20代看護師の転職事情は?転職理由や20代が有利な点・注意すべきポイントまで解説
この記事は看護師に監修されています
看護師
城戸あき(しろと あき)
「20代の看護師は転職者が多いって本当?」
「20代看護師の転職理由について知りたい!」
このように転職を考えている看護師の方も多いのではないでしょうか?
看護師は肉体的にも負担が大きい仕事であり、人間関係に悩まされる方も少なくありません。
20代の方の中には、若さを活かして転職活動を試みようと考えている方もいらっしゃるでしょう。
こちらの記事では、20代看護師の転職事情やアピールポイントなどについて解説していきます。
転職を考えている方にとって有益な情報が満載なので、ぜひ最後までお読みください!
若さだけで採用してくれるところもあり、売り手市場であるのは間違いない
5年以上の実務経験がある方は有利なので、5年目以降の看護師は市場価値が高い
転職理由や自分の希望を整理しておこう
20代看護師の転職の現状
現在、看護師は不足している状況なので20代看護師は売り手市場となっています。
職場によっては、経験が少ない方や未経験の方でも歓迎してくれるので、興味がある方は様々な求人を見てみましょう。
20代看護師の約半数が転職経験者
看護師は社会的重要性が高い仕事ではありますが、理想と現実の違いに悩んでしまう方も少なくありません。
看護師業界は初めて勤めた病院から転職する方もかなり多く、様々なストレスが要因となって転職に至ってしまうのです。
新しい職場に転職しても、同じような悩みを抱えてすぐに転職してしまう看護師も多いので、短期離職を繰り返さないように気を付けましょう。自身のキャリア目標や満足度を見つめ直し、長期的な視野でのキャリアプランを考えることが大切です。
3年以内に転職する看護師が多い
「3年やって1人前」という言葉がありますが、3年以内に転職する方も少なくありません。
一般的な業界よりも、1つの病院で勤務する年数は短い傾向にあり、転職するのが当たり前の世界とも言えます。
転職はしていないものの「転職を検討している」という方も含めると、多くの看護師が転職に向けて何らかのアクションを起こしています。
20代看護師にとっての今後のキャリア
20代の看護師は価値が高い人材で、無限の可能性があるとも言えます。
看護師はつぶしが利きやすい点が大きなメリットですが、今後のキャリアに関して明確なビジョンを持っておらず、「今後どうなりたいのか」悩んでいる方も少なくありません。
焦って考える必要はありませんが、自分の職業人生を無駄にしないためにも「働きがい」「自分のやりたいことは何なのか」を整理しておくことをおすすめします。適切なキャリアプランを描くことで、充実感のある仕事と人生を築いていくことができるでしょう。
看護師のキャリアプランについて、こちらの記事では詳しく解説しています。
20代看護師の主な転職理由・きっかけ
それでは、20代看護師の主な転職理由や転職を考えるきっかけについて見ていきましょう。
人間関係
新しい人間関係を構築するのは面倒ですが、失敗してしまうとその後の関係づくりで苦労します。
また、慣れない人間関係にストレスが溜まってしまっている方もいます。
ストレスを感じたまま働いてもメリットは無いので、最終的に人間関係を理由に辞めてしまう方は多いです。
やりがいを感じない
看護師が医療機関で果たしている役割は非常に重要ですが、やりがいを感じないことを理由に辞める方もいます。
また、給料と仕事量のバランスが合っておらず、働くモチベーションを失ってしまう方も少なくありません。
実際に看護師として働く前と後で仕事に対するギャップを感じる方もいるので、看護師の仕事の現実について知っておくことは重要です。
生活のスタイルが変わった
結婚や出産など、ライフスタイルが大きく変わるイベントをきっかけに看護師を辞める方もいます。
特に、育児は非常に忙しいため、以前と同じように働くことは難しいと感じる方がほとんどです。
子どもの世話はもちろんのこと、自分の自由時間を確保するために「仕事を辞めざるを得ない」という方も少なくありません。
看護師資格を持っていれば仕事探しに困ることは無いため、自分のライフスタイルに合わせて心地よく働ける職場を探していきましょう。
明確な理由はないけどなんとなく
看護師は転職している方が他の業界よりも多いという特徴がありますが、「特に理由は無いけど、なんとなく転職したい」と考えている方もいます。
このように、明確な理由がないまま転職をした結果として後悔してしまうケースは多いので要注意です。
理由が曖昧だと、自分が求めている希望を整理できないまま転職活動を進めてしまうため、結果的にミスマッチが起こりがちです。転職は将来を見据えた重要な決断ですので、自分の本心を見つめ直し、どのようなキャリアや環境を求めているのかを明確にしてから行動することが大切です。
転職する場合は「本当に今の職場を辞めたいのか」を冷静に考え直してみましょう。
夜勤など仕事がキツイ
看護師の仕事は一般的に激務と言われており、夜勤など変則的な働き方が多い点が大きな理由です。
また、患者とのコミュニケーションでストレスが溜まってしまうこともあるため、肉体的にも精神的にも疲弊してしまいがちなのです。
身体的負担を軽くしたい場合は、夜勤がない職場を探して転職すると良いでしょう。
将来像が見えなかった
看護師としてのキャリアアップをしたい気持ちを抱いていても、残念ながらキャリアアップが見込めない職場も存在します。
例えば、年齢層が上のポジションが多く役職が詰まってしまっていたり、上司に嫌われてキャリアアップが難しくなることもあります。
そのため、看護師としてのキャリア構築を考えている方は、風通しが良くキャリアアップの土台や環境が整った病院に転職すると良いでしょう。
年収に不満がある
年収や勤務条件など、全般的な待遇に不満を感じて転職を目指す方も少なくありません。
看護師の仕事は激務で肉体的にも精神的にも負担が大きいものの、給料が見合っていない職場が残念ながら存在します。
また、夜勤手当が安く昇進しても大幅な給料アップが見込めない職場もあるので、年収を最重要視している方は待遇について必ず確認しましょう。
20代で転職する利点・有利な点
こちらのトピックでは、20代で転職する利点について紹介していきます。
併せて、他の年代と比較して転職で有利になる具体的なポイントについて解説します。
体力がある
看護師は体力を必要とする仕事なので、体力がある20代の方は重宝されます。
また、看護師は夜勤があって生活リズムが崩れがちなので、環境に適用しやすいという理由からも20代が重宝されています。
また、看護師は離職率が高いため、病院側から見ても若くて体力のある20代看護師を採用したい意向が強いのです。
職場で長期的に働く可能性が高い
20代は定年まで数十年もあるため、病院側としては長く勤めてくれるであろう若い世代の方を積極的に採用します。
そのため、20代の看護師の方は長く働く意思を積極的にアピールすると良いでしょう。
20代特有の強みを活かして、自分の価値をアピールしてみてください。
柔軟な適応力
病院には様々な診療科目があるので、看護師が学ぶべきことは沢山あります。
若い方は記憶力や理解力が高く柔軟な思考力を持つため、20代看護師の方が新しい環境に馴染みやすい傾向にあります。
病院側としても、記憶力や理解力が優れている人材を採用したいと考えるのは当然のことです。
仕事の吸収力も高い人材は即戦力になる可能性もあるため、若さをアピールすることは重要です。
転職時の注意点・失敗しないためのコツ
続いて、転職時の注意点や転職を失敗しないためのコツについて紹介していきます。
新卒で入った病院はすぐに辞めない
たとえ辛くても、新卒で入った病院は最低でも2年以上は続けて勤務しましょう。
特別な事情がない限り、2年以内で辞めると転職時の面接で「すぐにやめる人」と思われてしまい、マイナスイメージを与えてしまいます。
20代前半は特に注意深く
20代前半は、人材としての魅力は高いものの技術や知識が十分に身についていません。
また、コミュニケーション能力も磨かれておらず、経験も少ないため視野も狭くなりがちです。
2年以内に辞めてしまうと「向上心がない」「ストレス耐性が低すぎる」という印象や「すぐに辞めてしまう性格」というレッテルを貼られてしまう可能性があるため、要注意です。
転職理由をはっきりと
20代看護師の中には、転職理由がはっきりと固まっていない方が多くいます。
転職理由が曖昧だと魅力的な自己PRができないため、自分を客観的に見つめ直して重視するべきポイントを決めていきましょう。
転職時の面接でも前職の転職理由は必ず聞かれるため、相手が納得できる理由を用意しておかなければなりません。
自分のキャリアについて深く考える
職業人生は50年近く及ぶことから、自分のキャリアは人生の大部分を占める重要なファクターとなります。
転職を決断したら、自身のキャリア像を考えて自分がなりたい看護師像に近い職場を探していきましょう。
キャリアのイメージをしっかりと持つことで今後の方向性も見えてくるため、人生を豊かにするためにも時間をかけてキャリアについて考えてみてください。
仕事の条件を詳細に確認する
新しい職場を選ぶ際には、イメージだけで選ばずに詳細な条件まで確認しましょう。
勤務条件だけでなく、勤怠管理は厳密になされているか、残業や時間外の係活動の実態についても確認しておきたいところです。
また、適齢期である20代の方は結婚・出産・育児というライフイベントを迎えても「安心感をもって継続して働ける環境か」じっくりと検討することをオススメします。
情報収集をしっかり行う
コネクションがある場合は、転職先の看護師に会って雰囲気や実情などを質問すると良いでしょう。
コネクションが無い場合は、実際に候補先に足を運んで職場見学することをおすすめします。見学を通して、雰囲気や自分との相性もチェックしてみてください。
インターネットなどで口コミをチェックすることも、具体的なイメージを持つために有効です。
結論を急がない
できるだけ早く再就職先を見つけたい気持ちは分かりますが、安易に転職するのは危険です。
しっかりと情報を集めて、自分の価値観や性格と合うか吟味してください。
また、新たな環境に慣れない内は覚えることが多く精神的にも疲れますが、徐々に仕事も覚えれば仕事の景色も変わってきます。
序盤は辛いですが、一時の感情に流されないように気を付けましょう。
20代看護師の転職先
続いて、20代看護師の具体的な転職先について紹介していきます。
厚生労働省の令和5年度の調査によると20~24歳の看護師の平均年収は約401万円、25~29歳に至っては約474万円となっています。
年収だけで転職先を決めることはデメリットもありますが、転職を決める1つのポイントになるので参考にしてください。
専門看護師と認定看護師の場合
専門看護師や認定看護師をすでに取得している方の場合は、その資格が活かせる就職先を探しましょう。
多くの医療機関のホームページには、在籍している専門・認定看護師の種類や人数が掲載されています。
すでに自分と同じ資格を取得しているスタッフが活動しているのかをチェックしてみましょう。
また、専門・認定看護師が主体となった「WOC外来」や「フットケア外来」などを開設している病院もあります。このような取り組みを行っている医療機関は、専門・認定看護師の活動に協力的であると言えるでしょう。
転職活動時は、既にある程度の実務経験があるとより良い印象を抱かれやすいので、特に3年目以降の方は積極的にアピールしましょう。
一方で、転職先で専門・認定看護師にチャレンジしたい方は、資格取得をサポートしてくれる病院を探しましょう
転職した場合の年収比較
職業 | 給与総月額 |
---|---|
看護師20~24歳 | 約29.6万円 |
看護師25~29歳 | 約33.4万円 |
認定・専門看護師20~29歳 | 約33.6万円 |
看護師全体 | 約35.2万円 |
専門看護師全体 | 約43.2万円 |
認定看護師全体 | 約42.9万円 |
出典:公益社団法人日本看護協会「2022 年度 専門看護師・認定看護師に対する評価・処遇に関する調査」
認定看護師・専門看護師は同じ20代の看護師に比べて給料が高いことが分かります。
さらにその後のキャリアアップを考えるとその差はより大きくなります。看護師全体と専門・認定看護師全体の月収を比較するとどちらも8万円近くの差があります。
そのことから年収面でみても認定看護師・専門看護師への転職はおすすめだと言えます。
管理職を目指す場合
看護師の中には、看護師長など管理職へのキャリアアップを目指している方もいるでしょう。
今勤めている病院で管理職のポジションが空きそうにない場合は、環境の変化を求めて転職活動をしてみるのもおすすめです。
なお、管理職を目指すためには目安として看護師5年目以上のキャリアが求められる点には留意しましょう。
看護師の管理職については、こちらの記事で詳しく解説しています。
転職した場合の年収比較
職業 | 給与総月額 |
---|---|
看護師 | 約508万円 |
看護副師長 | 約620万円 |
看護師長 | 約740万円 |
看護副部長 | 約800万円 |
看護部長 | 約930万円 |
看護師全体の平均年収と看護師の管理職である看護副師長、看護師長、看護副部長、看護部長の平均年収を比べたものです。
キャリア全体を考えて、今後管理職へ昇進をすることを考えると年収で100万円以上差があることが分かります。
病院以外の転職先に務める
看護師経験があっても、必ずしも転職先が医療機関に限られるわけではありません。
5年以上の実務経験を積み、スキルや知識が身についていれば転職が有利になります。
企業看護師
社員の健康相談をうけたり、ストレスチェックをしたりすることが仕事内容です。病院とは全く違う環境になりますが、夜勤がなく休日が確保しやすい企業看護師という働き方もあります。
メタボリックシンドロームを予防するための保健指導を行う機会などもあるため、看護師の経験で得た知識が活用できるでしょう。
また、治験コーディネーターとして製薬企業に就職するという道もあります。看護師の活躍できる仕事の幅は、想像以上に広いと言えます。
企業看護師について、以下の記事では詳しく紹介しています。
訪問看護師
訪問看護師は、一人で患者さんの家を訪問し、看護業務を行います。
近ごろは、在宅看取りを希望する方も多く、在宅においても高度で専門性の高い医療が導入されています。
一人で判断しケアを行うことが求められる訪問看護師には、幅広い知識と経験が必要です。そのため、訪問看護師の求人は看護師経験3年以上であることを条件にしているものが多くあります。
また、在宅で療養している方の疾患の種類は多岐にわたります。訪問看護師は、さまざまな看護師経験を活かして働くことができるでしょう。
訪問看護の業務内容に関して以下の記事で紹介しています。
クリニックの看護師
クリニックは病院よりも規模が小さいため、一つのクリニックに在籍している看護師は少ないです。
そのため、少数精鋭で即戦力となる看護師を求めているクリニックが多く、「採血の技術が高い」「心電図を正確に実施できる」などの強みがある方は高評価を得られます。
町のクリニックは多くあります。クリニックへの転職を検討している方は、通勤時間や給与、診療時間といった条件についても検討してみましょう。
介護施設などの看護師
介護施設では看護師の数が少ないことが多く、利用者の体調が悪くなった際に対応できるスタッフは貴重な存在です。
また、豊富な知識やスキルがあればキャリアアップも狙いやすく、介護施設も有力な選択肢となるでしょう。
介護業界には看護師経験が活かせる場面が多いので、選択肢に含めてみてはいかがでしょうか。
転職先ごとの注意点
転職先ごとに注意するべきポイントがあるので、こちらのトピックで確認していきましょう。
転職先が病院の時
転職先が病院の場合は、配属先がどこになりそうかチェックしましょう。
苦手な診療科に配属される可能性があるので、部署移動の頻度について知っておくと安心して働くことができます。
緊急受付を行っている病院の場合は、緊急件数について知っておくと忙しさを図る参考となります。
転職先がクリニックの時
クリニックの場合は午前と午後の間に休診時間がありますが、休診時間中にしっかりと休めるか確認しましょう。
場合によっては、休診時間にも電話対応や来客対応を求められるケースもあるため、当番制かどうかも含めて休める時間を確認すると良いでしょう。
また、看護師の人数なども調べておき、人手に余裕があるかどうかも入念に調べておくと安心です。
転職先が訪問看護ステーションの時
訪問看護ステーションの求人を見る際には、1日あたりの担当件数や訪問エリアの広さを確認しましょう。訪問の際の移動手段についてもチェックが必要です。
また、オンコール対応は電話対応のみの事業所や、夜間や休日でも訪問している事業所など、訪問看護ステーションによってさまざまです。
仕事の負荷を知るためにも、どのくらいの頻度でオンコール当番になりそうかも把握しておくことをおすすめします。
転職先が介護施設の時
介護施設で働く場合、利用者の健康管理や生活介助が主な役割となります。
病院やクリニックから転職する場合、仕事内容が大きく変わるためギャップに悩まされる方は少なくありません。
医療の提供から生活介助に仕事の軸が移ることを把握し、併せて施設設備の充実具合も確認することで安心して働けます。
採用されるために必要な特徴
続いて、転職する際に求められるポイントについて解説していきます。
コミュニケーション能力
看護師は患者さんとのコミュニケーションが求められるので、面接の際にコミュニケーション能力は必ずチェックされます。
面接の際は、自己PRも重要ですがリラックスしてありのままの自分を見せると良いでしょう。
患者さんに寄り添う姿勢も求められることから、聞き上手であることもアピールしましょう。
家が近い
看護師の勤務時間は変わりやすいため、職場と家が近いことは重要です。
また、通勤時間が短いと通勤の負担が減らせるメリットがあるため、自分自身の肉体的負担を軽減できます。
病院側からしても、急な勤務にも対応しやすいスタッフを採用しようと考えるので、家から近い職場を探してみると良いでしょう。
転職理由に合理性がある
転職する際には転職理由を必ず聞かれるので、転職理由を整理しておきましょう。
転職理由が不明確だと「長く勤めてくれないかもしれない」と思われてしまうので要注意です。
また、前職とトラブルが起きた場合でも、正直に伝えてしまうと「人間性に問題があるかも」と思われてしまうので、病院を非難するのはやめておきましょう。
向上心
何事も前向きに取り組む姿勢は高評価を得やすいので、向上心をアピールすることをおすすめします。
学習意欲やスキルアップする意向を持っていることをアピールすることで「何事も前向きに取り組んでくれる」と思われるメリットがあります。
さらに、20代ならではの強みであるエネルギッシュさに加えて、長く勤められる将来性をアピールできるとより良い印象になるでしょう。
スキルや知識が身についている
スキルや知識が身に着いているスタッフは、即戦力として評価してもらえます。
病院やクリニックの中には、丁寧なOJTをする余裕がないところも少なくありません。
つまり、前職でスキルや知識を習得することが自身の市場価値アップに繋がるので、何事も前向きに取り組むと良いでしょう。
20代が転職を成功させるためのポイント
続いて、20代が転職を成功させるためのポイントについて紹介していきます。
転職理由を前向きに
転職理由はポジティブな方が良いです。
ネガティブな理由を伝えてしまうと、悪印象を与えてしまうので気を付けましょう。
人間関係が上手くいかなかった場合
人間関係のトラブルは、第三者から見るとどちらが悪いのか分からないものです。
ネガティブに伝えると「前の職場の人間関係がうまくいかずに疲れてしまった」となりますが、これだと前向きな転職理由でないのは明らかです。
ポジティブに伝えると「前の職場の人間関係が良くないことで自分のスキルアップや仕事の妨げになってしまった」となります。
もっと前向きに仕事に取り組める職場を求めて転職した旨を伝えれば、プラスの印象を与えられるでしょう。
仕事が激務すぎた場合
看護師は夜勤などもあり、仕事が激務である職場も少なくありません。
「前職の負担が重すぎて疲れてしまった」とネガティブに伝えるよりも、そもそもクリニックなどの夜勤が無い職場を選んで「身近な医療機関で来院者の方と円滑なコミュニケーションを図りたい」と伝えると良いでしょう。
年収に納得がいかなかった場合
前職での給与面に納得ができずに転職を決意した方もいるでしょう。
ダイレクトに給与面に対する不満を伝えてしまうと「また同じ理由で辞めるのでは?」と思われてしまいます。
そのため「私は向上心が強い自負がありますが、スキルアップすることで給与や待遇に反映される勤務先で働きたいと考えています」と伝えて、働くモチベーションを重視していることを伝えましょう。
20代後半での転職の場合
20代後半の看護師の多くは5年以上のキャリアがあり、看護師としての知識やスキルが既に身に着いています。
そのため、新人看護師の世話やマネジメントを任せてもらえるチャンスがあります。
医療機関側としても、5年以上勤めてある程度の知識を持っている看護師と仕事をする方がスムーズなので、採用の可能性が高まるでしょう。
転職サイトを使う方が賢明
初めて転職を目指す方であれば、転職の勝手が分からないことが多いため、手厚いサポート体制が整った求人サイトを利用するのがおすすめです。
条件指定をして自分の価値観や希望に合う職場を探しやすく、また求人元の職場の雰囲気をサイトを通してチェックしやすいメリットがあります。
非常に情報を集めやすいツールなので、使わない手はありません。
おすすめの転職サイト
看護師は売り手市場である上に、20代であれば自身の価値をアピールしやすいです。
自身にとってベストな転職をするためにも、質の高い情報を得られる転職サイトを利用することをおすすめします。
レバウェル看護(旧:看護のお仕事)
引用元:公式HPより抜粋
相談のしやすさNo.1(※)
求人数は日本最大級の15万件以上 ※2024年10月時点
LINEでも相談可能
「レバウェル看護(旧:看護のお仕事)」は、主に看護師・准看護師・保健師・助産師などの資格を保有している方の転職をターゲットとしています。
その他にも看護にかかわる求人が多種多様に掲載されています。
「相談のしやすさNo.1」を獲得していることから、サービスの信頼度が高い点が大きな魅力です。
※看護師転職サイトを対象としたインターネット調査(株式会社エクスクリエ)
失敗しにくく待遇の良い求人情報を閲覧できるので、豊富な選択肢の中からベストな求人を選べるでしょう。
ナース専科 転職(※旧ナース人材バンク)
引用元:ナース専科 転職(※旧ナース人材バンク)公式サイト
求人数は20万件以上(2024年10月時点)
累計100万人以上の看護師が登録
顧客満足度®調査 3年連続 No.1
ナース専科 転職(※旧ナース人材バンク)は、2005年の創設以来、累計100万人以上の看護師が利用している人気の転職サービスです。
求人数も20万件以上であり、提供するサービスのクオリティが非常に高い点も大きな魅力となっています。
転職サポートを行ってくれるアドバイザーが、専門知識を生かした的確な転職支援を行ってくれるため、職場選びで失敗したくない方や、信頼できる転職サービスを利用したい方に非常に適しているでしょう。
さらにナース専科 転職(※旧ナース人材バンク)では、看護師専門・地域専任の担当アドバイザーが条件交渉もしてくれるので、できるだけ好条件で転職したい方にもおすすめです。
※2025年 オリコン顧客満足度®調査 看護師転職
マイナビ看護師
※画像出典:マイナビ看護師公式サイト
大手人材紹介会社のマイナビが運営している
求人数の数が多く質が高い
5年連続看護師の転職サイト認知度No.1を獲得(※)
大手人材紹介会社のマイナビが運営する、看護師に特化した転職サイトです。
2024年10月時点で、約81,000件以上の求人を扱っており(独占求人を含む)を誇ります。
コンサルタントの丁寧なサポートに定評があり、求人情報の読み方から、履歴書の書き方など手厚いサポートを受けることができます。
※看護師を対象とした人材紹介サービス14ブランドにおける調査結果(GMOリサーチ株式会社)(2021年7月)
取り扱う求人先は直接訪問して情報を得ているため、現場の雰囲気を理解した質の高い求人が揃っています。
転職活動はノーリスク
転職を果たしても、実際に入社したらイメージと違ったというケースは少なからずあります。
つまり、転職はリスクが伴うことになります。(しかし、リスクを取らないと収入アップやキャリアアップは狙えません)
しかし、転職活動はノーリスクで行うことができるので、100%転職する気持ちが固まっていない方は、まずは転職活動から進めていると良いでしょう。
特に、日々忙しく働いている看護師の方は、なかなか本格的に転職を進めるのは難しいものです。
先述した転職サイトを活用したり、転職エージェントを活用しながら自身にとってベストな転職先を探していきましょう。
待遇面を重視している方であれば、自分を安売りしないように「最低限の年収ライン」を決めておくと、選択肢を絞りやすくなります。
20代看護師の転職事情まとめ
転職を決意した場合は、現状の不満と今後の希望を整理することが重要
20代前半と後半では、アピールするべきポイントが微妙に異なる
転職の際には転職サイトを利用するのがおすすめ
看護師からの転職を考えるきっかけは人それぞれですが、転職を考えている方は現状の不満や今後の希望を整理してみましょう。
また、面接の際にはポジティブな印象を与えられるように工夫して、自身の価値をアピールしていきましょう。
また、転職活動そのものはノーリスクなので、転職を検討中の方は転職サイトを上手に活用して希望を満たせる職場を探していくことをおすすめします。
この記事は看護師に監修されています
看護師
城戸あき(しろと あき)
国立病院・大学病院で消化器内科、整形外科、内分泌内科を経験。現在は子育てと両立できるようフリーランスに転身し、医療ライターとして活動中。