看護師が一般企業への転職に成功するには?求人探しのコツや実際の仕事内容を解説
この記事は看護師に監修されています
看護師
城戸あき(しろと あき)
「看護師が一般企業へ転職するコツは?」
「求人探しのコツや、向いている仕事はどんなもの?」
このように考えている方も多いのではないでしょうか?
看護師として働く中で、一般企業へ転職することは非常に有効な選択肢の1つです。
しかし、医療現場とは全く異なる環境に不安を感じたり、自分のスキルが活かせるのか悩む方も少なくありません。
看護師が一般企業へ転職をするためには、転職エージェントを活用するのがおすすめです。
しかし、転職エージェントにも様々なサイトがあり、どの転職エージェントを選ぶかによって、転職活動の結果が大きく変わる場合もあります。
自分にあった転職エージェントを利用することが、いい転職の近道になります。
本記事では、看護師から一般企業への転職を成功させるためのポイントや、効果的な求人の探し方、さらには看護師経験を活かせる具体的な職種や仕事内容を詳しく解説します。
転職のメリット・デメリットも踏まえながら、自分に合った転職先を見つけるためのヒントをお伝えしていきます。
看護師の一般企業での仕事は企業看護師か異業界への転職がある
企業看護師になるにはハードルが高い
転職サイトの活用がおすすめ
看護師の一般企業への転職とは
看護師から一般企業への転職は、医療の知識や経験を活かしつつ、新たなキャリアパスを築く選択肢です。患者ケアから離れ、ビジネス環境で活躍する機会を得ることができます。
そのため、スキルの転用や新たな挑戦を求める看護師にとって魅力的な選択肢となっています。
看護師の一般企業への転職は、看護師として一般企業で働く場合と、看護師とは異なる分野で就労する2つのパターンがあります。
看護師として一般企業で働く
看護師として一般企業で働くというのは、イメージが付きにくい方もいるかも知れません。しかし近年は、会社で働く人のメンタルヘルスのケアや健康管理が注目されており、看護師を配置している企業が増えてきています。
大手企業などでは、産業看護師として会社に看護師などの医療職が駐在しています。
産業看護師は、企業内の医務室や健康管理室に常駐し、従業員の健康管理や生活指導、健康診断のサポート、心理的ケア、健康相談などを行います。
近年、従業員のメンタルヘルスケアや健康管理に注目が集まっており、看護師を配置する企業が増加しています。
産業看護師の勤務形態は通常9時~17時程度で週休2日制が基本となり、夜勤や土日出勤は原則ありません。
このため、ワークライフバランスを重視したい看護師にとって魅力的な選択肢となっています。
看護師以外の職種で一般企業で働く
看護師としてではなく一般企業で働く場合、医療機器メーカーの品質管理の仕事などでは、看護師としての経験を活かすことができます。
この記事では、看護師が一般企業で看護師以外の職種として勤務する場合、おすすめの職種なども紹介しています。
一般企業で勤務する場合、勤務時間が9時~17時が平均的で、週休2日制の場合が多いです。
病院での不規則な勤務や、夜勤を避けたいという方にも一般企業への転職はおすすめできます。
看護師資格が活かせる一般企業での仕事
看護師資格は、病院以外の一般企業でも活かせる可能性があります。医療知識や患者対応のスキルは、様々な業界で重宝されます。
ここでは、看護師の経験を活かせる一般企業での仕事をいくつか紹介します。
これらの職種は、看護師からの転職先として人気があり、新たなキャリアを築くチャンスとなるでしょう。
フィールドナース
フィールドナースとは、主に医療機器メーカーの一員として勤務し、看護師ならではの視点から、自社製品を宣伝する仕事です。
実際に現場で働いた経験がある看護師ならではの、ニーズを把握し、自社製品がどのように貢献できるかを熟知しているため、看護師の経験が非常に役立つ職業です。
以下が、フィールドナースの主な仕事内容となります。
自社製品の特徴や強みを医師に説明する
自社製品のデモンストレーションを行う
医療関係者向けの展示会などを開催する
製品導入後も継続的なアフターフォローを行う
年収が600万円以上にアップすることも
2017年にE&M Reportが発表した、医療機器メーカーの年収ランキングでは、年収500万円台後半が半分以上を占めていました。
そのため、フィールドナースとして勤務することで、年収が500万円台後半~600万円台にアップする可能性も高いです。
看護師として年収アップを狙う場合には、夜勤を増やすことが必須となりますが、夜勤をせずに比較的安定した勤務時間で年収アップを狙えるというメリットがあります。
ただし、この高収入を得るためには、医療知識だけでなく、営業力やコミュニケーション能力、プレゼンテーションスキルなども求められます。
土日出勤や出張があることも
フィールドナースの仕事は、医療機器メーカーの営業活動を支援する役割を担うため、土日出勤や出張が発生することがあります。
顧客である医療機関の都合に合わせて訪問することも多く、例えば学会で出展する場合などは平日だけでなく土日祝日に出勤する可能性があります。また、担当エリアによっては遠方への出張も珍しくありません。
ただし、基本的には日中の勤務が主であり、夜勤はほとんどないため、病院勤務の看護師と比較すると規則的な生活リズムを保ちやすいと言えます。
産業看護師(企業看護師)・産業保健師
企業で働く看護師を、産業看護師(保健師免許があれば産業保健師)と言い、看護師が企業で働く場合の代表的な働き方です。
大手企業では、医務室や健康相談室などに常駐して、従業員やその家族の健康管理や生活指導、健康診断などを行います。
ここでは特に、産業保健師についてご紹介します。主な仕事内容は下記のようなものです。
保健指導
健康に関する情報の発信
病気や怪我の対応
健康診断の企画や準備・実施
メンタルケアの実施
厚生労働省が従業員50名以上の会社を対象に、従業員のストレスチェックを義務付けていることもあり、従業員のメンタルケアが重要視されています。
大手企業なので福利厚生が充実
大手企業の場合は、手厚い福利厚生が魅力です。
各種手当なども充実していたり、育児休暇などの休業補償もしっかりしている場合が多いです。
また、リゾート地に保養所など宿泊施設を有していたり、様々な福利厚生を受けることができます。
常任看護師が1人で相談相手がいないことも
産業看護師を常駐させている企業では、看護師の配置人数は定められていないため、基本的には1人体制で勤務することが多いです。
相談相手がいないことや、1人で全てを管理しなくてはいけないことにプレッシャーを感じる場合があります。
産業保健師は狭き門
産業保健師転職活動はかなり狭き門と言えるため、戦略的に進める必要があるでしょう。
なぜなら、多くの場合「保健師資格」が求められます。また、そもそも産業保健師は大企業のごく一部しか募集していないことや、公開求人が少なく、紹介経由での採用も多いです。
周囲の人々への相談も忘れずに、適切な支援を受けながら目標に向かって頑張りましょう。
訪問看護ステーション運営会社での採用担当
看護師全体で人材不足が深刻ですが、中でも有効求人倍率も非常に高く、人手不足が深刻化しているのが訪問看護ステーションです。
訪問看護ステーションで、主に採用担当として勤務する職業は、看護師からの転職におすすめです。
採用担当として、採用イベントを企画・実行したり、求人広告に携わったり、実際に採用面接などを行うことが主な仕事内容となります。
看護師経験があるからこそ、求職者のニーズがわかり、看護師目線になって求人票の作成を行うことができます。
ベンチャーでマネジメントや経営を学べる
ベンチャー企業であれば、組織運営や経営に関することも、イチから学ぶことができます。
また、人材を採用するということは、会社経営にも大きく影響します。
そのため、経営者と一緒に仕事をする機会も増えて、経営者に対しても自分の意見を出すことが可能になります。
ベンチャーならではの倒産リスクも
デメリットになるのは、ベンチャーだからこそ倒産の危機もあるということです。
訪問看護ステーションは、買い手市場となっていますが、開設1年で新規の訪問看護ステーションの約半分以下が閉鎖をしているという現状もあります。
特にベンチャー企業こそ倒産のリスクがあることを理解しておく必要があります。
コールセンターでのオペレーター
企業の製品やサービスに関する問い合わせ対応を行うのが、コールセンターのオペレーターです。
以下の企業では、看護師の経験を活かせる可能性が高いです。
医療機器メーカー
医薬品メーカー
健康食品エーカー
医療保険会社
近年はオンライン上での問い合わせや、健康相談も盛んであるため、専門知識を持った人が対応出来る強みを生かすために、看護師を採用する場合もあります。
人間関係のトラブルが少なくなる
コールセンターでの業務は、基本的にお客様と1対1での仕事になります。
そのため、職場の人間関係のストレスは軽減されるでしょう。
勤務も基本的にシフト制になるため、休憩や退勤時間が同僚と重なりません。
人間関係のトラブルが看護師を辞めるきっかけになった人には特におすすめが出来る職種です。
シフト制だと夜勤の場合も
コールセンターでの勤務は、基本的にシフト制になる場合が多いです。
営業時間が長かったり、24時間対応をしている場合には、夜勤がある場合もあります。
しかし、コールセンターでの業務はデスクワークが中心となるため、看護師の病院での夜勤と比較すると、体力の消耗は軽減されるでしょう。
医療系人材紹介会社でのアドバイザー
医療系人材紹介会社のアドバイザーとは、いわゆる医療系求人に特化した転職サイトで、転職希望者に対して様々なサポートを行うスタッフです。アドバイザーは、エージェントとも呼ばれます。
看護師としての経験を活かして、求職者の経験やスキルを客観的に判断し、同じ看護師だからこそ理解できる悩みや、ニーズを把握してよりよい転職先の提案をすることが可能です。
社会人として必要な対人スキルが身につく
転職を希望する人と、施設や企業・病院の採用担当者を繋ぐ役割を担うため、高い対人スキルが求められます。
また、転職希望者をサポートするため、ビジネスマナーやプレゼンのスキルを磨くことができます。
他にも書類作成などの業務もあるため、社会人として身に付けるべきスキルをしっかり吸収していける環境となり、この経験はどの企業でも、どの職種でも役立てることが可能です。
スケジュールが求職者優先なので不規則
基本的にアドバイザーの仕事は、求職者のスケジュールを優先して行われます。
そのため、面談時間などによっては帰宅時間が遅くなったり、休日出勤が必要になることも考えられます。
担当する求職者に合わせてスケジュールも調整する必要があり、不規則になりがちなのがデメリットです。
治験コーディネーター(CRC)
治験の進行をサポートする、治験コーディネーターは、被験者と医療機関や製薬会社との間に入り、治験がスムーズに進行するように調整する仕事です。
医療機関などにおいて、医師の指示のもと、治験に関わる事務的な作業を行ったり、被験者のサポート、治験データの管理などを行います。
医療機関での業務になることも多く、看護師の経験を活かして、存分に働くことが出来る職種です。
患者と直接接することが魅力
看護師としての勤務ではないため、患者さんの看護にあたるわけではありませんが、患者さんと医療機関との間に入り、円滑に治験が進むように対応するのが職務です。
自分が携わった新薬で、患者さんの状態がよくなる様子を直接見ることが出来るなど、患者さんと直接接する機会が多くあり、やりがいを感じます。
事務作業の多さが人によって苦痛になる
コーディネーターの主な仕事内容は以下のようなものがあります。
治験の手順書の作成
治験薬の管理
治験進行状況のモニタリング
症例報告書の確認
治験の適切性を評価する
このように、全ての工程で書類を作成したり、書類をまとめたりといった事務作業が発生します。
この事務作業が苦手な人にとってはデメリットとなります。
心理カウンセラー
多くの大手企業では、従業員の身体や心の健康を支える産業看護師(産業保健師)だけでなく、カウンセラーの役割も注目されており、近年、心理カウンセラーといったメンタルケアの専門職の重要性が増しています。
看護師の経験を背景に、通信教育などを通じてカウンセラーの資格を取得することで、新たなキャリアの展開が可能です。
大手企業での勤務は、専門的なスキルと共に企業の健康管理体制を支える一員としての誇りを感じられる貴重な機会でしょう。
ヘルスカウンセラー
ヘルスカウンセラーは、学校や薬局などで健康相談や心のケアを行う仕事です。
カウンセラーの資格は民間資格として、通信教育などでも学ぶことができますが、看護師免許で対応できる場合もあります。
近年は薬局や企業などでもメンタルヘルスケアが重要視されており、カウンセラーを配置しているところも増えています。
人の悩み事を聞いたり、健康に関する相談を聞いたりするのは、看護師としての知識も役立てる職種です。
臨床開発モニター(CRA)
臨床開発モニターとは、製薬会社や医薬品開発業務受託機関(CRAとも呼ぶ)などに勤務し、治験がスムーズに実施されるための業務にあたります。
症例データの収集や、治験実施計画書にそって順調に進行出来ているかといった進歩状況などを管理するのが主な仕事内容となり、治験コーディネーターと同じような職種になりますが、臨床開発モニターは製薬会社側の立場として勤務することになります。
治験コーディネーターは医療機関側の立場にあたるため、勤務先が異なる場合があります。
品質管理者(QC)
品質管理者は、企業の製品に対して、商品としての品質を管理する職業です。
おもに医薬品メーカーや、医療機器メーカーなど、薬機法規制下にある製品分野での勤務は、看護師など医療知識がある人が役立ちます。
主な勤務先は、このような医薬品メーカーや、医療機器メーカーになります。
また、医療機関の倉庫などで勤務する場合もあります。
イベントナース・ツアーナース
野外コンサートや、イベントなど、国内外で行われるツアーは、看護師が必要になる場合があります。
こうしたイベントやツアーに同行する看護師を、イベントナースやツアーナースと呼びます。
その期間だけの短期の仕事になり、アルバイトなど非常勤として採用されることが多いです。
企業看護師への転職は現実的に難しい
企業看護師は、高収入も期待され、魅力的な働き方が出来る可能性が高いです。
その分希望する方も多いですが、現実的には難しい部分も多いです。
厚生労働省が行った調査では、平成30年末時点で特定の職場を有する看護師のうち、民間の企業や事業所などで働いている看護師は0.4%という結果がありました。
企業で働くことが難しい理由は、以下のような理由が考えられます。
民間企業で働く場合は、保健師資格が優遇される、保健師資格を必須としている場合が多い
中小企業で看護師を配置しているところは少なく、募集している企業は一部の大企業に限られてしまう
紹介経由で採用が決まってしまうことが多く、一般に公募されることが少ない
看護師とは全く異なる一般企業での仕事
看護師として勤務するのではなく、まったく異なる分野で転職を希望する場合、おすすめの職種を紹介します。
事務・経理・労務
事務・経理・労務などを担当する職種では、書類作成やメール対応など、デスクワークが中心の作業になります。
体力に不安がある方や、不規則な勤務時間を改善したいと思って看護師から転職する方におすすめです。
このような事務の職種は非常に人気で、派遣社員やパートなら求人が見つかりやすいですが、正社員の場合は転職の難易度が高くなります。
簿記やその他の事務系の資格を所有していると転職が有利になります。
具体的な仕事内容は以下のようなものになります。
事務
主に各部署の事務作業を行います。会社全体の事務は総務となります。
例)書類作成、電話・メールの対応、伝票処理、備品管理
経理
主にお金の管理に携わります。
例)経費の精算、帳簿の入力
労務
主に労働関連の業務に携わります。
例)勤怠管理、給与計算、社会保険の管理
営業
営業職は、特別な専門技術や以前の経験よりも人間性や対人スキルを大切にする採用が一般的です。
未経験者であってもチャンスがあり、多岐にわたる業界や企業が求人を出しており、新人に対する研修も充実しているケースが多いため、初挑戦も容易です。
看護師として培った患者への思いやりやコミュニケーション能力は、この職種での活躍に役立つことでしょう。
商品企画・開発
商品の企画や開発の仕事は、人気の高い分野のため、競争率も高くなる傾向があります。
看護師としての経験を活かすなら、
衣料製品
化粧品
健康食品
ヘルスケア関連の日用品
といった分野だと、看護師の経験を評価され、採用に有利になる可能性があります。
美容関連
看護師とは異なる分野でも、自分の興味のある分野から検討するのもおすすめです。
美容関連の仕事は、具体的に下記のようなものがあります。
美容部員
デパートなどで化粧品販売をする仕事です。お客様にメイクをしたり、美容のアドバイスをしたりする場合もあります。
ネイリスト
ネイルやネイルケアの施術をします。ネイリスト技能検定などの民間資格を求められることがありますが、無資格でも勤務出来るサロンもあり、働きながら資格を取れるようサポートしているサロンもあります。
エステティシャン・セラピスト
エステサロンでの施術や、脱毛サロンでの施術、マッサージやボディケアといった施術を行う仕事です。
IT・WEB関連
IT・WEB関連の仕事は、看護師とは全く異なる分野ですが、将来性のある業界を選ぶならおすすめの業種です。
IT・WEB関連にも様々な職種があり、比較的転職しやすいのは下記のような職種です。
WEBデザイナー
WEBサイトなどのデザインを行う仕事です。社会人向けのスクールも増えています。
WEBマーケティング
WEBショップやECサイトなどの集客を行います。データ分析なども実施し、販売活動を促進させる取り組みをします。
システム販売の営業
自社のシステムを販売する営業職で、企業相手に営業することがメインとなります。
アパレル関連
興味がある分野から選ぶなら、アパレル関連もおすすめです。
アパレル関連は求人も多くあるため、比較的転職しやすい分野となります。
アパレル関連の業種には、下記のようなものがあります。
アパレル店員
販売、接客を行う仕事です。未経験でも転職がしやすい業種です。
アパレル営業
自社ブランドを百貨店やモールなどに売り込む営業職です。主に製造会社などに勤務します。
ECサイト運営
ネットショッピングの自社サイトを運営します。商品撮影や顧客対応などを行います。
看護師が一般企業に転職するメリット
看護師が病院やクリニック以外の企業に転職するメリットを紹介します。
夜勤や残業が減りプライベートが充実
企業の場合は、基本的に9時~18時の勤務時間になる場合が多いです。
病院とは違って、不規則な勤務時間ではないため、スケジュール管理がしやすくなります。
また、残業時間が減ることや、土日祝日が休みになる場合も多く、規則正しい生活がしやすくなったり、プライベートを充実しやすくなります。
大企業なら給料や福利厚生がよくなる
大企業の場合、収入が高くなる場合があります。
看護師の場合、夜勤を増やして給料アップを狙わなくてはいけなかったところ、企業の場合は勤務時間が増える可能性もありますが、大企業なら夜勤をした場合と同等の基本給が貰える場合もあります。
また、企業独自の福利厚生を充実させているところも多く、家賃補助や財形貯蓄制度といった待遇がよくなる可能性もあります。
医療ミスのプレッシャーが無くなる
病院やクリニックでの勤務は、人の命に関わる職務にあたるため、日々医療ミスをしてはいけないプレッシャーを感じながら勤務している看護師もいます。
ちょっとしたミスでも、重大な事故に繋がる可能性も高く、気を張って勤務することになります。
企業で看護師としてではなく働くと、医療ミスのように人の命に関わるミスのプレッシャーから解放され、気持ちが楽になる人も多いです。
デスクワークが増えて肉体的な疲れが減る
企業での仕事は、病院やクリニックで働くよりも、デスクワークが増えます。
病院やクリニックで看護師として勤務していると、立ち仕事が中心で、あちこち駆けまわったり、力仕事があったりするので、肉体的に疲労感を感じる人もいます。
企業での仕事では、座り仕事中心になる場合もあり、疲れが軽減されることがあります。
新しい出会い・経験ができる
医療業界は人の命に関わる現場として、医療業界だからこそ出来る体験や、ここでしか経験出来ないことが本当にたくさんあります。
しかし、一般企業でもまた医療業界とは異なる職場の雰囲気を感じることができ、今まで経験出来なかったようなことも沢山経験することができます。
そして、新しい業界に足を踏み入れることで、新たな出会いもたくさんあり、人脈が広がります。
少人数体制なので人間関係のストレスが少ない
医療現場では、たくさんの患者やその家族と関わりを持ちます。他にも、同じ現場で働く人には、医師や検査技師、その他たくさんの看護師と関わることになり、人間関係のストレスを感じている人も多いと思います。
一般企業では、業種にもよりますが、関わる人数が減ることが多く、人間関係で悩まされにくいのもメリットになります。
看護師が一般企業で働くデメリット
続いて看護師が企業で働くデメリットを紹介します。
病院とは異なる専門分野の勉強が必要
異業界で勤務をすることになるため、医療業界とは異なる専門分野の知識を身に付ける必要があります。
主に必要になるのは、ビジネスマナーやパソコンのスキルです。
病院ではあまり重視されない分野として、このようなスキルが必要になります。
業種によっては、営業の知識やノウハウを磨いたり、プレゼンテーションのスキルを求められることもあります。
現場感覚を忘れて病院への復帰が難しくなる
看護師の資格を保有していれば、いつか看護師に戻ることもできます。
しかし、1度現場から離れてしまうと、将来病院やクリニックなどの医療現場に復帰したいと考えたときに、現場の感覚を取り戻すのが大変になる場合もあります。
産業看護師として企業に勤務した場合も同様で、産業看護師の場合はほとんど医療的処置をする機会はありません。
そのため、医療現場で必要な手技の感覚がなくなってしまうこともあります。
少人数体制はデメリットもある
少人数体制で勤務出来ることは、人間関係の悩みが減る一方で、デメリットになることもあります。
同僚と仲良くなるのが難しい
一緒に働く人の人数が限られるため、同僚とのコミュニケーションの機会が減ってしまいます。
あまり気の合わない人と関わらなくてはいけない現場では、少人数体制だからこそ距離が近くなり、辛く感じることもあるでしょう。
人数が少ないからこそ感じるデメリットが少なからずあります。
裁量が大きく自分の判断が必要
少人数制で勤務する環境の場合、頼りに出来る人が少なくなり、何かあったときに頼れる人が近くにいない可能性があります。
そうなると、何かするときの判断を自分自身で決めなくてはならない場合も多く、プレッシャーが大きくなる可能性があります。
相談出来る相手が少なかったり、参考に出来る意見が減ることもデメリットになります。
収入が減る可能性がある
新しい業界で勤務する場合は、新人扱いとなるため、収入が以前より減る可能性があります。
また、看護師は比較的収入が高い職種でもあるため、看護師以上の収入を望める業界は少ない場合もあります。
収入が減る可能性があることはデメリットですが、新しい環境でも着実に経験を積めば収入アップを目指せますし、勤務時間が長くなる場合は、看護師と同等かそれ以上の収入が見込める職場もあります。
対人関係での悩みは起こりうる
看護師からの転職を人間関係の問題だけで考えている場合、転職後も同様の困難に直面する可能性があることを念頭に置いておくべきです。
病院の外の一般企業であっても、仕事の進行に伴い、相性が合わない人々や横柄な態度を持つ人々との関係が必然的に生じる場合があります。
人間関係に起因する問題で転職を検討する前に、現職場での人事異動の選択肢や信頼のおける上司との対話など、他の方法で解決策を探ることも考慮に値します。
もし転職を決断するならば、希望する転職先の企業文化、働き方、人間関係などを事前に入念に調べることで、より良い選択が可能になるでしょう。
自分自身の価値観と期待に合う職場を見極めることが重要になってくると言えるでしょう。
一般企業への転職に向いている看護師の特徴
病院やクリニックで看護師として勤務するより、一般企業で働いたほうが向いている人の特徴を紹介します。
夜勤や激務を避けたい方
病院など医療機関や介護施設での勤務には、夜勤が付き物です。
また、労働時間が長くなったり、休日関係なく勤務しなくてはならない場合も多く、激務になることもあります。
企業の場合は、日勤のみの仕事も多く、夜勤をしたり、激務になったりすることを避けたい人におすすめできます。
企業での勤務はワークライフバランスを重視する人におすすめです。
自分でペースを管理して仕事したい方
企業で勤務する場合は、決められた仕事や決められた期限などはあるものの、病院やクリニックでの勤務のように周りに合わせて同じように行動する必要はありません。
期限内で決められた仕事を終わらせられるように、自分でスケジュールを立てて仕事を進めることが出来るのがメリットです。
そのため、自分のペースで計画的に仕事をしたい人におすすめができます。
一般的なビジネススキルを身につけている方
企業では、看護師としてのスキルをもちろん役立てることはできますが、会社員として働く上で、ビジネスマナーなどが必要になります。
こうしたビジネスマナーは医療機関での勤務にはあまり関係ない場合もありますが、一般企業で働くなら重視したいポイントです。
ビジネスマナーがしっかり身についていれば、企業でも働きやすくなります。
臨床経験を活かした仕事がしたい方
医療機関の各診療科では、大体の対応する病気や症状が決まっています。
一般企業で企業看護師として働く場合には、特定の診療科ばかりでなく、様々な診療科を経験した実績が強みになります。
今までの経験を総合的に活かしたいと考えている方におすすめです。
5年以上は色々な診療科を経験し、実績を積んでおくと即戦力として勤務しやすくなります。
看護師が一般企業へ転職する際のポイント
この見出しでは、看護師が一般企業に転職する際のポイントを紹介していきます。
転職の軸・方向性を定める
自分がなぜ転職をしたいのか
どのような企業に転職したいのか
まずはこのような、転職の軸をしっかりと確認をし、方向性を把握することが大切です。
転職先に譲れない条件などもしっかり把握しておきましょう。
現在の職場の不満から転職理由を考える
転職を決意しようと思うきっかけは、結婚や出産、家族の転勤に合わせてといったライフステージの変化もありますが、1番の転職理由になるのは、職場への不満を感じているからです。
どのようなところが不満で、どうしたら働きやすくなるのかを明確にしておくと、転職先を選ぶ基準にもなります。
なぜ一般企業で働きたいか言語化する
医療機関や介護施設で看護師として勤務することを選ぶのではなく、なぜ企業で働きたいと思ったのか、その理由はしっかりと明確にしておきましょう。
医療機関ではなく、企業で働きたい理由は、採用面接でもよく聞かれることです。
転職先で譲れない条件を定める
いい転職にするために、転職先で譲れない条件をはっきりとさせておきましょう。
具体的な例は、以下のようなものがあります。
看護師資格を活かすか
休日はどれくらい欲しいか
育児休暇が取れるか、子育てへの理解や支援はどうか
内勤中心か、外勤中心か
社内イベントは多いか
会社の社風はどうか、挑戦する社風・堅実な社風など
転職サイトなど複数の手段で求人を探す
求人を探す手段は、いくつかの方法があります。
それぞれに特徴があるため、以下の表にまとめました。
転職サイト | 転職エージェント | ハローワーク | |
---|---|---|---|
求人数 | ◎ | ◎ | △ |
情報量 | ◯ | ◎ | △ |
年収アップ | △ | ◎ | × |
便利さ | ◎ | ◎ | ◯ |
転職相談 | × | ◎ | △ |
選考対策 | × | ◎ | ◯ |
求人情報以外にも幅広く情報収集
どのような方法で求人を見つけたとしても、求人情報に掲載されていること以外にも、情報収集をするようにしましょう。
気になる求人を見つけたら、その企業の公式サイトなどを見て、経営理念などを必ず確認します。
他にも、「転職会議」や「Open work」などのサイトを利用して、社員の口コミを確認するのもおすすめです。
実際に企業で働く看護師に話を聞こう
実際に働いている人の話は、有益な情報が多いため、必ずチェックすることがおすすめです。
産業看護師の場合は、紹介で決まってしまう場合も多いため、看護師のコミュニティーを築くことも重要です。
知り合った看護師から仕事を紹介してもらえる可能性もあります。
また、病院で勤務していると制約会社や医療機器メーカーの人と関わる機会があります。
このような業界を目指す場合は特に、外部の方との繋がりを大切にするのがおすすめです。
PCやMicrosoft Officeに慣れる
一般企業で働く場合、PCスキルは必要不可欠です。
産業看護師として企業に転職を目指す場合も、様々な書類管理などでPCスキルが必要です。
他の業種でも、WordやExcelといったMicrosft Officeを導入している企業が多いため、慣れておくことが良いでしょう。
MOSの資格がおすすめ
MOS資格とは、Microsoft社の国際資格で、WordやExcelのスキルを証明する資格です。
ビジネスマンや派遣社員など、企業で働く人が年間30万人程度が受験しています。
1ヵ月ほど準備すれば取得可能で、独学でも受験も可能です。
看護師におすすめの転職サイト・エージェント
看護師が一般企業に転職するなら、転職サイトを利用することがおすすめです。
この見出しでは、おすすめの転職サイト・エージェントを紹介します。
看護師資格を活かすなら専門エージェント
一般企業への転職でも、看護師資格を活かして働きたい場合におすすめの転職サイトは、看護師や医療職に特化した専門サイトの利用がおすすめです。
専門サイトと特徴をまとめました。
転職エージェント | 特徴 |
---|---|
レバウェル看護(旧:看護のお仕事) | 求人数は日本最大級の14万件以上 |
ナース専科 転職(※旧ナース人材バンク) | 利用者満足度が97% |
マイナビ看護師 | 看護師認知度が5年連続No.1 |
看護師ワーカー(旧:医療ワーカー) | カウンセリングで選考対策までサポート |
看護roo | 多数の好条件の求人から紹介してくれる |
レバウェル看護(旧:看護のお仕事)
求人数は15万件以上(2024年10月時点)と日本でも有数
年間4000回以上の訪問で内部情報が豊富
LINEで気軽に相談できる
レバウェル看護は、相談のしやすさNo.1
出典:看護師転職サイトを対象としたインターネット調査(株式会社エクスクリエ)
看護師や保健師、助産師といった医療資格をお持ちの方の転職に特化しており、非常に質の高い求人を豊富に扱っています。
アドバイザーは、年間4,000回以上の職場訪問を行い、求人票にはない内部情報にも精通しています。
連絡はLINEを利用できるため、隙間時間を利用してやり取りを進めることができます。
ネットが苦手なので、キャリアアドバイザーさんに直接電話でなんでも聞いていました。いつも同じ方が担当してくれたので、毎回説明しなくていいし相談しやすかったです。
出典:レバウェル看護 看護師の転職成功事例
ナース専科 転職(※旧ナース人材バンク)
※画像出典:ナース専科 転職(※旧ナース人材バンク)公式サイト
全国で累計100万人以上の看護師が利用
求人数20万件以上(2024年10月時点)
看護師専門、地域専任のキャリアパートナーが徹底支援
ナース専科 転職(※旧ナース人材バンク)は、2005年の創設以来累計100万人を超える看護師が利用している人気の転職サービスです。
ナース専科 転職(※旧ナース人材バンク)では、看護師専門で、かつ地域専任のキャリアパートナーが条件交渉を行ってくれるので、好条件での転職を目指したい方にも適しています。
求人数は20万件以上で業界でも有数である点や、提供するサービスの質の高さが魅力で、オリコン顧客満足度も3年連続No.1(※)になっています。
※2025年 オリコン顧客満足度®調査 看護師転職
キャリアパートナーは終始転職のサポートをしてくれますが、そのなかで専門的知見をもとに助言をくれます。転職を進めるうえで非常に役立つ情報と言えるでしょう。
満足いく転職をしたい方、信頼度の高い転職支援サービスを利用したい方におすすめのサイトです。
4月半ばからぼちぼち就職活動しようと思っていましたが、たまたまスマホで登録したら、翌日にはお電話頂き、その日のうちに面接の日程も決まり、ペースが早すぎて、履歴書作成など慌ただしかったですが、結果的には内定を頂くことができて、本当に良かったです。
出典:ナース専科 転職(※旧ナース人材バンク)
マイナビ看護師
※画像出典:マイナビ看護師公式サイト
大手人材紹介会社のマイナビが運営
5年連続看護師の転職サイト認知度No.1(※)
求人数も多く都市部に強い
※出典:看護師を対象とした人材紹介サービス14ブランドにおける調査結果(GMOリサーチ株式会社)(2021年7月)
マイナビ看護師は、大手人材紹介会社のマイナビが運営している転職サイトです。
大手である強みを生かして、求人掲載数が2024年現在で、非公開求人や独占求人を含めて8万件以上掲載されており、看護師転職サイトの中でも圧倒的求人数を誇ります。
看護師転職の中でも転職先として人気の高い、一般企業や美容クリニック、トラベルナースなどの求人掲載もあります。
また、企業や医療機関を直接訪問しているアドバイザーが、職場の雰囲気などの情報も共有してくれます。
親身に話を聞いていただけたため、転職についてをしっかり検討していただいてると感じることができました。デメリットを沢山聞けて自分の転職に対しての認識の甘さがあったかなと感じてしまいました。もっと深く検討していこうと自分でも思いました。
出典:美容クリニックへ転職したマイナビ看護師の評判・口コミ
今回キャリアアドバイザーさんにかなりワガママを言ったのですが嫌な顔一つせず対応して下さいました。希望通りの企業を紹介していただき、面接を受け内定いただき本日より勤務をさせていただいております。本当にマイナビさんに担当してもらって良かったと思っております。
出典:看護師資格・経験を活かせる一般企業へ転職したマイナビ看護師の評判・口コミ
違う分野への転職なら総合型エージェント
一般企業にて、看護師とは別の業種へ転職を希望する場合は、様々な業種を扱っている、総合型のエージェントを利用するのがおすすめです。
リクルートエージェント
転職業界で有数のサービス
様々な職種の求人を掲載
異業種への求人にも対応可能
リクルートエージェントは、日本で非常に知名度のある転職エージェントです。
取り扱っている求人数も非常に多く、業種は多岐に渡り、幅広い業界・職種の求人を掲載しています。
各業界に精通した専門性の高いキャリアアドバイザーのサポートを受けられるため、初めての業種でも安心して転職活動をすることができます。
キャリアアドバイザーは、業界や企業ごとに面接対策なども行ってくれます。
看護師とは異なる職種への転職を希望される方におすすめのサイトとなっています。
項目 | 内容 |
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求人の数 | 630,000件以上(2024年現在) |
対応エリア | 47都道府県 |
特徴 | 最大手転職エージェントの一つ |
登録がおすすめの人 | 介護職から他業界への転職を考えている人 |
doda
引用元:doda公式サイト
株式会社パーソルキャリアが運営
転職業界で最大級の求人数
業界に精通したキャリアアドバイザーがサポート
株式会社パーソナルキャリアが運営する、日本最大級の転職エージェントです。
質の高いエージェントが揃っていることに定評があり、書類作成や面接対策などの手厚いサポートが受けられます。
営業、企画、販売、公務員、ITなど、様々なジャンルの職種を扱っており、求人数は110,000件以上に上ります。
項目 | 内容 |
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求人の数 | 220,000件以上(2023年現在) |
対応エリア | 47都道府県 |
特徴 | IT関連の求人が特に豊富 |
登録がおすすめの人 | IT関連の業界を希望する人 |
マイナビエージェント
引用元:マイナビエージェント公式サイト
人材紹介会社大手のマイナビが運営する、マイナビエージェントは、「20代に信頼されている転職エージェント」で1位に選ばれた、若い世代の転職に強いエージェントです。
2021年7月時点での求人数は約27,000件以上ですが、非公開求人も多く保有しており、まずは登録しておきたい転職サイトの1つです。
様々な業界の求人を扱っており、無期限のサポートを受けられるため、たくさんの求人から比較して検討したい人にもおすすめできます。
項目 | 内容 |
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求人の数 | 63,000件以上(2023年現在) |
対応エリア | 47都道府県 |
特徴 | 20代をメインターゲットにした転職サイト |
登録がおすすめの人 | 初めて転職をする若い世代の人 |
転職エージェントの効果的な活用術
この見出しでは、転職エージェントを最大限活用し、よりよい転職活動となる利用方法について解説していきます。
同じ案件に複数のサービスから応募しない
複数の転職エージェントに登録することは、ルール違反ではありません。むしろ、たくさんの求人を把握するためにも、複数登録することはおすすめです。
しかし、同一の案件を扱っている場合も多く、こうした同一案件に複数のエージェントから応募はしないようにしましょう。
転職エージェントだけでなく、企業側も混乱させてしまうことになり、不信感を与えてしまう可能性もあります。
その結果、求人を紹介してもらえなくなるなど、最悪の事態もありますので、注意しましょう。
アドバイザーには素早く頻繁に連絡
転職エージェントは、転職が成功してから報酬が入るシステムです。
そのため、転職意欲がある人を優先的にサポートする傾向があります。
転職意欲があることをアピールするためにも、連絡は小まめに取ったり、素早く返すように心がけましょう。
好条件な非公開求人を優先的に紹介してくれる可能性も高くなります。
また、面接日などの日程調整も必要になるため、連絡が早いほうが企業側からの印象もよくなります。
希望条件の優先順位と理由を共有
転職先に希望することを、優先順位をつけてリストアップしましょう。
自分の希望に近い転職を実現させるために、どのようなことを優先させたいのか、それはどういう理由なのかを明確にして、アドバイザーと共有することが大切です。
また、希望する条件を優先順位をつけて共有することで、アドバイザーもより希望に近い求人を見つけやすくなります。
経歴やスキル・希望条件は正直に伝える
これまでの経歴やスキルは、正しく伝えましょう。
嘘や偽りがあると、企業とのミスマッチにも繋がりますし、信頼問題に発展し、スムーズな転職が出来ない場合もあります。
勤務歴が短かったり、スキルに不安があったりする場合でも、アドバイザーとのやりとりで、不利にならない方法を教えてもらえます。
そして転職先への希望は、詳しく正直に伝えるようにしましょう。
転職時期は「すぐに」と答えよう
転職サイトの運営は、求職者が採用されたのち、その企業から支払われる紹介料で運営されています。
そのため、転職意欲が高い人を積極的に支援する傾向があるため、転職時期を聞かれた場合は「いい求人があればすぐに」と答えるようにしましょう。
担当のアドバイザーは変更可能
転職サイトは、1人につきひとり、専任の担当アドバイザーがつき、転職活動における様々なサポートをしてくれます。
二人三脚で転職活動をするからこそ、担当アドバイザーとの相性は重要です。
もし相性が合わないと感じたり、気になることがあったりした場合には、我慢せず変更を申し出ることができます。
エージェントが作成する推薦文は要確認
転職サイトを通じて転職をすることのメリットに、応募時にエージェントが作成してくれる推薦文があります。
質の低いエージェントの場合、経歴を写しただけの推薦文となり、本来強みとなる推薦文の意味がなくなる可能性があります。
こうしたトラブルを避けるために、エージェントが作成した推薦文は必ず確認をさせてもらってから、提出をするようにしましょう。
転職エージェントの利用の流れ
転職エージェントを利用する流れを確認していきましょう。
転職エージェントに申し込み
まずは転職エージェントに登録をします。
専用の問い合わせフォームが設けられている場合が多いため、確認しましょう。
登録の際には、転職希望時期や希望の勤務地、現在の職種や年収などを入力することが多いです。
まだ曖昧に考えている場合でも、大体のイメージで構いませんので、漏れなく入力をします。
担当のキャリアアドバイザーと面談
登録後、1週間以内を目安に連絡が来て、最初の面談となります。
面談は、各エージェントの拠点となる場所で直接行われる場合と、電話やオンライン上になる場合があります。
最初の面談時の服装は自由で、リラックスできる普段着で構いません。
身だしなみのアドバイスを受けたい方や、企業との面接対策も兼ねて行いたい場合には、スーツで行くのもおすすめです。
最初の面談では、これまでのキャリアの棚卸を行ったり、転職の目的や希望条件の確認が行われます。
転職の方向性を明確化して、転職市場の情報共有がされます。
最初の面談後、専任のアドバイザーがつく場合と、最初の面談を担当した人がアドバイザーになる場合があります。
非公開求人を含めて求人を紹介してくれる
担当者が付くと、本格的に転職に向けて進みます。
希望条件を元に、求人を紹介してくれます。
中には、各エージェントだけが所有している独占求人や、会員登録をした人だけが見れる非公開求人などもあります。
志望業界の動向や、職場環境などの情報を担当のアドバイザーから受けることができます。
書類添削・面接練習を経て応募・面接
求人に応募すると、書類選考や面接が行われます。
多くの転職エージェントでは、こうした選考の対策として、書類添削が行われたり、面接練習を実施してくれたりします。
書類添削では、不利にならない書き方のコツや、最大限アピールするポイントなどを教授してもらえます。
面接対策は、直接指導してもらえる場合もあるため、服装や持ち物など細かい点も確認出来るチャンスです。
1人で転職活動をするのでは、ここまでの対策は出来ないため、大いに活用しましょう。
転職先に内定すると同時に退職手続き
転職先の内定が決まったら、退職手続きを進めます。
返却が必要な書類を揃えたり、退職する会社に用意してもらう書類を確認したり、抜けのないように準備を整えます。
退職後提出する書類などもあるため、事前に把握しておくことが重要です。
こうした退職の手続も転職エージェントではサポートしてもらえる場合もあります。
看護師の企業への転職でよくある質問
看護師が企業へ転職する上で、よくある質問をまとめました。
初めての転職で異業界に転職しても良い?
初めて転職する場合に、異業界を選ぶことも問題はありません。
初めて転職をすることにも不安があると思いますが、初めて経験する業界を転職先に選ぶことも不安が大きいと思います。
こうした悩みや不安がある方は、転職エージェントの活用がおすすめです。
悩みや不安の相談に乗ってくれることもありますし、自分にあった求人を紹介してもらえるため、異業界でもスムーズに転職活動を進めることができます。
時間を確保しやすい仕事はなに?
ライフワークバランスが整っていて、プライベートの時間を大切にしたい方や、家事や子育てと両立させたい方にとっては、正社員以外では派遣の仕事がおすすめです。
正社員に比べると比較的プライベートの時間を確保しやすい特徴があります。
しかし、派遣社員には契約期間があったり、慣れてもすぐに契約が終わったりする場合もあり、デメリットも存在するため注意が必要です。
転職エージェントはなぜ無料なの?
転職エージェントは、様々な手厚いサポートを受けることが出来るのに、求職者はなぜ無料で利用できるのか、気になる人は多いと思います。
転職エージェントは、求職者が採用となった場合に、紹介料として企業から報酬を得ることで運営されています。
そのため、求職者は費用はかからず転職エージェントを利用することが出来るのです。
転職の方法はエージェントしかない?
転職をする場合は、エージェントを利用する以外にもいくつか方法がありますが、それぞれメリットとデメリットがあり、転職エージェントほどの手厚いサポートが受けられるわけではありません。
ハローワーク
公的機関でもあるハローワークは、無料で利用することが出来るため、数多くの求人を扱っています。
窓口では求人票の内容を直接企業に確認したり、面接日程をその場で調整したりしてくれます。
しかし、中には求人票と実態が異なる企業もあり、注意が必要です。
直接応募
公に出している求人に対して、自分で応募する方法です。
自分のペースで転職が進められるメリットがありますが、書類を用意したり、面接対策を自分で行ったりする点はデメリットといえます。
また、内部事情を把握するには限界があるため、転職後のミスマッチに繋がる可能性もあります。
看護師が一般企業への転職を成功させるコツまとめ
企業看護師の採用は少ないので、転職サイトを利用する以外にも看護師のコミュニティを広げて紹介を狙うのがおすすめ
一般企業への転職はPCスキルも身に付けて臨む
転職サイトを利用するとスムーズな転職に繋がる
看護師が一般企業に転職する場合は、看護師の資格を活かして働く方法と、まったく違う業界での勤務があります。
ご自分の転職先に求める条件を明確にして、ぜひご自身に合った転職サイトを活用してみてください。
この記事は看護師に監修されています
看護師
城戸あき(しろと あき)
国立病院・大学病院で消化器内科、整形外科、内分泌内科を経験。現在は子育てと両立できるようフリーランスに転身し、医療ライターとして活動中。