横浜市の老人ホームの特徴
横浜市の老人ホームには、どのような特徴があるのでしょうか。
また、横浜市の老人ホームは現在どのような状況なのかについてもご紹介します。
横浜市の地理的特徴と介護施設の特徴
まず、横浜市の地理的特徴についてご紹介します。
横浜市の地理的特徴
横浜市は神奈川県の県庁所在地であり、政令指定都市です。
横浜市は東京23区を除くと、全国の都市で一番人口が多い市であり、2021年11月1日現在の人口は377万5,763人、世帯数は176万7,962世帯です。
大都市であることから交通網が充実しており、JRや横浜市営地下鉄、羽田空港方面へも伸びる京急線などがあります。
また、横浜中華街では中国雑技や中国のグルメを楽しむことができ、春節(旧正月)にはイルミネーションやカウントダウンイベントもあります。
金沢区などの各地では花火大会などもあり、横浜市は一年を通してイベントごとが盛り沢山な地域です。
横浜市の介護施設の特徴
横浜市に住んでいる65歳以上の高齢者の人数は約90万人、高齢化率は約24%であり、県平均の24.6%よりやや低めです。
市内の有料老人ホームの施設数は全国でも多い264施設となっています。
内訳は介護付き有料老人ホームが175施設、住宅型有料老人ホームが89施設で、全施設の定員を合計すると17,000人です。
出典:厚生労働省「全国の有料老人ホーム一覧」
横浜市内の介護施設の費用設定は、リーズナブルな価格から高額なところまで幅広いことが特徴です。
グループホームやさまざまな高齢者用住宅が揃っており、選択の幅が広くなっています。
高齢者に優しい街づくりをしていることも特徴的
横浜市では、1997年には福祉のまちづくり条例が制定され、街中の建築物や道路、講演、公共交通機関などで高齢者の方が住みやすい街づくりを推進していることも横浜市の特色の一つです。
駅などの施設ではバリアフリー化が進んでおり、多くの方がより安心して過ごせるよう工夫がなされています。
また、高齢者の方の社会参加を目指した「よこはまシニアボランティアポイント事業」や老人クラブ活動など、さまざまな取り組みもあります。
さらに、横浜市では高齢者の方の在宅生活をサポートする制度が充実しています。
介護保険では住宅改修のサービスがありますが、それとは別に横浜市独自で住環境整備事業として助成制度を実施しており、住宅改造工事にかかる費用の一部が助成されます。
このように、横浜市は高齢者の方が住みやすい都市であると言えます。
交通網が発達しており、さまざまな場所に足を運びやすくなっていますので、インターネットでの情報収集はもちろんのこと、実際に現地に行き自分の目で確認したり、話を聞いてみたりすることがおすすめです。
横浜市の介護施設価格概観
横浜市のココファンの介護施設の入居金・月額費用それぞれの平均値・中央値を、全国の施設と比較すると以下のようになります。
<入居一時金>
地域 |
平均値 |
中央値 |
横浜市 |
226,994円 |
209,000円 |
全国平均 |
297,256円 |
194,500円 |
<月額費用>
地域 |
平均値 |
中央値 |
横浜市 |
174,061円 |
174,350円 |
全国平均 |
169,518円 |
158,250円 |
横浜市でココファンの介護施設を利用する場合、入居一時金は平均程度、月額費用はやや高めだと言えるでしょう。
横浜市は全国の他の地域と比べて地価が高いため、このように少し高めの費用となっています。
横浜市の高齢者人口
横浜市の高齢化率は、2015年時点で24.9% です。2021年度の高齢者数は約93万人(24.7%)と発表されています。
同時期の日本全国の高齢化率は26.0%ですので、横浜市の方が若干高齢化率が低いということになります。
あた2025年には、高齢者人口は7万人増の100万人(高齢化率26.7%)になると見込まれています。
2025年の横浜市の総人口は現在と同程度かやや減少すると予想されていますので、横浜市の高齢者は大幅に増えるということです。
すでに現在でも、高齢夫婦のみの世帯や高齢単身世帯の急増が指摘されています。
また、現在急増中なのが後期高齢者(75歳以上)の人口です。2021年時点では48.3万人(12.9%)になっています。
2025年には、この後期高齢者の人口・割合ともに、さらなる増加がみられると考えられています。
出典1:横浜市の人口・高齢者の状況(令和3年)
出典2:推計人口による年齢別の人口(令和2年1月1日現在)横浜市
横浜市の介護保険事業者・施設の状況
横浜市の介護保険事業所や施設はどのくらいあるのかまとめました。
なお、こちらの情報はすべて令和2年4月1日時点の情報です。
介護保険施設
施設サービス |
県内所在事業者数(施設数) |
市内所在施設 |
|
|
|
施設数 |
定員(床) |
介護老人福祉施設 |
433 |
159 |
16,401 |
介護老人保健施設 |
197 |
87 |
9,571 |
介護療養型医療施設 |
14 |
5 |
248 |
介護医療院 |
6 |
1 |
24 |
施設サービス合計 |
650 |
252 |
26,244 |
居宅サービス等事業者
居宅サービス |
県内所在事業所数 |
市内所在事業所数 |
訪問介護 |
1,983 |
800 |
訪問入浴介護 |
132 |
51 |
訪問看護 |
2,469 |
920 |
訪問リハビリテーション |
913 |
322 |
居宅療養管理指導 |
10,502 |
4,042 |
通所介護 |
1,092 |
397 |
通所リハビリテーション |
305 |
133 |
短期入所生活介護 |
492 |
169 |
短期入所療養介護 |
210 |
88 |
特定施設入居者生活介護 |
565 |
197 |
福祉用具貸与 |
350 |
141 |
特定福祉用具販売 |
354 |
145 |
居宅サービス合計 |
19,367 |
7,405 |
居宅介護支援事業者の状況
横浜市を実施地域とする事業所数は1,107個です。
ケアマネージャーの人数は常勤・非常勤・合計でそれぞれ以下のようになっています。
常勤・非常勤 |
人数 |
常勤 |
2,975人 |
非常勤 |
772人 |
合計 |
3,747人 |
実施地域による区別事業所数は以下の通りです。
地域 |
事業所数 |
鶴見 |
163 |
保土ヶ谷 |
170 |
青葉 |
151 |
神奈川 |
163 |
旭 |
168 |
都築 |
140 |
西 |
123 |
磯子 |
162 |
戸塚 |
184 |
中 |
127 |
金沢 |
117 |
栄 |
131 |
港南 |
169 |
緑 |
136 |
瀬谷 |
118 |
※この他、横浜市全体を実地地域としている事業所は102事業所です。
令和2年4月1日時点では横浜市内の介護保険施設は、介護老人福祉施設が最も多く、159施設、定員は16,401人でした。次に多いのが介護老人保健施設で87施設、定員は9,571人です。
3番目に多いのは介護療養型医療施設で、横浜市内には5つあります。しかし、介護療養型医療施設は2023年度で廃止が決定しています。
介護療養型医療施設の利用者が主に転居するのは介護医療院ですので、横浜市内の介護医療院は令和2年4月1日時点で1施設しかありませんが、今後施設数や定員は増加するでしょう。
また、横浜市の居宅サービス等事業者の居宅サービスで最も多いのは居宅療養管理指導で、このサービスをしている事業所は4,042事業所でした。
居宅療養管理指導とは、要介護認定されている人に対し、自宅で日常生活が送れるよう、医師、看護師、管理栄養士などが訪問して療養の仕方について指導するものです。
また、居宅看護支援事業者については、ケアマネージャーは常勤が多く、どの区でも事業所は100を超えています。
横浜市の介護サービス利用者数
こちらのグラフは横浜市の介護保険サービスを利用している方の人数です。
2005年は現在の介護保険制度が始まった年で、介護保険サービスの利用者は約6万人に留まっていました。
しかし、10年後の2015年には約12万人、その5年後の2020年には16万人もの利用者がいます。
2025年には、団塊の世代(戦後のベビーブームに生まれた世代)が75歳以上のいわゆる後期高齢者となるため、横浜市では、さらに介護保険サービス利用者は増えて19万人ほどになると予測しています。
横浜市で利用されている介護保険サービスは、2005年の介護保険制度開始当初から訪問介護、通所介護などの在宅サービスが最も多く利用されています。
次に多いのが施設サービスです。これは、横浜市が介護保険施設を多く設置してきたからこその結果であると言えます。
また、最も利用が少ない居住サービスですが、これはグループホームなどの利用を指します。
しかし、2025年に後期高齢者が急増すると予測されているため、グループホームなどの特定施設と呼ばれる施設の利用者も増えていくでしょう。
横浜市の高齢者相談委員会は?
横浜市には 「福祉調整委員会」 があります。これは、福祉保健サービスに関する苦情を受け付けるものです。
例えば
- 担当のホームヘルパーの働きぶりへの不満
- 介護保険施設のサービス内容への不満
などの苦情に対応します。
福祉調整委員会は、サービスの利用者と施設・事業所の間に立ち、第三者機関として苦情の内容について調査し、解決案の提案をします。
なお、サービス利用者やサービス利用を希望する人しかこの福祉調整委員会に苦情を申し立てることはできません。
例えば、施設の近所に住んでいる人など、サービス利用をしていない人はこの福祉調整委員会を利用することはできませんので注意が必要です。
単身世帯高齢者向けサービスを積極的に導入
横浜市における介護予防の取組には介護予防・日常生活支援総合事業があります。
介護予防・日常生活支援総合事業は
- 介護予防・生活支援サービス事業
- 一般介護予防事業
の2種類に分かれています。
介護予防・生活支援サービス事業は、要支援1、2の認定を受けた人、一部の事業対象者に対して提供されます。
また、一般介護予防事業は65歳以上全ての人に対して提供されます。
横浜市は
- 身近な地域で取り組む健康づくり
- 社会参加の機会を増やして介護予防
- サポート(掃除・調理・配食など)を受けて自分らしく生活
これら3つのテーマから介護予防事業を行っています。
横浜市の地域包括ケアシステム
横浜市では、2025年までに介護・予防・医療・生活支援のサービスをまとめて出来るシステムづくりを目標としています。
先に述べたように、2025年は団塊の世代が後期高齢者(75歳以上)となるため、高齢者人口が大幅に増える見込みです。
そのため、このような地域包括的なケアシステムが必要なのです。
地域包括ケアシステムとは
地域包括ケアシステムとは、高齢者の方を支援するために必要なサービスである、住まい・医療・介護・予防・生活支援を、地域でまとめて提供できるシステムのことです。
厚生労働省では、地域包括ケアシステムについて
保険者である市町村や都道府県が、地域の自主性や主体性に基づき、地域の特性に応じて作り上げていくことが必要です。
引用:厚生労働省「地域包括ケアシステム」
としています。
横浜市は地域包括ケアシステムの実現のために積極的に取り組んでおり、高齢者の方への各種サービスの情報提供などを行っています。
そのため、高齢者を包括的に支援する機関である地域ケアプラザなどの地域包括支援センターはすでに130カ所あります。
横浜市では 「横浜型地域包括ケアシステム」 を2025年までに構築するとし、2025年の横浜市の目指す街として
地域で支え合いながら、
介護・医療が必要になっても安心して生活でき、
高齢者が自らの意思で自分らしく生きることができる
引用:横浜市
としています。
地域包括ケアシステムの実現のための具体例
また、地域包括ケアシステムを実現するための一つとして、横浜市は、市内の中学校の学区を目安とし「日常生活圏域」としています。
そして、各校区には「生活支援コーディネーター」を置き、生活支援・介護予防に取り組んでいます。
また、高齢者の方にとってはかかりつけ医の存在も重要です。
そのため、在宅医療連携拠点を横浜市内の18区に置き、各拠点が効果的に機能するよう力を入れています。
そのことにより、在宅介護世帯と医療の橋渡しができ、高齢者の方のかかりつけ医を増員することが可能になるのです。
地域包括ケアシステムは高齢者の方が自分らしく暮らせるためにある
この地域包括ケアシステムが機能することにより、2025年に後期高齢者の人口が増える頃、要介護認定度が高い方でも、住み慣れている横浜市でこれまでと同じように自分らしい生活を送ることができます。
そのために、現在国をあげて、この地域包括ケアシステムの構築に取り組んでいるのです。
今後、高齢者の方の人口が増えるに従って認知症患者のさらなる増加が見込まれています。
そのため、認知症患者を地域で支えるために、地域包括支ケアシステムが必要なのです。
インスリン注射とは
この記事は医師に監修されています
中部脳リハビリテーション病院 脳神経外科部長
矢野 大仁 先生
健康な人であれば、体内では常に必要な量のブドウ糖が調整され、血糖値が安定しています。
食事により血中に取り込まれたブドウ糖に対して、膵臓からインスリンが分泌されることで、血糖値が正常な状態に保たれますが、この血糖値のコントロールにインスリンが必要な患者に対して、外部から注射でインスリンを補う治療法がインスリン注射です。
インスリン療法と呼ばれることもあり、注射でインスリンを補うことで、健康な人のインスリン分泌パターンを再現します。
インスリンを注射するペースは個々の状態で異なり、1日1~4回注射が必要になります。
インスリン注射が必要な疾患の種類
インスリン注射が必要になる疾患で代表的なものは糖尿病です。
糖尿病には、下記の2種類あります。
疾患名 |
主な症状 |
1型糖尿病(インスリン依存型) |
インスリンの分泌が絶対的に不足・欠乏 |
2型糖尿病(インスリン非依存型) |
遺伝的素因と生活習慣によりインスリンの効きが悪くなる |
1型糖尿病
1型糖尿病は、子供や若い方に多く見られる糖尿病です。
インスリンを分泌するβ細胞が破壊され、膵臓でインスリンが生成できない状態になり、高血糖状態が続きます。
そのため、インスリン注射によってインスリンを補う必要があります。
2型糖尿病
2型糖尿病は、インスリンの分泌はありますが、正常な量が分泌されていなかったり、働きが悪かったりして血糖値が下がらない状態になります。
遺伝的な要因の他、生活習慣によって発症することがあり、主に中高年での発症が中心です。
注射によってインスリンを補うこともありますが、生活習慣の改善が治療の中心になります。
糖尿病患者は増加傾向にある
日本で糖尿病にかかっている患者は1990年代後半には、厚生労働省調査によると690万人でしたが、年々増加傾向にあり、2016年の糖尿病人口は糖尿病予備群と呼ばれる人も含めると2,000万人以上になるともいわれ、日本人の5~6人に1人が糖尿病予備群以上の状態と推察されます。
年齢別に見ると、60歳以上の患者が多く、70代以上では糖尿病患者は400万人以上となり、高齢になるほど発症確率が上がる疾患でもあります。
そのため、老人ホームなどの介護施設でも、インスリン注射が必要な方の受け入れが増加傾向にあります。
インスリン注射が必要な方の介護施設選びのポイント
インスリン注射が必要な方でも、介護施設に入居することが出来ます。
入居する場合の施設選びのポイントを紹介します。
血糖値を適切に保とう
糖尿病の方にとって、低血糖状態は命にかかわる事態になります。
患者本人による、運動や生活習慣の改善などで血糖値を適切に保つ努力も重要ですが、施設に入居する場合には、
- インスリン注射をしっかり継続出来ること
- 食事療法が行えたり、適切な摂取が出来ること
- 低血糖による急変時に対応がしっかりしていること
こうした対応で、血糖値を正常に保つための管理をしている施設や、低血糖による緊急時の対応がしっかり出来る施設を入居条件にしましょう。
自己注射できる状態か念入りに確認しよう
インスリン注射は医療行為になるため、接種出来るのは医師か看護師、もしくは本人、病院で指導を受けた家族になります。
介護施設に入居後も本人が継続して自己注射が出来れば問題はないのですが、身体に麻痺が出たり、認知症になったりして、本人による自己注射が出来なくなった場合の介護施設の対応は十分に確認する必要があります。
老人ホームなどの入居施設でも、接種出来るのは医療従事者のみなので、介護職員は摂取することが禁止されています。
そのため、施設に入居する場合は、看護師が常駐しており、インスリン注射の対応が可能なことが絶対条件になります。
また、糖尿病と認知症には、実は深い関わりがあります。
高血糖状態が長く続くと、認知機能が低下しやすくなることが分かっています。
糖尿病の方と、そうではない方を比べると、
- アルツハイマー型認知症には約1.5倍
- 脳血管性認知症には約2.5倍
糖尿病の方のほうが認知症を発症しやすいという報告があります。
また、軽度の認知障害がある場合は、認知症へと発展する可能性があります。
高血糖状態だけが認知症に直結しているわけではなく、実は重症な低血糖状態でも、認知症になるリスクが高くなると言われています。
認知機能の低下によって、糖尿病の治療の必要な内服やインスリン注射、食事の管理などが出来なくなると、糖尿病の悪化にも繋がるため、施設に入居する際は十分な確認が必要になります。
インスリン注射の頻度も施設選びに重要
インスリン注射を行う回数は、患者それぞれで異なり、1日複数回必要な方もいます。
1日の中で接種するタイミングも異なります。
本人による自己注射が出来ない場合には、看護師に接種してもらう必要があるため、自分が接種するタイミングに看護スタッフが勤務していることが入居条件になります。
たとえば、1日2~3回接種が必要なら、24時間看護師が常駐している施設や、看護師が常時勤務している施設を選びましょう。
1日4回接種が必要なら、24時間看護師が常駐している施設を選ぶようにします。
治療も兼ねてくれる施設を選ぼう
単に糖尿病患者でも受け入れてくれる、という施設ではなく、食事、運動療法にも力を入れている施設を選ぶことが望ましいです。
糖尿病の治療には、インスリン注射や服薬を行っていても、運動療法や食事療法も継続して行うことが大切です。
食事療法のために、糖質の管理やカロリー制限などに対応している施設や、運動も出来る施設を検討しましょう。
また、糖尿病によって起こる、潰瘍や感染、壊疽など糖尿病足病変を予防するフットケアなどを行っている施設も魅力的です。
インスリン注射が出来る介護施設の費用のポイント
インスリン注射に対応可能な、ココファンの介護施設の入居金・月額費用それぞれの平均値・中央値は以下のようになります。
<入居金>
地域 |
平均値 |
中央値 |
city |
267,567円 |
194,250円 |
全国 |
297,256円 |
194,500円 |
<月額費用>
地域 |
平均値 |
中央値 |
city |
162,088円 |
156,578円 |
全国 |
169,518円 |
158,250円 |
学研ココファンでは、多くの施設で充実の医療体制を整えています。
そのため、インスリン注射に対応できる施設で探した場合でも、費用が高くなることはありません。
インスリン注射が必要な方の入居条件
インスリン注射が必要な方に対して、施設側から入居条件を指定することは特にありません。
ただ、インスリン注射を行う回数によっては、施設側の対応が課題になることもあり、入居が難しくなることもあります。
糖尿病の進行によっては、現在と異なる症状がみられることがあり、著しい高血糖になった場合、口の乾きや多飲・多尿・体重減少・昏睡などの症状が出ることがあります。
また、治療によって低血糖を起こす可能性があることや、糖尿病の三大合併症を引き起こす可能性もあります。
変化する症状に対して、様々な状態を過程した上での施設選びが重要になっていきます。
まずは入居を検討した段階で、症状をしっかりと伝えて相談してみることが大切です。
介護施設に入居する際のリスク
いくら食事、運動療法に力を入れている老人ホームでも、看護師が24時間常駐している老人ホームでも、老人ホームはあくまでも生活をする場所です。
病院とは異なるため、専門的な治療を行うことは出来ません。
そのため介護施設に入居中、もし症状が悪化した場合や、医療ケアが常時必要になった場合、入居する施設では対応しきれずに退去しなくてはならない場合もあります。
入居を継続出来た場合でも、病院ほど専門的なケアが受けられたり、常に医師や看護師がいる病院とは異なるため、生活の場として安らげる老人ホームか、医療面で安心できる病院か、という判断が必要になる可能性があります。
QOLの低下により、老人ホームでの暮らしにくさを感じることもあるかもしれません。
想定出来る様々な状況に応じて、ご本人が納得出来る適切な判断が出来るように、入居する施設の医療スタッフとは、しっかりコミュニケーションをとっておくようにしましょう。