【医師監修】気管支炎と喘息の違いは?それぞれの症状や原因・その他の似た病気まで紹介

この記事は医師に監修されています

中部脳リハビリテーション病院 脳神経外科部長

矢野 大仁 先生

「気管支炎と気管支喘息はどのような違いがあるの?」

このような疑問をお持ちの方、いらっしゃいませんか?

気管支炎はウイルスや細菌が原因で起こっており、ウイルスや細菌を除去できれば症状は治まります。

一方で、気管支喘息の原因はハウスダスト、ダニなどのアレルゲンや環境汚染などによるものです。

こちらの記事では、気管支炎と気管支喘息の違いや具体的な症状・予防法、また検査方法などを徹底的に解説していきます!

気管支炎と気管支喘息の違いについてざっくり説明すると
  • 気管支炎は、ウイルスや細菌が原因
  • 気管支喘息は、アレルゲンや環境因子、ストレスが原因
  • 症状は似ているが病態は異なる
  • 正しい診断と治療で改善できる

気管支喘息とは

気管支喘息

咳こむお婆さん

気管支喘息とは、空気の通り道である気管支に炎症が続き、様々な刺激に気道が過敏になってしまう疾患です。

気管支が腫れたり痰が出ることでその幅が狭くなり、呼吸が発作的に苦しくなってしまい咳が続いてしまいます。

夜間や早朝に咳が出やすくなり、発作的な息苦しさが起こる当事者としては非常につらい病気です。

なお、ハウスダストなどのアレルゲンの吸入、ウイルスへの感染、またストレスや運動などが発作のきっかけとなるケースが多いです。

喘息を持つ人にとっては、発作がいつ起きるか分からない恐怖があるので、大きなストレスであるのは間違いありません。

重症になると会話をすることも難しくなってしまい、苦しくて横になれない状態が続くほか、最終的に死に至るリスクもある恐ろしい病気です。

以下のグラフは喘息による死亡者数を表しています。

喘息死亡者数

今でも毎年1,500人程度が無くなっていますが、およそ30年前より吸入ステロイドを毎日吸入する治療が広まるにつれ、劇的に喘息死は減ってきていることがわかります。

つまり、適切な治療を行うことが何より大切な疾患だと言うことがわかります。

また、環境、体調やストレスの程度などによって発作の強さが変わることより、生活習慣や環境を改めることで症状が改善しやすくなります。

気管支喘息の症状

気管支喘息の多くは、急に呼吸が「ゼーゼー」「ヒューヒュー」という喘鳴が生じて、呼吸が苦しくなる症状が出てきます。

呼吸困難が悪化してしまうと、呼吸が苦しくなるだけでなく横になることもできず、前かがみになって座らなければ呼吸ができない状態に陥ってしまいます。

また、気管支喘息の痰は粘り気が強く透明なのが特徴です。

現れる症状の重さは患者ごとに異なっており、軽い発作が時々出る程度の軽度のものから息苦しさを覚えるような発作が毎日起きる重度のものまで様々です。

重症化してしまうと血液中の酸素が不足して意識を失ってしまうこともあり、唇や指先が紫色になって冷たくなるチアノーゼと呼ばれる状態になることもあります。

このような危険な状況になる前に、医療機関で早期診察と早期治療が重要です。

気管支喘息の原因

喘息による気管支の収縮図

気管支喘息には空気中のアレルゲン物質が気道に入って喘息反応が起こる「アトピー型」、アレルギー以外の要因で喘息が起こる「非アトピー型」があります。

アレルゲンとしてはハウスダスト、ペットのフケ、カビなどが多いですが、アレルギー以外ではストレスや自律神経失調症などの関与もあり原因の特定に至らないこともあります。

飲酒・ウイルス感染・激しい運動・ストレス・肥満などは喘息を悪化させる原因と言われており、季節の変わり目やたばこの煙、女性であれば妊娠や月経などが喘息発作を引き起こすこともあるので、この点も押さえておくと良いでしょう。

近年では「気道の炎症」と考えられることが多く、気管支喘息患者の気道の粘膜に「好酸球」「Tリンパ球」「肥満細胞(マスト細胞)」などの炎症細胞が多く見られることがわかっています。

気道に慢性的な炎症が起こっていると、刺激に対して気道が過敏に反応してしまい、それが喘息の症状をもたらすと言われています。

高齢者の気管支喘息は危険

高齢者の気管支喘息は、成人以降の発症が多いです。

成人発症の気管支喘息は、アレルゲンが特定しやすい「小児喘息」と比べ、非アトピー性の比率が高く、原因を特定できないことも多いという特徴があります。

それは、たばこの煙や空気が汚れた環境に長時間過ごしていた影響のほか、呼吸器感染症、加齢に伴う免疫力の低下、疲労の蓄積などが原因で気道の炎症が長引き、気道が狭い状態が続いた結果、罹患期間の長い気管支喘息につながると考えられます。

また、高齢者は種々の合併症や身体状況の関連によって、治療が難しくなったり、悪化するリスクも高まっていますので、特に風邪や禁煙に注意を払う必要があるでしょう。

咳喘息とは

8週間以上にわたって痰を伴わない空咳が続く場合、咳喘息が原因のことがあります。

ただし、通常の気管支喘息にみられるような「ゼーゼー」「ヒューヒュー」といった喘鳴や呼吸困難は起こらない点が特徴です。

また、夜中から明け方にかけて激しい咳が出たり、喫煙や寒暖差などが原因で咳が出やすくなる点や季節性がよくみられることも、咳喘息の特徴となっています。

なお、咳喘息を放置すると3〜4割が気管支喘息へ移行してしまうことから、治療を受けることが大切です。

咳喘息の原因

咳喘息は、ハウスダストの様な特定のアレルゲン反応の他にも気道への刺激に対しての白血球の反応が病因ではないかいわれています。気道が過敏になっているときに起きる気道の筋の収縮で咳こみます。

風邪や湿度・気温の変化や黄砂・花粉や飲酒が症状を悪化させるため、生活環境や習慣を見直すことも重要と言えるでしょう。

咳喘息の予防法

風邪薬やせき止め薬は、咳喘息に対してほとんど効果がありません

気管支拡張薬で咳の症状が治まれば、「咳喘息」である可能性が高いと考えられます。

治療法としては、気管支拡張薬や吸入ステロイドを中心に行います。

吸入ステロイドは内服薬のステロイドと異なり気管・気管支に直接作用するため全身的な副作用が少なく、局所の炎症を抑える効果があります。

現在は吸入ステロイドと気管支拡張薬が一つになった吸入薬も開発されており、多くの現場で用いられています。

咳症状が治まると治療を止めてしまいがちですが、再発するリスクや3 0%を超える気管支喘息への移行を予防するためにも、治療の自己中断はしないようにしましょう。

気管支炎とは?

気管支炎とは、空気の通り道である気管支が原因物質に感染することで起きる症状で、咳や痰が出るようになります。

なお、気管支炎には「慢性気管支炎」と「急性気管支炎」の2種類があり、それぞれ発症原因が違います。

慢性気管支炎 急性気管支炎
原因 長期の喫煙が最大の要因
たばこの刺激で気管支に炎症が起こり、その症状が続く
大気汚染などの環境的なもの
感染(ウイルス・細菌)
喫煙
化学物質吸入
症状・特徴 咳や痰を慢性的に繰り返す
特に冬場は症状が悪化しやすい
40歳以上に多くみられる
咳や発熱、喉の痛み、鼻水、頭痛など
症状が収まっても咳が続く場合もある
喫煙者や肺疾患の持病があると繰り返し感染を起こすリスクが高くなる

急性気管支炎

急性気管支炎が起こる原因で一番多いのは、ウイルス感染です。

また、その他にも細菌感染(肺炎球菌、インフルエンザ菌、百日咳など)マイコプラズマ、クラミジアなどが原因となっているケースもあります。

黄色や緑色の痰が続くとき、咳・発熱・倦怠感などが激しいとき、喘鳴を認める場合は受診しましょう。

また、咳や痰の状態は医師が判断をする際の重要な情報になるので、事前に咳や痰の特徴・症状を把握しておきましょう。

特に、高齢者はインフルエンザなどのウイルス性気管支炎などから肺炎に発展する事例が多いので、症状が長引いたり悪化してきた場合は躊躇せずに受診することが大切です。

慢性気管支炎

慢性気管支炎は、数ヶ月以上に渡って咳や痰が続き、粘り気のある痰が出るのが典型的な症状です。

原因としては、長年にわたる喫煙習慣や加齢、空気中の有害物質などが考えられています。

同居している高齢者に咳や痰、息切れなどの症状が慢性的に見られる場合は、重篤化を防ぐためにも一度受診されることをおすすめします

もし慢性気管支炎と診断された場合は、治療に加えて禁煙や適度な運動、風邪予防に取り組むことが大切です。

呼吸器感染症をきっかけに悪化することが多く、体力が衰えている高齢者の場合は特に注意が必要です。

予防法

気管支炎は、風邪やインフルエンザから移行するケースが多いため、普段から規則正しい生活を送り免疫を高める意識が欠かせません。

例えば、しっかり栄養をとることや疲労解消を心掛けたり、運動の習慣も非常に大切です。

インフルエンザの流行する前には、あらかじめ予防接種を受けておき発症するリスクをできるだけ抑えることも重要です。

また、気管支炎を起こしやすい人は加湿器を使用し、できるだけ上気道の乾燥から身を守るようにしましょう。

もし気管支炎を患ってしまった場合に、安静と休養を心掛けて喫煙は控えるようにしてください。

気管支喘息と気管支炎の治療方法

それでは、喘息と気管支炎の治療方法について見てみましょう。

気管支喘息の治療法

医師による診察

喘息の治療法には様々な方法がありますが、大きく分けて「喘息発作の予防」「長期管理薬物療法」「発作時の薬物療法」に分けられます。

以下で、それぞれ詳しく解説していきます。

気管支喘息は予防が特に重要

「喘息発作の予防」は気管支喘息の治療を進める上で最も重要であると言われており、3つの流れに分かれています。

一次予防は気管支喘息の発症を未然に防ぐことで、具体的には衛生管理を行ったり、禁煙・受動喫煙を避けることになります。

二次予防は、アレルゲンが明らかになったあとで、アレルゲンを避け気管支喘息の発症を防ぐことです。

三次予防では、気管支喘息を発症した後の悪化を予防することで、アレルゲンなどの発症因子を避ける様にします。

なお、小児に多いアトピー性喘息ではアレルゲン物質への暴露を避けることが必要ですが、成人喘息の非アトピー性の場合は、発症の原因を特定しづらく、禁煙や適度な運動、環境整備など全般的な予防や呼吸器感染予防が重要になります。

長期薬物治療

「長期管理薬物療法」は、薬を用いて喘息の発作を予防することを指しています。

喘息の原因や重症度によって用いられる薬物は変わりますが、使われる薬剤は「ステロイド薬」「長時間作用性β2刺激薬」「ロイコトリエン受容体拮抗薬」「テオフィリン除放製剤」「抗IgE抗体」などが代表的です。

なお、成人の気管支喘息に対しては「吸入ステロイド薬」が「第1選択薬」と考えられており、特に高齢者の場合は最初にステロイドの吸入薬が用いられることが多いです。

長期管理薬物療法で最も重要なのは、医師の指示通り発作の有無に関係なく吸入ステロイドを毎日継続することです。

「日本アレルギー学会」は、気管支喘息患者に対する適切な治療法の指針である「喘息予防・管理ガイドライン」を作成しており、治療において目標となるのは以下の7項目となっています。

  1. 健康な人と変わらない日常生活
  2. 肺の機能を正常近くに保つ
  3. 夜間と早朝の咳や呼吸困難がなくなり、十分な睡眠がとれる
  4. 喘息の発作が起こらない
  5. 喘息死の回避
  6. 治療薬による副作用がない
  7. 気道のリモデリング(気道の壁が厚くなり、硬くなってしまうこと)を防ぐ

発作時のみの治療では気道のリモデリングが進行してしまいます。この目標達成のためには、発作の有無に関係なく治療を継続することが非常に重要なのです。

発作時の薬物療法

「発作時の薬物療法」とは、発作が起きた際に薬を用いて抑える療法を指します。

治療の基本となる吸入ステロイドでは、発作が起きた際に急速に気管を広げることができないため、発作時には短時間作用型β2刺激薬の吸入を行うことになります。

また、発作時に「横になれないほど苦しい」という場合は、入院治療が必要となります。

発作が起こった際に処方薬を飲んでも効き目がない場合は、発作が重篤化しないように救急車を呼び、救急搬送を依頼するのが望ましいです。

発作時に薬が切らしてしまっている場合も、同様に迷わず救急車を呼びましょう。

気管支喘息は、適切に治療を行うことで咳や「ゼーゼー」という喘鳴などの症状が無くなり、健常者と変わらない生活を送ることが可能です。

気管支炎の治療法

急性気管支炎の治療は、原因にあわせて行われます。ウイルス感染の場合、インフルエンザ以外は治療薬はなく、対症療法が中心となります。

咳が強い場合には「鎮咳薬」、痰が絡む場合は「去痰薬」を使うなど、症状に応じて当該症状を和らげる薬を用いて治療することが一般的です。

またウイルス以外の病原菌が疑われた場合は、それに対して効果のある抗生物質が使われます。

熱がある時は、意識的に水分を補給することも重要です。

特に、小児の場合は加湿器などを使用することで症状が緩和できるので、乾燥から守るようにしましょう。

症状の重い場合や喘鳴が見られる場合は、気管支拡張薬を併用することで症状の軽減を図ることもあります。

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気管支炎と気管支喘息の違い・共通点は?

咳き込むおじいさん

紛らわしい気管支炎と気管支喘息ですが、違いや共通点についても把握しておきましょう。

どちらもゼーゼーした呼吸が特徴

気管支炎でも「ゼーゼー」「ヒューヒュー」という音を伴った呼吸が見られることがあり気管支喘息と症状が似ています。

また、日常生活には問題がない場合でも横になると呼吸がしづらいと感じる人もいます。

どちらも気管支内が狭く呼吸が浅くなるので、喘鳴症状があれば早めに医療機関に行きましょう。

2つの疾患は原因が異なる

気管支炎の場合、ウイルスや細菌が原因となっているケースが多く、この場合は感染が治まれば症状も落ち着きます。

一方で、喘息発作は様々な原因を探る必要があります。

ハウスダスト、ダニなどのアレルゲンの吸い込みの他、飲酒、ウイルス感染、激しい運動、ストレス、季節の変わり目、たばこの煙、女性であれば妊娠や月経などが喘息発作を引き起こすこともあります。

また、喘息の場合は発作の症状がない時にも気管支に炎症が残っているケースがあり、この点も違いであると言えるでしょう。

気管支炎と気管支喘息の違いを見分ける検査

気流制限の測定

気管支炎の診断は、問診や聴診などで患者の全身状態を把握しながら判断していくことになります。

基礎疾患が無く全身状態に問題がなければ、特別な検査を必要とする場合は少ないです。

しかし、気になる症状がある場合は血液検査やレントゲンなどを行った上で、肺炎などの他の疾患との鑑別を行っていきます。

一方で、気管支喘息の診断を行う際には喘息発作の経験の有無やアレルギーの有無などの詳細な問診を行うほか、血液中IgEや好酸球、喀痰の好酸球を測定することがあります。

また、気道がどれほど狭くなっているかを表す「気流制限」を測定し、気道炎症の度合いを把握した上で気管支喘息か否かを判断します。

気流制限を測定する際に用いられるのが「スパイロメトリー」や「ピークフロー」と呼ばれる検査で、これらの検査をすることで気道の狭さを測定します。

また、血液中特異的IgEでアレルギーの原因物質を探る検査を行うこともあり、原因物質を特定できた場合は自身の生活環境を整備してアレルギー物質との接触を避けるための工夫が重要です。

その他の気管支炎・気管支喘息と似た疾患

気管支炎や気管支喘息と似ている疾患は他にもあります。

こちらのトピックで、紛らわしい疾患について紹介していきます。

アトピー性咳嗽(がいそう)

アトピー性咳嗽の様子

アトピー性咳嗽は、気道内の太い気管の部分が炎症を起こす病気で、咳喘息と同様に気道におけるアレルギー性の疾患として分類されています。

咳喘息との識別が難しく、しばしば治療的診断が行われます。

一般的に、抗ヒスタミン薬の内服が有効で、1~2週間程度で治まることが多いです。

COPD(慢性閉塞性肺疾患)

COPDの様子

COPD(慢性閉塞性肺疾患) は、主に長期間の喫煙などが原因で肺に炎症が起こり、酸素と二酸化炭素を交換する肺胞が壊れて息が吐き出しにくくなる病気です。

初期段階では、息切れや咳・痰などの症状が出てくるので軽視しがちですが、放置すると「溺れるような」強い息苦しさに襲われます。

平成26年の厚生労働省の患者調査によると、COPDの患者数は26万1,000人にも上っており、治療を受けていない人も含めると患者数は500万人以上と推計されています。

また日本人の死因の第10位にもなっており、自分や周りの人を守るためにもまず禁煙、そして早期の治療開始が望まれます。

気管支喘息との併発は危険

COPDと気管支喘息が併発してしまうことがあります。

高齢者が気管支喘息とCOPDを合併してしまうとそれぞれ単独より、QOLも下がり、病気の予後や経過も悪いことが分かっています。

COPDと診断されている患者で、動かなくても発作性の呼吸困難などの喘息の症状が見られる場合には、併発している恐れがあります。

重篤化すると大きな問題なので、医師に相談して対策を練っていきましょう。

肺炎

肺炎は、細菌やウイルスなどの病原体が酸素と二酸化炭素のガスの交換を行う肺胞に感染して炎症を起こす疾患です。

肺胞に障害が生じると、息切れや黄色・緑色・鉄錆色の痰、38度以上の高熱などの症状が長く続き、風邪よりも症状が重くなるケースが多く、入院治療が必要なことも多いです。

細菌性肺炎では肺炎球菌によるものが最も多く、市中肺炎の約30%を占めています。その他にはマイコプラズマやレジオネラなどの感染力の高い病原体による肺炎や、RSウイルスやアデノウイルス、インフルエンザウイルスなどのウイルス肺炎もあります。

また、高齢者では、嚥下機能が低下することによる誤嚥性肺炎も命に関わる疾患として非常に多くみられます。

2020年の厚労省による死因統計では肺炎と誤嚥性肺炎はそれぞれ死因第5位と6位を占めており、予防意識も重要です。

2014年より65才以上を対象に肺炎球菌ワクチンが定期予防接種になっており、初回接種には公的援助もあります。

肺炎球菌による肺炎の発症や重症化の予防効果が期待されるので、免疫力が低下してきたり、呼吸器疾患があれば接種を考えましょう。

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成人になってから気管支喘息を発症するケースも

気管支喘息の原因にはアレルゲンがあることが多いですが、成人発症の喘息は、アレルゲンが特定できないケースも多くたばこの煙や空気が汚れた環境に長時間過ごしていた影響のほか、過労やストレスが原因となることもあります。

成人後の生活習慣を整えることも気管支喘息予防には非常に重要であることが分かるでしょう。

そして、早い段階で病院を受診して吸入ステロイド薬などを定期的に使用することで、症状をコントロールしながら日常生活を送ることが可能となります。

なお、咳喘息はアレルギーの他にも風邪や気管支炎などが発症原因となるので、こまめに部屋の掃除や換気を行うなど、アレルゲン物質をとどまらせない工夫をしましょう。

「空咳が8週間以上続き、咳止め薬が効かない場合は咳喘息の可能性を疑う」という必要もあるので、参考にしてください。

気管支炎と気管支喘息の違いまとめ

気管支炎と気管支喘息の違いまとめ
  • 症状は似ているが、原因などに違いがある
  • 医師の指示に従ってそれぞれに適切な治療を続けることが重要
  • 気管支喘息では、環境因子やストレスが原因で、成人発症することがある

気管支炎と気管支喘息は共に症状が似ていますが、原因や治療法も異なります。

早い段階で治療することが重要なので、不安な場合は医師の診断を受けることをおすすめします。

他にも似たような病気は多くあるので、症状が出た場合は素人判断をすることなく病院で相談しましょう。

この記事は医師に監修されています

中部脳リハビリテーション病院 脳神経外科部長
中部療護センター長
岐阜大学連携大学院脳病態解析学分野 教授(客員)

矢野 大仁(やの ひろひと) 先生

1990年岐阜大学医学部卒業、医学博士。大雄会病院などの勤務を経て、学位取得後、2000年から岐阜大学医学部附属病院脳神経外科助手。2010年 准教授、2013年 臨床教授・准教授、2020年4月 中部療護センター入職、2024年4月から現職。日本脳神経外科学会専門医・指導医、日本脳卒中学会専門医。脳卒中の他、脳腫瘍、機能的脳神経外科など幅広い診療を行っている。患者さんが理解し納得できるようにわかりやすい説明を心がけている。

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