【2024年最新】看護師の平均年収ランキング|都道府県・病院・年齢別で給料を解説

【2024年最新】看護師の平均年収ランキング|都道府県・病院・年齢別で給料を解説 【2024年最新】看護師の平均年収ランキング|都道府県・病院・年齢別で給料を解説

この記事は看護師に監修されています

看護師

城戸あき(しろと あき)

「看護師の年収ランキングを知りたい!」

「看護師の給料・手取りは本当に高いか?」

看護師として働く際に、給料は地域や病院、年齢によって違うのでしょうか

この記事では、最新データをもとに看護師の平均年収ランキングを、都道府県・病院・年齢別などで解説します。

看護師の給料に差がつく原因や手取り額をアップする方法なども詳しく紹介しています。看護師の給料ランキングについて正確な情報を知ることができ、待遇改善につなげることもできます。

なお、この記事は全体を通して、厚生労働省介護労働安定センターの「令和2年賃金構造基本統計調査」を参考にしています。

出典:厚生労働省介護労働安定センター「令和2年賃金構造基本統計調査」

看護師の平均年収ランキングについてざっくり説明すると
  • 正看護師の平均年収は、491.9万円である
  • 看護師の給与は、基本給・賞与・夜勤手当・残業手当・その他の諸手当からなる
  • 平均年収は、大きな地域差があるが大都市圏が高い・年齢別では55〜59歳が最も高い
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そもそも看護師の給料の平均は?

看護師の全国平均年収は、厚生労働省の調査によると以下のようになっています。

正看護師 准看護師
498.6万円 406.7万円

出典:厚生労働省「令和3年賃金構造基本統計調査」

※「決まって支給する現金給付金額×12ヶ月」に「年間賞与その他特別給付額」を合算してココファン編集部が算出しています。

正看護師の平均年収は498.6万円です。また、准看護師の平均年収は406.7万円で、正看護師より約2割低いです。

看護師の給与の内訳は5つ

看護師の給与の内訳は、次の5つになります。

  • 基本給
  • 賞与(ボーナス)
  • 夜勤手当
  • 残業手当(時間外手当)
  • その他の諸手当

基本給は、賞与と諸手当を除くベースの給料で、年齢や経験年数、役職などによって異なります。月額25万円程度です。

賞与(ボーナス)は、通常、年2回支給され、平均年額は85万4,600円となっています。

夜勤回数と1回あたりの夜勤手当によって異なりますが、年間の夜勤手当は40万~60万円です。

看護師の残業手当は、年間12万~15万円が平均のようです。

その他の諸手当としては、通勤手当・家族手当・住宅手当などがあります。

【都道府県別】看護師の平均年収ランキング

都道府県別

ここでは、都道府県別の看護師の平均年収ランキングを紹介します。

順位 都道府県名 平均年収
1位 青森県 540.5万円
2位 岐阜県 530.4万円
3位 神奈川県 521.8万円
4位 東京都 519.1万円
5位 埼玉県 516.0万円
6位 秋田県 515.4万円
7位 富山県 515.3万円
8位 静岡県 513.9万円
9位 石川県 513.3万円
10位 愛知県 510.4万円
11位 京都府 506.8万円
12位 福井県 504.6万円
13位 茨城県 504.5万円
14位 徳島県 504.3万円
15位 奈良県 504.2万円
16位 山梨県 501.9万円
17位 兵庫県 501.2万円
18位 大阪府 498.4万円
19位 鳥取県 496.7万円
20位 栃木県 496.6万円
21位 千葉県 496.5万円
22位 和歌山県 495.6万円
23位 宮城県 495.5万円
24位 滋賀県 495.3万円
25位 広島県 493.6万円
26位 山口県 492.0万円
27位 新潟県 490.1万円
28位 北海道 485.5万円
29位 長崎県 482.3万円
30位 島根県 476.4万円
31位 長野県 476.2万円
32位 三重県 473.8万円
33位 香川県 468.1万円
34位 岩手県 466.6万円
35位 福岡県 463.3万円
36位 山形県 460.0万円
37位 岡山県 458.7万円
38位 福島県 457.1万円
39位 宮崎県 454.9万円
40位 沖縄県 453.8万円
41位 佐賀県 451.1万円
42位 群馬県 445.6万円
43位 愛媛県 444.3万円
44位 鹿児島県 444.0万円
45位 高知県 440.7万円
46位 熊本県 424.4万円
47位 大分県 405.0万円

出典:令和2年賃金構造基本統計調査

※「決まって支給する現金給付金額×12ヶ月」に「年間賞与その他特別給付額」を合算してココファン編集部が算出しています。

平均年収は大きな地域差がある

上のランキング表を見ると、1位の青森県と最下位の大分県では136万円の大きな年収差があります。全国の平均年収491.9万円を超えているのは、山口県までの26都府県です。

また、例外もありますが、首都圏・関西圏・中部圏を中心に大都市圏は平均年収が高い傾向にあります。九州・沖縄、四国では、平均年収が低い県が多いです。

ちなみに、令和2年調査では青森県が1位ですが、令和元年調査では43位でした。結果が極端に違いますが、今回の数値が外れ値なのか、それとも青森県が引き続き上位に留まるかは、現時点では不明です。

給料に地域差が存在するのはなぜ?

看護師の給料に地域差がある理由は、主に次のようなことが考えられます。

  • その地域の年収・給料の相場に合わせていること
  • 看護師が不足している地域が、看護師の採用・定着を進めるために給料を高めに設定していること

実際に全体の給与水準が高い都市部は、地方部よりも看護師の平均年収が高めです。また、人口あるいは病床あたりの看護師数が多い地域は、年収が低めの傾向が見られます。

准看護師の平均年収ランキングも紹介

ここでは、准看護師の都道府県別平均年収ランキングTOP10を紹介します。准看護師のランキングは、看護師のランキングとは少し様相が異なります。

順位 都道府県名 平均年収
1位 山梨県 500.7万円
2位 愛知県 491.6万円
3位 神奈川県 484.6万円
4位 福井県 484.1万円
5位 千葉県 476.0万円
6位 奈良県 471.9万円
7位 静岡県 464.9万円
8位 埼玉県 463.7万円
9位 東京都 456.5万円
10位 長野県 448.9万円

出典:令和2年賃金構造基本統計調査

※「決まって支給する現金給付金額×12ヶ月」に「年間賞与その他特別給付額」を合算してココファン編集部が算出しています。

上の表の通り、TOP10の顔ぶれは看護師のランキングと違いますが、3大都市圏の都府県が上位に多いという点では、共通しています。

【年齢別】看護師の平均年収ランキング

年齢別

次に、年齢別の看護師の平均年収ランキングを紹介します。看護師の年収は年齢による違いも大きいです。年齢や経験年数を重ねるにつれ、年収は基本的に上がっていく傾向が見られます。

5歳刻みで集計した看護師の年齢別平均年収ランキングは、以下の通りです。

順位 年齢 平均年収
1位 55~59歳 563.3万円
2位 50~54歳 551.8万円
3位 45~49歳 534.3万円
4位 40~44歳 503.6万円
5位 60~64歳 484.0万円
6位 35~39歳 480.9万円
7位 30~34歳 468.3万円
8位 25~29歳 451.9万円
9位 65~69歳 418.3万円
10位 70歳~ 394.6万円
11位 20~24歳 390.5万円

出典:令和2年賃金構造基本統計調査

※「決まって支給する現金給付金額×12ヶ月」に「年間賞与その他特別給付額」を合算してココファン編集部が算出しています。

ランキング形式では少しわかりにくいので、見やすいように下にグラフも表示します。

年収推移

上の表やグラフからわかるように、看護師の年収は55〜59歳が最も高いです。この年齢層は、経験・スキルと体力が充実しており、一番頼りになる年代です。ですから、基本給が高い上に、管理職として高い役職手当をもらう人も多いのでしょう。

年収は55〜59歳まで一貫して右肩上がりにアップしています。ただし、結婚や出産などプライベートなイベントが続く25〜39歳までの間は、年収の伸びはそれほど大きくありません。

【施設・病院別】看護師の平均給与ランキング

施設・病院別

ここでは、看護師の平均給与ランキングを施設・病院別に紹介します。

【設置主体別】看護師の月給ランキング

まず、設置主体別の看護師の月給ランキングです。

順位 設置主体 平均月給
1位 私立学校法人 36.1万円
2位 日本赤十字社 35.1万円
3位 会社 34.6万円
4位 社会保険関係団体 34.2万円
5位 公立 33.6万円
6位 国立 33.4万円
7位 個人 32.8万円
8位 済生会 32.7万円
9位 社会福祉法人 32.7万円
10位 厚生連 32.4万円
11位 医療生協 32.3万円
12位 公益法人 32.1万円
13位 その他公的医療機関 31.6万円
14位 その他の法人 31.4万円
15位 医療法人 30.8万円

出典:日本看護協会「2020年病院看護実態調査」

※ 勤続年数10年、31~32歳、非管理職の看護師対象
※ 通勤手当、住宅手当、家族手当、夜勤手当、当直手当等を含む
※ 夜勤をした場合には、当該の月に三交代で夜勤8回(二交代で夜勤4回)をしたものと想定
※ 四捨五入して算出

第1位は私立学校法人で、平均月給は36万1千円です。15位の医療法人に比べると月5万3千円の差で、年収に換算すると64万円の違いになります。

また、公立と国立が5位・6位と高順位です。その他公的医療機関は13位なので、公立の医療機関であっても、設置主体によって年収に差があることがわかります。

民間施設では、会社が3位、個人が7位と上位になっています。

【診療科別】看護師の年収ランキング

次に、診療科別の看護師の年収ランキングTOP10です。

順位 診療科 平均年収
1位 病理診断科 476万円
2位 総合診療科 465万円
3位 産科 462万円
4位 救命救急科 461万円
5位 心臓血管外科 456万円
6位 呼吸器外科 453万円
7位 血液内科 451万円
8位 産婦人科 449万円
9位 口腔外科 447万円
10位 腎臓内科 445万円
10位 形成外科 445万円

出典:医療ワーカー「2020年病院看護実態調査」

※ 医療ワーカーの求人より算出しています

1位は病理診断科の476万円2位は総合診療科の465万円です。3位以下は、産科・救命救急科・心臓血管外科などが続きます。

1位の総合診療科と10位の腎臓内科・形成外科の年収差は、31万円です。

表示していませんが、調査対象科は48科あり、年収が一番低い科の年収は404万円でした。10位の科より41万円低くなっています。診療科によって平均年収はかなり違うのです。

【病床規模別】看護師の月給ランキング

次は、病床規模別の看護師の平均月給ランキングです。

順位 病床数 平均月給
1位 500床以上 34.6万円
2位 400~499床 33.6万円
3位 300~399床 32.9万円
4位 200~299床 31.8万円
5位 100~199床 31.4万円
6位 99床以下 30.9万円

出典:日本看護協会「2020年病院看護実態調査」

※ 勤続年数10年、31~32歳、非管理職の看護師対象
※ 通勤手当、住宅手当、家族手当、夜勤手当、当直手当等を含む
※ 夜勤をした場合には、当該の月に三交代で夜勤8回(二交代で夜勤4回)をしたものと想定
※ 四捨五入して算出

ご覧の通り、看護師の月給は、病床数が多いほど高くなっています。最大規模の500床以上の病院の平均月給は、34.6万円です。6位の99床以下の病院より月額3.7万円、年収で約45万円以上高くなっています。

これには賞与を反映していませんので、実際にはさらに大きな年収差になる可能性もあります。病床規模別の給与の違いも、勤務先選びの際の参考になるでしょう。

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看護師の給料は高い?

ここまで、看護師の給与について、いろいろな角度から比較して見てきました。しかし、そもそも看護師の給与は他の職種と比べて本当に高いのか、その点を知りたいという方も多いでしょう。

ここでは看護師と他の職種の給与水準を比較して見ていきます。

【職種別】平均年収ランキング

2019年の厚生労働省の調査によると、看護師の平均年収は全職種のうち36位でした。

「もっと高いと思っていたのに意外と低い」と感じた方もいるでしょう。しかし、看護師よりも上位の職種は、いわゆる高給取りと呼ばれる職種が多いです。看護師の給与が低いということはなく、むしろ十分高い順位であると言えます。

ちなみに、職種別の平均年収ランキングトップ20は、以下のようになっています。

順位 職種 平均年収
1位 航空機操縦士 1694万円
2位 医師 1169万円
3位 大学教授 1101万円
4位 大学准教授 872万円
5位 記者 792万円
6位 不動産鑑定士 755万円
7位 弁護士 729万円
8位 大学講師 719万円
9位 高等学校教員 709万円
10位 一級建築士 703万円
11位 公認会計士・税理士 684万円
12位 自然科学系研究者 681万円
13位 技術士 667万円
14位 電車運転士 619万円
15位 掘削・発破工 617万円
16位 電車車掌 572万円
16位 獣医師 572万円
18位 歯科医師 570万円
19位 システム・エンジニア 569万円
20位 薬剤師 562万円
36位 看護師 483万円

出典:厚生労働省「賃金構造基本統計調査 2019」

女性は順位アップ

上の表の数字は、男女合計の平均年収です。これを男女別に分けると、かなり違う結果になります。

男女別に分けたランキングにおける看護師の平均年収と順位は、以下の表の通りです。

性別 男性 女性
平均年収 496万円 481万円
順位 38位 19位

男女別に分けると、女性の平均年収は男女合計の場合より2万円低くなりますが、順位は19位へと大きく上昇します。一方、男性は、平均年収が男女合計の場合より13万円高い496万円になりますが、順位は38位と若干下がります。

これは女性全体の平均年収が男性と比較して低い傾向にあるため、看護師の順位が相対的に高くなったものと考えられます。

ちなみに女性の年収ランキングのトップ20は、以下の通りです。

【職種別】平均年収ランキング・女性トップ20

順位 職種 平均年収
1位 航空機操縦士 1213万円
2位 大学教授 1030万円
3位 医師 1016万円
4位 大学准教授 817万円
5位 弁護士 726万円
6位 記者 670万円
7位 大学講師 663万円
8位 高等学校教員 634万円
9位 一級建築士 608万円
10位 自然科学系研究者 601万円
11位 電車運転士 581万円
12位 技術士 573万円
13位 薬剤師 536万円
14位 公認会計士・税理士 509万円
15位 電車車掌 506万円
16位 航空機客室乗務員 498万円
17位 システム・エンジニア 497万円
18位 各種学校・専修学校教員 489万円
19位 看護師 562万円
20位 歯科医師 473万円

出典:厚生労働省「賃金構造基本統計調査 2019」

地域別に見た看護師の平均年収

給料を高いと感じるか低いと感じるかは、給料の額面の数字だけで決まるものではありません

地域によって物価や賃金水準は異なることもその要因の1つです。地域における看護師の相対的な賃金の立ち位置について確認してみましょう。

そのため、以下では、日本全国を7つの地域に分けて見ていきます。

北海道・東北地域

都道府県 看護師の平均年収 全職種の平均年収 女性(全職種)の平均年収
北海道 485.5万円 423.3万円 341.9万円
青森 540.5万円 366.8万円 301.4万円
岩手 466.6万円 379.3万円 314.6万円
宮城 495.5万円 445.9万円 351.8万円
秋田 515.4万円 375.8万円 313.8万円
山形 460.0万円 386.8万円 316.8万円
福島 457.1万円 412.6万円 323.5万円

出典:令和2年賃金構造基本統計調査

※「決まって支給する現金給付金額×12ヶ月」に「年間賞与その他特別給付額」を合算してココファン編集部が算出しています。

看護師の全国平均年収(491.8万円)より高いのは青森・秋田・宮城の3県で、他の4道県は低いです。この地域の年収は、例年、全国平均より低い傾向があります。

ただし、地域内の全職種の平均年収と比べると、45万~174万円高く、女性(全職種)との比較でも、大幅に上回っています。ですから、地域内では、看護師の給与水準はかなり高く感じられるでしょう。

関東地域

都道府県 看護師の平均年収 全職種の平均年収 女性(全職種)の平均年収
茨城 504.5万円 482.8万円 365.7万円
栃木 496.6万円 457.1万円 361.4万円
群馬 445.6万円 456.6万円 356.3万円
埼玉 516.0万円 466.6万円 376.5万円
千葉 496.5万円 475.6万円 376.0万円
東京 519.1万円 595.2万円 468.2万円
神奈川 521.8万円 537.0万円 419.0万円

出典:令和2年賃金構造基本統計調査

※「決まって支給する現金給付金額×12ヶ月」に「年間賞与その他特別給付額」を合算してココファン編集部が算出しています。

看護師の年収は、群馬を除く6都県が全国平均より高くなっています。

しかし、関東の各都県は、全職種の平均年収も高いです。そのため、県内の全職種と比べると、茨城・栃木・千葉の3県がやや高いものの、他の都県は低くなっています。特に東京は、全職種より76万円も低いです。

つまり、関東では看護師の年収が高いという実感は得られにくいかもしれません。

北陸・甲信越地域

都道府県 看護師の平均年収 全職種の平均年収 女性(全職種)の平均年収
新潟 490.1万円 398.2万円 328.1万円
富山 515.3万円 458.5万円 376.1万円
石川 513.3万円 451.1万円 356.4万円
福井 504.6万円 434.0万円 358.0万円
山梨 501.9万円 462.0万円 352.7万円
長野 476.2万円 447.5万円 350.8万円

出典:令和2年賃金構造基本統計調査

※「決まって支給する現金給付金額×12ヶ月」に「年間賞与その他特別給付額」を合算してココファン編集部が算出しています。

看護師の年収は、新潟と長野が全国平均より若干低いですが、他の4県は全国平均を上回っています。全体として比較的高水準と言えます。

同県内の全職種や女性の年収と比較すると看護師の年収は大幅に高いため、北陸・甲信越地方は、看護師が高収入と感じやすい地域です。

東海地域

都道府県 看護師の平均年収 全職種の平均年収 女性(全職種)の平均年収
岐阜 530.4万円 454.9万円 353.6万円
静岡 513.9万円 465.2万円 358.6万円
愛知 510.4万円 513.3万円 392.5万円
三重 473.8万円 475.5万円 351.7万円

出典:令和2年賃金構造基本統計調査

※「決まって支給する現金給付金額×12ヶ月」に「年間賞与その他特別給付額」を合算してココファン編集部が算出しています。

看護師の年収は、三重を除く3県が全国平均を上回っています。

各県内の全職種と比べると、愛知と三重はわずかに低いですが、岐阜と静岡はかなり高いです。女性との比較では、4県すべてが大幅に高くなっています。

東海地域では、看護師の給与は高い、もしくは平均的と感じられるでしょう。

関西地域

都道府県 看護師の平均年収 全職種の平均年収 女性(全職種)の平均年収
滋賀 495.3万円 486.2万円 370.4万円
京都 506.8万円 490.1万円 395.3万円
大阪 498.4万円 504.4万円 393.3万円
兵庫 501.2万円 484.9万円 386.3万円
奈良 504.2万円 461.1万円 381.1万円
和歌山 495.6万円 434.8万円 358.4万円

出典:令和2年賃金構造基本統計調査

※「決まって支給する現金給付金額×12ヶ月」に「年間賞与その他特別給付額」を合算してココファン編集部が算出しています。

全府県が看護師の全国平均年収を上回っており、看護師の給与水準は高いです。

各府県内の全職種と比べても、大阪が僅かに低いものの、他の5府県は高いです。女性の平均年収との比較では、全府県が大幅に高くなっています。

全体としてみれば、看護師の年収は実額が高いだけでなく、実感としても少なくとも平均的か、高いと感じられるでしょう。

中国・四国地域

都道府県 看護師の平均年収 全職種の平均年収 女性(全職種)の平均年収
鳥取 496.7万円 401.5万円 331.1万円
島根 476.4万円 401.0万円 334.9万円
岡山 458.7万円 442.1万円 348.0万円
広島 493.6万円 466.8万円 362.8万円
山口 492.0万円 453.7万円 358.0万円
徳島 504.3万円 423.7万円 352.4万円
香川 468.1万円 441.9万円 348.2万円
愛媛 444.3万円 408.2万円 323.8万円
高知 440.7万円 392.2万円 331.6万円

出典:令和2年賃金構造基本統計調査

※「決まって支給する現金給付金額×12ヶ月」に「年間賞与その他特別給付額」を合算してココファン編集部が算出しています。

看護師の平均年収を全国平均と比べると、中国の島根・岡山と四国の香川・愛媛・高知の5県が低く、他の4県は全国平均なみです。

ただし、各県内の全職種との比較では、各県とも高くなっており、女性(全職種)と比べると、大幅に高いです。

ですから、全体としては、看護師は給料が高いと感じられることでしょう。

九州・沖縄地域

都道府県 看護師の平均年収 全職種の平均年収 女性(全職種)の平均年収
福岡 463.3万円 443.6万円 347.2万円
佐賀 451.1万円 397.3万円 320.9万円
長崎 482.3万円 395.6万円 334.1万円
熊本 424.4万円 410.6万円 330.4万円
大分 405.0万円 404.9万円 334.4万円
宮崎 454.9万円 384.0万円 312.0万円
鹿児島 444.0万円 397.9万円 316.5万円
沖縄 453.8万円 374.0万円 315.8万円

出典:令和2年賃金構造基本統計調査

※「決まって支給する現金給付金額×12ヶ月」に「年間賞与その他特別給付額」を合算してココファン編集部が算出しています。

看護師の平均年収は、全8県とも全国の平均年収より低い水準です。

ただし、各県内の全職種と比較すると、大分がほぼ同額で、他の7県はかなり上回っています。また、各県内の女性(全職種)平均よりは、大幅に高いです。

つまり、看護師の平均年収は全国水準と比較すると低いものの、県内では高いと感じられる可能性が高いでしょう。

看護師の給料に差がつく原因は他にもある

ここまで、様々な角度から看護師の給料を見てきました。その結果、都道府県などの地域の違い、年齢層の違い、病院・施設などの運営主体や診療科の違いなど、いろいろな要因が給与に関係していることが伺えました。

しかし、看護師の給料に差が出る要因は、まだあります。ここでは、より個人的なレベルで差が出る要素を3つ紹介します。

雇用形態の違い

まず、雇用形態の違いです。一例として、フルタイムとパートで年収がどの程度違うのかを、試算してみましょう。

前提条件

  • 勤務形態:フルタイムからパート勤務に変更
  • 年齢・勤務期間:30~34歳の5年間
  • パートの勤務時間・勤務日数:1日6時間勤務・月22日出勤(週休2日)
  • パートの看護師の平均時給額:1,768円(厚生労働省調査)

パート勤務の年収試算

  • 1月の勤務時間:1日6時間×22日=132時間
  • 月給:1,768円×132時間=233,376円
  • 年収:233,376円×12ヶ月=2,800,512円

参考:厚生労働省「令和2年賃金構造基本統計調査」

単純に試算すると、パートで1日6時間勤務・月22日出勤を1年続けると、年収は約280万円になります。

同世代のフルタイム看護師の年収は468.3万円ですから、190万円近くの年収差になります。5年間にすると、950万円もの給料差になるのです。

夜勤の有無

次に、夜勤の有無、つまり、夜勤手当をもらえるかどうかも、給料に差がつく原因です。夜勤手当の額は、日本看護協会の調査によると、三交代制で1回約4~5千円、二交代制で約1万円になります。

夜勤回数は、三交代制で月7〜8回、二交代制で月5回程度が平均的です。その結果、夜勤手当はどちらも月額4〜5万円になります。

日勤のみのパート勤務と比較すると、夜勤をすると年収で50~60万円程度の大きな差が出てきます。ライフスタイル的に夜勤を好まないとか、体力的に夜勤が難しいという場合もあると思いますが、この違いは大きいです。

参考:日本看護協会「病院看護実態調査」

控除などで手取りが変わる

もう1つ、給料の基本給は同じでも、控除などで手取り額が変わることもあります。給料の手取り額は、支給額から所得税・住民税などの税金や社会保険料などが差し引かれた残額です。勤務先の病院などによっては、財形貯蓄、互助会費、組合費などが差し引かれることもあります。

そのため、額面の給料が同じであっても、給料の手取り額に差が出ることはよくあることです。

控除される社会保険料や税金などは、以下のようなものがあります。

控除の内訳 概要
【社会保険】
健康保険料 保険の種類は、組合健康保険・協会けんぽ・共済組合などがある。健康保険料は、勤務先と職員が半分ずつ負担。
介護保険料 40歳以上の方が負担する保険料。勤務先と職員が半分ずつ負担。
厚生年金保険料 国民年金と厚生年金の2つで構成。正職員と一定の条件(週20時間以上労働など)を満たすパートや派遣の看護師が厚生年金に加入。保険料は、標準報酬月額から算出され、勤務先と職員が半分ずつ負担。
厚生年金基金 勤務先によっては、厚生年金に上乗せする企業年金制度がある。厚生年金基金の有無は就業規則などで確認。
雇用保険料 失業や育児・介護による休業の際に、給付金を受け取れる制度。3年以上(初めての支給は1年以上)の加入で、教育訓練給付制度も利用可能。同制度は、勤務先が変わっても加入期間を満たせば適用される。
【税金】
所得税 給与から社会保険料や扶養控除などを差し引いた所得が課税対象。給与から天引き(源泉徴収)される。過不足分は年末調整。
住民税 都道府県民税と市区町村住民税がある。前年度の所得に応じて税を徴収される。
【その他の控除項目】
・寮費
・生命保険料
・労働組合費
・互助会費
・財形貯蓄など
多くは加入者・利用者だけが支払う任意の控除。労働組合費・互助会費は、ほとんどの職員が加入。

参考:日本看護協会「5分で分かる給与明細」

看護師が給料をアップするには?

喜ぶ看護師

ここでは、看護師が給料をアップするための方法を紹介します。

資格を取得する

まず、専門看護師や認定看護師などのより専門的な資格を取得することです。資格を取得することで、看護師としてより専門的な知識を身に付けられます。その上、およそ月1万円の資格手当が付くことが多く、収入アップを期待できます。

ただし、資格を取得するために、認定看護師は半年間、専門看護師は2年間、専門教育機関への通学が必要です。仕事と通学の両立は、楽ではありません。

しかも、手当が考えているほど高くないことや、最悪、支給されないこともあります。さらに、専門・認定の資格を維持するためにも費用が掛かるため、苦労する割に実益が少ないという方もいます。労力やコストをかけてもスキルを磨きたい方など、意欲の強い方におすすめです。

看護師のキャリアアップとは?おすすめの資格やキャリアプランについても解説

夜勤に入る回数を多くする

次は、夜勤に入る回数を多くすることです。日本看護協会の調査によれば、夜勤手当は、三交代制で約4〜5千円、二交代制で約1万円つきます。看護師の給料の中で夜勤手当は、大きな割合を占めているのです。

転職しなくても、今の職場で夜勤の回数を増やすことができれば、給料アップを望めます。現在の職場の上司や同僚と相談して、無理のないシフトを組んでもらい、夜勤の回数を増やしてみましょう。

看護師の勤務形態は?二交替制と三交替制の違いや夜勤の雇用形態などを解説

管理職になることを目指す

もう1つは、まだ高い役職に就いていないのであれば、管理職を目指すことです。看護師の管理職と言えば、看護師長や看護部長などです。これらのポストに就けば、基本給がアップする上に、役職手当がつくことも期待できます。

管理職への昇進の基準は、勤務先によって違いますので、人事担当部局に確認しておくと良いです。そうすれば、クリアすべきこと、達成すべき目標が明確になり励みになるでしょう。

看護師の役職には何がある?階級ごとの役割や給料の違い、管理職に就く方法まで解説

転職をすることでも給料アップを狙える

現在の職場で給料アップを狙うことも良いのですが、転職すればすぐ年収が上がる可能性もあります。ですから、転職を検討してみた方が良い場合もあります。

より待遇のよい病院・施設に転職する

これまで説明してきたように、同じ看護師の仕事をしていても、地域や勤務先などによってもらえる給料は大きく違います。

ですから、看護師で給料アップを目指すのであれば、給料や待遇が良い職場を見つけて転職することが、基本的に重要です。

その際に、給与の基本給だけを見て高い・低いと即断してはいけません。基本給の高さも大事ですが、手取りの実額や働く環境の満足度がより重要です。諸手当の額や、福利厚生の充実度なども見極めて判断しましょう。

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※画像出典:公式サイトより抜粋

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より給料の高い仕事に転職する

もう1つ、看護師としての仕事内容を給料の高い仕事に変えてみることも給料アップの良い方法です。

一例をあげれば、同じ看護師の仕事でも、訪問介護における看護は一般に給料が高いです。仕事内容はきつめですが、オンコールや時間外の勤務手当などが充実しています。ですから、給料アップを狙いやすいでしょう。

高齢化の進展により訪問介護における看護の需要は増大が見込まれます。今とは違う働き方に変えることも、選択肢の1つとして検討してみてください。

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看護師の将来性は?

看護師の仕事の将来性が気になるという方も多いでしょう。結論を先に言うと看護師は、ニーズが増大している将来性のある仕事です。

高齢化が急速に進行する中、高齢者医療や看護ニーズが増大しており、看護師の需要が増え続けています。これに対して、看護師の供給は追いついていないのです。

実際に、厚生労働省の推計(医療従事者の需給に関する検討会 看護職員需給分科会 中間とりまとめ(2019年11月))でも、看護職員は2025年に6万~27万人不足するとされています。しかも、医療の現場は多様化しており、看護師の活躍の場は拡大しています。

AI化が進展しても、コミュニケーション力や臨機応変な対応が必要な看護師の仕事を機械がすべて代替できるわけではありません。看護師への期待・需要は強まっても、小さくなることは考え難いです。

【2024年】看護師の将来性は?仕事内容や今後の需要・取得がおすすめの資格まで紹介

看護師の平均年収ランキングについてまとめ

看護師の平均年収ランキングについてまとめ
  • 看護師の平均年収は全職種のうち36位
  • 雇用形態の違い・夜勤の有無なども看護師の給料に差がつく原因
  • 資格取得・夜勤を増やす・管理職を目指すなどが給料をアップする方法

この記事では、最新データをもとに看護師の平均年収ランキングを、都道府県・病院・年齢別で解説しました。

看護師の年収ランキングは高い方ですが、地域や年齢、施設の種類などによって差があるのも事実です。

この記事で紹介したランキングなども参考にしながら転職サイトに登録するなどして自分に合った求人を見つけて、待遇改善につなげていただければ幸いです。

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この記事は看護師に監修されています

看護師

城戸あき(しろと あき)

国立病院・大学病院で消化器内科、整形外科、内分泌内科を経験。現在は子育てと両立できるようフリーランスに転身し、医療ライターとして活動中。

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