介護助手・介護補助の仕事はきつい?看護助手との違いや仕事内容について紹介!
更新日時 2023/07/23
「介護助手・介護補助の仕事はきついって本当?」
このような疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか?
介護業界は慢性的な人手不足に陥っており、状況を改善するために介護助手・介護補助を採用する施設が増えています。
「介護はきついし大変」というイメージがありますが、介護助手・介護補助であれば身体に触れる介護は行わないので、そこまで負担は重くありません。
こちらの記事では、介護助手・介護補助の仕事内容や看護助手との違いなどを解説していくので、ぜひ参考にしてください!
- 清掃や備品の整理など、介護職員をサポ―トする業務を行っている
- 介護業界においては欠かせない存在で、将来性も高い
- 特別な資格が無くても働くことができる
- 就職先は幅広いので、自分のニーズに合わせて働ける
介護助手・介護補助ってなに?
まずは、介護助手・介護補助の仕事について見ていきましょう。
介護現場を支える重要な存在
介護業界は慢性的な人手不足の状況にあり、介護の現場は常に人員不足に陥っている状態です。
団塊の世代が全員75歳以上になる2025年には、約38万人の介護人材が不足すると言われており、厚生労働省も地域と連携して介護職員の確保に尽力しています。
厚生労働省は「介護助手」職の導入を積極的に進めていますが、「介護助手」とは「介護補助職」「介護補助員」とも言われています。
文字通り、介護専門職の助手や補助として介護現場をサポートする存在で、近年はその価値が高まっています。
介護助手は資格が不要の職種で、人材確保を円滑にして介護現場で働く人の総数を増やし、介護サービスの向上も図るという考えが根底にあります。
つまり、介護助手・介護補助は介護業界の未来を背負う重要な存在として、今後も活躍の場を増やすでしょう。
若い年齢層が介護業界に入って来やすい
厚生労働省の当初の計画としては、介護助手は高齢者の方々を想定していました。
一般的に、加齢に伴って運動不足に陥りがちになり生活習慣病の危機になる上に、年金が不十分だと経済面での不安も残ります。
そこで、高齢者の就労先をの受け皿としての役割だけでなく、本人の介護予防に繋げるために介護補助は高齢者向けに設けられました。
しかし、実際は「介護職に就きたいけど資格がない」という若者から注目を集めています。
若い労働力は貴重なので、介護施設側としても若者を介護補助スタッフとして起用する事例が増えています。
介護助手・介護補助の仕事内容とは?
利用者の生活介助など、身体に触れるような仕事は介護職員初任者研修以上の資格を持っていないと行うことができません。
つまり、介護助手・介護補助は身体に触れるような生活介助業務以外の業務を担うことになります。
下記で、介護助手の導入を早い段階から行っていた三重県の介護老人保健施設協会の例を紹介します。
- Aクラス:一定の専門的知識・技術・経験を必要とする比較的高度な仕事内容
- Bクラス:短期間の研修で習得ができる専門的知識・技術を要する仕事内容
- Cクラス:マニュアル・パターン化が可能で、専門的知識・技術がほとんどない方でも可能な仕事内容
上記のように、一口に介護補助と言っても、仕事内容は様々である上に常に誰かから指示を貰える訳ではありません。
実際の業務内容は、経験や研修受講の有無、年齢なども考慮されて決まっていくので、あくまでの参考として捉えておいてください。
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介護助手・介護補助に資格は不要!
先述したように、介護助手・介護補助として働く際には資格は不要です。
とはいえ、ある程度の知識があった方がスムーズに業務に着手できるので、事前に研修などを受けると良いでしょう。
勉強するなら自治体の研修や通信教育も
介護助手・介護補助の仕事は資格が不要なので、すぐに始められる点が魅力です。
しかし、「事前にある程度勉強しておきたい」という人のために、自治体が研修を行っていることもあるので、研修機会があれば積極的に参加しましょう。
介護の基礎を学べる無料の講座が開講している自治体も多いので、こまめに広報やホームページなどで情報収集すると良いでしょう。
なと、研修の内容な様々で、1日で終わる研修や8日間の研修もあるので、内容もチェックしてください。
研修を受けなくでも介護助手として働くことはできますが、事前に知識を持っておくに越したことはありません。
以下で、自治体で行われている介護職員向け研修の一例を紹介します。
<介護予防等サービス従業者研修カリキュラム(高知県)>
日数 | 項目 | 時間 |
---|---|---|
1日目 | 地域包括ケアシステムについて サービス提供の説明 介護保険制度 |
2時間 1時間 2時間 |
2日目 | サービス提供の理解(介護サービス従事者の役割、社会参加、人権尊重) | 6時間 |
3日目 | 安全の確保(安全対策、感染症対策、緊急時の対応等) 生活支援の基本① |
4時間 1時間 |
4日目 | 生活支援の基本② | 5時間 |
5日目 | 生活支援の基本③ 利用者とのコミュニケーション |
1時間 4時間 |
6日目 | 老化の理解 認知症の理解① |
4時間 2時間 |
7日目 | 認知症の理解② 障害の理解 |
2時間 3時間 |
8日目 | 模擬演習 | 3時間 |
<介助スタッフ育成講習(群馬県)>
日数 | 項目 | 時間 |
---|---|---|
1日目 | 介助のための基礎知識 利用者や認知高齢者の心を支える |
1.5時間 3時間 |
2日目 | 高齢者の病気の基礎知識 介護保険などの制度サービス |
2時間 3時間 |
3日目 | 利用者を理解し、信頼を形成する 演習(ロールプレイ) |
5時間 |
4日目 | 介護技術の基本 | 4時間 |
<介護基礎技術講習会(宮崎県)>
項目 | 時間 |
---|---|
講義Ⅰ 就職活動を行う心構え | 20分 |
講義Ⅱ 高齢者介護とは | 30分 |
実技Ⅰ ボディメカニクス・体位変換など | 1時時間40分 |
実技Ⅱ 排泄・入浴介助の基本 | 2時間40分 |
出典:厚生労働省ホームページ
自治体以外にも、通信教育などで介護の基礎知識について学ぶことができます。
通信教育なので座学で終わってしまいますが、介護についての基礎知識や利用者とのふれあい方など、介護をする上で必要となる知識を習得できるのでこちらも有意義です。
なお、医療や福祉関係の資格を持った上で介護助手や介護補助の仕事を選択する人もいます。
介護士や准看護師資格を持っている人や、介護職員初任者研修の資格は取得しているものの実務経験のない人も、実際に介護助手や介護補助として活躍しています。
就職後に取得すると良い資格
介護助手の仕事を通して介護業界に興味を持ち、介護業界でステップアップを目指したい場合は資格取得がおすすめです。
介護事業所によっては、資格取得を助成してくれたり講習に送り出してくれるなど協力してくれることもあります。
介護職員初任者研修
介護職員初任者研修は、介護関連の資格の中で基本的な資格です。
かつてのホームヘルパー2級(ヘルパー2級は2013年に廃止)に相当にする資格で、130時間の基礎知識・倫理・実務を学んで試験に合格すれば資格を取得できます。
合格率はほぼ100%なので、手始めに資格を取得する際に最適です。
介護職員初任者研修があれば身体介助が可能になるので、介護現場で重宝されるようになります。
実務者研修
実務者研修は「介護福祉士実務者研修」の略で、介護職員初任者研修よりもレベルが上がります。
受講時間数は450時間で、幅広く知識や技能を習得でき、基本的な介護スキルに加えて喀痰吸引などの医療的ケアに関する知識や技能も習得できます。
上位資格である介護福祉士資格を得るためには、3年以上の実務経験を経た上で実務者研修の受講が必須です。
介護業界でステップアップしたい方であれば、ぜひ取得を目指したい資格です。
介護福祉士
介護福祉士は、介護系資格の中でも唯一の国家資格です。
介護サービスを提供する資格の中でも最上位の資格で、介護福祉士を取得できれば介護業界で貴重な存在となれます。
実務経験を経た上で所定の研修を修了するルートなど複数の取得ルートがありますが、取得までに数年かかります。
とはいえ、非常に価値の高い資格なので、介護の世界で長く働く意思がある人は取得する価値があります。
看護師から介護士への転職|メリットやデメリット・介護福祉士の資格取得方法まで解説
介護助手・介護補助の魅力ポイントとは?
続いて、介護助手・介護補助の魅力について見ていきましょう。
未経験や無資格でも始められる
現在、介護業界の仕事のほとんどが専門職です。
つまり、資格を持っていないと任される仕事がほとんどありませんが、介護助手・介護補助は無資格から始められる魅力があります。
無資格で「介護業界に興味があるけど長続きするか不安」という人でも、まず無資格からスタートして介護業界が自分に合えば着実なステップアップが可能です。
また、各都道府県で無料の研修が用意されていたり、職場で研修をしてくれるケースもあるので、未経験でも気楽にチャレンジできる点は魅力と言えるでしょう。
不安無く、仕事に就くことができる
介護助手・介護補助は介護職員のサポートを行うので、適宜先輩職員の様子を見ながら仕事をすることになります。
生活介助に関して不安を感じる場面は多くありますが、近くで見ながら学ぶことで実践的なスキルを習得できるでしょう。
先輩職員やチームとの協力が盛んに行われるため、仕事への不安や疑問点があっても、安心して質問し合いながら成長できる環境が整っています。
いきなり介助をする不安はなく、座学よりも圧倒的に実りのある学びとなる点が大きな魅力と言えるでしょう。
パートなど働く時間に自由がきく
介護助手・介護補助の多くはパートとして働くことになりますが、パートだと家庭の事情に合わせやすい強みがあります。
もちろん、正社員求人もありますが、基本的に介護助手・介護補助の多くはパート雇用です。
各自の多様なニーズに合わせて柔軟に勤務時間や週の労働時間を調整することができます。
つまり、自分の生活スタイルを重視しながら介護業界で働くことができるので、小さい子どもがいる人でも安心して働けるでしょう。
もちろん、パートとして経験を積み、将来的に正社員雇用を目指すことも可能です。
気になる介護助手の平均給料
10年ほど前までは、資格があるスタッフが介護事業所における大半の業務をこなしてました。
しかし、近年は資格が無くても行える業務に関しては介護助手・介護補助を採用して任せたり、外部業者に委託する事業所が増えています。
とはいえ、事務所によっては介護助手・介護補助がいないケースも多いため、介護助手・介護補助の平均給与に関する明確な統計データはありません。
実際の介護業務は行わない以上、有資格者である介護職よりも給料は低くなると推測されますが、「介護求人パーク」に掲載されている首都圏の介護助手・介護補助の求人の場合は「時給900円~1300円程度」「月給15万~20万程度」が多いです。
なお、介護助手職の処遇について、香川県の平成29年度の「介護人材新規参入促進事業業務仕様書」には下記のように記されています。
<介護助手の労務管理及び給与等の支払い>
香川県 平成29年度「介護人材新規参入促進事業業務仕様書」
- 介護助手の雇用にあたっては、労働者派遣法その他労働関係法令を遵守すること
- 介護助手に支払う賃金は、時間単価とし、適切な単価を設定すること
- 介護助手の時給単価は、法令に違反しない範囲で設定し、勤務場所に応じた通勤交通費を支給すること
- 原則として夜間勤務及び超過勤務は本事業の対象としない
- 介護助手の雇用条件に応じ、社会保険に加入すること
- 介護助手が従事する業務内容について、介護助手本人の意向と事業者の意向を調整し、 事業者の介護職員の行う業務との差別化を行うこと
つまり、多くの介護補助職員は時給で働くものの、法に基づいた雇用をして適切な賃金を提示することが求められています。
また、夜勤や残業や基本的に無く、労働時間などの条件次第では社会保険に加入することも求められています。
さらに、事業所の正職員と同じ業務に関しては、介護助手には求めないことも明記されていることが分かるでしょう。
労働時間やシフトに関する働き方
介護助手や介護補助は時給で働く場合、パートやアルバイト、派遣スタッフとしての勤務形態が中心となります。
流動性の高い労働力として諜報されるので、労働時間や働く曜日、時間帯など融通が利きやすいメリットがあります。
シフトや労働時間は事業所によって異なるので、家庭と仕事を両立したい場合は率直に聞くと良いでしょう。
もちろん、正社員として働く場合もあり、介護助手として働きながら資格を取得して、介護の専門職としてキャリアアップすることも可能です。
このように、自分の希望を叶える形で働くことができる点が大きなメリットと言えます。
介護助手・介護補助は就職先は幅広い
介護助手・介護補助として働ける職場は、下記のようにとても種類が多いです。
- デイサービス
- 小規模多機能型居宅介護などの在宅支援サービス事務所
- 認知症型グループホーム
- 有料老人ホーム
- 特別養護老人ホーム
- 老人保健施設
特に、利用者・入居者の多い施設では介護をサポート人材が貴重なので、介護助手・介護補助を募集しているケースが多いです。
直接的に「介護助手募集」「介護補助募集」という謳い文句がある場合もありますが、大抵の場合は「介護職員募集(無資格可)」のような表現がされています。
まだ明確に「介護助手」という職種として確立されていないので、仕事内容などをよく確認した上で応募するか判断してください。
また、介護助手に似ている職種に「看護助手」がありますが、看護助手は読んで字の如く看護師の助手を行います。
仕事内容は「介護助手・介護補助」と似ている部分もありますが、基本的に勤務先は病院やクリニックになるので、職場が異なります。
勤務先の事務所によって、仕事内容や勤務条件などが異なるので、雇用形態な週の所定労働時間などを含めて面接の際にしっかりと確認しておきましょう。
介護助手が導入された背景とは
介護助手は前から存在していたわけではなく、近年になって生まれた仕事です。
認知度は高まりつつあるものの、まだ全国に広まっている訳ではないため、ピンとくる人が少ないのが現状です。
なお、厚生労働省は介護領域における人材確保のために、2022年度に介護助手普及に向けた「介護助手等普及推進員(仮)」を設置する計画を進めています。
高齢化が進むにつれて介護人材や介護サービスの担い手は貴重な存在となるので、今後ますます介護の需要が高まる中で、介護助手の活躍の場が増えると考えられるでしょう。
以下で、介護助手が必要とされる具体的な理由を紹介していきます。
不足する介護人材の緩和
現在も介護業界は慢性的な人手不足に悩まされていますが、少子高齢化が進むにつれて介護人材の不足は深刻になっていくと考えられています。
平均寿命が伸びていますが、健康寿命はそのまで伸びていないことで、介護が必要な高齢者・要介護者は年々増え続けています。
このような状況であるにも関わらず、少子化の影響から介護の担い手になる若者や有資格者の人口は伸び悩むと予測されているので、介護業界は大きな課題に直面していると言えるでしょう。
介護福祉士をはじめとした介護系資格を持った介護人材が枯渇してしまうと、適切な介護が受けられない人が現れてしまう可能性があるので、国としても状況の改善を急いでいます。
そこで、無資格者でも一定の仕事ができる介護助手制度を設けて、介護職のハードルを下げて介護職不足を改善させようとしているわけです。
高齢者の就労の援助
一般的に、65歳以上を「高齢者」と呼んでいますが、定年退職した後もまだまだ元気な高齢者の方も多くいます。
元気な高齢者の就労意欲を促す意味合いもありますが、介護助手として働いてもらえれば毎日の生活に活力が出る上に、年金に加えて収入を得ることができます。
年金の所得代替率は年々下がっていることもあり、老後の生活に不安を抱えている高齢者の方にとって、働ける場所があるのは非常にありがたいことです。
「介護の仕事はきついのでは?」と思われがちですが、介護助手の主な仕事は補助的な業務なので身体的負担は軽く、高齢者の方でも問題なく働くことができます。
つまり、介護助手は介護を受ける高齢者だけでなく、就労意欲欲を持った高齢者の方にとってもメリット制度のある制度なのです。
また、介護サービスを受ける人の中には「年齢の近い人と接したい」と考えている人も少なくないので、この点においても高齢者の方は優位性があります。
介護サービスのクオリティの向上
介護の仕事と聞くと、生活介助などの身体介護をイメージしがちですが、その他にも特別なスキルを必要としない掃除や生活必需品の買い物も含まれます。
これらの雑用に近い仕事を全て有資格者が担うと、負担が大きくなってしまい現場が回らなくなってしまう恐れがあります。
そこで活躍するのが介護助手で、有資格者に代わって掃除や生活必需品の買い物をすれば介護現場にとって非常に助かる存在となります。
資格が必要な仕事は、介護福祉士や訪問介護員などの専門職が担当し、それ以外の補助的な業務を介護助手が担当することで介護現場の運営はスムーズになるでしょう。
「難しい仕事はできるか自信がない」という高齢者の方でも安心してこなせる仕事なので、年齢に関係なく安心して働ける点もメリットです。
老後不安を払拭するためには「長く働く」ことが一番
介護補助や介護助手の仕事は高齢者でもできる旨をお伝えしました。
近年は「老後2000万円問題」もあって、老後の生活に不安を抱えている人が増えていますが、老後の経済的不安を払拭するためには「長く働く」ことが最も効果的です。
介護補助であれば身体に触れる介助を行うことは無いので、高齢者の方が抱きがちな「体力の不安」も関係ありません。
また、短時間勤務やパート勤務も可能なので、自分の体力面や健康面を踏まえた上で最適なペースで就労できる魅力もあります。
適度に社会参加することで自身の健康増進にも繋がり、健康寿命を延ばすことにも繋がるので、経済的メリットと併せて一石二鳥と言えるでしょう。
また、利用者とコミュニケーションを取ることでやりがいを感じ、達成感を得られるなどの効果も期待できるので、「定年後はパートで介護の仕事も悪くない」と考えている方は、介護助手が有力な選択肢となります。
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介護助手と看護助手の違いは?
介護助手・介護補助と混同されやすい仕事に看護助手があります。
看護助手の仕事は、介護の仕事の一部を担いつつも看護師のサポート業務なども担っているスタッフを指します。
未経験でも着実にステップアップできる魅力的な仕事で、好条件で働ける環境も多いです。
食事や排泄などの介助業務
看護助手でも、介護施設と同じように食事介助や排泄介助などの生活介助業務を行うことがあります。
入院患者に合わせて、オムツ交換や移動時の付き添いなどの介護業務をこなしていますが、患者の身体に触れるような身体介助は介護職員初任者研修以上の資格が必要となります。
つまり、看護助手が行う仕事もあくまでの補助のレベルに留まっているので、スキルアップするためには資格取得が必須となります。
看護師の補助
看護助手という職種の名前の通り、看護師の指示に従いながら介護業務や補助や業務のサポートを行います。
事務作業の補助や医療器具の消毒などの付随的業務も任されることがあり、縁の下の力持ちとして介護現場を支えることになります。
看護師も人手不足で多忙になりがちなので、煩雑な作業をこなしてくれる看護助手は非常にありがたい存在です。
病室などの環境整備
病室の環境整備として、清掃やベッドシーツの交換などの仕事も看護助手が行うケースが多いです。
地味ながらも、サービス利用者が快適に生活するために欠かせない仕事と言えるでしょう。
このような病室などの環境整備も看護師が行うと業務負担が非常に重くなってしまうことから、専門職の負担を軽減するために重要な役割を果たしています。
病院と介護施設の違いは療養サポートか介護
介護助手は主に介護施設で働いていますが、看護助手は主に医療機関で働いています。
つまり、介護が必要な入居者に対してサービスを提供する点と、病院で入院している患者に対してサービスを提供するという点において違いがあります。
そのため、病院の介護業務は主に療養サポートになるので、看護助手として働く場合も療養に関連した業務が中心です。
ケガや病気から回復して自立した生活を送れるように戻る姿を多く見られるので、やりがいを感じやすい職場と言えるでしょう。
以下の記事では看護助手の業務内容も紹介しています。
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介護助手と介護福祉士・ホームヘルパーの違い
介護福祉士と介護助手の違いは、資格の有無はもちろんですが、介護福祉士は介護関係の資格の中でもトップクラスの位置付けなので格が違います。
介護福祉士は介護関連資格で唯一の国家資格であり、養成学校や関連学校を卒業した人、もしくは実務経験を積んだ人でなければ取得できません。
介護福祉士資格を持っていれば、身体介護を含めた様々な介護サービスを提供できるようになりますが、看護助手は身体介護は基本的に行うことができません。
なお、ホームヘルパーと介護助手の違いも、基本的な違いとしては資格の有無となります。
ホームヘルパーは「訪問介護員」の通称でもありますが、要介護者の自宅の訪問して介護サービスを提供する役割を担っています。
ホームヘルパーになるには「介護職員初任者研修」または「介護職員実務者研修」の資格を取得する必要があり、ホームヘルパーになることで身体介護が可能となります。
介護職がきついと言われる原因
続いて、介護職がきついと言われる原因について見ていきましょう。
体力面や精神面での負担が多い
やはり、介護職は体力面や精神面でも負担が重いので、心身ともにきついと感じてしまいます。
特に、「夜勤がきつい」という声が多く、仕事を数年以上に渡って続けていると生活リズムが乱れてしまい、疲労が取れなくなってしまうという声が多く見られます。
生活リズムが整わないと精神的にもストレスが溜まってしまうので、せっかくの休日も自分の時間を楽しめなくなってしまうのです。
解決方法としては、十分な休息を取ることが非常に効果的なので、思い切って連続休暇を取得したりして自分の時間を確保するのがおすすめです。
なお、心身の不調が続く場合は危険信号なので、休職を考えたり精神的な辛さは趣味やストレス発散できる何かに没頭する時間を設けましょう。
自律神経を整えるようなマッサージやヨガなどのセルフケアも効果的ですが、必要に応じて上司に相談したり病院を受診することも検討しましょう。
現場の人員不足
介護業界は慢性的な人手不足の状態にありますが、高齢者の増加に伴って人員不足が深刻化しています。
現場が常に人手不足だと、スタッフ1人当たりの負担が重くなってしまうので、心身の健康を崩してしまうリスクが高まってしまいます。
介護労働安定センターの資料では、「採用が困難である」と回答した事業所が88.5%にも上っているので、どの事業所も人員確保に四苦八苦していることが分かるでしょう。
事業所側が人員確保に意欲的でない場合は環境が改善する可能性は低いので、転職を検討するべきです。
事業所の採用姿勢や労働条件をよく調査し、人員確保に積極的な職場を選ぶことが大切です。安定した職場環境で働くことで、心身の負担が軽減されます。
利用者との人間関係
介護の仕事を通して利用者から感謝されることは多くありますが、逆に理不尽な対応をされてしまうこともあります。
せっかく一生懸命介護しても、暴言を吐かれたり「世話をして当たり前」という態度をとる利用者も存在するので、精神的にきついとも感じてしまう介護職員も多くいます。
また、そもそも人間の相性の世足肢の問題もあるので、全ての利用者と気持ちよくコミュニケーションが取れるとは限りません。
円滑なコミュニケーションが取れないとストレスを感じてしまうのは当然なので、利用者との人間関係も大きなストレス要因と言えるでしょう。
給料が低い
介護職員は、仕事がきつい割には給料が低いというのが現実です。
介護職員の平均年収は約350万円程度と、日本人の平均年収を約100万円ほど下回っています。
特に、まだ経験が少ないと毎月の手取りが20万円に届かないというケースも多いので、モチベーションを保ちづらいのは事実でしょう。
働き方や勤務先を変えること待遇を改善できる可能性はありますが、一般的な水準で見ると「介護職の収入は低い」という点を押さえておきましょう。
仕事内容が大変
介護の仕事は肉体労働の性格が強いので、仕事が不所に大変なのが現実です。
利用者の身体を支えたり抱えたりすることが多いので、肉体的な負担は非常に大きいと言えるでしょう。
また、施設によっては利用者を楽しませるためのレクリエーションを行っていますが、企画運営が苦手な人に散っては苦痛な仕事となっています。
利用者の反応が薄かったり、く盛り上がらないとショックを受けてしまうので、仕事内容の向き不向きがある点にも留意する必要があるでしょう。
経営方針が気に入らない
各施設には経営方針や理念がありますが、自分の価値観と合わないとストレスに感じるのは言うまでもないことです。
人間と法人の関係だけでなく、相性の悪い人間同士で価値観が合うわけは無いので、心地よく働けないのは当然です。
施設長に人員不足を訴えても全く改善が見られなかったり、自身が大切にしている価値観と施設の方針が異なる場合は、環境を変えるのが一番でしょう。
もし経営方針が気に入らばい場合は、ストレスや不満が爆発する前に転職を検討するのがおすすめです。
介護の仕事が合わない
単純に、介護の仕事が自分に合っていないという可能性もあります。
介護の仕事は、排泄介助や汚物の処理など、文字通りきれいごとでは済まないような汚れ仕事もたくさんあるので潔癖症の人には向きません。
また、ベテラン介護士が幅を利かせている施設では、自分で判断して動くと「勝手なことをしないように」などと注意されることもあるので、安心して働くことができません。
介護の仕事との相性や勤務先の雰囲気との相性が良くないと感じている場合は、転職を検討しましょう。
自分の性格や価値観に合った職場環境を見つけることで、介護業界での働きやすさや充実感を得ることができるでしょう。
介護助手・介護職を辞める前にやるべきこと
続いて、介護助手・介護職を辞める前にやるべきことを紹介していきます。
まずは求人などで転職活動を行う
幸い、介護業界は常に人手不足のためスムーズに転職先が見つかる可能性が高いです。
年中求人が出ていますが、特にボーナス支給後は求人が増えやすいので、選択肢が広がる時期と言えます。
介護経験があれば職にあぶれることはありませんが、経済的なリスクなどを押さえるためにも在職中から転職活動を進めることをおすすめします。
介護の仕事の多くは書類選考を飛ばして一度の面接で採否が決まるので、早ければ2週間~1ヶ月程度で転職先が決まることも少なくありません。
転職先が決まった段階で現職に退職の意思を伝え、引継ぎなどに着手すると良いでしょう。
気分良く送り出してもらうためにも、会社への感謝と敬意を忘れずに円満退社に向けて計画的に準備を進めていくことが重要です。
自分に合った職場を見つける3つのコツ
介護の資格を取る
資格は経験やスキルの判断基準になるので、やはり資格を持っておいた方が転職が有利に進みます。
介護福祉士やケアマネージャーなどの上位資格は介護士経験が必須で、段階的に取得できる資格なので、介護業界でのキャリアを考えている場合は取得を狙うと良いでしょう。
介護士としての知識や経験をまとめてアピールできる武器になるので、介護業界での転職では非常に有利になります。
仕事で使えるスキルを身につける
介護の仕事は、高齢者の方や要介護者の方が快適な生活を送れるようにサポートすることです。
そのため、資格以外にも仕事で使えるスキルを習得しておくことで、自分の仕事に付加価値を加えることができます。
例えば、マッサージの勉強やメンタルヘルスについての知識を深めることで、サービス利用者を癒したり寄り沿うことができるので、自身の価値が高まるでしょう。
経験を重ねてアピールポイントを作る
介護現場での経験を重ねて、自分ならではのアピールポイントを作ることも有意義です。
例えば、「チームリーダーを任されて後輩の指導と人材育成に注力した」など、次の職場で生かせるアピールポイントを作ると好印象を持たれるようになります。
経験を積むことで自分にとって武器となるスキルを習得できるので、様々な業務に積極的に携わることをおすすめします。
介護現場ではコミュニケーション能力や忍耐力、問題解決能力なども養われるため、これらのスキルも自己のアピールポイントにできるとよいでしょう。
新たな職場で働きたいなら転職サイトの利用を!
最後に、介護助手を含め、別の介護職や介護職以外に興味を持ったという方におすすめの転職サイトを2つ紹介していいます。
また、病院勤務を希望する場合は、フリーワードなどで「看護助手」など入れると良いでしょう。
介護ワーカー
※画像出典:介護ワーカー公式サイト
- 年間転職成功実績1万件以上
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介護ワーカーは、評判の優れた介護職を目指す人向けの転職サイトです。
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情報提供以外のサポートも手厚く、「面接の日程調整や条件交渉などの手続きの代行だけでなく、履歴書の書き方や面接対策までサポートしてくれる」という口コミも見られるので、サービスの質も申し分ありません。
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※画像出典:リクルートエージェント公式サイト
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とはいえ、介護助手・介護補助には不安無く仕事に就くことができる魅力もあるので、介護業界に興味がある方は介護助手・介護補助としての働き方もチェックしてみてください。