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【2024年最新】看護師の平均年収ランキング|都道府県・病院・年齢別で給料を解説

2024年08月23日
待遇

この記事は看護師に監修されています

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看護師

城戸あき(しろと あき)

【2024年最新】看護師の平均年収ランキング|都道府県・病院・年齢別で給料を解説【2024年最新】看護師の平均年収ランキング|都道府県・病院・年齢別で給料を解説

「看護師の年収ランキングを知りたい!」

「看護師の給料・手取りは本当に高いか?」

看護師として働く際に、給料は地域や病院、年齢によって違うのでしょうか

この記事では、最新データをもとに看護師の平均年収ランキングを、都道府県・病院・年齢別などで解説します。

看護師の給料に差がつく原因や手取り額をアップする方法なども詳しく紹介しています。看護師の給料ランキングについて正確な情報を知ることができ、待遇改善につなげることもできます。

看護師の平均年収ランキングについてざっくり説明すると
  • 正看護師の平均年収は、約508万円である
  • 看護師の給与は、基本給・賞与・夜勤手当・残業手当・その他の諸手当からなる
  • 平均年収は、大きな地域差があるが大都市圏が高い・年齢別では55〜59歳が最も高い
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そもそも看護師の給料の平均は?

看護師の全国平均年収は、厚生労働省の調査によると以下のようになっています。

正看護師准看護師
約508万円約407万円

出典:令和5年賃金構造基本統計調査

※「決まって支給する現金給付金額×12ヶ月」に「年間賞与その他特別給付額」を合算してココファン編集部が算出しています。

正看護師の平均年収は約508万円です。また、准看護師の平均年収は約407万円で、正看護師より約2割低いです。

看護師の給与の内訳は5つ

看護師の給与の内訳は、次の5つになります。

  • 基本給
  • 賞与(ボーナス)
  • 夜勤手当
  • 残業手当(時間外手当)
  • その他の諸手当

基本給は、賞与と諸手当を除くベースの給料で、年齢や経験年数、役職などによって異なりますが、月額25万円程度です。

賞与(ボーナス)は、通常、年2回支給され、令和5年賃金構造基本統計調査によると、正看護師の平均年額は85.7万円となっています。

夜勤回数と1回あたりの夜勤手当によって異なりますが、年間の夜勤手当は40万~60万円です。

看護師の残業手当は、年間12万~15万円が平均のようです。

その他の諸手当としては、通勤手当・家族手当・住宅手当などがあります。

看護師の平均年収ランキング【都道府県別】

都道府県別

ここでは、都道府県別の看護師の平均年収ランキングを紹介します。

順位都道府県平均年収
1位大阪府約568万円
2位神奈川県約546万円
3位静岡県約545万円
3位山梨県約545万円
5位富山県約539万円
5位山形県約539万円
7位福井県約537万円
8位山口県約536万円
8位宮城県約536万円
8位岡山県約536万円
11位京都府約532万円
12位和歌山県約530万円
12位兵庫県約530万円
14位千葉県約527万円
15位岐阜県約525万円
15位秋田県約525万円
17位東京都約523万円
17位愛知県約522万円
19位奈良県約520万円
20位三重県約519万円
21位埼玉県約517万円
22位栃木県約513万円
23位広島県約509万円
24位茨城県約504万円
25位長野県約502万円
26位新潟県約499万円
27位群馬県約498万円
28位福島県約495万円
29位石川県約493万円
30位島根県約487万円
31位北海道約479万円
32位滋賀県約476万円
33位香川県約475万円
34位佐賀県約474万円
34位高知県約473万円
36位愛媛県約471万円
36位沖縄県約471万円
38位鳥取県約469万円
39位福岡県約466万円
40位長崎県約461万円
41位岩手県約459万円
42位徳島県約446万円
43位鹿児島県約442万円
44位青森県約435万円
45位大分県約433万円
46位熊本県約419万円
47位宮崎県約416万円

出典:令和5年賃金構造基本統計調査

※「決まって支給する現金給付金額×12ヶ月」に「年間賞与その他特別給付額」を合算してココファン編集部が算出しています。

平均年収は大きな地域差がある

上のランキング表を見ると、1位の大阪府と最下位の宮崎県では152万円の大きな年収差があります。全国の平均年収508万円を超えているのは、広島県までの23都府県です。

また、例外もありますが、首都圏・関西圏・中部圏を中心に大都市圏は平均年収が高い傾向にあります。九州・沖縄、四国では、平均年収が低い県が多いです。

ちなみに、青森県は令和2年調査では1位でしたが、令和元年調査では43位でした。このように年によって、順位は大幅に入れ替わることがあるため、あくまで参考程度で見ておくといいでしょう。

給料に地域差が存在するのはなぜ?

看護師の給料に地域差がある理由は、主に次のようなことが考えられます。

  • その地域の年収・給料の相場に合わせていること
  • 看護師が不足している地域が、看護師の採用・定着を進めるために給料を高めに設定していること

実際に全体の給与水準が高い都市部は、地方部よりも看護師の平均年収が高めです。また、人口あるいは病床あたりの看護師数が多い地域は、年収が低めの傾向が見られます。

准看護師の平均年収ランキングも紹介

ここでは、准看護師の都道府県別平均年収ランキングを紹介します。准看護師のランキングは、看護師のランキングとは少し様相が異なります。

順位都道府県平均年収
1位東京都約480万円
2位神奈川県約478万円
3位千葉県約473万円
4位岐阜県約466万円
5位岡山県約465万円
.........
45位広島県約341万円
46位長崎県約339万円
47位青森県約322万円

出典:令和5年賃金構造基本統計調査

※「決まって支給する現金給付金額×12ヶ月」に「年間賞与その他特別給付額」を合算してココファン編集部が算出しています。

上の表の通り、看護師のランキングとは異なり首都圏の給料が明らかに高くなっていますが、大都市圏の都府県が上位に多いという点では、共通しています。

看護師の平均年収ランキング【年齢別】

年齢別

次に、年齢別の看護師の平均年収ランキングを紹介します。看護師の年収は年齢による違いも大きいです。年齢や経験年数を重ねるにつれ、年収は基本的に上がっていく傾向が見られます。

5歳刻みで集計した看護師の年齢別平均年収ランキングは、以下の通りです。

順位年齢平均年収
1位55~59歳約586万円
2位50~54歳約567万円
3位45~49歳約552万円
4位40~44歳約522万円
5位30~34歳約487万円
6位35~39歳約485万円
7位60~64歳約478万円
8位25~29歳約474万円
9位65~69歳約450万円
10位70歳~約407万円
11位20~24歳約401万円

出典:令和5年賃金構造基本統計調査

※「決まって支給する現金給付金額×12ヶ月」に「年間賞与その他特別給付額」を合算してココファン編集部が算出しています。

ランキング形式では少しわかりにくいので、見やすいように下にグラフも表示します。

年収推移

上の表やグラフからわかるように、看護師の年収は55〜59歳が最も高いです。この年齢層は、経験・スキルと体力が充実しており、一番頼りになる年代です。ですから、基本給が高い上に、管理職として高い役職手当をもらう人も多いのでしょう。

年収は55〜59歳まで一貫して右肩上がりにアップしています。ただし、結婚や出産などプライベートなイベントが続く25〜39歳までの間は、年収の伸びはそれほど大きくありません。

看護師の平均給与ランキング【施設・病院別】

施設・病院別

ここでは、看護師の平均給与ランキングを施設・病院別に紹介します。

【設置主体別】看護師の月給ランキング

まず、設置主体別の看護師の月給ランキングです。

順位設置主体平均税込給与総額
1位私立学校法人369,216円
2位会社364,651円
3位社会保険関係団体356,133円
4位日本赤十字社354,412円
5位国立349,836円
6位公立346,508円
7位済生会339,339円
8位社会福祉法人334,453円
9位公益法人326,970円
10位医療生協324,893円
11位その他の法人324,224円
12位厚生連324,000円
13位その他公的医療機関318,803円
14位医療法人314,002円
15位個人308,764円

出典:日本看護協会「2023年病院看護実態調査」

※ 勤続年数10年、31~32歳、非管理職の看護師対象

※ 通勤手当、住宅手当、家族手当、夜勤手当、当直手当等を含む

※ 夜勤をした場合には、当該の月に三交代で夜勤8回(二交代で夜勤4回)をしたものと想定

第1位は私立学校法人で、平均月給は36万9千円です。15位の個人と比べると月6万円の差で、年収に換算すると72万円の違いになります。

また、公立と国立が5位・6位と高順位です。その他公的医療機関は13位なので、公立の医療機関であっても、設置主体によって年収に差があることがわかります。

民間施設では、会社が2位、個人が15位となっており、同じ民間施設でも大きな差があることが分かります。

【診療科別】看護師の年収ランキング

次に、診療科別の看護師の年収ランキングTOP10です。

順位診療科平均年収
1位病理診断科476万円
2位総合診療科465万円
3位産科462万円
4位救命救急科461万円
5位心臓血管外科456万円
6位呼吸器外科453万円
7位血液内科451万円
8位産婦人科449万円
9位口腔外科447万円
10位腎臓内科445万円
10位形成外科445万円

出典:医療ワーカー「2020年病院看護実態調査」

※ 医療ワーカーの求人より算出しています

1位は病理診断科の476万円2位は総合診療科の465万円です。3位以下は、産科・救命救急科・心臓血管外科などが続きます。

1位の総合診療科と10位の腎臓内科・形成外科の年収差は、31万円です。

表示していませんが、調査対象科は48科あり、年収が一番低い科の年収は404万円でした。10位の科より41万円低くなっています。診療科によって平均年収はかなり違うのです。

【病床規模別】看護師の月給ランキング

次は、病床規模別の看護師の平均月給ランキングです。

順位病床数平均税込給与総額
1位500床以上358,465円
2位400~499床346,317円
3位300~399床339,992円
4位200~299床326,827円
5位100~199床322,341円
6位99床以下312,151円

出典:日本看護協会「2023年病院看護実態調査」

※ 勤続年数10年、31~32歳、非管理職の看護師対象

※ 通勤手当、住宅手当、家族手当、夜勤手当、当直手当等を含む

※ 夜勤をした場合には、当該の月に三交代で夜勤8回(二交代で夜勤4回)をしたものと想定

ご覧の通り、看護師の月給は、病床数が多いほど高くなっています。最大規模の500床以上の病院の平均月給は、35.8万円です。6位の99床以下の病院より月額4.6万円、年収で約55万円以上高くなっています。

これには賞与を反映していませんので、実際にはさらに大きな年収差になる可能性もあります。病床規模別の給与の違いも、勤務先選びの際の参考になるでしょう。

看護師の給料は高い?

ここまで、看護師の給与について、いろいろな角度から比較して見てきました。しかし、そもそも看護師の給与は他の職種と比べて本当に高いのか、その点を知りたいという方も多いでしょう。

ここでは看護師と他の職種の給与水準を比較して見ていきます。

【職種別】平均年収ランキング

令和5年の厚生労働省の調査によると、看護師の年収の高さは145業種中59位という結果でした。

「もっと高いと思っていたのに意外と低い」と感じた方もいるでしょう。しかし、看護師よりも上位の職種は、いわゆる高給取りと呼ばれる職種が多いです。看護師の給与が低いということはなく、むしろ十分高い順位であると言えます。

ちなみに、職種別の平均年収ランキングは、以下のようになっています。

順位職業平均年収
1位航空機操縦士1,779.0万円
2位医師1,436.5万円
3位法務従事者1,121.7万円
4位大学教授(高専含む)1,074.7万円
5位その他の経営・金融・保険専門職業従事者947.6万円
6位歯科医師924.3万円
7位管理的職業従事者885.3万円
8位大学准教授(高専含む)862.1万円
9位公認会計士・税理士746.7万円
10位研究者740.2万円
11位輸送用機器技術者712.0万円
12位高等学校教員699.2万円
13位大学講師・助教(高専含む)692.2万円
14位電気・電子・電気通信技術者(通信ネットワーク技術者を除く)688.2万円
15位獣医師685.7万円
16位システムコンサルタント・設計者684.9万円
17位小・中学校教員660.6万円
18位企画事務員645.5万円
19位不詳638.7万円
20位金融営業職業従事者636.6万円

出典:厚生労働省「令和5年賃金構造基本統計調査」

女性は順位アップ

上の表の数字は、男女合計の平均年収です。これを男女別に分けると、かなり違う結果になります。

男女別に分けた看護師の平均年収は、以下の表の通りです。

性別男性女性
平均年収526万円506万円

男女別に分けると、女性の平均年収は男女合計の場合より2万円低くなり、男性の平均年収は男女合計の場合より20万円近く高くなります。

一方で看護師の年収の高さは女性の職種の中では26位であり、男女合計の平均年収が59位であることを考えると非常に高いと言えるでしょう。

これは女性全体の平均年収が男性と比較して低い傾向にあるため、看護師の順位が相対的に高くなったものと考えられます。

女性の年収ランキングのトップ30は、以下の通りです。

【職種別】平均年収ランキング・女性トップ30

順位職種平均年収
1位医師1,148.4万円
2位大学教授(高専含む)1,036.4万円
3位法務従事者864.7万円
4位大学准教授(高専含む)810.3万円
5位管理的職業従事者772.1万円
6位その他の経営・金融・保険専門職業従事者728.4万円
7位歯科医師677.2万円
8位高等学校教員632.4万円
9位大学講師・助教(高専含む)628.7万円
10位小・中学校教員613.4万円
11位公認会計士・税理士611.3万円
12位研究者589.3万円
13位助産師567.0万円
14位船内・沿岸荷役従事者564.8万円
15位その他の機械整備・修理従事者564.8万円
16位システムコンサルタント・設計者560.8万円
17位輸送用機器技術者544.2万円
18位薬剤師542.8万円
19位電気・電子・電気通信技術者(通信ネットワーク技術者を除く)542.8万円
20位獣医師539.0万円
21位航空機客室乗務員538.8万円
22位企画事務員534.5万円
23位鉄道運転従事者526.0万円
24位機械器具・通信・システム営業職業従事者(自動車を除く)520.4万円
25位金融営業職業従事者514.1万円
26位看護師506.1万円
27位化学技術者505.2万円
28位美術家、写真家、映像撮影者502.6万円
29位金属技術者497.6万円
30位その他の自動車運転従事者494.8万円

出典:厚生労働省「令和5年賃金構造基本統計調査」

地域別に見た看護師の平均年収

給料を高いと感じるか低いと感じるかは、給料の額面の数字だけで決まるものではありません

地域によって物価や賃金水準は異なることもその要因の1つです。地域における看護師の相対的な賃金の立ち位置について確認してみましょう。

そのため、以下では、日本全国を7つの地域に分けて見ていきます。

北海道・東北地域

都道府県看護師の平均年収全職種の平均年収女性(全職種)の平均年収
北海道478.9万円450.9万円357.8万円
青森435.2万円383.8万円313.1万円
岩手459.0万円408.9万円338.2万円
宮城535.8万円455.1万円361.5万円
秋田524.8万円402.4万円344.5万円
山形539.4万円401.3万円333.4万円
福島495.1万円438.7万円348.0万円

出典:厚生労働省「令和5年賃金構造基本統計調査」

※「決まって支給する現金給付金額×12ヶ月」に「年間賞与その他特別給付額」を合算してココファン編集部が算出しています。

看護師の全国平均年収(約508万円)より高いのは宮城・秋田・山形の3県で、他の4道県は低いです。この地域の年収は、例年、全国平均より低い傾向があります。

ただし、地域内の全職種の平均年収と比べると28万~138万円高く、女性(全職種)との比較でも、大幅に上回っています。ですから、地域内では、看護師の給与水準はかなり高く感じられるでしょう。

関東地域

都道府県看護師の平均年収全職種の平均年収女性(全職種)の平均年収
茨城504.9万円499.9万円382.2万円
栃木513.4万円535.2万円384.6万円
群馬498.0万円471.8万円375.3万円
埼玉517.2万円497.0万円401.3万円
千葉526.7万円487.0万円385.9万円
東京522.8万円580.7万円457.8万円
神奈川545.6万円570.9万円442.8万円

出典:厚生労働省「令和5年賃金構造基本統計調査」

※「決まって支給する現金給付金額×12ヶ月」に「年間賞与その他特別給付額」を合算してココファン編集部が算出しています。

看護師の年収は、茨城、群馬を除く6都県が全国平均より高くなっています。

しかし、関東の各都県は、全職種の平均年収も高いです。そのため、県内の全職種と比べると、ほとんど変わらず、特に東京は全職種より58万円も低いです。

つまり、関東では看護師の年収が高いという実感は得られにくいかもしれません。

北陸・甲信越地域

都道府県看護師の平均年収全職種の平均年収女性(全職種)の平均年収
新潟499.2万円423.9万円342.5万円
富山539.1万円470.1万円379.1万円
石川493.3万円463.9万円373.3万円
福井537.3万円448.0万円363.1万円
山梨544.9万円470.5万円356.9万円
長野502.2万円458.4万円348.8万円

出典:厚生労働省「令和5年賃金構造基本統計調査」

※「決まって支給する現金給付金額×12ヶ月」に「年間賞与その他特別給付額」を合算してココファン編集部が算出しています。

看護師の年収は、新潟と石川と長野が全国平均より若干低く、他の3県は全国平均を上回っています。全体として比較的高水準と言えます。

同県内の全職種や女性の年収と比較すると看護師の年収は大幅に高いため、北陸・甲信越地方は、看護師が高収入と感じやすい地域です。

東海地域

都道府県看護師の平均年収全職種の平均年収女性(全職種)の平均年収
岐阜525.2万円469.1万円357.9万円
静岡545.1万円495.9万円387.1万円
愛知522.3万円532.0万円400.0万円
三重518.9万円496.0万円377.2万円

出典:厚生労働省「令和5年賃金構造基本統計調査」

※「決まって支給する現金給付金額×12ヶ月」に「年間賞与その他特別給付額」を合算してココファン編集部が算出しています。

看護師の年収は、全ての県が全国平均を上回っています。

各県内の全職種と比べると、愛知はわずかに低いですが、他の県はかなり高いです。女性との比較では、4県すべてが大幅に高くなっています。

東海地域では、看護師の給与は高いと感じられるでしょう。

関西地域

都道府県看護師の平均年収全職種の平均年収女性(全職種)の平均年収
滋賀475.7万円490.3万円378.6万円
京都532.1万円501.8万円407.0万円
大阪568.1万円545.6万円436.1万円
兵庫530.1万円514.6万円405.8万円
奈良519.9万円468.9万円391.4万円
和歌山531.0万円472.5万円394.0万円

出典:厚生労働省「令和5年賃金構造基本統計調査」

※「決まって支給する現金給付金額×12ヶ月」に「年間賞与その他特別給付額」を合算してココファン編集部が算出しています。

滋賀県以外の全府県が看護師の全国平均年収を上回っており、看護師の給与水準は高いです。

各府県内の全職種と比べても、滋賀が僅かに低いものの、他の5府県は高いです。女性の平均年収との比較では、全府県が大幅に高くなっています。

全体としてみれば、看護師の年収は実額が高いだけでなく、実感としても少なくとも平均的か、高いと感じられるでしょう。

中国・四国地域

都道府県看護師の平均年収全職種の平均年収女性(全職種)の平均年収
鳥取469.3万円389.8万円328.3万円
島根487.0万円426.9万円355.0万円
岡山535.8万円463.2万円377.2万円
広島508.7万円480.0万円384.6万円
山口536.0万円468.8万円376.3万円
徳島445.7万円423.8万円343.5万円
香川474.6万円445.2万円347.4万円
愛媛471.3万円441.5万円351.4万円
高知473.1万円424.5万円368.9万円

出典:厚生労働省「令和5年賃金構造基本統計調査」

※「決まって支給する現金給付金額×12ヶ月」に「年間賞与その他特別給付額」を合算してココファン編集部が算出しています。

看護師の平均年収を全国平均と比べると、中国の鳥取・島根と四国の全県の6県が低く、他の3県は全国平均なみです。

ただし、各県内の全職種との比較では、各県とも高くなっており、女性(全職種)と比べると、大幅に高いです。

ですから、全体としては、看護師は給料が高いと感じられることでしょう。

九州・沖縄地域

都道府県看護師の平均年収全職種の平均年収女性(全職種)の平均年収
福岡466.3万円470.6万円377.1万円
佐賀473.7万円427.0万円349.4万円
長崎461.0万円402.0万円346.2万円
熊本418.5万円423.7万円345.6万円
大分433.3万円424.4万円343.8万円
宮崎416.3万円390.1万円329.8万円
鹿児島442.3万円413.7万円341.3万円
沖縄471.1万円392.3万円330.6万円

出典:厚生労働省「令和5年賃金構造基本統計調査」

※「決まって支給する現金給付金額×12ヶ月」に「年間賞与その他特別給付額」を合算してココファン編集部が算出しています。

看護師の平均年収は、全8県とも全国の平均年収より低い水準です。

ただし、各県内の全職種と比較すると、福岡県と熊本県がほぼ同額で、他の6県はかなり上回っています。また、各県内の女性(全職種)平均よりは、大幅に高いです。

つまり、看護師の平均年収は全国水準と比較すると低いものの、県内では高いと感じられる可能性が高いでしょう。

看護師の給料に差がつく原因は他にもある

ここまで、様々な角度から看護師の給料を見てきました。その結果、都道府県などの地域の違い、年齢層の違い、病院・施設などの運営主体や診療科の違いなど、いろいろな要因が給与に関係していることが伺えました。

しかし、看護師の給料に差が出る要因は、まだあります。ここでは、より個人的なレベルで差が出る要素を3つ紹介します。

雇用形態の違い

まず、雇用形態の違いです。一例として、フルタイムとパートで年収がどの程度違うのかを、試算してみましょう。

前提条件

  • 勤務形態:フルタイムからパート勤務に変更
  • 年齢・勤務期間:30~34歳の5年間
  • パートの勤務時間・勤務日数:1日6時間勤務・月22日出勤(週休2日)
  • パートの看護師の平均時給額:1,768円(厚生労働省調査)

パート勤務の年収試算

  • 1月の勤務時間:1日6時間×22日=132時間
  • 月給:1,768円×132時間=233,376円
  • 年収:233,376円×12ヶ月=2,800,512円

参考:厚生労働省「令和2年賃金構造基本統計調査」

単純に試算すると、パートで1日6時間勤務・月22日出勤を1年続けると、年収は約280万円になります。

同世代のフルタイム看護師の年収は468.3万円ですから、190万円近くの年収差になります。5年間にすると、950万円もの給料差になるのです。

夜勤の有無

次に、夜勤の有無、つまり、夜勤手当をもらえるかどうかも、給料に差がつく原因です。夜勤手当の額は、日本看護協会の調査によると、三交代制で1回約4~5千円、二交代制で約1万円になります。

夜勤回数は、三交代制で月7〜8回、二交代制で月5回程度が平均的です。その結果、夜勤手当はどちらも月額4〜5万円になります。

日勤のみのパート勤務と比較すると、夜勤をすると年収で50~60万円程度の大きな差が出てきます。ライフスタイル的に夜勤を好まないとか、体力的に夜勤が難しいという場合もあると思いますが、この違いは大きいです。

参考:日本看護協会「病院看護実態調査」

控除などで手取りが変わる

もう1つ、給料の基本給は同じでも、控除などで手取り額が変わることもあります。給料の手取り額は、支給額から所得税・住民税などの税金や社会保険料などが差し引かれた残額です。勤務先の病院などによっては、財形貯蓄、互助会費、組合費などが差し引かれることもあります。

そのため、額面の給料が同じであっても、給料の手取り額に差が出ることはよくあることです。

控除される社会保険料や税金などは、以下のようなものがあります。

控除の内訳概要
健康保険料保険の種類は、組合健康保険・協会けんぽ・共済組合などがある。健康保険料は、勤務先と職員が半分ずつ負担。
介護保険料40歳以上の方が負担する保険料。勤務先と職員が半分ずつ負担。
厚生年金保険料国民年金と厚生年金の2つで構成。正職員と一定の条件(週20時間以上労働など)を満たすパートや派遣の看護師が厚生年金に加入。保険料は、標準報酬月額から算出され、勤務先と職員が半分ずつ負担。
厚生年金基金勤務先によっては、厚生年金に上乗せする企業年金制度がある。厚生年金基金の有無は就業規則などで確認。
雇用保険料失業や育児・介護による休業の際に、給付金を受け取れる制度。3年以上(初めての支給は1年以上)の加入で、教育訓練給付制度も利用可能。同制度は、勤務先が変わっても加入期間を満たせば適用される。
【税金】
所得税給与から社会保険料や扶養控除などを差し引いた所得が課税対象。給与から天引き(源泉徴収)される。過不足分は年末調整。
住民税都道府県民税と市区町村住民税がある。前年度の所得に応じて税を徴収される。
【その他の控除項目】
・寮費

・生命保険料

・労働組合費

・互助会費

・財形貯蓄など
多くは加入者・利用者だけが支払う任意の控除。労働組合費・互助会費は、ほとんどの職員が加入。

参考:日本看護協会「5分で分かる給与明細」

看護師が給料をアップするには?

喜ぶ看護師

ここでは、看護師が給料をアップするための方法を紹介します。

資格を取得する

まず、専門看護師や認定看護師などのより専門的な資格を取得することです。資格を取得することで、看護師としてより専門的な知識を身に付けられます。その上、およそ月1万円の資格手当が付くことが多く、収入アップを期待できます。

ただし、資格を取得するために、認定看護師は半年間、専門看護師は2年間、専門教育機関への通学が必要です。仕事と通学の両立は、楽ではありません。

しかも、手当が考えているほど高くないことや、最悪、支給されないこともあります。さらに、専門・認定の資格を維持するためにも費用が掛かるため、苦労する割に実益が少ないという方もいます。労力やコストをかけてもスキルを磨きたい方など、意欲の強い方におすすめです。

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夜勤に入る回数を多くする

次は、夜勤に入る回数を多くすることです。日本看護協会の調査によれば、夜勤手当は、三交代制で約4〜5千円、二交代制で約1万円つきます。看護師の給料の中で夜勤手当は、大きな割合を占めているのです。

転職しなくても、今の職場で夜勤の回数を増やすことができれば、給料アップを望めます。現在の職場の上司や同僚と相談して、無理のないシフトを組んでもらい、夜勤の回数を増やしてみましょう。

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管理職になることを目指す

もう1つは、まだ高い役職に就いていないのであれば、管理職を目指すことです。看護師の管理職と言えば、看護師長や看護部長などです。これらのポストに就けば、基本給がアップする上に、役職手当がつくことも期待できます。

管理職への昇進の基準は、勤務先によって違いますので、人事担当部局に確認しておくと良いです。そうすれば、クリアすべきこと、達成すべき目標が明確になり励みになるでしょう。

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転職をすることでも給料アップを狙える

現在の職場で給料アップを狙うことも良いのですが、転職すればすぐ年収が上がる可能性もあります。ですから、転職を検討してみた方が良い場合もあります。

より待遇のよい病院・施設に転職する

これまで説明してきたように、同じ看護師の仕事をしていても、地域や勤務先などによってもらえる給料は大きく違います。

ですから、看護師で給料アップを目指すのであれば、給料や待遇が良い職場を見つけて転職することが、基本的に重要です。

その際に、給与の基本給だけを見て高い・低いと即断してはいけません。基本給の高さも大事ですが、手取りの実額や働く環境の満足度がより重要です。諸手当の額や、福利厚生の充実度なども見極めて判断しましょう。

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※画像出典:公式サイトより抜粋

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より給料の高い仕事に転職する

もう1つ、看護師としての仕事内容を給料の高い仕事に変えてみることも給料アップの良い方法です。

一例をあげれば、同じ看護師の仕事でも、訪問介護における看護は一般に給料が高いです。仕事内容はきつめですが、オンコールや時間外の勤務手当などが充実しています。ですから、給料アップを狙いやすいでしょう。

高齢化の進展により訪問介護における看護の需要は増大が見込まれます。今とは違う働き方に変えることも、選択肢の1つとして検討してみてください。

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看護師の将来性は?

看護師の仕事の将来性が気になるという方も多いでしょう。結論を先に言うと看護師は、ニーズが増大している将来性のある仕事です。

高齢化が急速に進行する中、高齢者医療や看護ニーズが増大しており、看護師の需要が増え続けています。これに対して、看護師の供給は追いついていないのです。

実際に、厚生労働省の推計(医療従事者の需給に関する検討会 看護職員需給分科会 中間とりまとめ(2019年11月))でも、看護職員は2025年に6万~27万人不足するとされています。しかも、医療の現場は多様化しており、看護師の活躍の場は拡大しています。

AI化が進展しても、コミュニケーション力や臨機応変な対応が必要な看護師の仕事を機械がすべて代替できるわけではありません。看護師への期待・需要は強まっても、小さくなることは考え難いです。

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看護師の平均年収ランキングについてまとめ

看護師の平均年収ランキングについてまとめ
  • 看護師の平均年収は全職種のうち59位
  • 雇用形態の違い・夜勤の有無なども看護師の給料に差がつく原因
  • 資格取得・夜勤を増やす・管理職を目指すなどが給料をアップする方法

この記事では、最新データをもとに看護師の平均年収ランキングを、都道府県・病院・年齢別で解説しました。

看護師の年収ランキングは高い方ですが、地域や年齢、施設の種類などによって差があるのも事実です。

この記事で紹介したランキングなども参考にしながら転職サイトに登録するなどして自分に合った求人を見つけて、待遇改善につなげていただければ幸いです。


この記事は看護師に監修されています

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看護師

城戸あき(しろと あき)

国立病院・大学病院で消化器内科、整形外科、内分泌内科を経験。現在は子育てと両立できるようフリーランスに転身し、医療ライターとして活動中。