40代看護師の転職は難しい?転職前にすべき準備や失敗しないためのコツまで徹底解説!
この記事は看護師に監修されています
看護師
城戸あき(しろと あき)
「40代看護師の転職は難しい?」
「今の職場を辞めたいけど、おすすめの転職先は?」
一般的には限界期とも言われる40代での転職ですが、近年超売り手市場となっている看護師業界ではまだまだ需要があります!
この記事では、キャリアアップ&収入アップも狙える40代看護師の転職について、徹底的に解説します。
40代看護師が働きやすい職場やおすすめの転職先、転職活動の注意点などについてもご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
40代看護師の転職は難しくない!
キャリアアップを狙える就職先を選択可能
豊富な経験・知識があるベテラン看護師を病院側も求めている
40代看護師の転職事情
40代での転職は、世間的には遅いと言われています。
しかし、専門的な資格を持った看護師という仕事の場合はどうなのでしょうか。
以下では、40代看護師の転職事情について解説していきます。
40代看護師の転職は難しくない
人手不足な看護師の世界では、40代での転職もさほど難しくありません。
しかし、この時期を逃して50代に突入してしまうと転職市場も一気に変化するので40代での転職は「最後まで働く勤務先を決める活動になるかもしれない」という意気込みが必要になるでしょう。
40代での転職の場合、後悔のないよう丁寧に職場探しをすることが大切です。
40代看護師のキャリアについて
40代看護師というと、経験豊富で知識・スキルともに身に付いている人材が多いです。
しかし、今後のキャリアについて考える際は、個人ごとに事情が異なってくるので自分に合わせたキャリア選択が必要となってきます。
経験豊富で即戦力とみなされる40代は、管理職へのキャリアアップ・専門領域に行くなど自分自身のキャリアに磨きをかけられる就職先が選択可能な年代です。
この段階での転職は、自身の経験やスキルを生かしつつ、新たな環境で更なる成長を遂げるチャンスでもあります。将来のキャリアを見据えつつ、適切な選択をすることが重要です。
また一方で、求められるスキルに自分の技術と知識が追い付いていないと転職先で辛い思いをするため、慎重な職場探しをしていきましょう。
転職の成功率
以下は、年代別の看護師の転職成功率を表した表です。
年代 | 転職成功率 |
---|---|
25~29 | 57.5% |
30~34 | 60.7% |
35~39 | 63.5% |
40~44 | 60.2% |
45~49 | 53.7% |
50~54 | 53.1% |
55~59 | 50.8% |
30代後半でピークに達した転職成功率は、40代に突入すると徐々に下がり始めます。
そして45歳以上になると転職率は53.7%にまで下がり、それ以降徐々に転職が難しくなるので、40代での転職は慎重に選ぶことが大切です。
40代看護師の転職したい理由
40代看護師が「仕事を辞めたい」「職場を変えたい」と考える理由には、以下のようなものが考えられます。
育児に時間を使いたい
転職を考える理由として多いのが育児に時間を使いたいというものです。
晩婚化が進んだ昨今では30代後半での出産も珍しくなく、40代で小さな子供を抱えている方も多いでしょう。
そのため看護師の世界でも、小さな子供の育児に時間が取られてしまい、仕事との両立が難しいと考える方は少なくありません。
子供が成長して時間が出来た
小さな子供がいて働く時間を調整したいと考える人がいる一方で、育児がいったん落ち着き時間ができたという理由で転職を考える人もいます。
40代は、子供が成長して時間を作ることができ、空いた時間で働きたいという人も増える時期です。
また、子供が大きくなると手がかからない一方で教育費用は増えていくため、復職を検討する方もいます。
40代での転職は家庭の状況やライフスタイルの変化に合わせた新たなキャリアのステップを考える重要な時期といえるでしょう。
スキルアップ・キャリアアップを目指す
40代看護師の中では、今まで得てきた知識と経験を生かしてキャリアアップ・スキルアップを狙う転職を希望する人も多いです。
40代での転職では、管理職など責任ある職に就ける可能性もあり、キャリアアップを狙いた方にはよいタイミングと言えるでしょう。
また「新たな資格を取得したい」「最先端医療に関わりたい」と考えてスキルアップを狙う人も多いです。
ペースを落として働きたい
看護師の仕事は、夜勤後の帰宅が昼前になるなどハードな一面があります。体力的な衰えを理由に仕事のペースダウンを希望する人もいます。
夜勤・残業が少ない職場に移りたいと希望する場合は、自分にあった転職先を見つけることが無理なく仕事を長く続けていけるコツです。
40代看護師の転職が有利な理由
40代の転職をみてみると、看護師の転職は他の職種の転職と比較して有利です。その理由について、以下で詳しく解説していきます。
看護師業界は人手不足
高齢化の進む日本では、看護師の深刻な人手不足が懸念されています。
高齢者が増えることで治療を必要とする人が増えている昨今、どの病院でも人手不足となっており、募集をいつもかけている病院もあるほどです。
そのため、看護師の転職市場は需要に供給が追いついておらず、売り手が有利な状況となっています。
退職率が低い
40代看護師の退職率は低く、約10~15%で推移しています。
看護師はほとんどが女性であるため離職理由は妊娠・子育てなどが多いのですが、子育てがひと段落している人が多い40代では離職率が低くなる傾向にあります。
このように離職率が低い40代は、病院側としても長期的な雇用が見込めるためプラス要素です。
経験豊富なベテラン看護師は優遇される
看護師の世界では、即戦力として活躍できる人材を求めている病院が多く、経験豊富なベテラン看護師は優遇されます。
常に人手不足の医療現場では、新人の看護師を一から育てる労力は大変なものですし、手塩にかけて育てても結婚・妊娠などですぐに転職することも考えられるため病院側にとって若い看護師ばかりを雇うのはデメリットが多いです。
一方、経験豊富な40代看護師は即戦力として雇うことが可能で、豊富な経験を活かして若手を育てる立場になることも可能だと考えられています。
指導力の発揮などでチーム全体をサポートする役割を果たすことが期待され、組織にとっても貴重な存在となることが多いです。
長年働いてくれると期待できる
経験豊富な人材が欲しい医療現場ですが、ベテランの50代では長くても10年程度しか働けないため、10年以上働ける40代看護師を受け入れたいところです。
また、看護師の定年は基本的に60歳が多いですが、最近は定年が延長されることもあります。
ライフイベントによる不確実性がない
20代や30代の場合は、結婚・出産などのライフスタイルの変化によって、働けなくなったり急に退職してしまったりすることもあるでしょう。
こういった場合、職場は柔軟に対応すべきだと言えますが、やはりこのような不確実性がない方を採用できるほうがより良いのは間違いないです。
そのため、子育てなどがひと段落している40代以降の人材は、雇用する側にとってはありがたい存在である可能性も高いです。
新人を教育できる
どの病院でも新人教育ができる人材は求められており、即戦力・人材育成ができる40代看護師は需要があると言えるでしょう。
40代看護師は経験が豊富であるほか、人間としても円熟していると考えられ、人手不足の病院側が欲している人材です。
転職が不利になってしまう場合も
基本的には40代看護師の転職市場は売り手市場であり、これまで「40代看護師の転職が有利」と解説しましたが、個人の状況によっては転職に不利になる場合もあります。
40代であっても出産や育休でブランクが長かったり、実務経験が長くない場合は転職ではマイナスとなるでしょう。
ただし、転職活動の仕方次第ではマイナス面もプラス面に変えられる可能性があります。
その方法とは、自分のアピールポイントを明確にかつ控えめに相手にアピールすることです。
例えば、ブランクがある・経験が少ないなどのマイナス面は、その分新しい知識やスキルを習得する意欲があり自分のやり方にこだわりすぎないということをアピールできます。
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目的に応じた転職のコツ
以下では、目的ごとの転職についてコツを紹介します。
キャリアアップが目的の場合
キャリアアップを狙う転職の場合、経験のない診療科に転職したり、最先端医療の看護を経験して自身のキャリアを築き上げていくことが重要です。
キャリアアップのために資格取得が必要な場合は、条件として決められた学校を卒業すること・専門領域の実務経験があることが求められる可能性もあります。
認定看護師
看護資格を取得後、認定看護分野における3年以上の実務研修を含む5年以上の看護経験を経て、615時間における認定看護師教育課程修了が必要です。
その後、認定審査を無事通過すれば晴れて認定看護師として認定書を交付されますが、5年ごとに更新審査がありその後の看護実績・研究業績などの書類審査が行われます。
保健師
保健師になる場合にも看護資格取得が条件です。
統合カリキュラムを受講するなどして、4年で看護師・保健師の受験資格を取得する方法もありますが、そうでない場合は1年課程の短大もしくは専門学校で保健師課程を学びましょう。
看護師・保健師について学んだのち、晴れて保健師国家試験の受験資格が与えられます。
保健師について、こちらの記事で詳しく解説しています。
専門看護師
専門看護師は、看護系大学院修士課程修了者で、日本看護系大学協議会が定める専門看護師の教育課程基準の所定の単位を総計26単位または38単位取得していることが条件です。
看護師の免許を取得した後は、専門看護師としての実務研修3年以上を含む5年以上の実務研修を経験します。
その後、認定審査・認定証交付となりますが、認定看護師同様に5年ごとの更新審査が必要です。
助産師
看護師の国家試験で免許を取得したのち、1年間の助産師学校の助産師養成課程を履修・修了すると助産師国家試験の受験資格が与えられます。
助産師の場合は、その後の実務経験は条件として求められないため、助産師の国家資格を取得後には更新審査は義務付けられていません。
助産師の仕事内容についてはこちらの記事で紹介しています。
子育てが目途がつき復職したい場合
子育てに目途がついた人が多い40代は、復職を目指す人が多い年代です。
しかし進歩が速い医療の世界では、新しい薬が増えたり離職前の知識が通用しなかったりして多くの知識をアップデートしなおす必要があることに、長年のブランクがある人は不安を抱いているかもしれません。
不安の強い方には、大きい病院や急性期病院よりも、勤務条件が柔軟で落ち着いた環境の職場の方が復職しやすい環境と言えるでしょう。
老人ホーム
40代看護師の復職先として、老人ホームはおすすめです。
老人ホームの特徴は、
医療ケアを行うことは少ない
夜勤がない職場を選べる
介護付きと共住型の2種類がある
などです。
老人ホームで働く看護師の業務内容は、
入居者の健康チェック
日常的に必要とされる医療行為
などで、入居者の体調が急変した場合は応急処置を行い、病院への移送の有無を判断するなど、経験や知識を活かした責任ある業務を任されます。
入居者の日々の生活サポートや、介護をメインで行うのは介護職員であるため、体力面で不安がある方にもおすすめです。
老健などの介護施設
老健などの介護施設も40代看護師が働きやすい職場です。
介護施設の特徴は、
入居者は要介護者
医師の指示のもと採血・点滴・投薬などの医療行為を行う
夜勤がない職場を選べる
などです。
看護師の業務内容は、
入居者の健康のチェック
日常的に必要とされる医療行為
入居者の体調が変化した際の応急処置や判断
などでしょう。
介護施設では、医療の知識を持った医師・看護師が少なく、時には介護士のみで勤務する日もあるため、看護師は、必要に応じて介護士からの相談・報告をうけたり指示したりすることが求められます。
人間ドック・献血ルーム
人間ドックや献血ルームも40代の復職先として働きやすい職場です。
人間ドック・献血ルームの特徴は、
夜勤がない
検査がスムーズに行われるためのサポート
などです。
また看護師の業務内容は、
検査の実施や補助
検査予約の受付
検査結果のチェック
気分が悪くなった人への対応
などです。
人間ドックでは、主に身長・体重の測定や視力・聴力検査のサポート、献血ルームでは採血や注意事項の伝達などを行います。
求められる技術や知識は病院ほど多くないので、ブランクがある人にもおすすめの職場です。
訪問看護ステーション
訪問看護ステーションも40代看護師に人気の職場です。
訪問看護ステーションの特徴は、
乳幼児~高齢者まで対象年齢が幅広い
医師・ケアマネ・介護員・リハビリスタッフなど多くの職種と連携
勤務は日勤だけの事業所が多い
勤務者の中で順番にオンコール対応
などです。
訪問看護師の業務としては、
自宅療養の人のもとに訪問・ケアや健康チェックを行う
指示書に基づいた医療処置や療養指導
利用者とその家族の相談にのる
などがメインです。
訪問看護ステーションでの業務は、介護士にできない医療行為や健康チェックなどで、専門的知識をもとにした相談・アドバイスなども求められます。
体力的に働く頻度を落としたい場合
若い頃のように積極的に働けない・時間にゆとりを持って働きたいという場合には、パート勤務がある病院の外来勤務やクリニックがおすすめです。
体力的に余裕があり、時間に融通が利く職場について、以下で詳しくご紹介します。
クリニック
クリニックの特徴は、
夜勤がない
パート勤務の看護師が多い
などです
業務内容としては、
外来治療をする医師のサポート
採血をしたりバイタルを測ったりする
受付対応
雑務をこなすことも
などが挙げられます。
パート勤務が多くスタッフが多い職場のクリニックでは、医療行為以外にも、受付業務や清掃・備品管理などの雑務も求められます。
病院の外来
病院外来の特徴は、
多くの患者さんをさばくことが求められる
医療処置は少ない(採血や点滴のスキルは必要)
日勤のみの勤務
パート勤務や時短勤務スタッフが多い
などです。
また、看護師の主な業務内容は、
外来患者の対応
医師の診療をサポート
患者さんに対する生活指導
受付や電話対応
などです。
病院・クリニックともに、主な業務は医師の診療サポートです。
夜勤がなくパートスタッフも多いので、ライフスタイルに合わせて働くことができるでしょう。
40代看護師が転職を目指す際の注意点
以下では、40代看護師が転職する際の注意点を紹介します。
年齢制限があることも
医療機関によっては、一部年齢制限を設けている職場もあり注意が必要です。
40代看護師は基本的に転職に有利ですが、市役所勤務や公務員扱いになる病院は、年金制度の関係で大体30~35歳までを採用基準としている場合があります。
また、年齢制限がなくても体力的にハードな職場は長く働けるかについて考慮してから応募を検討しましょう。
給料が下がることも
前回の離職から期間が開いていると知識不足やスキルの低下が懸念され、給料が下がるケースもあります。
ブランクが短く、キャリアを積み重ねている人を採用したい病院側からすると、同じ40代看護師のスタッフでも病院に貢献してくれる人に多く給料を払いたいところです。
そのため、貢献度によっては年収が下がる可能性もあるでしょう。
過去の経験に固執しすぎない
経験が豊富な40代看護師ですが、過去の経験に囚われ過ぎてミスを犯してしまう一面もあるという認識は必要です。
自分の考えに固執する傾向がある人は、柔軟性を意識しないと面接で受かりにくくなってしまうでしょう。
未経験者の診療科には転職しづらい
いくら経験豊富な40代看護師でも、未経験の科は転職が難しいようです。
看護の世界では、年齢が上がるにつれて経験が豊富である人材が求められる傾向にありますが、柔軟さは40代よりも若い看護師の方があると考えられます。
そのため、新しい知識が必要な科ヤ急性期病院は未経験者の40代での転職は厳しいでしょう。
転職先の看護師年齢が若すぎ
転職先を選ぶ際、若い世代の看護師ばかりの職場だと打ち解けにくく仕事がしにくい場合があります。
世代が違うと話題にすることや考え方が異なってきますし、相手のことが理解しづらく価値観のズレからトラブルに繋がりやすくなるからです。
「最後の職場選び」を意識する40代での転職で、働きにくい職場で働いていても辛くなってしまいます。転職先のスタッフの年齢層については事前に知っておきたいところです。
転職先での仕事に歯ごたえがない
40代になってゆっくり働きたいと選んだ転職先で「業務に働きがいを感じられない」場合もあります。
長期間働くことを考えるなら、働きがいのある転職先を選ぶことが重要です。
それまで忙しい職場で働いていた人は、今までの職場とのギャップで物足りなさを感じて後悔してしまうことがあるので注意しましょう。
モチベーションを高く持つ
履歴書を書くのが苦手でも、モチベーションの高さは極力アピールしましょう。
今までよりも余裕のある職場に移りたいからと言って、仕事に対するモチベーションの低さが面接で現れると選考に落ちてしまう可能性もあります。
面接ではハキハキと喋り、質問に対してネガティブな回答は避けるようにしましょう。
このサイトでは、看護師の面接対策についての記事を公開しています。ぜひご覧ください。
急性期病院の場合
患者さんの容態が急変することが多い急性期病院は、目まぐるしい医療技術の進歩についていくことや患者さんへの柔軟な対応が求められます。
そういった職場では、40代看護師の知識や技術が必要とされていることも多いです。
自分の知識や技術に自信のある方にはお勧めできる転職先と言えるでしょう。
その反面、長い間職場から離れていた看護師の方には少し難しい業務内容に感じられてしまうかもしれません。
美容クリニックへの転職
美容クリニックの傾向として、お客さんが憧れるような綺麗で若い看護師が求められます。
また、美容医療は流行り廃りが激しく、技術の革新が活発な分野であるため、常に知識のインプット・アウトプットが繰り返される世界です。
一般企業のような接客力も求められるなど、通常の看護師業務とは少々異なる力も必要なので、未経験者の採用はハードルが高いようです。
転職を考え直す必要がある場合
看護師という仕事は、基本的に年齢関係なく需要があり、転職に困ることはないでしょう。
ただし、「転職をやめた方がいい」というケースもあります。
転職回数が多すぎる
過去の転職回数が多すぎる場合、評価がマイナスになります。
できるだけ長い間働いてほしい病院側は、それまで何度も職場を変えている人を採用しても、またすぐ「辞めたい」と言い出すのではないかと考えるでしょう。
理由があいまいな転職を5回以上繰り返している人は、マイナス評価となるケースがあるため、注意が必要です。
転職回数に関して、こちらの記事で詳しく解説しています。
病院での勤務経験が5年以下
看護師は、5年以上臨床経験を積んで初めて一人前と認められます。
そのため、40代で5年未満しか病院経験を積んでいない場合は5年以上を目安にまず経験を積むことを目指しましょう。
実務経験が少ないと、仮に転職が成功しても即戦力として採用されているので働いていてきつくなることも。
ブランクが長い
大病院や専門病棟への転職は、育児などで長年のブランクがある人には転職が難しい場合が多いです。
これらの職場では、最新医療の知識が必要になります。
大きな病院や専門病棟を希望する場合は、複数の転職先を候補に持っていることが大切です。
ブランクのある看護師におすすめの職場について、こちらの記事で紹介しています。
40代看護師の転職が失敗しないポイント
40代での転職で失敗しないために、以下のような点を抑えておくと良いでしょう。
沢山の求人に申し込む
常に需要超過の看護師は、20代・30代の頃はすぐに転職先が決まったという人も多いですが、40代以上になると転職先として選べない職場も出てきます。
40代の転職先として難しい職場の場合は、沢山の求人に応募することがコツです。
例えば、若い看護師が多いと言われる美容クリニックなどを希望する場合は、いくつかのクリニックに求人を申し込みましょう。
40代の不利な点を克服するアピールを行う
転職では、自分の強みをアピールすることが大切ですが、40代看護師を採用することへの不安点を解消することも大切です。
40代看護師の不安点と言えば、体力面や柔軟性が少なくなっている点などですが、これらの不安点を解消出来るエピソードを用意して面接に挑みましょう。
相手が不安に思っていることを解消することで採用への道が開けます。
以下の記事では自己PRの具体例を紹介しています。ご参照ください。
40代看護師の転職が見込める職場
以下では、40代看護師の転職が見込める職場について解説していきます。
クリニックなど
看護師としての仕事を続けつつ仕事の負担を減らしたい人にピッタリなのがクリニックです。
クリニックは、夜勤がなく比較的時間に融通が利く職場ですが、給料が減る可能性もあります。
クリニックへの転職を考えているなら、比較的給料のいい透析クリニック・自由診療のクリニックがおすすめです。
管理職が必要な職場
40代看護師は管理職を狙える位置にいます。
そのためキャリアアップや収入増を狙って管理職へ転職するのもおすすめです。
管理職の求人は一般公開されていないケースも多いですが、看護師専門の転職サイトへ登録するとキャリアにあった管理職求人を紹介してくれる場合がありますので、ぜひ登録してみましょう。
40代看護師が多い職場
同年代が多い職場は、若い人ばかりの職場より打ち解けやすく、共通の話題や悩みについても相談しやすい環境です。
転職先を選ぶ際には、職場における看護師の年代別割合などを参考にしておくと良いでしょう。
一方、人間関係が悪い職場では仕事をするのが辛くなるので長く働くのが難しいでしょう。事前に転職エージェントなどから職場の様子について情報を得ておくことが大切です。
訪問看護ステーション
夜勤がなく、土日休みの事業所が多い訪問ステーションは、自分の休日が確保しやすいです。
在宅医療業界は、高齢化が進むにつれてさらにニーズが増えていく業種と言われていて、看護師需要もさらに高まる予想です。
訪問看護の仕事は、入浴介助や移乗を一人で行うため、筋力が必要なケアも多いですが、病院と比べても体力的に辛い仕事は少ないでしょう。
訪問看護の具体的な仕事内容についてはこちらの記事で解説しています。
看護師を辞めて違う仕事へ転職できるの?
「看護師を辞めて違う仕事をしてみたい」、「異業種への転職も視野に入れたい」と考える40代看護師の方もいらっしゃるでしょう。
40代の看護師が看護師を辞めて違う仕事に転職することは可能なのでしょうか。結論から言うと、40代でも看護師から他業種への転職は可能です。
ここでは、40代看護師の方でも転職可能な業界や職種について紹介します。
事務職
まず挙げられるのが、一般企業での事務職です。
事務職は基本的に事前知識や経験が必要にはならず、未経験でも転職しやすい業種です。また事務職は、夜勤などハードワークが多い看護師と違って残業が少なく土日休みも多く取れるという傾向があります。
体力的に夜勤で働くことが厳しいと感じている方や、プライベートの時間・家族との時間をもっと大切にしたいと考えて看護師を辞めようと考えている方は、事務職に転職することをおすすめします。
事務職の中には、経理事務など事前知識や資格が必要なこともありますので、その点は注意してください。医療事務など、自身の持つ知識を活かした事務職に転職するのも良いでしょう。
販売職や営業職
販売職や営業職も、異業種の転職としておすすめです。
化粧品や洋服を店頭で売ったり、サービスやシステムを企業に売り込んだりと高いコミュニケーション能力が求められる仕事ではありますが、日々患者さんと接してきた経験豊富な看護師の方なら、問題なく取り組むことができる仕事です。
必要な資格も特になく、販売職の場合パートやアルバイトとしても働くことができるので、無理せず自分のペースで働き続けることができます。
営業職の場合、結果を出せば出すほど給料が良くなっていくのでやりがいも感じることができるでしょう。
介護業界
看護師としての経験を活かすことができる異業種として、もっとも有名なのが介護職員でしょう。介護士やケアマネージャー、障害者支援員などが挙げられます。
介護施設の入居者に対して食事や入浴、洗濯といった身の回りのお世話はもちろんのこと、精神的なケアも求められます。
国家資格が必要になる看護師と違い、介護の業務は資格がなくても始めることができます。
また、高齢化が進む日本のなかで需要が今後増え続けていく業種でもあるので、今後の更なるキャリアアップにもつながる可能性があります。
IT業界
今後ますます需要が増えていく業界として他に挙げられるのがIT業界です。インターネットや通信など種類は多岐に渡りますが、サービス業など今やほとんどの業界に関わっている業種です。
IT業界には、経験や事前知識が必要な企業もありますが、未経験からでも応募できる業界が豊富にあります。専門的な知識も求められますが、国家資格に無事合格し経験を積んできた40代の看護師の方なら、問題なく努力して補うことができるでしょう。
研修制度や資格の取得を支援してくれるような企業に入ることができれば働きながら自然と知識も経験も得ることができるのでおすすめです。
場合によっては転職エージェントなどを利用し、自分にあった職場探しを手伝ってもらうのもいいかもしれません。
転職前に準備が必要なもの
転職の前段階として準備しておくべきものを解説します。
転職先の情報を集める
まず、転職先の情報を集めましょう。
転職情報は、求人情報以外にもさまざまなツテを使うと実際に働いている人のリアルな声が聞けるのでおすすめです。
とくに、同期看護師からの話は、転職先のイメージを掴みやすくなります。
キャリア形成を明確にする
転職でキャリアアップしたいなら、転職したい理由を明確化して、これからの自分のキャリア形成の見通しをはっきりさせましょう。
キャリアアップを考えた末の転職なら、目的ごとにあった転職先に進むことが大切です。
看護師のキャリアアップに関して、こちらの記事で詳しく解説しています。
今の職場を辞める理由を明確にする
40代看護師が自分に適した転職先を見つけるために必要なのが、今の職場を辞める理由を明確にすることです。
転職理由がふんわりしていると、転職先の候補が複数あったときに正しく転職先を決めにくいので転職先選びに失敗するケースもあります。
職場選びのアンダーラインとして、我慢できないラインを決めておくことが大切です。
辞める前に転職先を決めておく
辞める前に転職先を決めておくことが大切です。
転職先が決まらずに勢いで辞めてしまうと、転職に成功するまで収入源が無くなってしまいます。
無収入の状態での転職活動は精神的にもキツイですし、職探しに焦るあまり転職先選びを失敗する可能性も大きいです。
優先事項を決める
転職の際に、何を最も優先するかを決めておくことは大切です。
例えば、土日に休みがほしい・残業がなるべく少ない職場にしたい・通いやすい距離にあるといいなど、優先順位がしっかりとしていれば転職する際に迷いにくくなります。
50代のことも視野に入れる
転職が割としやすい看護師業界でも、50代を超えると転職することが厳しくなります。
40代看護師の転職先は最後の職場になる可能性も高いため、今だけでなく50代になった時でも働きやすい環境かなども視野に入れて転職活動を進めましょう。
対応の柔軟さをアピール
一般的な考え方として、40代看護師は歳を重ねて経験を積んでいる分考え方や仕事の方法に柔軟性が劣ると思われることがあります。
採用においてこれらのイメージはマイナスとなるため、40代看護師の転職では新しい職場でのやり方に適応できる柔軟性をアピールすることが必要です。
ベテランであっても、新しい知識や考え方を取り入れる前向きな姿勢をアピールしてください。
年収には多少妥協する
転職先を決めるには年収に対して多少の妥協も必要です。
年収にばかり固執していると、求人先が限定されてしまうためなかなかよい転職先が見つからない可能性もあります。
ただし、転職の目的を果たすことが重要なので、もちろん年収が最優先の場合はこだわってもいいでしょう。
転職サイトに登録する
40代看護師向けのプレミアムな求人は、一般公開されていないことも多いため、まずは転職サイトに登録をおすすめします。
複数の専用サイトに登録することで多くの情報が得られますが、転職先の候補が広がれば転職に成功しやすくなるでしょう。
転職サイトを複数登録するメリットについて、こちらの記事で紹介しています。
転職を成功させるために転職サイトがオススメ
以下では、看護師の方向けの転職サイトについて解説します。
無料で利用可能
転職サイトは、利用者ではなく採用側である病院から利益を得ているため、利用者は登録から求人の紹介、面接対策や内定後の条件交渉まですべて無料で利用可能です。
利用手順は、
会員登録
プロのヒアリングを受ける
求人を紹介される
履歴書作成&面接
勤務条件を調整
入職する
となっていて、実際に入職するまでをしっかりサポートしてくれます。
プロがサポートしてくれる
プロのサポートを受けられるのが転職サイトの強みです。
転職サイトのプロアドバイザーは経験豊富で、病院との交渉を代行してくれることもあるため安心して任せられます。
年齢制限が有るか無いか分かる
求人情報には年齢制限が表記されていなくても、実は年齢制限を設けている求人もあります。
転職サイトは、非公開の年齢制限に関する情報を確認することが可能です。
転職サイトを使うことで、年齢制限に引っかかる求人に応募する無駄な時間や労力をかけずに済むため効率よく転職活動ができるでしょう。
非公開求人情報をゲットできる
実は、40代看護師の求人は登録しなくても見られるものが多いです。
しかし、さまざまな求人の中でより条件のいい求人を見つけたり、転職先の幅を広げるためには転職サイトに登録することで見られる非公開求人情報をゲットすることが必要となります。
選択肢が増えると転職後に後悔しない転職先を発見しやすいです。
40代での転職におすすめのサイト
看護業界は近年超売り手市場で、経験と知識が豊富な40代看護師は重宝されるため、キャリアアップ&転職するならこのタイミングがベストです。
しかし、年齢的にも最後の転職活動と言われるこのタイミングで転職に失敗しないために、プロがサポートしてくれる転職サイトを利用しましょう。
レバウェル看護(旧:看護のお仕事)
引用元:公式HPより抜粋
レバウェル看護(旧:看護のお仕事)は、看護師・准看護師・保健師・助産師などの資格所有者の方を主な対象とした転職サイトです。
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ナース専科 転職(※旧ナース人材バンク)
引用元:ナース専科 転職(※旧ナース人材バンク)公式サイト
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マイナビ看護師
※画像出典:マイナビ看護師公式サイト
大手人材紹介会社のマイナビが運営している
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※看護師を対象とした人材紹介サービス14ブランドにおける調査結果(GMOリサーチ株式会社)(2021年7月)
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40代看護師の転職についてまとめ
40代は「最後の職場探し」後悔のない転職活動を!
勤務経験の有無やブランクの長さで選択肢が狭まる可能性も
プロがサポート!転職サイトを利用しよう
高齢社会によって人手不足の医療業界ではますます看護師需要が高まっており、経験豊富・知識豊富で人間的にも成熟した40代看護師は多くの職場で求められている人材です。
管理職や若手育成の人材としても期待されるこの年代なら、自身のキャリアや年収アップにもつながる転職が望めるので、ぜひ一度検討してみましょう。
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この記事は看護師に監修されています
看護師
城戸あき(しろと あき)
国立病院・大学病院で消化器内科、整形外科、内分泌内科を経験。現在は子育てと両立できるようフリーランスに転身し、医療ライターとして活動中。