グループホームの費用は?料金相場や介護保険制度の計算方法・入居一時金についてまで紹介

この記事は専門家に監修されています

介護支援専門員、介護福祉士

坂入郁子(さかいり いくこ)

「グループホームの利用料ってどれくらいかかるの?」

「入所条件や減額制度について知りたい!」

このようなお悩みをお持ちの方はいらっしゃいませんか?グループホームとは、認知症を患っている高齢者専門の介護施設です。

今回は、グループホームの特徴や使用料等の費用について徹底的に解説します。また入所条件やグループホームで利用できる減額制度、他の施設との使用料比較についても併せて紹介します。

この記事を読めば、グループホームの利用料金について、余すことなく理解することができるでしょう。

グループホームの費用についてざっくり説明すると
  • 入居時には入居一時金や保証金などの初期費用が必要
  • 月額費用は大体15〜20万円
  • 介護保険適用の介護サービス費と、適用外の日常生活費を合計した金額が月額費となる
  • グループホームで利用できる助成制度には「高齢介護サービス費制度」「自治体独自の助成」「家賃助成の制度」がある

グループホームは認知症専用の介護施設

グループホームは認知症の高齢者を専門とした介護施設で、5~9人の利用者が1つのユニットとなりスタッフの介助を受けながら共同生活を行います。

食事や洗濯、掃除など、本人ができる家事を分担しながら行うなど、利用者ができる限り自立した生活を送れるような仕組みとなっています。また、この仕組みが認知症の進行を抑制・回復とへつながっています。

運営の主体となっているのは、社会福祉法人、地方自治体、非営利団体(NPO)などの組織です。

グループホームは住み慣れた地域で暮らし続けることができる地域密着型サービスの一つで、入居可能な対象者はその施設のある市町村に住んでいる高齢者とされています。

さらに、ユニット型により生活環境やメンバーが常に一定なため、環境の変化にうまく対応できない認知症患者へのケアにも適しています。

グループホームの入所条件

グループホームの入所条件には以下の項目があります。

  • 65歳以上
  • 要支援2または要介護1以上の認定を受けた人
  • 対象施設の地域に住民票がある人
  • かかりつけの医師もしくは専門医から認知症と診断を受けた人

まず、グループホームは介護保険適用のサービスなので、要介護認定を受ける必要があります。

さらに、認知症に特化した施設のため医師から認知症の診断を受けた人が対象となります。

また、前述したようにグループホームは地域密着型サービスですので、施設がある市町村に住民票を持つことが入所条件の一つに加わります。

原則65歳以上からグループホームに入居することができますが、若年性認知症の診断を受けた場合などは例外です。

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グループホームの費用は入居一時金と月額費がある

この見出しではグループホームを利用する際の施設費に関してざっくりと解説していきます。

グループホームを利用する際、必要な費用は大きく分けて以下の2つです。

  • 初期費用:入居時に初期費用としてかかる入居一時金や保証金などの費用
  • 月額費用:毎月かかる費用(日常生活費・介護サービス費・サービス加算)

初期費用の相場は0~数十万・数百万と施設によって大きく異なります。月額費用はだいたい15万~20万程度です。

この費用の内容について、以下の見出しで詳しく見ていきましょう。

初期費用としてかかる入居一時金と保証金

グループホームに入居する際には入居一時金または保証金のいずれかを初期費用として支払う必要があります。

保証金とは

グループホームに入居する際に必要な保証金とは、一般的な不動産契約で最初に支払う敷金と同様の意味を持ちます

国によって基準額が決められているものではないため、施設によって金額が異なります。

  • 居室内の原状回復費
  • 家賃滞納分の充填
  • 入居中の必要修繕

上記のように、保証金は利用した部屋に関する軽費に充てられます。また、保証金の残金は退去時に利用者へと返金されるのが一般的です。

入居一時金とは

入居一時金と償却について

入居一時金とは、そのグループホームを利用する権利を得るための費用です。

入居一時金には返還金制度が設けられているため、一定期間内に退去した場合はその施設のルールに基づき返還金を受け取ることができます

入居一時金は、施設によって名前が以下のように異なる場合もあり、償却がない可能性もあるため注意しましょう。

  • 入居金
  • 入居申し込み金
  • 施設協力金
  • 就寝利用権
  • 入居保証金 など

また、入居一時金の償却期間には国が定めた基準がありません。

それにより、各施設によって償却期間と償却率が大きくことなるため、3年以内に全額償却される施設もあれば、10年以上かけて償却される施設も存在しています。後々のトラブルを防ぐためにも必ず事前に確認するようにしましょう。

初期費用相場

入居一時金の相場は数万~20万円が相場で、全国平均は8.2万円です。

ただし、前述したように入居一時金には公的な基準が定められておらず、施設によって大きく異なります。そのため、中には0円で入居できる施設や数百万円を必要とする施設も存在しています。

また、入居時の費用が0円など安い場合は、その分月額の施設費が高くかかるケースが多いです。入居時に安く入れるからといって、今後も安い使用料で利用し続けられるとは限りませんので、予算を決めた上しっかりと検討することをおすすめします。

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月額費用は3つに分けられる

グループホームでは初期費用を支払った上で入居がスタートし、入居後は居住費や食費などの費用を毎月支払います。月額費用は大きく分けると次の3つに分類されます。

  • 日常生活費
  • 介護サービス費
  • サービス加算

それぞれの費用について、以下の見出しで詳しく解説していきます。

日常生活費

日常生活費は居住費や食費など、日常生活を送る上で必要な費用のことを指します。

日常生活費に関しては介護保険の適用外となっており、費用は全額自己負担です。具体的には以下の内容が挙げられます。

  • 住居費(賃料)
  • 管理費共益費
  • 食費
  • 光熱費
  • 雑費(理美容日・日用品代・おむつ代など)

食費や光熱費、雑費などの項目に関しては利用した分だけ使用料がかかるため、できるだけ安く抑えることで月額費用にも影響します。

施設費と雑費は施設によって料金が異なる

住居費、そして雑費は施設によって料金が大きくことなる場合があります。

住居費に関しては施設が建っている地域や居室の広さ、施設の充実度によっても左右され、基本的に都市部の方が高くなる傾向にあります

また、雑費は介護保険適用外です。おむつなどの日用品に関しては持ち込める場合があるため、実費負担の場合は施設の使用料を把握し、持参できるものについて確認をしておきましょう。

そうすることで毎月の施設費の節約にもつながります。

日常生活費の料金相場

以下の表はグループホームで1ヶ月あたりにかかる日常生活の料金相場をまとめたものです。

なお、以下で紹介する料金はあくまで一例であり、施設や利用者の負担能力に応じて金額は変動することがあります。

項目 月額料金
賃料 5万6,000円
管理費 1万2,000円
食費 3万8,000円
水道光熱費 1万2,000円
その他 4,000円
合計 12万6,000円

上記の金額に、次で説明する介護サービス費、サービス加算を追加した料金が月額費用となります。

介護サービス費

介護サービスを受けるために必要な費用が介護サービス費です。

介護サービス費は要介護度やユニットの数などによって金額が異なります。要介護度が高くなるにつれ、サービスを受ける回数も多くなるため、その分料金及び自己負担額が上がります。

介護保険適用のサービスのため、所得に応じて1割~3割が利用者の自己負担となります。

介護サービス費の料金表(目安)

要介護度別の介護サービス費自己負担の金額目安は次の通りです。

要支援・要介護度 1ユニットの施設の月額料金 1ユニット以上の月額料金
要支援2 22,800円 22,440円
要介護1 22,920円 22,560円
要介護2 24,000円 23,610円
要介護3 24,690円 24,330円
要介護4 25,200円 24,810円
要介護5 25,740円 25,320円

上記の表は介護保険1割負担の場合の目安です。

介護施設の使用料は単位で計算されており、基本的に1単位あたり10円となっています。

上記の表もその基準に合わせて円に換算したものをまとめています。単位と園の換算比率については自治体によって異なるので、利用前に確認しておきましょう。

サービス加算

サービス加算とは、専門的なサービスや充実した体制、看取りの実施などを行うことによって介護サービスに追加で請求される費用のことです。

サービス加算の内容は施設によって異なるため、事前に確認することをおすすめします。

1つ1つの料金はたいした金額ではありませんが、複数のサービスを受けることができ、それに伴い金額も大きくなります。利用する場合は、自分に本当に必要なサービスを取捨選択し、必要以上の出費を抑えることが大切です。

サービス加算の例

サービス加算には以下のような項目があります。

  • 初期加算:施設に慣れるための様々なサービスに対してかかる費用。1日30円で入所日から30日間に対して費用が発生する。
  • 認知症専門ケア加算:認知症ケアに関する知識を持った人を配置している施設に対して発生する費用。利用者には認知症への理解がある専門スタッフが手厚いサービスを提供する。1日3~4円。
  • 夜間支援体制加算:夜間の巡回や夜間の緊急時の対応などを行うサービス。1ユニット施設の場合、費用は1日50円。2ユニットの場合、費用は1日25円。
  • 医療連携体制加算:看護師が常勤しており充実した医療ケアが受けられる等のサービスにかかる費用。1日39~59円。
  • 看取り介護加算:看取りの対応をしているすべての施設で必要な費用。死亡時には1,280円、死亡前日・前々日は1日680円、死亡以前4日以上30日以下は1日144円。

なお、前述したように、サービス加算の内容は施設によって異なります。

介護保険を利用する場合の自己負担額

一月あたりの自己負担額の例

上の画像は要介護3、2ユニット施設の場合の自己負担額です。また、介護保険の自己負担額は1割負担で計算しています。

1ヶ月あたりの自己負担額を求めるには、上記の流れに沿ってオレンジ色の枠の中に自分が受けるサービス加算と基本サービス単位を入れて計算を行います。

ただし、ここに記した計算はあくまでも一例です。実際の値段は施設及び利用サービスの内容によって異なるので注意してください。

また、前述したように介護保険の料金は単位で計算されており、1単位当たり10円が基本です。単位と園の換算比率は地方によって異なるので確認しておきましょう。

他の施設と費用を比較すると

以下の表は、他の主な民間施設とグループホームの費用を比較してまとめたものです。

種類 初期費用 月額費用
グループホーム 0~数十万円 15~20万円
サービス付き高齢者向け住宅 0〜数十万円 10〜30万円
介護付き有料老人ホーム 0〜数百万円 15〜30万円
住宅型有料老人ホーム 0〜数百万円 15〜30万円
健康型有料老人ホーム 0〜数億円 10〜40万円

費用面で比較すると、有料老人ホームはグループホームの費用よりも高めです。

しかし、サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)の費用はグループホームと同等、もしくは低めになっていることも多いということがわかります。

また、グループホームは認知症対応に特化しているという点が特徴の一つですが、介護付有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅でも認知症対応が充実している場合があります。

そのため、認知症の方は、グループホームしか選択肢がないわけではありません。

また、両施設の特徴を改めて確認すると、以下のようになります。

  • 介護付有料老人ホーム:介護サービスが非常に充実している
  • サービス付き高齢者向け住宅:必要なサービスのみを選択できて自由度が高く、コスパも優れている

このように、施設を決める際の判断材料は価格だけではありません。施設を選ぶ際には、それぞれの特徴やサービスの内容を把握し、自分に最適な環境を選択することが重要です。

また、学研ココファンでは、これらの施設を入居一時金0円で利用することができるため、一般的なホームよりも初期費用を抑えることができます。

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グループホームで使える減額制度

一般的に知られている減額制度として、特定入所者介護サービス費(負担限度額認定)があります

所得の低い施設利用者の方が利用できる制度で、この制度を利用することで食費や住居費など一部のサービス費が支給されます。

しかし、特定入所者介護サービス費は特別養護老人ホームや介護老人保健施設で適用される制度であり、グループホームでは利用することができません。

では、グループホームで利用できる減額制度にはどんなものがあるのでしょうか。この見出しでは、グループホームで利用できる3つの減額制度について紹介していきます。

高額介護サービス費制度

高度介護サービス費とは、介護保険の1ヶ月の自己負担額の合計が上限を超えた場合、超過した額について払い戻しを受けられるという制度です。上限額については所得に応じて定められています。

また、高度介護サービス費は公的介護保険の自己負担部分が対象となり、理美容代などの雑費や居住費などには利用できません。

一度申請をしておくことで、2回目以降は該当する度に支給されますが、支給の申請には2年の時効があるため、更新を忘れないように注意しましょう。

介護サービスが多く必要になった場合、どうしても自己負担額がかさんでしまい、経済的に大きな負担を感じてしまうこともあるでしょう。

少しでも介護費が高いと感じた場合は、自己負担の上限額を超えていないかチェックしてみることをおすすめします。

対象者区分 負担額上限
課税所得690万円(年収約1,160万円)以上 140.100(世帯)
課税所得380万円(年収約770万円)~課税所得690万円(年収約1,160万円)未満 93,000(世帯)
市町村民税課税~課税所得380万円(年収約770万円)未満 44,400円(世帯)
世帯の全員が市町村民税非課税 24,600円
生活保護を受給している方等 15,000円(世帯)

自治体独自の助成

自治体によっては独自でグループホーム入居者に対して助成金を支給していることもあります。それぞれの自治体で利用要件は異なりますが、住民税非課税世帯や収入、資産に関する要件を設けている場合が多いです。

気になる人は市区町村の福祉健康窓口や介護保険窓口などに問い合わせて助成金の有無や内容について確認してみると良いでしょう。

家賃助成の制度

低所得世帯や生活保護受給者の方を対象として、家賃の助成制度も設けられています。上限は月額1万円で、申請することで家賃の一部が補助される制度となっています。

申請御、助成金は施設の運営者が受け取ります。その後、受け取った額が居住費から差し引かれる仕組みです。

直接手にするわけではないので、1万円を支給されるのではなく居住費が1万円安くなるという感覚に近いでしょう。

グループホームをショートステイとして利用した場合の料金は?

短期間だけ施設に入所して介護サービスを受けることができるサービスをショートステイと言います。ショートステイを利用することで、利用者の生活の質向上へとつながると同時に介護者の負担を減らすことができます。

入所には短期入所施設や特別養護老人ホームなどの施設を使用しますが、部屋が空いている場合のみグループホーム内でもショートステイのサービスを提供することが可能です。

また、その場合は設備や人員等をグループホームと共用・兼務できるケースもあります。

グループホームでショートステイを運営するにはいくつかのルールがあります。前述したように、空いている居室を使える場合のみという決まりの他に、1ユニット1名、1回あたり30日以内の利用というのがグループホームでショートステイを運営するための規則です。

また2018年の法改訂により、受け入れ基準が緩和されたことで定員を超えた受入も可能となりました

なお、定員オーバー時の受け入れは、一定のルールが存在し、担当のケアマネージャーによって総合的に判断された場合に限ります。

この規制の緩和には、グループホームが認知症ケアとして効果があると認められた背景があり、地域における認知症ケアの拠点としての活躍を求められています。

グループホームでショートステイを利用することは、施設の下見になるというメリットがあります。入所を希望する施設で実際に短期的な宿泊を行うことで、その施設の設備や環境、提供されているサービスの質などを確認することができるのでおすすめです。

ショートステイを利用したい場合は担当のケアマネージャーに相談してください。

グループホームの費用についてまとめ

グループホームの費用まとめ
  • 入所時には保証金や入居一時金などの初期費用が必要だが、必要な費用以外の差額分は退去時に返却される
  • 月額費は介護保険サービス適用の「介護サービス費」「サービス加算」、全額自己負担の「日常生活費」の3種類に分けられる
  • 「高額介護サービス日制度」「自治体独自の助成」「家賃助成の制度」など、様々な減額制度を利用することができる

いかがでしたか?今回は、グループホームの利用料金や他の施設との比較、減額制度などについて解説しました。

グループホームを利用する場合、入居一時金または保証金などの初期費用が必要となりますが、どちらも残金は退去時に返却されます。

また、費用についても一定額を超えた分の支払い額は払い戻しを受けられるなどの減額制度が存在するということを知っておきましょう。

施設を選ぶ場合は、費用面だけではなくサービス内容やスタッフの対応の仕方、施設の雰囲気などを総合的に判断し、自分にあった施設を選ぶことが重要です。

不安な場合はケアマネージャーに相談をしたり、ショートステイで実際に施設に入所し体験したりすることで知りたい情報について事前にしっかりと確認するのがおすすめです。

利用者とその家族が自分らしさを取り戻し、笑顔で過ごせるように、しっかりと情報を集めた上で施設利用を検討することが重要です。

この記事は専門家に監修されています

介護支援専門員、介護福祉士

坂入郁子(さかいり いくこ)

株式会社学研ココファン品質管理本部マネジャー。介護支援専門員、介護福祉士。2011年学研ココファンに入社。ケアマネジャー、事業所長を経て東京、神奈川等複数のエリアでブロック長としてマネジメントに従事。2021年より現職。

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