を対象にした施設です。自立生活ができる方向けの老人ホームだと言えます。

そのため、介護が必要になったり、認知症を発症したりした場合は、施設を退去しなければなりません。 その点はデメリットだと言えます。

健康型有料老人ホームは、活動的な高齢者が「第二の青春」を送るために役立つ設備やサービスが充実しています。

例えば、フィットネスのジム、麻雀、カラオケなどの設備が揃っており、毎日何かしら楽しめる工夫がされているのが特徴です。

また、サークル活動が活発に行われたり、定期的なイベントが開かれたりします。趣味を存分に楽しむことも可能です。

食事、掃除、洗濯などの家事は全て施設が行ってくれますので、自分で家事を行う必要はありません。

利用者の安否確認までスタッフが行っていますので、安心して施設で暮らすことができます。

このように、健康型有料老人ホームは自分がやりたいことや趣味に没頭できるよう環境が揃っているところがメリットだと言えます。

費用の違い

ここからは、各施設の費用についてポイントを説明します。

種類 費用(初期費用) 費用(月額費用)
特別養護老人ホーム 0 5〜15万円
介護付き有料老人ホーム 0〜数百万円 15〜30万円
住宅型有料老人ホーム 0〜数百万円 15〜30万円
健康型有料老人ホーム 0〜数億円 10〜40万円

このように、初期費用と月額費用はそれぞれの施設で大きく違います。

以下では、費用の詳しい事情をそれぞれの施設ごとに見ていきましょう。

特養は入居一時金が無料

特養は、入居者の費用負担が安いことが最大のメリットです。

入居一時金などが不要で、居住費などの月額費用のみを支払えば入居ができます。

また、特養では、所得に応じて食費や住居費の負担軽減があります。

施設独自の制度ではなく、お住まいの自治体で手続きするもので、介護保険施設入所者と、ショートステイ利用者の居住費と食費が軽減されます。

所得によって介護保険の負担限度額が設定されますので、その限度額を超えた額は払う必要がありません。

負担額は4段階に分かれており、段階によって負担額の上限額が決められています。

例えば、低所得者の場合は、負担金額を3~6万円ほど安くできることがあります。

なお、実際に毎月かかる費用は、施設の居室のタイプによります。

特養は、入居者が費用負担を軽減しつつ、安心して暮らせる環境を提供しています。

自治体の制度を利用して負担額を確認し、適切な施設と費用プランを選択することで、より快適な高齢生活を送ることができるでしょう。

有料老人ホームは施設により料金が大きく異なる

有料老人ホームの費用比較

有料老人ホームは、入居一時金が0円の施設もあれば、数千万円かかるところもあり、施設によって初期費用は大きく異なります。

また、月額費用は、施設設備や居室面積、サービス内容などにより15~40万円ほどと、こちらも施設によって幅があります。

有料老人ホームと一言で言ってもさまざまであり、有料老人ホームの中でも、安く月額利用料を設定しているところもあります。

一概に「有料老人ホームは高い」とは言い切れないのです。

なお、有料老人ホームの介護付きは、毎月の費用に要介護認定の段階ごとに定められた「介護サービス費」も含められます。

住宅型・健康型では、介護サービスは訪問介護や通所介護などを利用した分だけ支払うことになるので、定額制にはなりません。

有料老人ホームの場合、これらの初期費用や月額費用について詳しく調べ、払っていけるかよく検討していく必要があります。

十分な情報を収集し、負担を安心して払っていける施設を見極めましょう。

入居一時金0円で利用できるココファンの施設

学研ココファンの提供する施設の場合、その多くを入居一時金0円で利用することができます。

特養と比較して高い費用がかかる傾向にある有料老人ホームですが、ココファンの施設であれば初期費用をかなり抑えることが可能です。

民間施設ですので、もちろん特養のように入居待ちに困ることもありません。

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入居条件の違い

ここからは、各施設での入居条件について、知っておくべきポイントをご紹介します。

特養は要介護3以上が条件

特養の入居基準は3つあり、そのうち1つ以上を満たしている必要があります。

  1. 要介護度が3以上かつ65歳以上の方。また、感染症などによる医療措置を必要としない方
  2. 要介護度3以上の認定を受けている方、また特定疾病と認められている40~64歳の方
  3. 特例によって入居が認められた要介護1または要介護2の認定を受けている方

特養は重介護者の保護が重要視されています。そのため、65歳以上で、原則的に要介護度が3~5であることが入居条件となっています。

つまり、特養の入居条件は厳しいと言えるのです。

有料老人ホームは各施設で異なる

通常、入居を受け入れる年齢は60歳以上、あるいは65歳以上とされています。ただし、厚生労働省が特定疾病と認定している病気を患っている方の場合、40歳からの入居が可能です。

ただし、全てのホームが医療ケアを十分に提供しているわけではないため、特定疾病を持つ方が入居を断られることもあります。

有料老人ホームには、介護認定の有無に関わらず入居可能な施設もありますが、一方で身体の状態に基づく条件、例えば要支援1以上や要介護1以上といった基準を設けているホームもあります。各有料老人ホームには、施設によって様々な入居条件が設定されています。

サービス内容の違い

特養、有料老人ホームには、どのようなサービス内容の違いがあるのでしょうか。

特養は全国どこでも同じサービスを受けられる

特養では、入浴・排泄・食事などの介護、日常生活の介助、機能訓練、健康管理などを行います。

その中でも生活支援と介護サービスが中心であり、リハビリや看護・医療ケアに関しては、有料老人ホームと比較するとあまり積極的ではないところもあります。

しかし、特養の特徴として、公的施設であるため、全国各地の特養で同じレベルのサービスが提供できるようにサービス内容が規定されていることが挙げられます。

これにより、特養の利用者は一定の基準でサービスを受けることができるため、公平性や安心感があります。。

有料老人ホームは施設によって大きく異なる

有料老人ホームには介護付き・住宅型・健康型があります。

それぞれの入居条件、費用、サービスについて表でまとめました。

比較項目 詳細 介護付 住宅型 健康型
入居条件 自立
要支援
要介護 ×
費用 入居金めやす 0~1億円以上
月額利用料金めやす 15~30万 15~30万 10~40万
提供サービス 安否確認
緊急時の対応
生活相談
食事
掃除・洗濯
介護サービス × 外部サービスを利用 ×○
レクリエーション
イベントなど
健康管理
機能訓練
(リハビリ)

どのタイプの有料老人ホームでも、食事の提供、清掃、洗濯など日常生活面でのサポートはあります。

食事の提供、入浴・排泄などの介護、洗濯・掃除などの家事支援や健康管理は一般的なサービスです。

しかし、有料老人ホームでは入居者の快適性のために、より充実したサービスを提供している施設もあります。

介護サービスの在り方はタイプごとに大きく異なります。

例えば、介護付きなら手厚い介護サービス・生活支援サービスが受けられます。

有料老人ホームでは、多数の介護スタッフを配置して 「手厚い介護体制」 を売りにしているところもあります。

入居希望の有料老人ホームがどのような体制を取っているのか確認してみましょう。

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施設数・居室の広さの違い

ここでは、居室の広さや施設数について説明します。

特養の居室はやや狭い

特別養護老人ホーム(特養)の居室には、大きく分けて多床室タイプ個室タイプの2つがあります。

多床室は、1部屋あたりの定員が2~4人の部屋のことです。

改装や設立費用が高いなどの要因があり、多床室タイプである特養は約3割です。

個室タイプは、さらに従来型個室とユニット型個室に分かれます。

従来型個室は居室の配置が横一列になっており、入居者全員が利用できる広い共用スペースが施設内に一カ所あるのが基本です。

ユニット型個室のタイプの特養の場合、床面積は10.65㎡です。

このように、多床室タイプと個室タイプでは全く違います。利用者さん本人が過ごしやすい方を選ぶ必要があります。

特養の施設数は全国に10000以上

厚生労働省によると、令和元年度における特養の施設数は10,502です。

施設数は年々増加傾向ではありますが、有料老人ホームに比べると施設の数は少なく、また入居条件も厳しくなっています。

そのため、特養に入居したくてもできず、特養への入居待ちをしている人数は、現在数十万人います。

入居しやすくなるための制度改正や大幅な施設増加は現在ないため、今後も特養への入居は難しいままだと考えられますので、早急な対応が必要です。

出典:厚生労働省

有料老人ホームの居室は広い傾向

有料老人ホームの居室の床面積は、原則として18㎡以上、一人あたりの床面積は13㎡以上と法令で定められています。

特に高級志向の有料老人ホームだと、ゆったり生活できるよう広い居室面積が取られています。

25㎡、28㎡といった床面積の施設も珍しくありません。

各有料老人ホームでは、入居者を獲得するための競争が激しくなっていることから、居室面積は広がる傾向になっています。

また、居室の広さと毎月の費用は比例しています。つまり、居室が広い施設ほど月額費用が高額化しているのです。

有料老人ホームは全国で14000以上

平成30年度の厚生労働省による調査によると、有料老人ホーム(サービス付き高齢者向け住宅以外)の施設数は、全国で14,454とされています。

ただ、現在ではさらに有料老人ホームの数は増えており、年々増加しています。

有料老人ホームの割合は、介護付きが4割、住宅型が6割を占めています。健康型は全国でも現在数十件しか存在していません。

参考:厚生労働省

しかし、高齢化社会が進んでいる現在、有料老人ホームの需要は高まっているため、今後も全国的に有料老人ホームの建設が進むと考えられます。

それぞれのメリット・デメリットは?

ここからは、各施設のメリット・デメリットについてポイントを説明します。

特養のメリット:費用負担の少なさ

特養のメリットは、入居一時金がないことと、所得に応じて利用料の減免制度が設けられていることです。

月々の利用料も、民間が運営する介護施設と比較すると、安い傾向にあります。

さらに、月々の利用料の半分は医療費控除の対象となっているため、利用料の面でも費用が浮くことがメリットです。

高齢者の医療費は通常高額になりがちですが、特養の利用料の控除により経済的な負担を減らすことができます。

また、特別養護老人ホームの多くが看取りのサービスに対応しています。

そのため、終身入居できる可能性が高いことが大変であるのも魅力です。

特養のデメリット:入居条件の厳しさ

特養の最大のデメリットは、入居条件が「要介護3以上の方」と厳しい点です。

特定疾病をお持ちの方は40歳から入居できますが、65歳以上の方は要介護3という条件が定められています。

入居待機者数を減らすことを目的として、2015年4月の制度改正により、それまで入居できていた要介護1、要介護2の方は、原則として入居できなくなってしまいました。

現在特養の入居待機者は数十万人いると言われています。

入居希望者のおよそ半分が、入居待ちの状態と言われており、すぐに入居できない点もデメリットです。

有料老人ホームのメリット:ライフスタイルが選択可能

特養に比べて、有料老人ホームは施設ごとに提供するサービスや設備状況がさまざまあることが魅力です。

ご自分のライフスタイル、受けたい介護サービスに合わせ、多種多様な価格帯やサービスの種類があり、そこから選ぶことができます。

また、日々の生活を快適に過ごせるよう、サービスが配慮されているのが特養と違う点です。

居室は基本的に個室であり、プライバシーが守られています。

また、設備が充実しているホームも多く、レストランやシアタールームなど、ホテルのような快適性を持つホームもあります。

最近では、月額利用料が安いホームや、医療ケアが充実しているホームなど、多くのニーズに対応している施設も増えています。

施設の入居条件を満たしている方であれば入居できることが多く、入居待機者は特養と比べると少ないため、入居しやすい点も大きなメリットです。

有料老人ホームのデメリット:経済的負担の大きさ

有料老人ホームのデメリットは、特養に比べると費用が高額になってしまうことです。

有料老人ホームの費用は各施設によって異なりますが、月額20~30万円かかるのが一般的です。

入居一時金に関しては幅が広いですが、高額な施設の場合は数千万円にも及びます。

また、要介護度が高い場合や、24時間体制で介護を受ける場合は、費用が高額になってしまいます。

しかし、有料老人ホームの費用を削減するなら、高額介護サービス費の利用などの方法があります。

また、高額な入居一時金が払えないということであれば、入居一時金が安い施設を探すことで解決できることも多いです。

上記のように、ココファンの有料老人ホームは入居一時金0円で利用することができ、費用をかなり抑えることができますので、以下からぜひチェックしてみてください。

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サービス付き高齢者向け住宅もおすすめ

民間施設というと有料老人ホームのイメージが強いですが、他の種類の民間施設も同時に検討することがおすすめです。

特に、サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)では、よりリーズナブルな費用で、必要なサービスのみに限定して利用することができるため、非常にお得です。

住宅型有料老人ホームと似ている部分が多く、特に要支援1〜要介護2までの方におすすめだと言えます。

全国各地に施設を設置しておりますので、ぜひチェックしてみてください。

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特養と有料老人ホームの違いについてまとめ

特養と有料老人ホームの違いまとめ
  • 特別養護老人ホームとは、主に要介護3以上の方が原則終身入居する施設
  • 有料老人ホームは、入居一時金、サービス内容、居室面積などにより料金が異なる
  • 特別養護老人ホームは入居一時金が無料

特養は料金が安い公的施設であることから入居を希望する方は多いですが、現在入居待ちの人数は数十万人であり、特養に入居するのは難しいと言わざるを得ません。

民間企業が運営する有料老人ホームは、特養よりは利用料が高いですが、施設によって入居一時金がない施設や、比較的安い月額費用で入居できるところもあります。

公的施設にこだわらず、このような安めの有料老人ホームを検討するのもよい方法です。

この記事は専門家に監修されています

介護支援専門員、介護福祉士

坂入郁子(さかいり いくこ)

株式会社学研ココファン品質管理本部マネジャー。介護支援専門員、介護福祉士。2011年学研ココファンに入社。ケアマネジャー、事業所長を経て東京、神奈川等複数のエリアでブロック長としてマネジメントに従事。2021年より現職。

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